› 看板・サインスタッフブログ | 細田塗料株式会社

2018年02月19日

霊感ゼロ

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日はなかなか忙しい1日でした。

しかも、パソコンの故障が頻発してしまい、

営業どころではありませんでした(涙)

まあ、そういうアフターケアが今後の営業に

繋がるんだと言い聞かせておりますが・・。

ちなみに、うちの大監督ですが、今週末の

東京行きの為に、ヒールの高い靴を新調

されたようなんですが、部屋の中をツカツカと

歩き回った挙句、足首を捻って軽い捻挫に

なっておりました(笑)

まあ無事に帰ってくることを祈る事に

しましょうかね(笑)

あっ、それと竹書房の『怪談最恐戦2017』

ですが、まだ投票されていらっしゃらない方は、

是非、ご参加ください。

勿論、私に投票など、しなくて結構です。

私も他の方に投票しましたので(笑)

怖い話の裾野を広げる為にも是非!

ついでに、『闇塗怪談~戻レナイ恐怖~』も

是非、ご検討くださいませ!

最後の本になるので、私も気合入ってます(笑)

それでは、今夜はいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





これは俺の友人の話である。

彼は昔からの友人であり、以前から色んな形で一緒に遊んできた。

カラオケに行ったり飲みに行ったり、そして心霊スポットに行ったり。

彼は決して心霊スポット好きなわけではないのだが、何故か誘うと

一緒に付いてきてくれる。

まあ、付き合いが良いといえばそれまでだが、それ以上に彼は霊の存在も

信じていないし、霊感といわれるものも皆無なのだ。

だから、心霊スポットに行って他の皆が恐ろしいモノを見たとしても彼だけは

決して見る事が無かった。

ある意味、最強の存在である。

だから、彼はきっと死ぬまで幽霊など見ることも無く、霊の存在も信じないままに

平和な人生を送るものだと思っていた。

実は彼は現在、結婚して大阪に住んでいるのだが、先日、久しぶりに会った時、

突然の変わりように驚いてしまった。

彼は現在では霊の存在を確信している。

そして、それはこれから書く体験によるものらしい。

彼はとある飛び込み営業の会社で働いているのだが、夜のお客さん相手の場合が

殆どらしく昼間は昼寝でもしながら時間潰しに費やされる。

それも、俺から見ると、とても恐ろしい場所で昼寝をするのだ。

以前から、よく仲間内で、

あそこのトンネルは間違いなく何かが起こる。

危険だ!

という話をしていると、突然、話に入ってきて、

あっ・・・そのトンネル、よく昼寝に使ってるけど何も起こらないよ!

といった具合で、話を盛り下げてくれる。

まあ、霊感ゼロの彼にとっては、たとえ花魁淵で昼寝したとしても何も

起こらないのだろうが・・・。

それでも、どこか憎めない性格の彼は、良い意味で仲間内でも貴重な存在だった。

そんな彼がある日、白山市にあるトンネルでいつものように昼寝をしていたらしい。

そのトンネルは心霊スポットとしてかなり有名なトンネルであり、昼間でも

近づく者はいなかった。

しかし、そんな場所こそが彼にとっては誰にも邪魔されないでゆっくりと熟睡

出来るオアシスになっていた。

いつもならば・・・。

彼はいつものように遅めの昼飯を食べ、眠たくなったらしく、いつも利用している

そのトンネルにやって来たらしい。

明かりが全く無く、真っ暗なトンネルの中へ車を走らせ、ちょうど

トンネルの真ん中辺りで車を停止させエンジンとライトを消した。

その日は雨が降っていたらしくトンネルの中はいつにも増して暗く雨の音が

心地よかった。

ただ、その日に限って短い筈のトンネルがとても長く感じたという。

彼は窓を全て締め切り、おもむろにシートを倒した。

いつもなら、そのまますぐに眠りに就ける彼だったが、その時は何故か全く

寝付けなかった。

眠たいのは間違いないのだが、何か胸騒ぎのような感覚があり、ドキドキして

眠れなかったそうだ。

それでも、じっと目を閉じ眠気に身を任す。

そして、どれ位時間が経過しただろうか。

実はそのトンネルは、唯一、近くの農家の車が通行するらしいのだが、その時は

全く1台も通らなかった。

静か過ぎると逆に眠り難いのかもしれない。

彼はそのままウトウトしながら時間を費やす。

すると、いつもの車の通過音ではなく、彼の耳には車の外を誰かが歩いている

足音が聞こえてくる。

それも、1人の足音ではなく、何人かがトンネル内をウロウロと歩き回っている

様な足音だった。

彼は、

もしかしたら、昼間っからどこかの若者達が心霊スポット探索にでも来たのか?

そう思い、シートから身を起こす。

邪魔だからさっさと何処かへ行ってくれ!

そう言うつもりだったらしい。

しかし、どうも様子が違った。

起き上がった彼の目に最初に飛び込んできた景色はいつもとは違っていた。

前方に在る筈のトンネルの出口が見えず、ただ暗闇だけが広がっていた。

彼は慌てて背後も見たらしいのだが、やはりそこには彼が車で入ってきた筈の

トンネルの入り口が消えていた。

雨で外が暗いだけなのではないか?

そう思い、彼は何度も確認するのだが、やはりそこにはトンネルの入り口も出口も

存在していなかった。

さすがの彼も慌ててシートを起こした。

そして辺りを見回すと、そこには5人ほどの男女がまるで人形のように規則的な

動きでトンネル内を歩き回っていた。

その姿は、どこにでもいる普通の服装であり、特に危険な感じはしなかったという。

きっと彼は気が動転していたのかもしれない。

彼は予想外の行動に出た。

車のドアを開けて外に出た彼は、トンネルの中を歩き回る若い男女に向かって

ねぇ・・トンネルの出口が消えてるんだけど・・・。

そこまで言って彼は言葉を止めた。

その瞬間、トンネルの中を行き来していた男女の動きが全く同時に止まったのだ。

男女の中にはトンネルの壁を向いたまま停止している者や、お互いに向かい合う

形で静止している者さえ居た。

さすがの彼も少し気味悪く感じたが、なんと彼はそのままトンネルの出口があった

場所に向かって歩き出した。

きっと、外がもう真っ暗になってしまって出口が見えないのだろう・・・。

そう思ったらしい。

彼は暗闇にすっかり慣れてしまった目で視界を確保しつつ出口に向かう。

しかし、どれだけ歩いてもトンネルの出口には出られず、どこまでもトンネルが

続いている様にしか見えなかったという。

もう彼は怖いというよりも、トンネルから出られないという不安感で一杯になり

急いで車に戻った。

すると、先程までトンネルの中を歩き回っていた男女の姿が消えていた。

彼は急いで車のドアを開け運転席に座ると、ドアをロックした。

急いで車でトンネルから出なくては、と思い車のキーを回した。

しかし、車は全く反応しなかったという。

不安で動揺した彼は、何気なくルームミラーを見た。

心臓が止まるかと思ったという。

そこには、目を見開いたお爺さんが背筋を伸ばした状態で後部座席に座っており、

その顔からは得体の知れない満面の笑みがこぼれていた。

うわぁ・・・。

彼は思わず大声を出した。

自分に対して、

落ち着け・・・落ち着け・・・・何かの見間違いだ・・・。

と言い聞かせた。

しかし、何度ルームミラーを見ても、間違いなく知らないお爺さんが座っている。

彼は車の外に逃げ出したかった。

だが、その時は何故か車の外に出るのはもっと危険だ、と自分の中の何かが

知らせていた。

すると、今度は車の屋根の上に、何かが当たる音がした。

トンネルの天井から何か硬い物が落ちてきて車の屋根に当たった様な音だった。

彼は恐る恐る窓越しに窓の下を見た。

すると、その時、窓の外から何かが視界を遮った。

彼はまじまじとそれを見た。

すると、それは知らない女性の顔だった。

女性が運転席のドアの外にピッタリと張りつき、そのまま起き上がってきた

かのように見えた。

しかし、その女の顔は、車の窓に収まり切らないほど縦に長かった。

そして、後部座席に座るお爺さんと同じように満面の笑みを浮かべていた。

彼はまたしても、悲鳴を上げてしまう。

そして、ルームミラーに目をやると、そこには彼の肩越しに顔を近づけ、更に

気味の悪い笑みを浮かべるおじいさんの顔が映っていた。

もう早く意識が飛んで欲しいとさえ願ったという。

そのままでは気が狂ってしまいそうだった。

すると、突然、車の窓全体に沢山の手が出てきて、バンッと大きな音を立てて

その手が一斉に窓を叩いた。

そこで、彼はようやく意識を失った。

それから、どれ位の時間が経過したのだろうか。

彼が目を覚ますと、そこは完全な暗闇になっていた。

夢・・・だったのか?

彼はそう思いながら、おもむろに時計を見た。

既に時刻は午前0時を回っていた。

いかん・・・仕事が・・・・。

そう思った彼は急いで車のキーを回した。

車のエンジンは一発でかかった。

やはり、夢だったのか・・・・。

彼はホッとしてそのまま車を発進させた。

夢の中では見つからなかったトンネルの出口もちゃんとあった。

トンネルから出た彼はそのまま近くの橋を渡って国道に合流した。

既に午前0時を過ぎており、すれ違う切る間もかなり少なかった。

そして、信号で停車した時、彼は何気にルームミラーを見た。

凍りついた・・・。

そこには、夢の中で見た筈の、お爺さんと、若い女性、そして男の子が

後部座席に座っていた。

全員が満面の笑みを浮かべて・・・。

彼は、周りに車が居なかった事もあり、まだ赤信号であるにも拘わらず車を

発進させた。

アクセルを踏む足に力が入る。

とにかく、早くトンネルから出来る限り離れなければ!

そう思った。

それから何度かルームミラーを見たが、やはり3人は後部座席に座ったまま

だったらしいが、金沢の市街地まで来ると、いつしか消えていなくなっていた。

それから、彼はそのまま仕事をせずに自宅へ戻った。

無事に帰れたのが奇跡だと感じた。

そして、それからである。

彼がそれまで全く見ることの無かった例の姿を頻繁に目撃するようになったのは。

今でも、1日一度は必ず霊を見てしまうという彼に、俺はAさんから貰った

護符を渡して、肌身離さずいつも持っている様にアドバイスした。

しかし、その話をAさんにしてみたところ、どうやら霊障は収まるだろうが、

霊の姿を見てしまうのは改善されないだろう、との事だった。

Aさん曰く、

誰だって、いつ突然霊が見えるようになるかなんて、誰にも分かりませんよ。

人間の体質が年齢と共に突然変わったりする様に、霊感だって突然変わるんです。

だって、人間というものは、魂という霊体が肉体を被っているに過ぎない

んですから・・・。

でも、良かったじゃないですか・・。

私なんて生まれた頃からずっと霊を見てきてるんですからね(笑)

と言っていた。

また、彼に何かの変化が起こって、霊が見えなくなるまで辛抱するしか

ないようだ。

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:41Comments(10)

2018年02月17日

継母・・・というもの。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日は仕事でした。

現在、金沢は雪が真横に降っております。

ちなみに、今夜もスキージャンプのラージヒルの

決勝がありますので、前説は無し・・ということで(笑)

別にオリンピックか好きという訳ではないのですが、

純粋にスキージャンプが好きなもので(笑)

それでは、今夜も怖くない話、いきます。

どうぞ~!



これは知人が体験した話である。

彼女は幼い頃に両親が離婚した。

離婚の理由は分からなかったが、彼女にとっては、父親も母親と同じ位

大切であり、かけがえの無いものだった。

彼女には兄弟もおらず、一人っ子だったので、離婚を告げられた時の

ショックは相当なものだった。

そして彼女は父親に引き取られ、親子2人での生活が始まった。

最初の数年は、確かに寂しく、母親に会う事も許されなかったが、それでも

次第に父親との生活にも慣れていき彼女は普通の暮らしを取り戻した。

しかし、それから間もなく、父親が再婚した。

初めて再婚相手の女性を紹介された時、彼女はその女性に対して嫌悪感を

強く持った。

それは、新しい母親に対する反発というようなものではなく、初めて

その女性を見た時、まるで、造りものの様に感じ、気持ちが悪かったという。

美人ではあるけれど、その顔には気味の悪い位の不自然さがあった。

だから、彼女は最初にその女性と会った後、1人洗面所で吐いてしまったという。

それでも、新しい母親を交えての3人での生活が始まった。

勿論、彼女も父親の選んだ女性なのだから、と無理やりに自分を納得させて

出来るだけ仲良く接するように努めた。

しかし、どうやら、彼女のそういう気持ちが継母には伝わってしまっていたのかも

しれない。

父親が一緒にいる時には優しい継母も、彼女と2人きりになるとまるで別人の様に

彼女を罵倒し邪魔者扱いした。

それこそ、イジメと言えるほどの仕打ちをされたのだという。

それでいて、父親の前では、優しい母親を完璧に演じている継母を、いつしか

彼女は恐ろしいと感じる様になってしまう。

そんな時は、離婚した母親に凄く会いたくなっていたという。

そんな矢先、離婚した母親が突然、死亡したという連絡が入った。

自殺だった。

彼女は呆然とし、早く亡くなった母親の所に駆けつけたかったが、その時も

継母の猛反対で、誰もその葬儀には出席する事はなかった。

その時、一瞬、見せた継母の嬉しそうな笑顔を見た時、彼女はもうこんな家には

居られないと確信したという。

だから、彼女は高校を卒業するとすぐに就職し親元を離れた。

継母から出来るだけ離れたくて、わざわざ一番遠い地域にある会社を

志願し就職したのだという。

だが、それは彼女にとって正解だったようだ。

それまでの陰湿な暮らしとは違い、新天地での彼女はすぐに友達も出来て

仕事もそつなくこなした。

そして、そのうちに彼氏が出来て、付き合ってから2年後に結婚をする。

しかし、結婚式は挙げなかった。

貧乏だったのも理由の1つだが、何より、元の家族に会う事だけは絶対に

避けたかったから・・・・。

それから、彼女は決して裕福ではなかったが笑いの絶えない幸せな家庭を

築いていく。

彼女は、心の中で自分が育った様な劣悪な家庭には決してしないという強い

覚悟があった。

勿論、夫も優しく真面目な人柄だったので、彼女の覚悟はすぐに目を結んだ。

そんな時、突然の訃報が入る。

彼女の父親が急死したという連絡だった。

父親が死んだのはとても悲しい事だったが、彼女はあえて父親の葬儀には

参列しなかった。

あの継母に会うのは絶対に嫌だった。

それに、葬儀に参列して、父親の死因を聞くのが彼女にはとても恐ろしかった。

もしも、また自殺だったとしたら・・・・。

彼女は、浮かんでくる継母の気味の悪い笑顔を振り払うように、仕事と家事に

精を出した。

それから、すぐ彼女は子供を授かった。

可愛い女の子だった。

彼女も夫も、生まれてきた娘を第一に生活し、家計はより厳しくなったが、それでも

彼女は充実した生活を送る。

そして、娘がちょうど3歳になった時だった。

突然、苦しみ出した娘を病院に連れて行くとすぐに緊急入院になった。

かなりの難病で、手術には莫大な金額が提示された。

かなりショックを受けた彼女だったが、決して諦めなかった。

夫婦は、娘の手術代が溜まるまで、と昼間の仕事に加えて夜も仕事するようになる。

確かにお金は溜まっていったが、生活はかなり酷い状態だった。

家事は出来ず、料理も作れない。

夫婦が顔を合わせる時間もかなり少なくなり、家庭内はかなり荒んでしまう。

そんな時、彼女の家を突然訪れて来た者がいた。

それは、彼女が忌み嫌っている継母だった。

継母は、偶然なのか、夫と一緒に居る時に、彼女の家を訪ねてきた。

夫の手前、追い返すことも出来ず、彼女は継母を家の中に入れた。

彼女は、睨みつける様な目で、継母と対峙した。

しかし、もうそこには、以前、彼女が嫌っていた継母の姿は無かった。

相変わらず綺麗ではあるが、その言葉や表情からは優しさが滲み出ていた。

そして、継母の口から出た言葉は、

少しの間で良いから泊めてくれないか?

というものだった。

彼女は勿論、拒否したが、ずっと遠方からわざわざ訪ねてきてくれた継母に

対して、彼女の夫は優しく接した。

そして、彼女を説得し、結局、夫に押し切られる形で継母を家に泊める事になった。

彼女は、自分の安住の地が継母に侵食されていく様な気がして恐ろしかった。

しかし、現実は違った。

相変わらず、仕事の娘の看病で忙しい彼女に代わって、継母は家事の一切を

こなしてくれる。

家の中は、以前にも増して綺麗に掃除され、帰宅すると美味しい手料理が

彼女達夫婦を出迎えた。

しかも、それらは、彼女からお金を渡される事なく、全て継母のお金で

まかなわれた。

そんな日が続くと、少しずつ彼女の継母に対する嫌悪感も薄らいでいった。

本当にこの継母は改心したのかもしれない・・・。

母親が自殺したのも父親が死んだのもきっとただの偶然だったのかもしれない。

そんな風に思い始めたという。

そんなある日、彼女の職場に突然、電話がかかってきた。

それは、残酷にも娘の死を告げる病院からの電話だった。

彼女が病院に駆けつけると、もう娘は別の場所に安置されており、触ると

信じられないほどに冷たかった。

でも、彼女は泣けなかったという。

あまりの悲しみの深さと、まだ娘の死を現実として受け入れられなかったから。

その時、ふと彼女の脳裏をよぎるものがあった。

もしかして、継母が来たからなの?

それに、どうして住所を知らない筈のあの女が家に来れたの?

彼女の頭の中は不安でいっぱいになった。

彼女は夫に付き添ってもらい、自宅へと一時的に戻った。

玄関を開けると、家の中は真っ暗だった。

嫌な予感がした彼女は、急いで家の明かりを点けて継母の姿を探した。

すると、娘が寝室として使っていた部屋のドアが開いていた。

急いでその部屋に入った彼女達は、そこで在りえない物を見てしまう。

それは、まるでヘビの脱皮のように、人型の抜け殻が娘のベッドに

覆い被さる様に捨てられていた。

それから彼女は、娘の葬儀を悲しみの中で執り行い、半年位してようやく

気持ちが落ち着いた頃に、ある行動に出た。

それは、継母の存在の裏を取るということ。

自分の不幸の連鎖には、間違いなく継母の存在が関係していると確信していた。

しかし、彼女の実家のある地元に戻り、色々と調べ、戸籍も取り寄せてみた。

だが、そこにはあの女が存在していたという事実が全て消え去っていた。

父親と母親が離婚したまでは事実として記録されていたが、それ以後は

何処にもあの女の名前は出てこなかった。

だから、彼女は今でも確信している。

きっと、あの女は自分を不幸にする為に近づいて来た魔物なのだということを。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:36Comments(14)

2018年02月16日

バスガイドさんから聞いた話

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今夜は、これからスキージャンプのラージヒルを

見たいので、前説はありません(笑)

それでは、怖くない話。

どうぞ~!



これは以前、知り合いの紹介でバスガイドさんと飲む機会があり、

その時に聞いた話である。

彼女は誰でも知っている大手の旅行会社の社員であり、その中で

バスガイドをしている。

大きなバス会社だから、それこそ日本中に支店があり、彼女の場合は

関西を拠点にして日本中様々な場所にバスガイドとして出掛けている。

基本的には、宿泊先でも良い部屋が宛がわれる場合が多いらしいが、

それでも満室状態の時には、所謂、曰くつきと言われる部屋に泊まらなくては

行けない場合もあるのだという。

そんな時の為に、お清めの塩と、護符は常に身に付けているのだそうだ。

そして、面白いのは、最初は霊感など全く無かった筈なのに、そういう部屋に

泊まったりしているうちに次第に霊感が強くなってしまうらしい。

だから、数年、バスガイドをしていると皆、かなりの霊感バスガイドになって

しまうらしく、当然、見たくないモノまで見えるようになるらしい。

しかし、仕事柄、いちいち怖がってなどいられないので、最初は恐怖に

震え上がっていたのが、そのうちに、全く動じなくなるらしい。

どうやら、動じないのが一番安全らしく、下手に怖がっていると、相手?

も面白がって近づいて来るらしい。

更に興味深い話も聞いた。

バスガイドをしていると、たまに変わった企画が催される事がある。

それは所謂心霊スポット巡りの旅、というものらしく、正直、あまり参加したくない

のだという。

心霊スポットといっても、巷で噂になっている様な危ない場所ではなく、あくまで

歴史上、人が殺されたなどの史跡が主な訪問先になるのだが、東京にしろ、京都

にしろ、そこでは同じような事が起こるのだという。

そういう心霊スポット巡りの企画では、必ず、心霊関係の説明者が随行するらしく、

彼女達、バスガイドや運転手が、その場所に入る事は無い。

だから、そう聞くと楽な仕事のように感じるが、実はそうではないらしい。

そういう場所では、彼女達、バスガイドは戻ってきたお客さんをバスの乗降口で

出迎える。

それも、人数を常に数えながら・・・。

それはどうしてか?と聞くと、理由は以下のような感じらしい。

バスガイドだから、乗客の数を数えるのは、大切な仕事なのだが、わざわざ

乗降口で人数を数えるのは、得体の知れないモノをバス内に入れない為。

以前は、全員がバスに戻ってから人数を数えていたらしいが、その場合、必ずと

言って良いほど、人数が多いのだそうだ。

そんな時には、

ああ、また霊が乗ってきたな・・・。

と思って、そのまま乗降口を開けたままにしておく。

そうすると、出発しないバスに痺れを切らすのか、霊がバスから降りてくれるらしく、

何度も人数を数えているうちに、正常な人数に戻るのだという。

ただ、その場合、バスは出発時刻を大幅に超過してその場でじっと待たなければ

いけない。

そのロスを無くす為に、今では必ずバスの乗降口でお客さんを出迎えつつ、

人数を数える。

そして、正規の人数に達するとすぐに乗降口を閉めてバスを発車させる。

どうやら、霊達がバスに乗ってくるのは一番最後らしいのである。

心霊スポット巡りが好きなお客さんなら、霊達とのドライブも悪くないのでは?

と思うのは、俺だけだろうか・・・。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:29Comments(13)

2018年02月15日

野○市駅

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

雪が降らない日が続き、お陰様で、かなり

雪が解けてきましたが、それでも

道路には固まった雪の塊が高くそびえ立ち、

一時停止の場合など、左右が確認出来ません。

でも、少しずつですが、何となく春の到来が

近いことも感じている今日この頃です。

今月、24日から、単独で東京にお出かけになられる

大監督ですが、今日、帰宅すると、テーブルの上に

『ぼきん箱』と書かれた菓子箱が置かれておりました。

これ、何?

と聞くと、

勿論、東京行きの為の募金だよ。

との返事か返ってくる。

そして、誰が募金するの?

と聞くと、

まあ、気持ちの問題だから(笑)

と誤魔化された。

とりあえず、財布の中の1円玉を募金すると、

あっ、お札限定の募金箱なので・・・。

と不満そうな顔をする大監督。

どうでも良いけど、『募金箱』くらい漢字で

書いてくれ!(笑)

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

ちなみに、『闇塗怪談 戻レナイ恐怖』

副題として、戻レナイ恐怖、が付加されました(笑)

ご予約がまだの方は、こちらからいつでも気軽に

ご予約頂けます。

https://www.amazon.co.jp/%E9%97%87%E5%A1%97%E6%80%AA%E8%AB%87-%EF%BC%92-%EF%BC%88%E4%BB%AE%EF%BC%89-%E7%AB%B9%E6%9B%B8%E6%88%BF%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%96%B6%E6%A5%AD%E3%81%AE%EF%BC%AB/dp/4801914098

え?必要ない・・・(涙)

それは失礼致しました~

それでは、どうぞ~!






以前から気になっている駅がある。

それは金沢駅から大阪方面に向かう途中にある野○市駅。

数年前に新しく建て替えられた駅だが、それでも、その駅から伝わってくる

得体の知れない不安感は相変わらず残ったままだ。

隣には交番も在り、大型ショッピングセンターも近くそれなりに

人が多く行き来している。

実は金沢駅と野○市駅の間には、西●沢駅というものが存在しているが、

実際にはその西●沢駅から野○市駅の間にかけて、ずっと昔から違和感を

感じている。

時には側を通るだけで酷い頭痛を感じてしまう事すらある。

これはあくまで俺に限った事なのだろうが、西●沢駅から野○市駅まで

とてつもない不安感に見舞われるのも事実だ。

そして、それは松任駅を過ぎても続き、小松駅近辺ではすっかりと消えている。

一体どうなっているのか?

そこで俺は知人からの情報を頼りに色々と調べてみた。

その結果として感じた事。

それは人身事故に起因しているのかもしれない、ということだ。

実は松任駅から小松駅の間で人身事故、いわゆる飛込み自殺が多く発生して

いるのは知っていたが、調べてみると、西●沢駅と野○市駅でも人身事故が

多発している。

しかも、駅の構内で・・・。

それに駅を発車してからの踏み切りなどでの人身事故も含めるともしかすると

凄い人数になるのかもしれない。

確かに、踏み切り近くで不自然に電車が停車しているのを何度も見た事がある。

そして実際、西●沢駅から野○市駅の間の踏み切りでは人身事故は頻発している。

友人の話では、以前、その踏切であった人身事故では、なかなか頭部が見つからず、

探し回った挙句、結局、かなり離れた場所にある民家の庭から頭部が見つかった

らしい。

その民家の隣に住んでいた友人が言っているのだから、きっとそうなのだろう。

金沢駅では人身事故は発生していないにも拘わらず、何故か小さな西●沢駅や

野○市駅で人身事故が多発するというのは、きっと金沢駅では停車する電車が

殆どだ、とい理由もあるのだろう。

しかし、調べてみると、野○市駅には以前、とても不可解な事件が起こっていた。

その事件のあらましというのはこんな感じだ。

ある日、ホームから飛び降りようとしている人影を見つけた特急の運転手が

通過駅である野○市駅構内で急ブレーキをかけた。

しかし、その人影まで距離は無く、殆ど減速出来ていない状態で、その電車は

人らしきモノを轢いた。

轢いた瞬間、ぶつかった様な異音と衝撃もあったらしい。

慌てて、運転手は本社に事故の連絡をし、電車を駅の中に停めて、対象者

を探した。

しかし、そこには血の痕も無ければ、人の姿も無かった。

ただ、よく調べてみると、電車の前方部にぶつかったときに出来たであろう傷が

残されていたのだという。

確かに運転手は轢く瞬間を見たわけではなかったが、轢いたであろう、嫌な

手応えは確かに伝わってきたらしい。

その後も、念入りに事故に遭ったであろう人を探したらしいが、結局、

誰も見つからなかった。

結局、その事件は、人身事故として記録される事は無かったのだが・・・。

この話はJ○に勤める知人からも確認がとれているので、確かに実際に

起こった怪異らしい。

そして、俺がどうしてここまで野○市駅に拘るのかと言えば、

それは以前、野○市駅の横の

踏み切りの先頭で遮断機が上がるのを待っていた時の経験があるからだ。

時間帯は午後の1時過ぎ。

天気も晴れていたと思う。

そして、その時には、駅のホームにはそれなりに人もいたのだが、

俺の視線が引き付けられたのは、ホームの下、つまり線路の上だった。

そこには、小さな餓鬼のようなものが、下からホームを見上げていた。

ギラギラとした目で品定めでもするように・・・。

晴れた午後の日差しには不釣合いなほどの不気味さ。

運よく、すぐに遮断機が上がり、俺はすぐにその場から車で立ち去る事が

出来たのだが、そのままずっとそこに居たら、もしかしたら、俺がフラフラと

そのホームに吸い寄せられるような不安感があった。

更に、これは夜中、時刻にすると午前1時の少し前くらいなのだが、バンドのスタジオ

練習の帰り道、そんな時刻だというのに俺の目の前で遮断機が降りた。

そして、ふと横目で見た、真っ暗な駅のホームに何人かの人の姿が見えた。

それは男もいれば女も居たように感じた。

そして、それは間違いなく駅員などではなかった。

まっすぐに並んで直立不動で真っ暗なホームの線路沿いに立ち続ける駅員など

きっと居ないだろうから・・・。

そして、野○市駅についてAさんにも意見を求めた事かある。

はっきりとは言って貰えなかったが、ただ一言。

少しでも霊感のある者は、あそこには近づかない方が良いです。

下手すると引きずり込まれますから・・・。

死にたいなら別ですけどね。

そう言っていた。

だから、俺は間違っても野○市駅は使わない。

死んだ者が更に生者を連れて行こうとしているのかもしれないから。

ただ、それでも、金沢駅から大阪駅に向かう途中には必ず、野○市駅を通過する。

その時に人身事故に遭遇しないように願うばかりである。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:05Comments(17)

2018年02月13日

バス停・・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日は降ったり止んだり

晴れたり曇ったりという

忙しい天候でした。

朝は福井県境までの道のりとして

渋滞しているであろうコースを避けて

かなり遠回りして行ったのですが、

結局、何処に行っても渋滞しておりました(涙)

更に田舎の道はブリザード状態で、雪の白さと

舞っている粉雪のお陰で、何処からどこまでが

道なのか、全く分からないまま走っておりました。

それでも、車のなかでユーミンの『ブリザード』を

大声で歌っておりましたが、何とかなるもんですね(笑)

※ちなみに映画『私をスキーに連れてって』は大好きな

映画です。

そういえば、AC/DCの『Shoot to Thrill』も唄ってましたが

映画『アイアンマン』は、それほど好きではありません(笑)

そういえば、先程、帰りが遅い娘に妻がラインしたら、

『今、演劇部の後輩と一緒にカマクラ作ってる』との返信が

あったそうです。

カマクラ仲間が増殖中みたいですね(涙)

というか、演劇部辞めて、『カマクラ部』でも作れば?

と思うのは私だけでしょうか?

それでは、今夜もいってみましょう。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





これは友人が体験した話である。

彼はカメラが趣味であり、休みの日になると、色んな場所に出掛けては

美しい風景を求めて撮影旅行を楽しんでいる。

彼のカメラ歴は長く、これまでには人物や動物、鉄道など様々な被写体を

撮影してきたらしいが、それなりの年齢になった昨今は、風景を撮影

する事に魅了されているようだ。

だから、使用機材であるカメラやレンズもそれこそ車が買えるのではないか、

と思える程の高級機種を愛用している。

そんな彼が奈良県に撮影旅行に行った時の話だ。

奈良県といっても、彼が行くのは観光地ではない。

東大寺も奈良公園も全く興味が無いのだという。

それならば、わざわざ奈良県に行かなくても?

と思うのだが、やはりその土地その土地で風景というのはまったく違うのだと

彼は力説する。

だから、彼はあえて、古い町並みや農村の風景などを求めて徘徊する。

地元の人達から見れば、その姿は不思議に映るのかもしれない。

それでも、彼は出会った人達に、会釈しながら、農道や山の中へと

歩を進める。

その日も、朝から撮影を始めて気がつくと既に薄暮が迫っていた。

これはいかん!

という事で、彼は慌てて帰り支度を始める。

彼は基本的には日帰りで帰ることを決めていたから。

彼は元来た道を小走りで戻る。

彼が撮影していたのはかなりの田舎だったから、もしかするとバスの時間に遅れると

その日はもう戻れなくなってしまうかもしれない。

だから、彼は焦っていた。

かろうじて歩いてきた道を覚えていた彼は、砂利道を全力で走った。

すると、前方に小さな木造の小屋のような物が見えた。

近づくと、その中にはベンチが置かれており、明らかにバス停に見えた。

彼は背負っていたバッグをベンチに降ろして、腰掛けた。

そのバス停には不思議な事にバスの時刻表も無かったのだが、バス停という看板だけは

かかっていた。

もしも最終バスが出てしまっていたら・・・・・。

彼は少し不安になったが、暫くして外が真っ暗になると、バス停の中の明かりが

勝手に点いた。

自動で明かりが点くなんて、やはり田舎とはいえ、こういうところには近代化

が進んでいるんだな・・・。

そんな事を考えながらバス停のベンチに座っていると、一人の老婆が

やってきた。

彼は軽く会釈をしたが、その老婆は反応が無く、そのまま彼の隣に座った。

もしかして会釈した事に気付かなかったのか、と思い、彼はそのままベンチに

座り続けた。

そうしていると、バス停に次から次と人がやって来る。

年寄りが多かったが、中には中年の女性や若い男女の姿もあった。

彼はお年寄りが来たので、ベンチを譲ろうと立ち上がった。

バス停の中はかなり混雑していたので、彼はバス停の外で待つ事にした。

そこで、彼は驚いてしまう。

バス停の外には、まるで人気の店に並ぶ行列のように、長蛇の列が出来ていた。

その人数は少なく見ても100人以上はいる様に見えた。

こんな田舎にこんなに沢山の人が居たんだな・・・。

彼はそう思った。

そのうち、彼は少し違和感を感じ始める。

バス停に集まった人達が全く会話をしないのだ。

この地域に住んでいる人達ならば、間違いなく顔見知りだろうし、それならば

世間話が始まってもおかしくない。

それなのに、そこにいる人達は、外で長蛇の列を作っている人達を含めて

誰も一言も話さないのだ。

彼は少し気味悪く感じたという。

すると、道の向こうからバスのヘッドライトの明かりが近づいて来た。

彼はこれだけの人が待っているのだから、乗りはぐれては大変だ、と思い

バス停の正面でバスを待った。

そして、いよいよ目の前にバスが来た。

しかし、その瞬間、彼は固まってしまう。

暗闇の中からバス停前に現れたのは、真っ黒なバスだった。

広告も何も無い、ただ真っ黒なバス。

バスの乗降口が開いたが、彼は固まったまま乗る勇気が出なかった。

すると、彼の横を通って、バス停にいた人達がその黒いバスに乗り込む。

そして、長蛇の列を作っていた人達も、そのままきれいに並んだまま

バスの中へと消えていく。

このバスが最終のバスだったら、どうする?

彼はバスに乗ろうとするのだが、どうしても身体が動かなかった。

そのうち、バス停には彼だけが取り残された。

そこで、彼は更なる不自然さに気がついた。

それはバスの定員はどうみても数十人。

それなのに、バスの中には長蛇の列を作っていた者まで全てが乗り込んでいる。

いったい、このバスの構造はどうなっているのか?

どうして、こんな普通のバスにそれだけ沢山の人が乗ることが出来るのか?

彼の頭の中は、完全にパニックになっていた。

その間、バスの昇降口は、彼が乗り込むのを待つように、開いたままに

なっている。

どうする・・・どうすれば良い?

彼は必死に考えた。

しかし、結論は出ず、そのままバス停の前に立ったまま俯いているしかなかった。

すると、ギシ~、という音がしてバスの乗降口が閉まった。

彼は、何故かホッとした気持ちになってバスを見上げた。

すると、そこには、バスの窓から恨めしそうな目で見つめる数え切れ無い程の

乗客の視線があった。

彼はそのままへたり込むようにその場に座り込んだ。

すると、バスはそのまま音も無く走り出して暫くすると暗闇の中に

吸い込まれるように消えていった。

彼は呆然としたまま、その場から立ち上がれなかった。

そして、どれだけ時間が経ったのだろうか・・・。

彼の目の前に1台のタクシーが停まった。

タクシーのドライバーは助手席の窓を開けて、

こんな処で待っていてもバスは来ませんよ。

このバス停はもうずっと以前に閉鎖されてますから・・・。

どうします?

乗られますか?

そう言われ、彼は慌ててそのタクシーに乗り込んだ。

そして、タクシーに乗ってから、先ほど彼が体験した事をドライバーに話したが、

まあ、色々とありますよ・・・。

こういう土地柄ですから・・・。

と言って笑うだけだった。

彼は、そのまま駅まで送ってもらい、そのまま無事に金沢まで帰ってきた。

それから、彼は移動には出来る限り、タクシーを利用するようになったという。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:03Comments(14)

2018年02月12日

除雪車

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

あいかわらず、雪が暴風雪のように

降っております。

明日は福井県境まで出張なんですが、

福井県はまたしても大雪警報が出ております。

また大きな被害が出なければ良いのですが。

雪国で大雪が降ると本当に困ります。

本来なら、車が走っていない状態で

スッキリと除雪したいのでしょうが、やはり

皆さん、会社に行ったり買い物に行ったり。

すると、除雪がうまく進まないという悪循環。

数日前のニュースで福井県はガソリンスタンドが

補充出来ない為に、1台につき20リットルという

規制が掛かっているという話を聞きましたが、

どうやら、こちら石川県も同様の様です。

そういえば、昔、仕事の先輩で、雪国の

冬の暗い空が嫌だから太平洋側に

移住する、と退社していった方がいましたが、

何か、最近はその気持ちが良く分かる気がします。

でも、冬の金沢は美味しいものが一杯。

雪が落ち着いたら、是非観光で石川県、いや

北陸へおいでください。

それから、『闇塗怪談』の第2弾についてですが、

前回よりも新作書き下ろしが増えそうです。

最後の本になりますから、気合入れて

頑張らないと!

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

今日は、除雪車についての話です。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

彼は以前、土木関係の仕事をしていたらしく、冬場には除雪車での

除雪が主な仕事だったらしい。

除雪車というと、俺などはすぐに黄色い車体のものを想像するが、実は色々な

メーカーから発売されているらしく、その中には黄色い車体ではない車両も

数多く存在するらしい。

そして、やはり作業は大変なようだ。

冬などは基本的にローテーションで動くらしく、作業していない時間でも、

待機所で出動要請を待たなくてはいけなかったり、また自宅で寛いでいる時でも

急な除雪要請もあるのだという。

だから、休みだからといって、酒を飲むという事は、かなり難しいらしい。

そして、昼間の作業もあるらしいが、基本的には夜や夜明け前の時間帯での

除雪作業が多い。

それも、街中の除雪ならまだしも、山の中を真っ暗な中、除雪作業を

するのは、やはり気持ちの良いものではないという。

怖ければスピードを上げれば良いのだが、いかんせん、除雪車というものは

それほどスピードが出せる乗り物ではないらしい。

そんな彼も、やはり夜間の除雪作業中に、怪異といえる現象に遭遇したのは

一度や二度ではない。

そして、その中でも特に気味の悪かった話を書いてみようと思う。

その日、彼はダムまで通じる道を除雪する為に、F県の山の中にいたという。

時刻は午前3時頃。

防寒服に身を固めて除雪車に乗り込む。

いよいよ除雪作業がスタートしたが、慣れているとはいえ、やはり暗闇の中を

除雪車のヘッドライトだけで山道を登るのは怖いらしい。

本当なら音楽でも聴きながら作業をしたいところなのだが、そういった事は

会社から禁止されていた。

そうなると、うるさ過ぎる位のエンジン音だけが心の支えになる。

そして、ただでさえおっかなびっくりの作業なのに、夜間ともなると、

色々な野生動物達の姿も見つける事が出来る。

最初の頃は、そういった野生動物も恐怖の対象になっていたらしいが、慣れてくると

そういう鹿やカモシカなどを見かけると、一瞬ではあるが、孤独感が紛れる。

しかし、やはり野生動物以外のモノも見えてしまう事もあるらしい。

それは、除雪作業中のライトが照らした場所に一瞬浮かび上がるらしく、

その姿は間違いなく人間そのものだという。

しかし、そんな時期にそんな山の中に人間が1人木々の中に立っているなど

常識では考えられない。

そんな事をしていたら、簡単に凍死してしまうだろう。

だから、きっとそれは人間ではないのだろう。

しかし、彼はいつもそんなモノを見た時には全て気のせいとして処理する

事にしている。

何故なら、そんなモノを見る事はかなり頻繁に起こる事であり、いちいち

それを見て震え上がっていたら仕事にならないからに他ならない。

しかし、その夜のそれはいつもとは状況が違った。

彼は除雪をする際、必ず路面の状況をしっかりと確認する。

実際、除雪車、しかも作業中ともなれば、それほど速度は出ていない。

だから、今から除雪する路面の状況は手に取るように分かる。

そして、その夜は、彼が除雪しようとする路面に、必ずと言って良いほど

人の足跡が残されていた。

それは人間1人の足跡であり、除雪開始から、ずっと路面に足跡が残されている。

実際、足跡が雪の上に残されている事自体はそれほど珍しい事ではないらしく、

彼は気にせず除雪作業を続ける。

しかし、偶然、バックする際、彼は見つけてしまう。

彼が除雪したばかりの路面の上にも、またすぐに真新しい足跡が残されている

事を・・。

彼は血の気が引いてしまい、そのまま祈るように除雪車の速度を上げて

ダムまでの道のりを急いだ。

そして、そのまま無事にダムまでの道に車1台分の通行スペースを確保した

彼は、ダム事務所に寄って、ほんの少しの休憩をとった。

出された珈琲を飲んで、短い世間話をした程度であり、時間にすると10分

程だった。

そして、麓に下りるために除雪車のところまでやって来た彼は、またしても

在りえない物を見つけてしまう。

それは、まるで雪道の上を裸足で歩いた様な足跡であり、それが

除雪車の周りをグルグルと歩いた後、まっすぐに除雪車の運転席の方へ向かい、

そして、除雪車の乗り込み口で、突然消えていた。

彼はその時、ダム事務所の方に無理を言って、暫くその場で待った後、ダムの

職員さんの車に後ろから着いてきてもらう形で山道を下りたらしい。

しかし、すぐに後続の車は、かなり離れた距離で追いてくるようになる。

しかも、やたらとパッシングをしてくる。

彼はもっとスピードをあげろ、ということなのかな・・・。

そう思い、アクセルを踏み込む。

その間、うるさいンジン音に混じって、

ねぇ?ねぇ?

と何かを尋ねるような女の声が聞こえていたらしいが、彼は必死に聞こえないフリをして

全力で山を下りた。

そして、麓でダムの職員さんに言われた言葉を聞いて、彼は固まってしまう。

その言葉とは、

運転手さんの後ろにずっと派手な赤い服を着た女の人が一緒に乗っていた

みたいだけど、あれは何?

最初は赤い布が揺れているのかと思ったけど、纏わり付く様にして

じっとあんたを見てたから・・・。

だから、怖くてずっと車間距離とって追いていったんだわ。

ごめんな。

そんな言葉だった。

彼はその後、会社に着くと、上司に事情を話し、すぐにその除雪車を

神社で御祓いしてもらったそうだ。

ただ、それからも暫くの間、その除雪車の周りには、彼があの夜目撃した

裸足のような足跡がいつも残されていたらしいのだが、それも

ちょうど7日目が過ぎると、パッタリと見えなくなったという。

そして、こうも言っていた。

あの時、上司に話した際、上司は不思議な事にすぐに納得し、手馴れた様子で手際よく

御祓いの手配をしてくれた。

まるで、よくある事だと言わんばかりに・・・・。

やはり、山での作業では、そういうことが過去にも起こっていたのだろう、と

納得したのだという。

それが何者なのか、は判らないがきっと人ではない事は確かかもしれない。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:58Comments(14)

2018年02月10日

決して一人ぼっちではない。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日も雪かき、頑張りました(笑)

ちなみに、明日は金沢市の提唱による、

『除雪協力デー』だそうです。

まあ、もう体力は残ってませんが(涙)

えちの大監督にでも頑張って貰うことにします(笑)

その大監督ですが、今月末の東京行きの為に

午後から北陸新幹線の切符を買いに金沢駅まで

行きました。

帰りは高速バスではなく、新幹線をご利用に

なられるようです(笑)

勿論、資金源はお年玉らしいです。

ちなみに、現在、金沢市内の道路は

酷い渋滞でバスをはじめ全ての車の通行が

侭ならない状態です。

大監督のお戻りは何時になる事やら・・・。

という事で、今夜もいきましょう。

怖くない話。

雪かきの疲れは溜まってきてるんですが

どうしても、この話は書き上げたくて(笑)

それでは、どうぞ~!




これは俺の趣味関係の友人に起こった話。

彼女は元々は東京の生まれだった。

彼女は、幼い頃からジャズが大好きで、今でも昼間は普通のOLとして

働き、そして夜はジャズプレイヤーとしてホテルや店でピアノを

弾いていた。

そして、ある理由が在って東京から金沢へと移り住んだ。

勿論、俺とは音楽のジャンルは違うのだが、俺もたまに頼まれジャズの真似事を

したりする関係で彼女とは仲良くさせて貰っている。

普通、ジャズをしていると、ロックなどをプレイしている人間を少し

上から目線で見てしまう人が多いのだが彼女の場合はそんな高飛車なところが

一切無く、どちらかといえば腰が低すぎるくらいの印象があったから、

色んなセッションに引っ張りだこになっていたのも納得出来る。

まあ、実は俺のブログに出てくるAさんも、元々はジャズプレイヤーよりも

更にプライドが高い筈のクラシックピアノ出身であり、ショパンやモーツァルト

などは譜面が無くても弾けるほどの腕前らしいのだが、何故かバンドでは

ハードロックしかやらない。

まあ、Aさんの場合、別の意味で高飛車で上から目線の性格かもしれないが。

話を戻そう・・・。

彼女は昼間の仕事と夜のセッションのせいで確かに忙しいのだが、それでも

35歳を超えて、いまだに独身であるのには理由があった。

ちなみに、Aさんがいまだに独身であるのは、間違いなくその性格に拠る

ものである事は確かなのだが・・・。

再び、話を戻そう・・・。

実は彼女が結婚出来ない理由というのは、一種の呪い・・・なのだという。

彼女には、元々、両親と2人の兄、そして祖父と祖母が居て、同じ家で一緒に

暮らしていた。

しかし、祖父と祖母が相次いで亡くなり、その後、父親と母親も立て続けに

急逝した。

しかも、その死因は全て自殺だったらしい。

彼女はかなり落ち込んでしまい、仕事にも行けない生活を送る様になった。

生きる希望も無くなり、何もかもがどうでも良いと感じていた。

そんな彼女を助けてくれたのは、彼女の2人の兄達だった。

彼女の生活を支える為に、身を粉にして働き、そして空いた時間は全て、妹である

彼女を元気付ける為に使ってくれた。

それでいて、気力を無くし働けなくなっている彼女に対し、愚痴を言った事も無ければ、

叱る事もなかった。

ただ、いつも優しい目で彼女に接し、

お前は大丈夫だから・・・。

俺達が付いてるから安心しろ・・・。

お前がずっとこのまま働けなくても笑うことが出来なくても、俺達が

側にいて支えてやるから・・・。

お前が生きていてくれるだけで俺達は嬉しいんだから・・・。

と常に優しい言葉をかけてくれた。

彼女はその言葉に励まされて次第に心が修復されていった。

そして、今度は私がしっかりとして、兄達を支えていける様にならないと・・・。

と自分に目標を決めて頑張った。

もう不幸は去ったかに思えていた。

しかし、また同じ悲劇が彼女を襲った。

それは運命の悪戯という言葉では、表現出来ない程のあまりにも酷い現実だった。

2人の兄達は、それぞれが別々の会社で働いていたのだが、全く同じ日に

1人は列車に飛び込み、もう1人は病院の屋上から飛び降りて、命を絶った。

勿論、自殺だった。

その日の朝も、彼女の元に、2人の兄達から、元気よく

おはよう!

という電話があったばかりだった。

しかし、結果的には、たった1日で彼女は2人の兄を失うと同時に天涯孤独の

身になった。

だから、彼女は今度こそ、生きた屍のようになり、いずれ自分も自殺して家族の居る

天国に行こうと心に決めていた。

しかし、ある日、弁護士から連絡がある。

それは、彼女に残された財産に関する連絡だった。

兄の友人だったその弁護士は、生前、彼から、万が一の場合、として、色々と

言付かっていたらしい。

そして、弁護士にあったとき、彼女は驚く。

目の前に置かれたのは、彼女の為に、蓄えられた貯金通帳だった。

それは、それぞれ、父や母、祖父や祖母、そして2人の兄が、彼女の名義で

一生懸命に貯めた貯金通帳であり、それを銀行印と共に渡された。

通帳の中を見ると、それぞれがかなりの金額の貯蓄をしてくれていたのが判った。

そして、弁護士からは、彼女に宛てた手紙も一緒に渡され、その際には弁護士

からも、

色々と話は聞いていますが、理不尽な事に負けないでくださいね。

と言われ、弁護士事務所を後にした。

そして、アパートに帰った彼女は、その手紙を読んで、一人で泣いた。

その手紙には、兄自身も含め、家族の皆がどれだけ彼女のことを愛し、

そして心配してくれていたのか、が書き綴られていた。

自分でも訳が分からないくらい止め処なく涙がこぼれ続けた。

そして、丸一日泣き明かした後、彼女の涙は止まった。

彼女はもう泣いていてはいけない、と覚悟を決めた。

今まで自分の事を心配しながら死んでいった家族の為にも、自分は笑って

生きていかなければ、と強く決意したから。

そして、彼女は身寄りのない東京を離れて、音楽大学時代の先輩の誘いで

金沢の会社に就職した。

まるで気取ったところがなく、いつも笑顔の彼女はすぐに職場でも人気者に

なれた。

環境を変える事で、趣味である音楽にも打ち込めるようになっていった。

そして、ある年、親戚が集まる機会があり、その場で彼女は想定外の話を聞いた。

それは、親戚の叔父さん同士が喋っているのが偶然耳に入ったものだった。

その言葉とは、

やっぱりあの呪いは本当だったんだな。

結局、○○○(彼女の名前)を除いて皆死んでしまった。

きっと、そのうち○○○も呪われてあっちの世界に連れて行かれるんだろうな・・・。

そんな言葉だった。

その言葉を聞いたとき、彼女は叔父達に、食ってかかった。

そして、聞いた話というのがあまりにも理不尽な話だった。

それは、遠い昔、彼女の先祖に当たる侍が、農民の女をを手打ちにしたという。

手打ちにした理由は分からないが、実際には手打ちにしたのはご先祖と一緒に歩いていた

別の侍だったらしい。

しかし、どうやら手打ちにされた農民の女が最後に目に入ったのはご先祖の姿

だったらしく、

それから毎晩のように夢に出てきて、侍に対し、

末代まで祟ってやる・・・。

と呪いの言葉を吐き続けた。

それから、その家系の長男の家は必ず死に絶えるのだという。

1つの例外もなく・・・。

そして、話の最後にはとってつけたように、

まあ、ただの偶然かもしれないんだから・・・。

と慰めの言葉を掛けられたが、彼女にはもうそんな言葉は心に入ってこなかった。

そして、色々な人や文書を確認すると、確かに叔父達が言っていたように、長男の

家は全て死に絶えていた。

そこで、彼女は自分の人生を諦めた。

そして、同時にその呪いをかけた相手に強い怒りを覚えた。

大切な家族をそんな呪いで殺されていた等と、納得出来る筈もなかった。

だから、彼女はこう決心した。

自分にはそんな呪いを相手にする力などある筈もない。

それならば、結婚も子供も全て諦めよう、と。

その代わり、呪いに拠って自分が殺されるときには絶対に笑って幸せな顔で

死んでいってやる・・・と。

それが彼女が結婚しない理由だった。

そして、それから1年も経過しないうちに彼女の元に怪異が起こり始める。

夢の中に見知らぬ女が現れては、呪いの言葉を口にした。

それからは、彼女は昼間起きている時でもその女の姿が見えるようになった。

ある時は車に轢かれそうになった時、またある時は工事現場で頭上から落下してきた

大きな鉄の塊にぶつかりそうになった時。

それはどれも寸でのところで助かったのだが、そんな時、必ず夢の中の女が

近くに立って、うすら笑っていた。

ああ・・・兄達もこんな風な恐怖の中で死んでいったんだ・・・・。

彼女はそう思い、いつもその女を睨みつけるのだが、その女は更におぞましい顔で

彼女を睨み返しては、スーッと消えていった。

そんな時、彼女から相談があった。

それは助けて欲しい、というものではなく、生きている最後に、仲のよい音楽仲間

を集めてジャンルを超えて一緒にライブをしたいから協力して欲しい、というものだった。

俺はそこで初めて彼女の置かれた境遇を知った。

それでも、

何とか出来るか、当たってみるよ!

という俺に対して、

いえ、皆さんに迷惑を掛けるともっと辛くなるので・・・。

と固辞されてしまった。

だが、俺は彼女には黙ってAさんに相談する事にした。

だが、1つだけ不安があった。

それは、Aさんはあまり彼女の事を好きではないように見えていたということ。

だから、俺は恐る恐るAさんに事情を話した。

すると、意外にも、

わかりました。何とかしてみます。

と即答で快諾された。

俺が不思議そうな顔をしていると、Aさんは何かを感じたのか、

別に私は彼女の事を嫌いなわけじゃないですからね。

ただ、彼女の生き方というか前向きな明るさに圧倒されてるだけですから。

そう言って、少し照れた顔をする。

少しは可愛い所も残ってるんだ・・・・。

と思っていると、

でも、今回、もしもうまく除霊出来たとしても、絶対に彼女には言わないでくださいね。

彼女に知られて、借りがある、なんて思われるのも嫌ですから・・・。

そう念押しされた。

そして、

まあ、別にどうでも良いですけど、今からさっさと片付けにいきますか・・・。

といつものダラダラした感じとは明らかに違った。

彼女が夜のジャズピアノ演奏のバイトに出ているのを確認してから彼女の

アパートに向かった。

アパートの前のドアの前まで来ると、俺は例によって離れた所で待つように言われた。

全く役に立たないから・・・という理由で。

そして、その際に、Aさんはこんな事も言っていた。

あ~、なるほどね。

あれじゃ、呪いの主もなかなか手を出せないのも納得出来ますね。

亡くなった家族が皆で、死んだ今も彼女を護っています。

それも、強い力で・・・。

彼女は1人で生きてきましたけど、実はずっと側で護られてたんですね。

私も負けていられませんね。

あのご家族の思いを無駄にする訳にはいきませんから・・・。

そして、部屋のドアの前に立ったAさんは、

おい・・・出てこいよ。

本当に呪うことしか出来ない癖に、いつまでも生きている人間の邪魔ばかり

してるんじゃないよ。

私はあんたみたいなのが一番嫌いだから・・・・。

一生懸命に生きてる者の邪魔をするな~!

でも、もう悔やんでも遅いからね。

あんたは、完全に、無に返すってもう決めてるんだから・・・。

そう言って、ドアに両手をつけた。

すると、部屋の中から強い光が漏れてきて、それはしばらくすると消えてなくなった。

はい。おしまい。

Kさん、帰りますよ。

そう言われ、俺はAさんを車で自宅マンションまで送った。

勿論、その途中、ケーキ屋によって大量のケーキを買わされたのは言うまでもない。

そして、帰りの車内で

念を押しておきますけど、今回の事は絶対に内緒ですからね?

と言われたので、

それは分かったけど、それじゃ誰がこのケーキ代負担するの?

と聞くと、聞こえないフリをしながら、待ちきれないAさんがシュークリームを

食べ出したので、俺はもうその話は止めた。

その後、彼女の身の回りには何も怪異は起こらなくなった。

それどころか、それからしばらくして、彼女は結婚の日取りが決まったという

報告をしてくれた。

何があっても、彼女を護るという男性からの求婚だったそうだ。

そして、勿論、Aさんには結婚の予定はまだ一切無い。

あの性格を直さない限り・・・。

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 17:35Comments(21)

2018年02月09日

塞がれた扉

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日は晴れの1日でした。

しかし、これだけ雪が積もると、大通りも

車一台が通れるスペースしか開いておらず

何処の道に逃げても渋滞という1日でした(笑)

日曜日からはまた寒波がくるらしいので、

正直、恐ろしいです。

これ以上降ったら完全に生活が麻痺

してしまいますね。

まあ、寒波と聞いて嬉しそうな顔の高校生が我が家には

おりますが・・・・(涙)

明日から3連休らしいのですが、2月末に東京へ

コスプレイベントやらで単独遠征するらしく

色々と忙しそうです。

ちゃんと高速バスの手配も済ませ、こういう時だけ

やけに要領が良いので困ります。

まあ、可愛い子には旅をさせろ、という事なんでしょうか?

可愛くありませんけどね(笑)

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

彼女の実家は東北地方のとある県。

そして、彼女の家は代々その地方の大地主を務めていた家柄だった。

今でこそ彼女の両親は普通のサラリーマンらしいのだが、それでも

彼女の実家というのは、かなりの大豪邸なのだという。

純和風の造りの家だが、広い敷地に広がる邸宅は、廊下の長さだけでも

かなりのもので、子供の頃にはそれがとても怖かった。

そして、彼女の実家はとても古く、建て替えをしたいらしいのだが、ある理由

に拠ってそれは叶わないのだという。

だから、広い敷地を侵食するように、どんどん建て増しをするしかないらしい。

その理由というのが、とても興味深いものだ。

彼女の実家は基本的に平屋なのだが、1箇所だけ2階建ての部分がある。

そして、その2階部分は厳重に鍵が掛けられており誰も入る事が

許されていなかったという。

小さな頃から、やはりその禁忌の場所が気になって仕方がなかった彼女は

何度も両親や祖父、祖母に聞くのだが、いつも答えをはぐらかされていた。

しかし、一度だけ、祖父がお酒で酔っ払っている時に話してくれたことがある。

それは、その場所には古から伝わる魔物が封印されており、代々、大地主

だったその家で、それが外の世界に出ないようにずっと番をしているのだと

聞かされたそうだ。

その話を聞いたとき、彼女は恐ろしさのあまり、その晩は眠りに就く事が出来ず、

結局、母親の布団に紛れ込んで寝た。

そんな彼女だったが、いつしかその時感じた怖さも次第に薄れていった

のかもしれない。

彼女が小学5年の頃だった。

その日は年に一度の親戚が一同に会する日。

そして、その場所として彼女の実家が利用された。

当然、親戚の従兄弟も全て集まっていたから、彼女自身もとてもテンションが

高くなっていたのだろう。

親達は、昼間から酒を酌み交わし、子供達そっちのけで盛り上がっていた。

そうなると、子供の楽しみといえば、彼女の実家の探検になってしまうのも

仕方なかったのかもしれない。

子供達は敷地内にある土蔵やら物置、そして使われていない住居部分などを

探検しては、

この家、広すぎるよ~、とか

こんなでっかい家出暮らしてみたい、等と彼女を羨ましがった。

そんな事ないよ~、と謙遜していた彼女の内心もまんざらでもなかった

のかもしれない。

そして、その子供達は、ついに禁忌の場所として隔離されていた唯一の

2階部分までやって来てしまう。

その家は1階部分から、御札のようなものが壁に沢山貼られており、小さな

明かり取り窓があるだけで真っ暗だった。

そして、そこから2階へと長い階段が続いていた。

彼女は、一応は止めようよ、と皆を制止したらしいが、親戚の中にも、その

2階部分に関する禁忌を知っている者がおり、人数が多い事もあり、怖さより

好奇心が完全に上回ってしまった。

誰か、懐中電灯を探して来いよ!

そんな言葉を合図にして、子供達がいっせいに散らばって各々が思いついた

物を探してきた。

その中には懐中電灯もあったが、中には全く役に立ちそうもないロープや

木の棒などを持ってきた子供もいたようだ。

そして、全員が揃ったところで、その家の住人である彼女を先頭に階段を

登っていく。

そして、その階段というのが、とても奇妙なものだった。

かなり急な階段だったのだが、それが途中で何本にも枝分かれしており、

その先は行き止まり、といった感じで、何か作為的にそんな作りにしてある

様な気がして、どんどん恐怖が増していった。

だから、彼女は、

もう止めとこうよ・・・・。

と言ったらしいが、特に男の従兄弟達は、とてもその探検を中止してくれそうにも

なかった。

だから、今度は男の子達が先頭になって彼女は後に続くしかなかった。

男の子達は、懐中電灯で前を照らしながら、幾重にも分かれた階段に迷いながらも

ようやく2階部分へと辿りついた。

2階部分には窓というものが全く無く、だだっ広い空間だけが存在しており、

それだけでも異様だった。

彼女自身も、

こんな場所を残す為に、建て替えが出来なかったの?

と不思議に思ったらしいが、1人の男の子が懐中電灯で照らした先を見た時、

其処にいた全員が固まってしまう。

その部屋にはどうやら四隅に大きな仏像が置かれ、そして部屋の一番奥には

明らかに尋常ではない程の厳重な扉が暗闇の浮かび上がった。

大きな鉄の扉で、その取っ手部分には幾重にも鉄の鎖が巻かれており、

その上から何か大きな紙が貼られていた。

その時点で彼女を含めた女の子達は皆、いっせいに小さな悲鳴にも似た

声を上げたが、それでも男の子達の好奇心には歯止めが掛からなかった。

1人の男の子が扉に近づくと、そこに貼ってある大きな紙切れを剥がした。

そこには、梵字のような見たことも無い文字が書かれていた。

やっぱり、ここ何か居るんじゃねぇの?

その言葉に、今度は別の男の子が取っ手に巻かれた鎖を解いていく。

彼女は止めようとしたがやはり男の子達を怒らせるのが怖かったのと、

どうせ扉の鍵が無ければ開かないだろう、と思い、そのまま様子を

覗っていた。

ジャラジャラという音の後に、鈍く重いギィーという音が聞こえた。

え?・・・なんで?

彼女はそう思ったが、その時にはもう扉は少しずつ男の子達によって

開けられているところだった。

彼女を含め女の子達は全員、その場に一塊になって、様子を覗っていた。

うわっ・・・真っ暗。

何か、置いてあるみたい・・・・。

うわっ・・・・立ち上がった・・・・。

なんだ、こいつ・・・・・こっち来るな!

どっちが前なんだよ・・・・こいつ。

おい・・・早く閉めろ・・・早く・・・・。

駄目だ・・・・間に合わないよ・・・・どうする・・・・うわぁ~!

その声が聞こえた後、部屋に入った男の子達の声は何も聞こえなくなった。

そして、声も出せず固まって震えている女の子達の前に、ソレは姿を現した。

そして、その姿を彼女も見たのだという。

背中合わせに二つの顔がある蛇女のようなものが、長い舌をペロペロと出しながら

その部屋から出てくるのを・・・。

それは全身が裸であり、皮膚にはウロコのようなものが一面に広がっていた。

そして、細く横に長い目で、ソレは気味の悪い顔で満足そうに笑った。

彼女が覚えているのはそこまでだった。

気を失ったのかは覚えていないが、気がつくと、目の前に男の子達が立っていた。

今にも泣き出しそうな顔で・・・。

そして、その後、再び、その部屋の扉を閉め、取っ手に鎖を巻いているとき、

部屋の中は空っぽになっていたという。

男の子達は、一言も喋らず、ただ黙々とその扉を閉めなおし、階段を一緒に

降りたそうだが、その建物から外に出た時、一番年上の男の子が言った。

この事は絶対に秘密だから・・・。

何があっても絶対に言うんじゃないぞ!

その顔は、何かに怯えている様な顔で、その言葉にも必死さが窺い知れた。

だから、その日の事は子供達だけの秘密になった。

永遠の秘密に・・・。

そして、どうやら、それ以後も、その禁忌の扉を開けた事に大人達は誰も

気付いていないようだった。

しかし、それから数年後、従兄弟の男の子が突然、急死した。

その死に顔は、何かに恐怖している死に顔だった。

そして、経ち続けに、従兄弟の男の子達が急死した後、今度は、彼女の実家の

近くに住む住民の何人かが急死した。

そして、そのどれもが、原因不明の死因であり、死に顔は恐怖で顔が強ばったまま

死んでいたという。

それ以後、連続して死人が出る事はなくなったらしいが、それでもかなりの

頻度でその家に拘わる者が亡くなっていった。

そして、彼女は親戚が集まった際の飲み会で、こんな会話を聞いた。

これだけ急死が続くと、本当にちゃんと封印されているのか、不安になるな。

何言うとるんや。

もうずっと長い間、あの扉は一度も開けてはおらんぞ。

だから、余計な心配せんでええ。

きっと、偶然に急死が続いただけに違いない。

そんな事を話しているのを聞いた彼女は、自分がもう大人の女性になっていたこともあり、

思い切って聞いてみた。

もしも、その扉を開けたらどうなるの?と。

すると、

酒も手伝ってか、何気に話してくれたらしい。

どうやら、封印されているモノというのは、ずっと昔に別の土地からやってきたもの

らしく、その際、お侍やら僧侶も加わってかなり大きな魔物退治になったらしい。

結局、その土地の大地主だった彼女の先祖が、責任を持ってその魔物を封印した

らしいのだが、その際、侍や僧侶に協力し封印した彼女の先祖に酷い恨みを抱いて

封印されているらしい。

そして、もしも、ソレが扉の外に出てしまったら、間違いなく彼女ら一族を

根絶やしにしようとするだろう、という事だった。

そして、最後に言われた言葉が彼女にはずっと重くのしかかっているという

事だった。

その言葉とは、

心配するな。

あの扉を開けさえしなければ大丈夫なんだから・・・。

というものだった。

彼女ら子供達は、間違いなくその扉を開けてしまっている。

という事は、もうソレは外の世界に解き放たれているという事。

そして、確かに従兄弟達の中で男で未だに生き残っているのは、ほんの数人

だけになっている。

何度、禁忌の扉を開けたことを話そうかと思ったらしいが、いまだに彼女は

それ事実を話してはいない。

それ以上、恐ろしい事が起こらないように祈るばかりである。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:34Comments(11)

2018年02月08日

新しい・・・・家族?

サインディスプレイ部 営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

金沢は今朝も積雪が20センチほど。

さすがにもうそれ位の積雪では全く

何も感じなくなっております(笑)

日中は雪も少ししか降らなかったのですが、

それでも街中を走れば、大きな穴が

幾つも開いており、いたるところで

車がはまって立ち往生しておりました。

立ち往生といえば、福井県。

お隣の県ですから、ずっと心配して

おりましたが、ようやく解消しそうで

嬉しいです。

でも、確か、数年前にも福井県では

雪の中、立ち往生になって自衛隊が

除雪作業に駆りだされていた様な

気がします。

もしかしたら、何か原因があるのかも

しれないですね。

でも、困った時には助け合い。

この気持ちが無ければ北陸の冬は

乗り切れませんね。

皆様も、今年の冬は、突然の大雪や

寒さには十分ご注意くださいませ。

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

彼は今でこそ、石川県に住んでいるが、元々は生まれてからずっと

岡山県の倉敷市で生まれ育った。

大学も地元の大学に進んだから、生まれてからずっと倉敷市で生活していた

事になる。

大学を卒業すると地元の企業に就職し、数年後には結婚して1人息子を

授かった。

しかし、運命の悪戯なのか、子供が小学2年にあがる時、病気がちだった

奥さんが突然他界してしまう。

熱烈な恋愛の末、結婚した奥さんだったから、彼の落ち込みようも半端なもの

ではなかったようだ。

しかし、奥さんが残してくれた1人息子の為にも、しっかりしないと、と

気を取り直し、それからは息子さんと2人の生活が始まった。

両親は同じ岡山県に住んでいたが、かなり距離も遠い為、預ける事も出来ず

彼の苦労は相当なものだった。

それでも、何とか時間をやり繰りして仕事と育児を両立させていた。

しかし、ある日を境にして彼の住むマンションで異変が起こり始める。

それは、見過ごせば気がつかない程の些細な事だったのかもしれない。

夜、仕事から帰ると、朝と部屋の様子が違っていたり、無言電話が頻繁に

かかるようになったり、部屋に居ても常に誰かの視線を感じたりというもので

普通の人ならば、それに気がつかなかったのかもしれない。

しかし、彼にはほんの少しだが霊感が備わっていた。

だから、ある日、こんな実験をしてみた。

それは朝の部屋の様子を写真に撮っておき、それを帰宅してからの部屋と

照らし合わせるというものだった。

そして、その結果は、明らかに部屋に置かれた物の配置が変わっていたのだという。

勿論、泥棒や不審者という線も疑ってみたが、几帳面な彼の性格上、鍵を

掛け忘れるという事はありえなかった。

だから、彼は息子に悟られ怖がらせたりしないように、内密に色々とそのマンション

の事を調べてみた。

しかし、新築の状態で入居したマンションに、そんな曰くなど存在するはずも

無かった。

そして、マンションから出て新しい部屋を借りる余裕も彼には無い。

だから、彼は自分にこう言い聞かせた。

きっと、亡くなった妻が、自分と息子が心配になって、ちょくちょく見に来て

いるのかもしれない・・・と。

だから、彼は1度、息子に聞いてみたそうだ。

お母さんに会いたいか?

すると、息子は、少し不思議そうな顔をして、

会いたいけど、お母さん死んじゃったしね。

でも、いつか会えるんだよね?

天国で・・・・。

そう言われ、彼は特に何も感じずにその言葉を聞き流した。

そして、父兄参観の後、父兄懇談が行われた時、先生から言われた言葉に

彼は凍りついた。

先生は、後ろの壁に貼られた子供達の書いた絵の中から、彼の息子が書いた

絵を指差しながらこう言った。

奥様が亡くなられたと聞いていたんですが、再婚なされたんですね。

○○君も、最近はそのせいか、とても元気で・・・。

そう言われ、彼は思わず立ち上がって、その絵の側へと駆け寄った。

そして、まじまじと見た、息子が書いた絵には、『かぞく』という

タイトルが付けられており、そこには息子さんを挟み込むようにして

彼自身と1人の女性が描かれていた。

そして、その女性が彼の亡くなった妻ではない事は明らかだった。

彼の妻は出会ったときから、いつもショートカットの髪型であり、髪を伸ばした

姿を見た事は一度も無かった。

そして、その女性は身長が彼よりもかなり高く描かれており、目の部分は

真っ黒に塗りつぶされ、何故か片腕が欠落していた。

子供の書いた絵に、そこまでのリアルを求めるのは無理な話かとも思ったが、

彼の顔にはしっかりと白目と黒目が描かれており、両腕もきちんと書かれている。

彼はそのまま会社に早退の連絡を入れ、急いで息子が下校してからの時間を過ごしている

学童クラブに迎えに行った。

そして、帰りの車の中で、彼は息子さんに聞いた。

あのさ・・・○○が書いた絵を見たんだけどな。

あそこに描かれている女の人ってお母さんなのかな?

すると、息子さんははっきりとこう言ったという。

ううん。お母さんじゃないよ。

でも、お母さんが死んでからずっと家に居るよ。

お父さんより、ずっと背が高い女の人。

で、その女の人が、もうすぐお父さんと僕を一緒にお母さんのところまで

連れて行ってくれるんだってさ!

そう言った息子さんは満面の笑みで笑った。

しかし、それから彼は息子さんを両親の元に連れて行き、妻のお墓を

供養してくれているお寺に向かった。

すると、そのお寺の住職は、

何か大変な事が起きています。

お話をお聞きして、私が忠告出来るのは1つだけです。

もうその部屋に1度たりとも戻ってはいけません。

貴方も、そして息子さんも・・・。

もし戻ってしまったら、二度とこちらの世界には戻ってこられないでしょう。

だから、勿体無いと思うかもしれませんが、誰か取り合いの方に部屋の家財道具

の処分を任せて、貴方と息子さんは一刻も早くこの土地から離れなければ

いけません。

そして、もう倉敷、いや岡山県には戻らない方が良いでしょう。

それほど、強力な悪霊です・・・。

奥さんのお墓は私がしっかりと護ります。

だから、ご安心ください。

そう言われた。

普通なら信じ難い話なのかもしれないが、彼はその話を全て信じた。

それは彼が霊感があったからなのかもしれないが、実は彼は少し前から

気付いていたようだ。

彼と息子が少しずつやつれてきており、このままではいずれ重い病気に

かかってしまうという事を。

そして、彼は取るものもとりあえず、突然、移動願いを出して、石川県に

移り住んだ。

会社は色々と難癖をつけたが、彼の気迫に押され、会社も渋々転勤を容認した。

そして。それから石川県での生活がスタートした彼だが、転勤後は怪異は

全く起こらなくなった。

それで、彼も少し緊張感が溶けてしまったのかもしれないのだが、1度

広島への出張の際、つい懐かしくなって、その頃住んでいた倉敷の町を

見に行ったらしい。

そして、以前、息子さんと住んでいたマンションにも・・・・。

そこは、車で通り過ぎる様にして、見たらしいのだが、彼が住んでいた部屋には

当然、新しい住人が入居しており、洗濯物も干してあったらしいが、その近くの

窓から、じっとこちらを睨みつけている女の姿を目撃してしまう。

着物らしき服装を着た髪の長い女だったらしいが、痩せ衰え、天井に頭が

付くのではないか、と思えるほど背の高い女が、目だけをギラギラさせて

彼の方を睨んでいた。

まるで、彼が来るのを知っていたかのように・・・。

そのおぞましい姿は今でも忘れられない、と彼は言う。

そして、今でも彼はその女の悪霊の影に怯えながら生活している。

そのせいか、俺にこんな事を聞いてきた。

その女がまた俺と息子の前に現れたら、どうしたら良いと思う?

だから、俺はこう答えた。

その時はすぐに電話してくれれば良いよ。

どんな悪霊が来ても相手にさえならない程の霊能者を知ってるから。

まあ、性格には問題あるけどな。

そう言われホッとした彼の顔を見ながら、

そんな日が来なければ良いな、と強く思った。

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:59Comments(18)

2018年02月07日

雪山

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日も1日、雪かきに追われた1日でした。

ちなみに、天気予報では明日の朝までに

5~10センチ位の積雪といっておりますが、

相変わらずしんしんと雪が降り続けております。

ちなみに、今朝飽きて外を見た時、思わず

笑ってしまいました。

もう完全に想定の範囲を超える積雪です。

神様、もう勘弁してください。

もう雪かきした雪を捨てる場所がありません(涙)

ちなみに、今日は大監督の大カマクラも

ぶっ壊しました(笑)

かなり抵抗されましたが・・・・。

それでも、大監督の高校では積雪が優に

2メートル近いということで、今日休校だった

大監督は、間違いなく明日も休校になると

断言しておりましたが、夕方に学校より、

『明日は始業時間を遅らせて、通常通り

授業を行います』というメールが届き、

しばらく放心状態で固まっておりました(笑)

あ~楽しい!

それから、『闇塗怪談2』の方も順調で、

書き下ろしの話もかなり進んでおります。

今回が最後になりますので、出来る事なら

是非お読み頂ければ嬉しいです。

さぁ、闇塗の第2弾が発売された後は、

予定通り?アイドル歌手目指して頑張ります。

そして、俳優になってグラミー賞をもらって

その先は政界進出・・・なんて予定はありません(笑)

その後は細々と、怖くない話のブログを続けていければ、と

思いますので宜しくお願い致します。

それでは、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

知人の趣味は登山。

登山といっても、高い山や危険な山には登らない。

あくまで楽しく登るのがモットーだそうだ。

基本的には日帰りか一泊するらしいが、最近ではもう日帰り登山以外は

しなくなったのだという。

そして、その理由はこんな感じだ。

彼は登山は1人で登るタイプだ。

その方が色んな出会いが在ったり、また1人で黙々と山を登っていると

より強く自然を感じられたり生きている実感も味わえるのだという。

そんな彼は一時期、冬山、中でも雪山の登山に熱中していた。

あくまで登るのは決して標高の高い山ではないが、それでも冬の時期には

しっかりと辺り一面が雪で真っ白になる。

当然、防寒用の服装に身を包み、足には滑り止めの付いたシューズを履くのだが、

それでもキャンプをする事はしなかった。

やはり冬用のキャンプ機材をそろえるのは高額になるし、何よりそれだけの

機材を揃えても、やはり寒いものは寒いのだという。

だから、彼はいつも山のロッジや山荘を利用していた。

そこは無人なのだが、しっかりとした建物になっておりストーブも常備

されており暖もとれる。

だから、彼はいつもそういった施設を利用して冬山を満喫していた。

そこで簡単な料理を作り酒を飲みながらラジオを聴く。

それが彼の至福の時間だった。

そして、ある体験をしたのは今から2年ほど前だという。

朝早くに家を出て、とある山に向かった彼は、途中のスーパーで必要な食品を

買って、現地を目指した。

登山口に着くと、やはり冬のせいか、1台も車は止まっていなかった。

駐車場のトイレで登山用の服装を着込んだ彼は、早速、山へと登っていく。

上に上がっていくにしたがって、雪はそれなりに多くなっていったが、特に

登山の妨げになるほどではなかった。

予定通りの時間に山荘に到着した。

時刻は午後4時。

無人の為、当然ストーブは点いていなかったが、灯油は十分に確保されており

彼は急いでストーブを点けた。

そして、部屋が暖まる間に、彼は早速料理を始めた。

彼自身、家では料理などするタイプでは無いのだが、それでも山に来るとそれなりに

楽しみながら料理を作ることが出来ていた。

その時は、簡単な鍋料理と暖めた缶詰。

そんなものでも山で食べる料理は格別らしい。

ラジオをつけ、料理を堪能しながら持ってきたウイスキーを飲む。

1人きりの山荘だったが、寂しいという感覚はなかった。

それどころか、料理を食べながらウイスキーをチビチビと飲んでいると、

気がつけば窓から見える外の景色は完全に漆黒の闇になっていた。

時計を見ると、時刻はまだ午後8時。

それでも、すっかり酔いが回っていた彼は、そそくさと板の間の上に

寝袋を置くと、そのまま寝袋に潜り込んだ。

山の中、しかも周りが雪で覆われた世界では全ての音は雪に吸収されて

完全な無音状態になる。

彼はそのまますぐに眠りに就いた。

異変に気づいたのはそれから4時間後。

夜中の0時を回った頃だという。

誰かが山荘の扉を開いた音がした。

彼は反射的に目を開けたが、明かりを点けたまま寝た筈なのに、その時は

何故か灯かりは消えていた。

こんな夜遅くに他の登山者でも来たのかな・・・・。

彼はそんな事を思いつつ、やはり眠気が勝ってしまい再び目を閉じた。

だが、それから暫くして、彼は何かの視線を感じてうっすらと目を開けた。

心臓が飛び出しそうだった。

そこには見たこともない女が、寝袋に包まれて寝ている彼の顔を覗き込んでいた。

彼は反射的に目を閉じた。

それは見てはいけないものだと感じた。

もっと言えば、生きている事を悟られてはいけないのだと感じた。

それはうまく説明できないが、死に直面した時の防衛本能に似たものだったという。

彼は、そのまま目を閉じ続けた。

出来るだけ小さく呼吸し、生きている事を悟られない様にした。

恐怖で身体は小刻みに震えているのが自分でも情けなかった。

そして、彼の鼻には強烈な線香の様な匂いが入ってくる。

きっと先ほどの女が、彼の顔にピッタリと顔を近づけているのだろう、と

分かった。

目は絶対に開けられなかった。

それは苦痛以外のなにもでもなかったが、目を開ければ間違いなく、その女の顔が

目の前にある。

そんなものを見て悲鳴をあげない自信は無かった。

それから、どれ位の時間が経過しただろうか・・・。

突然、入り口のドアが開く音が聞こえた。

しかし、彼は目を開けて確かめる事はしなかった。

そして、そのうちに、先ほどからのストレスのせいか、そのまま再び深い

眠りに落ちていった。

彼は目を覚ましたのは、翌朝の午前6時頃だった。

天気は快晴で、外からはしっかりと朝陽が差し込んでいた。

彼は寝袋から抜け出すと、あたりの様子を眺めた。

取り立てて変わった様子も無かったが、何故か強い線香の香りが鼻をついた。

彼は昨夜の恐怖が忘れられず、急いで帰り支度を始めた。

そして、荷物を抱えてから山荘の外に出ると、そこには雪の上に、はっきりと

人の足跡が残されていた。

裸足の足跡が・・・。

彼は、ほんの少しの興味心から、その足跡が何処に続いているのか、追って

みる事にした。

すると、その足跡は紛れもなく、そのまま山荘の壁のところで突然

消えていた。

これは、もしかすると山荘から出て、また山荘に戻ったということか?

もしも、そうだしたら・・・まだ中に・・・。

そう思った時、突然、山荘の扉が大きな音を立てて開いた。

彼は、そのまま走って山を下りて来たという。

途中まで、ケラケラと笑う声が、後からついてきていたが、それでもある程度

下山した時、突然、その笑い声は聞こえなくなっていた。

彼はその日、無事に家に帰ることが出来たらしいが、それ以来、日帰り登山しか

しなくなった。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:57Comments(12)

2018年02月06日

一番最後の筈・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

そして、私も疲れました(涙)

ここまで、雪かきに追われる日々を過ごしたのは

本当に何年ぶりでしょうか?

夜寝て、朝が来て、外の様子を見るのが

怖いですね!

今朝も車を出せるようにするのに、2時間ほど

かかりました。

もう雪をどかすスペースがありません。

今日はうちの大監督が、休校でしたので、ちゃんと

雪かきを完了させておくように言ってあったんですが、

加賀市まで営業に回り、帰宅すると、雪かきが

されておらず、何故か巨大なカマクラが・・・。

車を駐車出来ない程の巨大なカマクラを一体

何時間かけて製作したのだろうか?

というより、どれだけカマクラが好きなんだ?(泣)

それから暫くして帰宅した妻に、怒られてました。

でも、お隣の福井県はもっと大変な雪みたいですから、

これくらいで凹んでたら駄目ですね。

ちなみに、金沢では、ほっともっとや、かつやが

閉店しております。

コンビニにもあまりお弁当が並んでおりません。

加賀市のお客さんの駐車場


私の部屋から見た隣の屋根


ちなみに、現在もしんしんと雪が降り積もっております(涙)

明日の朝には大台の1メートル超えかも・・・。

ということで、昨晩は仕事の新年会でしたが、

今夜はやります。

怖くない話。

それでは、どうぞ~




これは俺が体験した話である。

その時俺はボーイスカウトの小学生版である、カブスカウトというものに

入っていた。

毎週末に、お寺に集まってはお参りをしたり、近くの大きな公民館で

手旗やロープの使い方など、今となってはあまり利用価値が無さそうな

事に真剣に取り組んでいた。

そんな中でもやはり楽しいのは夏に行われるキャンプだった。

そして、その夏のキャンプは県内の山の中のキャンプ場に一泊二日の

日程で行われたのだが、その中でもやはり楽しみだったのが肝試し。

特にその年は、別の団体であるガールスカウトと一緒に肝試しをする、

ということで、俺は密かに、そして俄然ヤル気を出していた。

キャンプには親達も同行するのだが、あくまで子供達の自主性を尊重

する為に、あまり口出しはしてこない。

そして、その時は、ガールスカウトの女の子達も一緒にカレーや鍋などを

作って和気藹々と楽しんで料理を作った。

そして、夕食も終わり、いよいよ肝試しの時間。

まずは、指導者の大人から、本当か嘘か分からないような微妙な怖い話

を聞かされた。

そして、父兄達が、おばけ役として順路に散らばっていよいよ肝試しが

スタートした。

だが、その時、くじ引きの運の悪さから俺は最後尾という順番になっしまった。

肝試しは2人が一組になって決められた順路を回るのだが、俺は最後尾に

なったお陰で、1人で順路を回る羽目に・・・。

ガールスカウトさん達とのラブラブな肝試しを思い描いていた俺は、その時点で

失望のどん底に落とされてしまう。

それに、何故俺だけが、1人で肝試しに望まなければいけないんだ!

と恐れおののいていたが、後輩の手前、怖がっている態度もする事が

出来ず、俺は寡黙に自分の番が来るのを待つしかなかった。

肝試し自体は、父兄の方達がかなり頑張っているのか、至る所から

驚いた様な叫び声やら泣き声やらが聞こえてくる。

それでも、それまでの全ての組が、しっかりと順路を回って帰って来ていた。

俺は、

どう?・・・怖かった?

と、まるで駐車の順番待ちの小学生の様な質問を繰り返していた。

そうして、自分の順番が近づいて来ると、あれほどつまらなく感じた冒頭の怖い話

も、それなりに恐怖を助長してくれるから、溜まったものではなかった。

そんなこんなで、俺の番がやってきた。

俺よりも早くスタートした組が、まだ、順路の途中にいる筈だったから、

俺はまるで駆け足で回るようにして順路を急いだ。

出来る事なら、前の組の仲間に追いつきたかった。

ただ、俺の順番が最後ということもあり、おばけ役の大人達もあまり

力が入っていなかったのか、

君が最後だよね?

と聞かれ、

はい。そうです。

と答えると、隠れていた場所から姿を現し、そしてそのままスタート地点

へと帰っていく。

実は、これが一番恐ろしかった。

肝試しというと、確かに回る者も怖いのだが、それでもおばけ役の大人達が

近くにいる、ということがどれほど心強かったか・・・。

それが、俺が通り過ぎると、皆、そのままスタート地点へ帰ってしまう。

ということは、もう、そこには誰も居なくなってしまう。

その事が俺にとっては、より恐怖心を掻き立てられた。

だから、俺は出来るだけ早く回れるようにと、必死に早歩きをしていた。

そして、ある地点まで来た時、俺の恐怖はピークを迎える。

そこは、大人達が隠れて脅かす場所の最後の地点だった。

其処から先は、道の奥にある無人のお寺まで行って、あらかじめそこに用意

されている番号札を持ってこなくてはいけなかったから・・・。

例のごとく、俺が最後の組だと判ると、大人達はゾロゾロとその場から撤収していった。

俺はもう恐怖で泣きたい気持ちを何とか堪えつつ、それでも早足でお寺を

目指して必死に走った。

お寺には誰が用意したロウソクの灯かりが揺れていた。

俺はお寺に着くと、とりあえず、番号札をやみくもに掴み、その場から

ダッシュで折り返す。

実は、指定された番号を持ち帰らなければいけないのだが、俺にはもう

そんな余裕は無かった。

早く、みんなの元に戻りたかった。

そこで、たとえ違った番号札を持ち帰って笑われても構わないと思っていた。

すると、俺の後方からペタペタという音が聞こえてくる。

俺は最初、何かの聞き間違いだと思い、1度立ち止まってその音を聞いた。

ペタッペタッ・・・。

それは確かに誰かの足音、それも裸足の足音に聞こえた。

俺は一瞬、誰か大人がやってきたのかな、とも思ったが、何か胸騒ぎがする。

俺は、心の中で、ウワァ!と叫びながら再び走り出した。

前方の暗闇が恐ろしかったが、それよりも後方が気になっていた。

耳は完全に後方からの音に集中している。

すると、いつしかペタッペタッという音は、タッタッタッタッという

走っている様な音に変わっていた。

間違いなく誰かが後ろから追いかけてきている。

それが恐ろしかった。

きっと、大人達の誰かが残っていて俺を驚かそうとしているのだろうと

自分に言い聞かせた。

すると、突然、後方から声が聞こえた。

お~い!待ってよ!お~い!

それは聞いた事が無い声だった。

子供の声に聞こえたが、男とも女ともとれる声だった。

俺はもう完全にパニックになって、きっと大声を出しながら走っていた

んだと思う。

それでも、後方からの声と足音は、少しずつ確実に近づいてきていた。

転んだらお終いだ・・・・。

俺は必死に走りながらも、転ばないようにという点に置いては冷静に

走り続ける事が出来た。

火事場の馬鹿力とでも言えば良いのか、その時はとてつもなく速く走れたような

気がする。

それでも、気がつけば、後方からの足音は、もうすぐ背後から聞こえてくるように

なっていた。

そして、俺の耳元から、あの声がした。

ねぇ!待ってよ!ねぇ!

そして、何かが俺の背中を掴んだような気がした。

俺はその時、何を思ったのか、手に持っていた番号札を後方に投げ捨てた。

すると、一瞬、背後からの足音が遠のいた。

俺は

やった~!

と思い、走る足に力を込めた。

しかし、それから数秒後、凄まじい速さで何かが近づいて来るのが判った。

そして、今度はしわがれた老婆の様な声で、

待て~・・・・止まれ~・・・・。

と聞こえてくる。

少なくとも父兄の中にはお年寄りはいなかった。

だとしたら、後ろにいるのは・・・・。

そう考えると恐怖で足がすくんだ。

それでも俺は止まる事だけはしなかった。

止まったらどうなるのかは分からなかったが、それでも良い事は起こらない

という確信はあったから・・・。

すると、前方から声が聞こえてきた。

どうやらその声はカブスカウトの指導者達が迎えに来てくれた声に違いなかった。

俺はその声に励まされるようにして必死で走る。

その間、背後からは何度も俺の背中を掴もうとする手の感蝕があったが、

最後のカーブを回り、大人達の姿が見えた時には、その声も足音もすっかり

消えていた。

きっと、俺はその時、大人達の胸に飛び込んで泣いてしまったのだろう。

そのまま、その日は俺だけが、両親に連れられてそのキャンプから自宅に

帰ることになった。

その帰り道、俺は両親に俺が体験した事を話した。

両親達は、俺の話に頷きながらも、

きっと怖い怖いと思ってるから、そんな風に感じたんだよ。

と優しく諭してくれた気がするが、自宅に帰ってから着替えの際、俺の服の

背中部分についていた傷を見て、一瞬、両親の顔色が変わったのを俺は見てしまった。

もし、あの時、立ち止まっていたら・・・・。

そう考えると今でも恐ろしくなる。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 18:38Comments(27)

2018年02月04日

ペンフレンド

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

こちら、金沢は朝からずっと雪が降っております。

現在もかなり強い風と共に、吹雪にも似た

雪が降り続いております。

あ~、明日もまた早起き・・・ですね(涙)

天気を眺めては、ふ~とため息を漏らしている

私と妻の横で、ずっとニヤニヤ嬉しそうにしているのが

我が家の大監督です。

なんでも、雪が積もると高校が休みになるらしいです。

雪降れダンス?を踊っては、妻に頭を叩かれてました(涙)

明日までの積雪が30センチ位でありますように!

ということで、今夜も怖くない話、いってみましょう。

『闇塗怪談2』絶賛、予約受付中です!(笑)
https://www.amazon.co.jp/%E9%97%87%E5%A1%97%E6%80%AA%E8%AB%87-%EF%BC%92-%EF%BC%88%E4%BB%AE%EF%BC%89-%E7%AB%B9%E6%9B%B8%E6%88%BF%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%96%B6%E6%A5%AD%E3%81%AE%EF%BC%AB/dp/4801914098/ref=zg_bs_2220130051_7?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=M26RF30H97M6244YG36B

それでは、どうぞ~!






現代はまさにデジタル社会。

年賀状は、あけおめメールやLINEに移っていき、買い物も家に

いながらネットで注文している方も多いのではないだろうか。

そんな時代だからこそ、あえて直筆による手紙の交換を楽しむ方も

実際に存在している。

そして、俺の知り合いもそんな中の一人である。

いわゆる文通という奴だ。

別にコンピュータやスマホが苦手は訳ではないが、彼にとって直筆の

手紙のやり取りはどこかノスタルジックで懐かしい気持ちに浸れる

楽しい趣味になっていた。

決して字が上手いという訳ではなかったが、お互いが下手な字ながらも

一生懸命に手紙を書いてやり取りする事は、彼にとっても童心に戻れる

貴重な時間になっていた。

だから、いつも仕事から帰ると、先ず最初に郵便受けを確認する。

石川県に住む彼がその時、文通していたのは佐賀県の女性。

年齢は30代で独身だったが、とても丁寧で趣のある文章を書く

女性だったという。

それこそ何十回の手紙のやり取りをした頃だった。

相手の女性からの希望でお互いの写真を交換しよう、という事になった。

元々、容姿には自信が無かった彼だったが、どうせ嫌われるのなら、と思い

思い切って、それなりに、よく撮れている写真を送った。

そして、それから何故か相手の女性からの手紙が来なくなる。

彼は、やっぱり嫌われちゃったかな・・・・

と思い、それからしばらくして新しい文通相手を見つけた。

そして、新しい女性との文通をスタートさせた彼の元に、突然、写真を送った

相手から手紙が届いた。

そして、その手紙には、

あなたの事がとても気に入ってしまったので是非逢いたいという内容が書かれていた。

彼は喜び勇んでその女性に返信したという。

僕も是非お会いしたいです・・・と。

確かに、相手の女性から送られてきた写真には、とても美しくにっこりと笑った

女性が写っていた。

だから、独身の彼にとっては、もしかすると遠距離恋愛になるかも・・・という

期待もあったのかもしれない。

実際に会うとなれば、かなり彼は積極的になった。

そして、その女性からの要望もあり、大阪のとある公園で会おうという事になった。

その時、彼は、

どうして商業施設とか観光スポットでの待ち合わせではなく、聞いた事も無い

公園での待ち合わせを指定してきたのか、と不思議に思ったらしいが、

まあ、そんな事は大して気にならなかったのだろう。

待ち合わせ予定の休日まで彼は仕事も手につかない程ワクワクしていたが、

そんな事も在り、あっという間に約束の日曜日になった。

彼は早朝のサンダーバードに乗り、大阪駅へ向かった。

両手には沢山の金沢のお土産を持って・・・。

大阪駅に着くと、まだ時間にかなりの余裕があったので、彼は久しぶりの

大阪をしばらく散策した。

その際、すれ違う人達が何故か彼の顔を皆、不思議そうな顔で見ていた。

彼は顔に何か付いているのか、と怪訝に思ったが、そろそろ待ち合わせの時間

が近づいていたので急いで指定された公園に向かう事にした。

公園に着くと、休日の昼間だというのに人が全く居なかった。

それだけではない。

その公園に入った途端、彼は何か酷い寒気を感じたという。

それに晴れた昼間だというのに、その公園だけはまるで夕暮れのように

暗かった。

それでも、彼は、

これだけ人が居なければかえってお互いを見つけやすいだろう・・・

と思い、一番真ん中にあるペンチに腰掛けた。

約束の時間まではまだ20分ほどあったが、彼はそのままそのベンチで相手の

女性の到着を待つ事にした。

すると、突然、急激な眠気に襲われてしまい彼はウトウトしてしまう。

そして、どうやらそのままルカ意眠りに就いてしまった。

その中で、彼は夢を見た。

夢の中ではあの写真の女性が彼ににこやかに笑いかけながら手を握ってきた。

彼はドキドキしながらも、その手をしっかりと握り返した。

すると、次の瞬間、その女性が話しかけてきた。

どうして私以外の女と手紙の交換をしてるの?

その言葉に彼は思わず固まった。

確かに気まずいという思いも在ったが、それ以前に、どうして他の女性と

文通して要る事をこの女は知ってるんだ?

という気味の悪さが先にたった。

あの・・・それは・・・・

そういって弁解しようとする彼の声を遮るように、その女は、

どうして・・・どうして他の女とやり取りしてるの?

と、まるで機械の様に同じ言葉を繰り返す。

さすがに彼も気持ち悪くなってその女性の手を振りほどこうとしたが、

まるでとてつもない力で固定されたようにビクともしなかった。

そして、彼の手を握った相手の手はどんどんと力が増していき、彼は

自分の指がボキボキと折れていく音を聞いた。

経験した事の無い激痛と恐怖で彼は大声を上げた。

と、そこで彼は夢から覚めた。

体中に嫌な汗をかいていた。

そして、彼は時計を見た。

すでに待ち合わせの時間はとうに過ぎていた。

と、彼はすぐ横から何かの気配を感じた。

それはどうやら彼と同じベンチに座っている気がした。

もしかしたら、彼女が着ていたのか?

そう思った彼だったが、どうも横から伝わってくる気配は普通のもの

ではなかった。

そう、まるで彼の中の潜在意識がその危険さを警告していた。

彼は恐る恐る顔を横に向けた。

すると、そこには座っている座高だけで彼の1.5倍ほどはありそうな

大きな女が座っていた。

その顔は俯いたまま険しい表情をしており、体全体が黒い靄に包まれたように

はっきりしなかった。

この女は誰なんだ?

少なくとも写真の彼女ではない。

それなのに、他のベンチはどれも空いているのにどうして俺の横に?

そんな事を考えていると、突然隣に座った女が

どうして・・・どうして他の女と・・・。

とまるで地の底から沸きあがるような低く響く声で言った。

その途端、彼はまるで条件反射のように、そのベンチから飛びのき、そのまま

ダッシュして公園の外を目指した。

先ほど見た夢が予知夢だとしたら、きっとそれはご先祖様か守護霊が危険を

知らせてくれたに違いなかった。

だとしたら、あのままベンチに座っていたら・・・。

彼は想像もしたくなかった。

そして、そのまま公園の外に出た途端、周りの空気が一変した。

公園の中とは全く違い暖かく陽が差し込み、雑踏の音で溢れていた。

助かったのか・・・。

そして、トイレに入って鏡を見た際に、何故通行人に不思議な顔

をされていたのかが分かった。

彼自身の顔は、大きなクマが出来、まるで死人のように

蒼ざめており生気すら消え去っていた。

彼は一秒でも早くその場から離れたくて、そのまま駅に駆け込み、一番早い時間の

特急で金沢まで帰ってきた。

そして、知り合いのお寺に行き、御祓いをしてもらったそうなのだが、

そのお寺の住職にも驚かれてしまったという。

よく生きて戻れたものだと・・・。

それからも、その女からの手紙は届き続けたのだが、彼が引越しをしてからは

もうその手紙は来なくなった。

ちなみに、彼はそれ以来、文通は辞めてしまった。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 17:35Comments(22)

2018年02月03日

釣り場の先客

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

また明日から寒気がくるみたいですね。

来週は金沢もきっとまた雪との格闘に

なる事でしょう(涙)

ところで、昨晩の新年会は片町でした。

何故か歩いている人は少なかったですが、

それでも、ちゃんと怪奇現象に遭遇しました(涙)

また、後日、こちらで書かせて頂きたいと

思います。

ちなみに、昨晩、午前2時頃帰宅すると、

うちの大監督が起きておりました。

新しい脚本でも書いているのかと思いきや、

MMDとかいうソフトでCGキャラを作り

躍らせては、喜んでおりました(涙)

そして、自分で食べようと買って帰った

五目チャーハンを奪い取られました。

それからいったい何時まで、そんな事を

やっていたのかは知りませんが、今日は午後

2時頃にご起床になっておられました(泣)

まあ、なんにでも熱中するのは良い事

かもしれませんが・・・。

それでは、今夜はいきます。

怖くない話。

どうぞ!




これは釣り好きなお客さんから聞いた話。

場所は具体的に書かないが、奥能登とだけいっておこう。

其処には、船乗り場から釣り船が出て、沖にあるコンクリート製の釣り場

まで連れて行ってくれるらしい。

そして、そこで釣り客は釣りを楽しみ、数時間後に再び船が迎えに来てくれる

まで存分に釣りを楽しむのだという。

確かに、船を持っていない釣り人にとってはありがたいサービスなのかもしれない。

しかし、ごく稀に不可解な出来事も起こるらしい。

その日も、彼は生憎の冬の悪天候の中、その船乗り場を目指して車を走らせていた。

雨が降っており釣りには向かないとも思われたが、それでも釣りが大好きな

彼は久しぶりの休みを何とか釣りをして1日を過ごしたいと思っていた。

釣れようが釣れまいが関係なく、純粋に釣りに没頭する時間を楽しみたかった。

その為、彼は前日から釣りの用意をして翌朝早くに起きてまだ夜も

開け切らないうちに家を出た。

そのせいか、奥能登にあるその釣り場に到着した時には、まだ午前7時前。

車を停めて缶コーヒーを買い飲みながら海を見ているとやはり海はかなり

荒れていた。

やはり今日は船が出そうにないな・・・・。

やはり釣りは陸地からするしかないのかもな・・・・。

そんな事を考えながらぼんやりと海をみていたという。

すると、何処からか小型の古い漁船が船乗り場に近づいて来る。

彼は何度もその船乗り場を利用していたがそんな船を見るのは初めてだった。

恐る恐る彼はその船に近づいていく。

どうやら彼の他には釣り客はいないようだ。

そして、その小さく古い漁船は船乗り場に接岸しじっとしている。

彼は、正直なところ、かなり迷ったという。

こんな天気ではきっと釣果は得られないだろう・・・。

それよりも、こんな状態の海に、あんな小さな漁船で行くとしたらかなり危険だ。

下手をすると・・・。

しかし、そんな彼の考えとは裏腹に、いつもの沖にある釣り場に速く行きたいと

身体は勝手に動き、気がつくと彼はその船に飛び乗っていた。

すると、まるで彼が乗るのを待っていたかのように、その船はすぐに岸を離れる。

おいおい・・・もう少し他の客を待たなくて良いのか?

そんな事も考えたが、それまで彼は沖にあるその釣り場を独占する形で釣りを

した経験は無かった。

そして、それは彼だけかもしれないが、やはり1人で釣り場を独占して自由に

釣りを楽しむというのは彼にとっては願ってもない事だった。

だから、彼はそのまま黙って大きく揺れる船に身を任せていた。

漁船の操縦をしている年配の男は、彼が船に乗ってからも一言も話していなかった

が、それは彼にとっても好都合だった。

どうやら彼はプライベートでは無口に過ごしたいらしい。

船が乗り場を出てから10分程でいつものコンクリート製の釣り場が見えてきた。

其処はそれなりのスペースが在り、まるで海の中に造られた防波堤のようだった。

あそこで、今から俺は1人で釣りを満喫出来るのか・・・。

そんな事を思いながら彼はじっとその釣り場を眺めていた。

すると、不思議な事に気がついた。

どうやら先客がいるのだ・・・。

しかも、それは女性であり釣りには全く似つかわしくない様な服装を

している様に見えた。

そうまるでその辺を散歩でもしに来た様な軽装だった。

彼はそれを見て、最初に感じたのは、残念な気持ちだった。

せっかく1人きりで釣りを満喫できると思っていたのに・・・。

その女の姿は確かにおかしいとは思ったらしいが、どうせ観光客が沖から

海を眺めたいという理由でその釣り場にやってきたに違いないと思っていた。

そして、すぐに漁船はその釣り場に接岸され、彼は船から降ろされた。

そして、何時間後に迎えに来ますという言葉も無く、そこからさっさと

帰っていった。

その女と2人きりでその釣り場に残された彼は、その女に目もくれず

さっさと釣りの用意を始めた。

そして、その女から一番離れた場所に折りたたみ式の椅子を設置して

釣りを開始した。

話しかけられたり、という面倒くさい事は避けたかった。

その釣り場の周りの海は不思議と波も無く完全な凪状態。

だが、それからしばらく釣り糸を垂らしていたが、いっこうに魚がかかる

気配は無かった。

勿論、釣れないのは想定内だったから、彼は朝早く作ってきた弁当をビールで

流し込みながら、ぼんやりと釣りを続けていた。

そして、何気なく彼はその釣り場を見渡した。

其処で彼は思わず、えっ?と声を出してしまう。

間違いなくその釣り場に降りた時には居た筈の女の姿が見えなかった。

彼は思わず立ち上がってあたりの海を見渡した。

あれから船は来ていない。

だとしたら、あの女は産みに落ちたんじゃないのか・・・。

彼は慌てて携帯を取り出し、110番に電話を掛けようとした。

しかし、何故か電話は繋がらない。

電波が全く来ていなかった。

何度かその釣り場を訪れたが、そんな事は初めてだった。

どうなってるんだ?

そう思ったが、彼は冷静に考えてみた。

そもそも彼は早朝の船でこの釣り場にやって来たのだ。

だとしたら、彼よりも先客が居る事自体、おかしなことだ。

それに、あの船頭は、あの女に声もかけなかった。

だから、きっとあの女は俺の身間違いに違いない・・・と。

彼は胸騒ぎがする気持ちを落ち着かせつつ、再び釣りに集中した。

そして、それからしばらくして彼の釣竿に何かがかかる。

かなりの引きの強さだった。

彼は浮き足立つ心を抑えつつ慎重にリールを巻き取っていく。

そして、彼は見てしまった。

彼が巻き上げたリールの先端に浮かび上がる女の姿を・・・。

それは水死体という感じではなかった。

海の中から、じっと彼を睨みつけている顔が見えた。

うわっ!

彼は釣竿を慌てて放り出しそうになったが、何とか踏み止まった。

彼はその海の中から見つめるモノと目を合わせてはいけない気がしたという。

だから、彼は慌てて海面から視線を逸らした。

すると、今度は、もっと在り得ない光景が彼の視界に入ってきた。

彼が見た釣り場の向こう側に、男女1人ずつの姿があった。

まるで彼の方を覗き込むかのように前傾し立っている姿がそこには在った。

そして、その男女が着ている服からはポタポタと水が滴り落ちていた。

彼は、慌てて視線を戻した。

今度こそは絶対に見間違いなどではない、という自信があった。

視線を戻した先の海の中にはもう彼を睨んでいる女の姿はなかった。

彼は決して振り返らず釣りを続けたという。

絶対に見てはいけないものなのだと本能が命令していた。

しかし、必死に釣りに集中しなくては、と思うのだが気になるのはやはり

背後の事ばかりだった。

すると、また変な音がした。

まるで何かがこのコンクリートの釣り場によじ登ってくるような音。

ペタペタという音に混じって苦しそうな息遣いさえ聞こえてきた。

それでも、彼はそのまま釣りを続けるしかなかった。

すると、どうやら、その釣り場にはその後も沢山の何かがコンクリートを

よじ登ってあがってきているようだった。

言葉とも取れないような奇妙な話し声が聞こえてくる。

きっと、もうその釣り場は足の踏み場も無いくらいに沢山の男女で

埋め尽くされているのは後ろを振り返らなくても分かっていた。

その証拠に、彼のすぐ背後からも何やらザワザワとした聞き取れないような

言葉が聞こえてきていた。

彼はもう手どころか全身が震えて止まらない状態だったが、それでも

目をつぶりながら必死に釣り糸を垂らし続けるしかなかった。

そして、突然、何かが彼の手を掴んだ。

とても冷たい手だった。

彼は思わず目を開けた。

すると、そこには眼球の無い両目が彼を覗き込んでいた。

彼はその場で意識を失ったらしい。

そして、気がついた時には、彼は漁船の漁師に助け起こされていた。

どうやらこの悪天候の中、漁に出た漁師が釣り場のコンクリートの上で

倒れている彼を発見してくれたらしい。

彼は、先ほどの体験が夢であって欲しいと思った。

しかし、港への帰りに、その漁師から聞かされたらしい。

彼を見つけたとき、沢山の人間が海の中へ滑るようにして消えていく姿を

目撃した事を・・・。

そして、海にはそういうものが居るのが当たり前なのだということを・・・。

そして、当然、その日、釣り場へと向かう船は運航されていなかったらしい。

それでは、彼をその釣り場まで連れて行ったのはいったい誰なのだろうか?

彼はその日以来、もう奥能登で釣りをするのは止めたらしい。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:18Comments(10)

2018年02月01日

捜索・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日のニュースで九州が大雪との映像を

見て驚きました。

九州は暖かい場所という意識しか無かったので。

もしも、こちらをお読みの方で被害に遭われた

方には心よりお見舞い申し上げます。

また、明日の朝は東京でも積雪の予想。

通勤などの際は、大変だと思いますが、

くれぐれも安全第一でお過ごしくださいませ。

しかし、こちら金沢は全く雪が降る気配が

ありません。

不思議な冬ですね。今年は。

それから、ついに竹書房さんのサイトで

『闇塗怪談』の第2弾の告知がされております。

http://kyofu.takeshobo.co.jp/release

出版の夢は叶いましたので、今回で

出版は終わりにするつもりです。

実は今回第2弾の話を頂いた時も、かなり

悩みました。

やはり、何も知らない方達から"創作"とか"作り話"

などと酷評されるのは辛かったものですから。

だから、一度は担当者にお断りをしたんですが、

ご担当者の暖かいご配慮と励まし、そしてこちらの

読者の皆様の暖かい評価のお陰で、今回また

第2弾を出版するに至りました。

が、やはり、私の居場所は、ブログの世界であって

プロ作家の世界ではない、という確信を得ましたので、

今回が最後になると思います。

ですので、また宜しければ皆様に

お読み頂けると嬉しいです。

当然、新作書き下ろしも多数掲載されます。

勿論、サインと記念品もしっかりと対応させて

頂きます(笑)

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

明日は新年会ですので、もしかしたら

アップ出来ないかもしれません。

ごめんなさい。

それでは、どうぞ。





これはとあるお店で意気投合し一緒に飲んだ男性から聞いた話である。

彼は今でこそ普通の会社で働いているそうだが、以前は人命救助を

主に行う仕事に従事していた。

それが、具体的に警察なのか、民間の会社なのか、はよく覚えていない

のだが、とても印象に残った話であり、ここに書きたいと思う。

海であれ山であれ、誰かが行方不明になると当然捜索隊が出される。

ただし、それは通常は決められた期間のみの捜索になるらしく、

それ以上の捜索を希望する場合は、別途高額なお金を支払っての

捜索に切り替わるらしい。

実際、行方不明になってから数日が経過すると、関係者の殆どは

行方不明者の生存を諦めてしまう。

当然、海や冬山などで遭難した場合、数日も生き残れると考える方が

異常である。

それでも、家族や恋人にとっては、そんな状況でも決して、生存を

諦めたりはしない。

いや、生存は無理でも、せめてご遺体だけでも早く暖かい場所に連れて来て

あげたいと思うのかもしれないが。

そして、彼の場合、捜索は常にヘリコプターに乗り込んで行っていた。

実際、天候にも左右され、尚且つ、広大な中から、行方不明者の姿を

見つけるのは容易ではない。

というよりも、かなり不可能に近いのかもしれない。

しかし、それでも彼は何人もの行方不明者を発見したのだという。

そして、それは、決して彼の能力ではないのだという。

何日も大掛かりな捜索隊が駆り出され、一丸となって捜索を展開する。

そんな時には起こらない奇跡が、何日も見つからず、それでも家族らの

強い希望で捜索を続行している時。

それも、その日が捜索の最後の日という時に限って、それは起こるのだという。

それは、山であれ、海であれ、同じなのだという。

ヘリコプターからずっと眼下を凝視し続けるというのもかなり辛い。

それでも、何とか家族の期待に応えるべく彼は常に全力を尽くした。

そうしていると、眼下に誰かが、大きく手を振っているのが見えるのだという。

普通、海の中や山で、そんな事をしてもなかなか、目に留まるものではない。

しかし、そういう場合は、何故かピンポイントで其処に目がいく。

そして、慌ててヘリコプターを降下させ救助に入る。

しかし、もうその時には、その行方不明者は全て亡くなっているという。

また、ヘリで捜索中に何処からか、声が聞こえることもある。

ここです。此処にいます・・。

そのまままっすぐ・・・・。

間違いなくそう聞こえる。

そして、その声に導かれるようにしてヘリを飛ばすと、必ず行方不明者を

発見出来る。

勿論、その時も例外なく亡くなっているそうだが。

ただ、普通に考えれば不思議で、在り得ないと思える奇跡なのだが、彼らは

どうして亡くなった要救助者が手を振ったり、声を聞かせたり出来たのか、

という事を考えない様にしているという。

それが、自然なのだと・・・・。

見つけて欲しい者と見つけたい者の気持ちが呼び合ったのだ・・・・。

きっと、それほど見つけて欲しかったのだろう、と純粋に考えるだけだという。

そして、行方不明者のご遺体を家族の待つ待機所に連れ帰っても、家族は

感謝こそすれ、罵倒する者はいないという。

そして、亡くなって戻ってきた家族に、精一杯温かい言葉を掛ける。

よく頑張ったな・・・。

もう安心してゆっくり休め・・・と。

本当に不思議な話だが、その話を聞いていて、人間の持つ魂の強さと

家族の暖かさ、そして、命の不思議を感じずにはいられない。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:45Comments(30)

2018年01月31日

マンションを出た理由

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今夜はまだ金沢には雪が降っておりません。

ただ、九州で大雪とか、東京でもまた

降るかもしれないというニュースを聞くと

本当に不思議な転機が続くものだと

感じております。

明日、大雪もしくは雪が降るという予報が

出ている地方の皆様、お気をつけください。

そして、明日、竹書房のサイトで新刊予定として

アップされると思いますが、3月にまたしても

『闇塗怪談』の第2弾が発売されます。

その為、現在、鋭意、執筆中です。

それまでに、1巻目の闇塗怪談にサインを

ご希望の方は、いつでもお待ちしておりますので

お気軽に会社の方までお送りください。

その際は、返信用の同封もお忘れなく!

それから、最恐戦2017へのご協力、本当に

ありがとうございます。

私も頑張って読んでますが1日3話が

限界です(涙)

どれも、怖い話ばかりで・・・・。

私がいつも書いてるのは怖くない話・・・ですから。

もともと、チキンなもので・・・。

実は昨日まで喧嘩中だった妻と娘が

今日、帰宅すると仲良く楽しそうに夕飯を

食べておりました。

食欲も復活したようで、私のご飯はありませんでした(涙)

また、妻と娘が仲良くしてくれてるので、

別に良いんですけどね。

ちなみに、今夜は、食パンをそのまま食べながら

このブログを書いております。

あ~美味しい(涙)

ということで、今夜も怖くない話、いってみましょう。

それでは、どうぞ。




これは俺の知人の話。

彼女は大阪市内に住むOLである。

元々は金沢で生まれ育った彼女だが、大学を卒業すると、

金沢には戻らず、そのまま大阪市内の会社に就職した。

そんな彼女は働き始めた時は、やはり家賃の関係でアパートに

住むしかなかった。

本当はマンションに住むのが理想だったのたが、なかなかそうはいかなかった。

そして、働き始めて数年が経った頃、転機が訪れる。

知人の紹介で、安い賃貸マンションを見つけたのだ。

彼女は、そして下調べをすることなく、すぐに賃貸契約を交わし、

そのマンションに移り住んだ。

地上10階以上あり、地下には駐車場があって、そこには高級外車が

沢山停まっていた。

そう、本来なら、そのマンションは彼女が住めるようなランクの

マンションではなかった。

だから、彼女の友人達は、もしかすると事故物件なのではないか、と

彼女に進言した。

しかし、彼女の言い分としては、もしも自己物件ならば、契約の際、

事故物件である事の申告義務があるはずだ、、と取り合わなかった。

それどころか、激安の物件に入居出来てラッキーだと思っていたらしい。

そして、彼女がそのマンションに住み始めて1週間ほど経ったある日、

それは起こった。

その日、彼女は体調不良ということで会社を休み、静養していた。

風邪に似た症状で体の節々がだるかったが、咳などは出ず、

無理すれば仕事に行けそうだったのだが、ちょうどその時期は、

仕事も暇な時期だったので、彼女は無理はせず、その日1日、

安静に過ごす事にした。

しかし、いつもは働いている時間帯なので、ベッドに入ったが、

なかなか寝付けなかった。

そこで、暖かい服装をして、部屋の中でおとなしくテレビでも

観る事にした。

いつもは見られないワイドショーや懐かしいドラマもやっていて、

とても快適だった。

そんな感じで部屋の中でテレビを見ながらゴロゴロしている時、

それは聞こえてきた。

最初は、テレビから聞こえる声だと思っていたがどうも違う。

そう思ってしまう位、自然な声に聞こえた。

だが、よく聞いてみると、どうもおかしい。

それは女性二人が会話しているような声だったらしい。

しかし、取り立てて邪魔になる程の声の大きさでもなかったので、

彼女はそのまま気にしない事にした。

だから、彼女はそのままソファーに横になったままテレビを見続けた。

しかし、最初は気にならなかった声が、だんだんと大きくなったいるのか、

テレビの声も聞き取り難くなってしまう。

さすがに彼女は、むっくりと起き上がって、その声の所在を、

聞き耳を立てて探った。

すると、どうやら、ベランダの上から聞こえてきているのが

分かった。

彼女が住んでいる部屋は6階だったが、まさに7階の上の部屋の

ベランダで、主婦ふたりが井戸端会議でもしているかのような

感じに聞こえる。

その時、本当なら彼女の性格上、ベランダに出て、文句の1つも

いってやりたかったが、止めた。

何故なら、やはりそのマンションでは新参者である彼女がそんな事を

すれば、下手をすると、マンションに住みづらくなりそうだと

思ったからである。

だから、彼女はおもむろにベッドから立ち上がると、ベランダの窓へと

近づいて、窓を思いっきり閉めた。

窓をバターンと閉める大きな音が聞こえれば、少しは他人の迷惑にも

気付くだろうと考えた。

それは彼女のせめてもの抵抗だった。

しかし、彼女の目論みは大きくはずれ、2人の女が話す声は、小さくなる

どころが、どんどん大きくなっていく。

彼女は大きくため息をつき、テレビの音量を大きくした。

一時はそれでテレビの音も聞こえるようになったが、その声は更に

大きくなっているのか、またしてもテレビの音が聞こえなくなる。

一体どれたけ大きな声で喋れば気が済むの?

その声は、まるでベランダではなく、天井裏から聞こえてくる様に

聞こえてしまう。

だから、彼女は意を決して立ち上がりベランダの方へと歩き出す。

そして、ベランダの窓を開け、ベランダに出ると、彼女は思いっきり

上の階の部屋のベランダを見上げてこう言った。

あの・・・・・すみません。

しかし、全く返事が無かった。

だから、彼女はもう一度声を張りあげて、言った。

すみません!誰か居ますか?

しかし、反応は全く無かった。

そこで彼女はベランダから身を乗り出すように上を見上げたが、

そこには誰も居る様な気配は無く、そして、ある事実に気付いた。

それは、部屋の中に居る時よりもベランダに出てきた時の方が

聞こえてくる話し声が明らかに小さくなっているということ。

なんで?

彼女は慌てて部屋の中に戻ってみるが、やはり部屋の中の方が

話し声が大きく聞こえる。

しかも、その声はまるで拡声器で話しているかのように、大きくなっており、

さすがの彼女も、思わず天井を仰いだ。

その時、彼女は固まってしまった。

彼女が見上げた天井からは、とても巨大な顔がふたつ、揺れていた。

まるで、吊るされた果実がユラユラと揺れている様に・・・。

そして、その顔は紛れも無く見たこともない女の顔であり、緑色に

変色し、垂れ下がった口や舌は、それが自殺した死体の顔

である事を物語っていた。

そして、それを見た時、彼女は、それまでとは別の声を聞いた。

それは、

○○は、死ぬ事に決めました。

だって、生きていても仕方ないから・・・・。

そんな言葉だった。

別に彼女は人生に絶望していたわけでもないし、自殺を考えた事すら

無かった。

しかし、その声を聞いてから、以後の記憶が彼女には無い。

そして、次に彼女が意識を取り戻したのは、マンションに住む住人達

によって、取り押さえられている状態だった。

どうやら、彼女はマンションのベランダから身を乗り出し、飛び降りようと

しているのを発見され、管理人らによって、助けられたらしい。

そして、その事実を知って、泣きじゃくる彼女に、住民の誰かが言った。

こんな部屋に住むからだよ・・・。

早く出て行った方が良い・・・・。

どうやら、その部屋は以前、その部屋に住む姉妹が飛び降り自殺をした

部屋であり、それ以後は、怪異が絶えず、住む人も居なくなってしまった

部屋だと教えられた。

それを聞いた彼女は、

でも、マンションの契約の際、そんな説明は受けなかったんですけど?

と言うと、

説明義務があるのは、自己物件になってから、最初の入居者に対してだけ、だよ。

と教えられたという。

そして、そのアドバイスにしたがって、彼女はすぐにそのマンションを

退去した。

今は元通り、小さなアパートに住んでいるが、ソレ以来、怪異は起こっておらず、

快適だということだ。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:05Comments(17)

2018年01月30日

通行止め

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

昨日の竹書房の最恐戦とブログ移転の件で

沢山の暖かいコメントを頂きまして心より感謝致します。

ありがとうございます。

その際、竹書房さんのツイッター?か何かで

短い怖い話も掲載されるようです。

勿論、私も書きました(笑)

その際はこちらでお知らせ致しますので、良かったら

読んでみてくださいね。

最恐戦に関しては、実は私は怖い話とか怖い映像を

見るのは苦手なんですが、皆様にお願いした以上は

きっちり読んで3作品を選びたいと思っております。

それはそうと、今朝は起きてびっくりしました。

昨晩、一応天気予報と警報などはしっかりチェックして

寝たのですが、朝起きて玄関のドアを開けると、

車が完全に埋まっておりました(涙)

どうやら金沢市内でも場所によって積雪に大きな

違いがあったようです。




もう、雪かきはお腹一杯です(泣)

と、こんな事を書きながら窓を見ると、外はまた

しんしんと雪が降っております。

あ~明日もきっと雪かきですね。はい。

早めに寝よう!(笑)

ということで、今夜もいってみましょう。

怖くない話。

それでは、どうぞ。




その日友人は出張の帰り道、車を走らせていた。

時刻はもう12時近く。

出張先での仕事が遅く終わってしまい彼は必死に車を走らせる。

途中、高速道路が大雪の為に通行止めになってしまい、強制的に

高速道路から下ろされたが、そこは見たことも無いような田舎だった。

真っ暗な中に雪が白く浮かび上がっていたが、辺り一面、田んぼしか

見えなかった。

勿論、カーナビが付いていれば何ら不安は感じなかっただろう。

しかし、その時、カーナビの電源が突然落ちてしまい全く反応しなくなる。

彼はいかに自分が常日頃からカーナビに頼っていたのかを実感した。

そして、カーナビが無い状態で真っ暗な田舎に取り残されたような気がして

かなり動揺していた。

そんな時、暗闇の中から突然ライトが近づいて来た。

やった!

彼は孤独感と迷子になってしまったという恐怖をその車が消してくれるかも

しれないと喜んだ。

きっとあの車についていけば、知っている場所に出られるかもしれないぞ!

彼は近づいて来る車のヘッドライトをひたすら凝視した。

その車が通り過ぎた後、自然にその車の後に着いて走らせてもらおう・・。

そう思っていたから。

そして、その車が彼の目の前に来た時、彼は思わず声を上げた。

その車はなんと石川ナンバーだったというのだ。

この車についていけば安全に金沢まで帰れそうだ!

彼はとても興奮して勢いよくその車の後に着いた。

車は真っ赤なハッチバックだった。

そして、運転しているのは、そのシルエットから女性に見えたという。

彼は出来るだけ前を走る車にプレッシャーを与えないように、そこそこ距離を

置いて走った。

しかし、その車はどうもかなりのスピード狂らしく、彼が後ろについてから

どんどんとスピードを上げていく。

彼はもう必死でその赤い車に着いて行った。

もし、前の車にはぐれでもしたらまた絶望感に襲われてしまう。

すると、その車は大きな道を逸れて、山に登っていく道に進路変更した。

彼も、きっと近道を知ってるんだな、と思い、その車に続いた。

その道は除雪も侭ならない状態で雪で大きくハンドルが取られる。

それでも、北陸で生活している彼にとって、雪道はそれほど苦ではなかった。

しかし、前を走る車は対向車が来たら間違いなく、交差出来ない様な

道をグングンと走っていく。

しかも、彼の車は何度も雪で大きく進路を乱されるのだが、どうも

前の車は、まるで線路の上を走っていくように滑らかに走り続けている。

運転手がうまいのか、それとも向こうの車の性能が良いのかは判らなかったが、

彼は何度もヒヤッとする場面に遭遇しながらも必死に前の車を追った。

もう車間距離などを考えている余裕は無かった。

ただ、前の車を見失わないように走るだけで精一杯だった。

何も無い真っ白な雪の上に、前を走る車の轍が出来、そして彼はそれを

何とかトレースする。

そんな感じで山道を走り始めてどれ位経っただろうか・・・。

突然、前の車が速度を上げた。

彼は、まだそんな余力が残っていたのか、と驚いたが、それでも彼もアクセルを

踏み込んで追従する。

得体の知れない山の中で1人取り残されるのは御免だった。

そして、前方にまっすぐな直線道路が現れた。

彼はぐんぐん前の車に近づいていく。

その時、彼は何か車がまるでフワフワと雲の上を走っているかのような

不安を感じていた。

と、その時、突然、電源が切れた状態だったカーナビが復活する。

彼は走りながらチラチラとカーナビの画面を見た。

自分が今何処を走っているのか確認する為に・・・・。

すると、彼が今走っている所に道は無かった。

言い換えれば、彼は道の上を走っているのではなかった。

彼は言葉に出来ないような不安感に襲われた。

そして、突然、前を走る車が、まるで霧のようにフッと消えたという。

彼は思いっきりブレーキを踏んだ。

車は雪の中を斜めになりながらかろうじて停止する事が出来た。

辺りを見ると深い霧に包まれていた。

そして、前方を見ると、そこには道は無く、大きく深い暗闇が広がっていた。

彼は車を降りて確認しようかと思ったが止めた。

きっとそこには崖があるだけだ、ということは何となく理解出来た。

そして、もしも車の外に出て、先ほどの車の女が現れたら・・・。

そんな事は想像もしたくなかった。

彼はその場でUターンして今来た道を戻る事にした。

その際、不思議だったのは、帰り道には、どうやら彼の車のタイヤで出来た

轍しか残っていなかったという。

彼はそれ以来、誰かの後を着いて走るのは止めたということだ。




  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:50Comments(19)

2018年01月29日

TAXI

サインディスプレイ部 営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

本日は二つの大切なお知らせがあります。

一つ目は、私が文庫本を出版させて頂いた

竹書房さんのサイトで、『怪談最恐戦2017』

というイベントが本日から開催されております。

http://www.takeshobo.co.jp/sp/kyofu_mvp/

これです!

2017年に竹書房さんより出版された怖い話の

文庫本37点の中からそれぞれ1話をエントリーし

全ての中から3話選んで投票頂くという形式になります。

勿論、私の『闇塗怪談』もエントリーされましたので、

私はその中から『キツネの嫁入り』を選ばせて

頂きました。

私以外の作者様達は、全てプロと呼べるものであり、

到底、私が敵う訳もありませんが、それでも全ての作者の

代表的な1話が無料で読め、そしてその中から最も怖い話

を選ぶという企画は私にとっても楽しいものであり、是非

皆様方もご参加頂ければ、と思います。

勿論、私に投票などしなくて結構です(笑)

きっと私も自分の作品に投票はしないと思います(笑)

とりあえず、怖い話の裾野を広げるという意味でも

ご一緒に盛り上げて頂けたら嬉しいです。

ご理解のうえ、、ご賛同頂けると幸いです。

そして、ふたつめですが・・・・。

もしかしたら、というか多分、

こちらの会社のブログで怖い話を書き続けることが

困難になりそうです。

勿論、社長や上司も今まで通り温かい目で見てくれて

おりますが、別の理由から、ここでのブログは仕事優先に

しなくてはいけなくなりそうです。

ただ、私もライフワークとして死ぬまで(大袈裟)怖くない話を

書き続けたいと思っておりますので、もしも、そうなっても

場所を変えてひっそりと書き続けます。

こちらの読者の皆様は、会社のブログで変な事を書いている

奴が居るということでお読み頂いている方も大勢

いらっしゃるのは理解しておりますが、もしも暇な時には

ふらっとお立ち寄り頂き、拙い話をお読み頂けると

嬉しいです!

まだ決定した訳ではありませんが、とりあえず

ご報告まで・・・・。

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

彼女は幼い頃、両親が離婚し母親に育てられた。

母親は彼女に辛い思いをさせないようにと必死になって

働き、昼の仕事と夜の仕事を掛け持ちしていた。

そうなると、朝起きて母親と一緒に朝食をとる以外は、母親と

顔を合わせる時間もなく、かなり寂しい幼少期を過ごしたようだ。

しかし、彼女自身、それを寂しいと思う事はあったが、母親の

苦労を知っていたので、母親を恨む事はなかった。

そんな感じの親子だったから、一緒に居る時はいつも仲良く

ベタベタしてしまう。

彼女には母親のいない生活など考えられなかった。

そんな感じで年月が流れ、彼女が高校生の頃。

母親が仕事中に突然倒れ意識不明になってしまう。

そして、医師から告げられたのは、命が助かる確率はほとんどない、

という辛いものだった。

彼女は病室にいる時は、必死に涙をこらえていた。

もしも、母親が目を覚まして泣き顔を見られたくないという

思いから。

しかし、学校から帰り、自宅に戻ると、彼女はいつも泣いてばかりいた。

このままお母さんが死んでしまったら・・・。

そんな事ばかり考えていた。

そして、母親が倒れてからちょうど2ヶ月が過ぎた頃、彼女の家には

お金というものが無くなってしまった。

決して無駄遣いをしていたわけではないのだが・・・。

しかも、母親は倒れてからまだ一度も目を覚ましてくれない。

彼女は思った。

母親はきっと助からないのだろう、と。

だから、その時、こう考えた。

もう一度だけお母さんの顔を見てから死のう・・・・と。

しかし、既に病院に行く交通費すら残っていなかった。

彼女は、玄関を出る時、

もうこのまま死んじゃおうか・・・。

お母さんの顔だけはもう一度見たかったけど・・・。

そう思ったらしい。

しかし、彼女が玄関を出た時、其処には一台のタクシーが停まっていた。

そして、彼女を見つけると、すぐに後ろのドアが開いた。

彼女は、タクシーの中を覗き込みながら、

すみません。

お金無いので・・・・。

というと、年配の運転手さんが、

お金は要らないから、とりあえず乗りなさい。

そう言ってくれたのだという。

彼女は、良く理解出来なかったが、とりあえずこれで母親の顔を

見れるかもしれないと思いタクシーに乗り込んだ。

すると、タクシーは行き先も告げていないのにも拘わらず、そそくさと

車を走らせる。

彼女が不審に思って、

あの・・・・このタクシー何処まで行くんですか?

と聞くと、

何処って・・・・○○○病院に決まってるじゃないですか・・・。

と優しく答えてくれた。

彼女はもしかすると、病院の誰かが気を利かせてタクシーをよこして

くれたのかもしれない、と思い、そのまま黙って後部座席に乗っていた。

タクシーは、30分ほどで病院に到着した。

彼女はタクシーの運転手にお礼を言うと、急いで車を降りて

病院の中へと走った。

そして、母親の病室に着くと、相変わらず母親は沢山の生命維持装置に

囲まれた中で眠り続けていた。

彼女は、母親の耳元で

お母さん、ごめんね。

私、先に行って待ってるから・・・・。

それだけ言うと、彼女は母親の顔をじっくりと間近で見て脳裏に

焼き付けた。

そうしていると、知らないうちに涙が溢れ出してきた。

母親のいる病室では絶対に泣かないと決めていたのに・・・・。

そして、しばらく声を殺して泣いた後、彼女は母親の病室を出た。

そして、それからは、

一体どうやったら死ねるか・・・。

という事だけを考えていたらしい。

そして、病院の玄関までやってきた時、先ほどのタクシーがまだ

停まっている事に気付いた。

そして、彼女が近づいていくと、また後部座席のドアが開いた。

彼女はまた、

あの・・・お金ありませんよ・・・。

と言うと、運転手は、

まあ、とりあえず乗りなさい。

と優しく言ってくれた。

彼女はその言葉に促されるまま、タクシーの後部座席に乗り込んだ。

そして、彼女が、

すみませんけど、このままどこかの山の中まで連れて行って貰えませんか?

と言うと、運転手が優しくこう返した。

あのね。

僕は本当はあなたの命を貰いに来たんだけどね。

死にたいって言ってたでしょ?

だから、死んだ魂を貰おうと思ってね。

だけど、気が変わったんだよ。

あなたは死ななくていい。

いや、死ぬべきではない。

何故なら君のお母さんは、助かる運命なんだからさ。

だから、あなたが死ぬ理由も無くなる。

僕が言うんだから間違いないよ。

本当はあなたとお母さんの2人分の魂を貰いに来たんだけどね。

まあ、しょうがない。

こういう事もあるさ。

だから、あなたを送り届けるのは、何処かの山の中ではなくて、あなたの

お家でしょ?

母親が元気になった時、あなたが居なくなっていたら、こんなに悲しい事は

ないからね。

そういう悲しみを僕は望みませんから・・・・。

そんな事を話されているうちに、気がつくとタクシーは彼女の家の前に

停まっていた。

彼女は、タクシーを降りる際、運転手に精一杯のお礼を言った。

すると、運転手は、

もう二度とこんなタクシーに乗ってはいけないよ・・・。

そう言って笑うと、そのまま走り出して闇の中に消えていった。

彼女にはもう死にたいという気持ちは消えていた。

そして、きっとあの運転手は死神というものなのだろう、と思った。

恐ろしいはずの死神が、その時はとても暖かく感じた。

そして、家の中に入り、あの運転手に言われた言葉を

思い出していた時、突然、病院から電話が入った。

母親が意識を取り戻したという連絡だった。

彼女は、今も母親と一緒に一つ屋根の下で仲良く暮らしている。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:06Comments(32)

2018年01月28日

タクシー乗り場

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

もうすぐ1月も終わりですね。

うちの娘の大監督の最近のお気に入りは、

はなまるうどん・・・だそうです。

何故、丸亀じゃないの?

と聞くと

なんとなく・・・だそうです。

頼むのはいつも、かけうどん。

貧乏だから・・・との事でした。

その割りに、最近よく家のゴミ箱に

スタバの空き容器が捨ててあります。

かけうどんよりも、高いのでは?

と妻に突っ込まれておりました(笑)

ということで、今夜はいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは俺が体験した話である。

その時、俺は珍しく金沢駅周辺で飲んでいた。

何かの会合だったかと思うのだが、結局そのまま親しい人達とその

周辺で飲み歩いた。

2次会、3次会と進み、そろそろお開きにしようという事になり、

時計を見ると時刻は午前1時を回っていた。

昼間は観光客で賑わう駅の周りもほとんど人がいない。

いつもの片町なら、タクシーに困る事は無いのだが、さすがに不安になり、

タクシーを探す。

駅には、さすがにこの時間になると誰もいない。

俺はつい早足になりながら、タクシー乗り場と書かれた看板を探した。

すると、前方にタクシー乗り場と書かれた標識を発見。

こんなところでタクシーが拾えなければ、それこそ歩いて帰るしかない。

俺は、小走りになりながらその標識に向かって進む。

そして、ちょうどタクシー乗り場まで20メートル位の所で思わず

立ち止まってしまう。

そこにはタクシーが1台停まっていた。

しかし、そのタクシーはとても古い型であり、出来る事なら乗りたくない

と感じてしまうくらいの古さだった。

俺は、誰かが先に乗ってくれる人が来ないかと、そのタクシー乗り場からは

かなり距離を置いて立っていた。

しかし、さすがにその時刻になると他の乗客など全く来なかった。

しかも、他のタクシーも1台も来る気配は無い。

俺は仕方なくそのタクシーに乗る為、後部ドアの横に立った。

ドアはすぐに開いた。

俺は車内の様子を確かめるようにしながら後部座席に乗り込んだ。

確かに古いが、シートの座り心地は悪くなかった。

○○町のファミリーマートの駐車場までお願いします。

俺はいつも飲んだ帰りには家の側のコンビニで、少しの夜食を買って帰る

事にしていたから。

しかし、運転手は俺が行き先を告げ終わるよりも先に車を発進させる。

しかも、愛想が無いのか、全く喋らない。

それでも俺は、色んな話題を振って会話しようとするのだが、全く反応が無い。

さすがの俺も諦めて、静かに車外を眺めることにした。

しかし、タクシーの窓越しに見える風景は、明らかにいつもと違った。

まるで、昭和初期の頃のような木造の長屋が立ち並ぶ風景に俺は嫌な予感がした。

すると、突然、俺の携帯が鳴った。

もしもし?

すると、電話から聞こえてきたのは聞き慣れたAさんの声だった。

それはいつもの上から目線の声ではなく、どこか緊迫した声。

すぐに、車のドアから逃げてください。

私は今、出張で金沢には居ないので・・・。

遠隔ではさすがに無理な相手です。それは。

俺は、

え?

タクシー乗ってるだけだけど?

無理な相手って?

それにタクシーのドア開けて外に出たら怪我しちゃうでしょ?

そういうと、

死ぬのと怪我するのとどちらが良いですか?

それと、今、Kさんが見ててる窓とは反対側は見ないでください。

今、Kさんのすぐ横に、女が座ってますからね。

見たら、タクシーから降りられなくなりますよ!

そう言われ、俺は覚悟を決めて、タクシーのドアを開けて外へと飛び出した。

タクシーがスピードが出ていなかったのか、それとも別の理由からなのか、

地面に転げ落ちた俺は、全く痛みを感じなかった。

タクシーはそのまま走りすぎるかに見えた。

俺はすぐに携帯を耳に当て、Aさんに話す。

指示通りにタクシーからは降りられたけど、これからどうすれば良いの?

すると、

はい。よく出来ました。

それじゃ、どこかに明るい光は見えませんか?

私からの連絡で、姫がその光の方向に待ってますから・・・。

そこまで無事にたどり着けたら助かりますよ。

頑張って走ってくださいね。

あっ、それと、先ほどの女に捕まったらもう二度とKさんはこちらの世界に

戻れませんからね。

もっと、日頃から運動しておけば良かったですね。

それじゃ・・。

そう言って、電話が切れた。

そして、振り返ると、そこには先ほどのタクシーが停車しており、その横には

まるで明治時代の貴族の女性のような服装をした女が立っていた。

その姿は痩せ細り、とても背が高く見えた。

そして、その顔はまるでガイコツに皮だけを張りつけたようなもので、

その顔はどこか憎悪に満ちていた。

あんな女がさっきまで俺の隣に・・・。

さすがに、俺はゾッとしてしまう。

そして俺は、捕まったら戻れないと言われたのを思い出し、一気にその場から

走り始めた。

そして、死に物狂いで走った。

その間、背後からコツコツという足音がどんどん近づいてきたが、何故か、

すぐにそれは遠ざかっていく。

Aさんから言われたとおり、運動不足がたたって、なかなか速く走れなかったが、

それでも必死で走り続けた。

もう姫が待つという光まで50メートルくらい。

だが、俺の体力はもう限界に達していた。

もう走るというよりも完全に歩いている様な速度になっていた。

その時、また電話が鳴った。

もしもし・・・本当に情けないですよね。

せっかくこちらからその女が近づけないようにしてあげたのに・・・。

でも、まあ姫ちゃんなら大丈夫でしょう。

そう言うと、すぐに電話が切れた。

すると、その瞬間、大きな光がこちらに向かってくる。

一気に俺はその光に包まれ、そしてその光が消えたときには、周りの景色は

いつもの風景に戻っていた。

すると、スウェットを着た姫が、ニコニコと笑いながら近づいて来る。

こんばんは~

大変ですね。遅くまで・・・。

でも、良かったです。無事に助けられて・・・。

私には無理な相手かと思ったんですけど、Aさんの言うとおりにやったら

うまくいきました。

でも、良かったですね。私の家が近くにあって・・・。

それと、Aさんから伝言なんですけど・・・。

これは大きな貸しにしときますから・・・。

スイーツ代、ちゃんと用意とておいてくださいね。

とのことです。

そう言いながら、あくびをしながらニコニコと笑っている姫を見ていると

本当に助かって良かった、と痛感した。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:06Comments(23)

2018年01月26日

犬も猫もいない・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

金沢は今も雪が舞っております。

いつまで続くこの天気(泣)

ちなみに、私は明日も仕事です。

今日、仕事から帰宅すると、うちの大監督が

マッサージチェアをリクライニングさせ、パーカーを

被って爆睡しておりました(笑)

邪魔なので起こすと、

今日はカマクラ二つも作って疲れてるのに!

と激怒しておりました。

というか、君はいったい何をしに高校へ

行っているのでしょうか?(涙)

ちなみに、次の劇用の脚本は、カマクラに

関する話にしたいと言っておりますが、きっと

部員から却下されることでしょう(笑)

ということで、今夜はいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





これは友人から聞いた話。

友人は元々は山陰地方の集落の出身だ。

その土地は今でこそ、かなり開けた土地になっているが、当時は誰も

貧しく農作業や林業で食べていくのが精一杯という感じだった。

実際、一番近くの市からその土地に行くには車しかないのだが、

道路は整備されておらず、途中までタクシーで行き、そこから徒歩で

2時間近くあるかなければいけない、というから相当に辺鄙な場所だ。

そんな場所にもやはり学校はある。

校舎と呼べるほどの建物は無かったが、それでも子供達は元気に学校に

通っていたわけで、彼もそんな元気な小学生の1人だった。

そこにある年、若い教師が赴任してくる。

独身であり、情熱に燃えた若い男性教師だったという。

先生達や保護者からの評判も良かったのだが、1つだけ問題があった。

それは、引越しの際、それまで飼っていた犬と猫を一緒に連れてきた

ということだった。

どうやら、その土地には昔から言い伝えがあり、犬や猫を飼うと

村全体に災いが起きるというものであり、当然、その教師もしっかりと

それを聞かされ、犬や猫は決して連れてきてはいけない、と言われていた

らしいのだが、そんな馬鹿げた話に納得出来なかったその教師は、それならば

逆に犬や猫を村に持ち込んで、その素晴らしさを分かって貰おうと思ったらしい。

だから、最初はどの子供達も村に犬も猫もいないのが当たり前だと思っていた。

当然、村の年寄りなどは、そんな教師は要らないと語気を強めたらしいが、

父兄や子供達の評判はすこぶる良く、学校や父兄の間でも、その対応は

大きく分かれていた。

当然、親達は、子供に犬や猫に近づいてはいけない、と念を押したらしいが、

それまで犬も猫も見た事が無かった彼らにとって、それはとても大人しくそして

可愛いものだと感じ、結局、毎日学校が終わると親には内緒で、代わる代わる

その教師の家に押しかけて犬や猫を可愛がった。

そして、その犬や猫も、いつもぼんやりと寝ているだけだったが、決して

子供に吠える事も無く、いつしかアイドル的な存在になっていた。

しかし、ある日、事件が起こる。

とある家で飼っていた鶏が全て食い殺されたというものたった。

大人達の一部は、やはり犬や猫が来たから、災いが起こってしまった、と

大騒ぎになった。

そして、それから着きに一度か二度、必ず誰かの家の家畜が食い殺されるという

事件が頻発するようになった。

そうなると、さすがにそれまでは犬や猫に対して好意的だった大人達の間でも

やはり、犬や猫は災いの元なのかもしれない、という空気が流れ始める。

その教師の立場もどんどん悪くなっていったが、それでも子供達だけは

あんなに大人しく可愛い犬や猫がそんな事をする訳が無い、と

一丸となって、その教師と飼っている犬と猫を擁護した。

そんなある日、更なる事件が起こる。

小学4年生の女の子が行方不明になったのだ。

学校や親達も必死でその女の子を探したがいっこうに見つからない。

そして、そんなある日、その教師が飼っていた犬と猫の姿が見えなくなった。

大人達の中には、やはりあの犬と猫が犯人だったか・・・と騒ぐ者もいたが、

犬と猫が消えてから、2日後、突然、犬と猫が戻ってきた。

その女の子を連れて・・・。

犬も猫も体中に深い傷を負っており、犬にいたっては、足が一本折れていた。

それでも、その女の子に寄り添うようにして、その犬と猫は村に戻ってきた。

女の子はすぐに村の診療所に連れて行かれたが、大きな怪我は無かったたが、

そうとう怖かったのか、そのまま疲れて丸二日間寝込んでしまう。

そして、その犬と猫は、何故かその女の子に寄り添うようにして診療所の

ベッドから離れようとしなかった。

診療所でも、賛否はあったが、それでもその犬と猫にしっかりとした手当て

を施したらしい。

だが、女の子に比べて、その犬と猫の怪我はかなり酷く、どんどんと弱っていくのが

分かった。

それでも、その教師は、その犬と猫がしたいようにさせてあげたいと診療所から

連れ帰る事はせず、逆に教師が診療所に寝泊りして犬と猫をずっと撫で続けた。

そして、その女の子が眠りから覚めた時、それを見届けて安心したかのように

その犬と猫は、息を引き取った。

教師も子供達も、深い悲しみに包まれたが、それでも大人達の中には、

やっと、犬と猫が死んでくれたと陰口を言う者もいたらしいが、目覚めた

女の子の証言で、行方不明になった一部始終が明らかになった。

その女の子はある日、学校から帰宅する途中に見知らぬ大人の女性に声を掛けられた。

すごく古い着物を着た女性だったが、その身なりはきちんとしており、美しい

女性だったという。

そして、両親が待っているから、という事で、その女性の後を付いて行ったのだが、

どんどんと山の中に入っていき、気がつくと、見たことも無い古いお堂の前に

立っていた。

怖くなった女の子は、お堂の中に入れ、というその女のいう事は聞かず、逃げようとした

らしいのだが、突然、その女が一つ目の大きな化け物になりその女の子を

お堂の中に押し入れた。

そして、ずっとお堂の外で、その女の子が逃げられないように見張られた。

女の子は恐怖で逃げ出す事も声を出す事も出来ず、ただ泣いている

しかなかった。

そして、それから1日くらい経った頃、外から大きな唸り声が聞こえたという。

びっくりして恐る恐る外を見た女の子の目に飛び込んできたのは、その大きな

化け物に飛び掛っている光景だった。

以前、その教師の家で見た大人しい犬や猫とは全く違う勇猛な姿だった。

どんなに大きな化け物に振り払われても叩きつけられても、その犬と猫は

何度も何度も飛び掛っていった。

そのうち、きっと犬と猫は私を助けに来てくれたのだと分かったという。

そして、その姿を見ていると、次第にその女の子にも勇気が沸いてきて、

大きな声を出して、その犬と猫を応援した。

その闘いはとても長く続いた。

そして、結局、その一つ目の化け物は、よく分からない言葉を残して、山の奥の

方へと消えていったという。

それを見届けた後、犬も猫もいつもの大人しく愛らしい姿に変わっていた。

そして、その犬と猫に導かれるようにしてその女の子は無事迷うことなく

村へと戻ってこれたのだという。

その話を聞いて、その教師が拠り強く犬と猫を抱きしめているのを見て、

周りの大人達も泣いたという。

それから、その村では、一家に必ず一匹は、犬か猫を飼うようになった。

家の守り神として・・・・。

そして、俺はこの話をAさんに聞いてみた。

どう思う?と。

すると、Aさんは、

そういうのって、よくある事なんですよね。

きっと、昔、村の主か誰かが、その山の神と契約したんじゃないですかね。

犬も猫も絶対に飼うな、と。

そうすれば、村は守ってやるって・・・。

でも、山の神って言われるものって、その殆どが良いモノではないんです。

いわゆる、化け物というか、妖怪というか。

そして、その化け物は、たぶん犬と猫が苦手だったんだと思います。

だから、犬も猫も飼うなって・・・。

犬も猫もそもそも霊力は強いですし、人間を守る生き物ですから・・・。

でも、良かったですね。

Kさんには、こんなに美しくて優しい女神が側にいるんですから・・・。

感謝しないといけませんよ!

そう言われた。

その話に出てきた山の化け物というのは、きっと何処の山にでもいるのかもしれない。

そして、その化け物から、そっと犬や猫は人間を守ってくれているのかも・・・。

そんな気がした。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:46Comments(17)

2018年01月24日

渋滞

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

こちら金沢は相変わらずの雪です。

金沢という土地は自分自身大好きな場所

なのですが、やはり冬、特に今年の様に

雪の多い年は、太平洋側に住みたくなります(涙)

相変わらず呑気な、うちの大監督は、本日既に

学校で雪だるまを2つ製造してきたそうです(泣)

更に、今回、構想している巨大かまくらには

全然雪が足りないと嘆いておりました(涙)

本当に学校に何をしに行ってるんでしょうか?(笑)

それでは、今夜も皆様の暖かいコメントに支えられながら

いってみましょう。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





雪国の道路を走っていると誰にでも必ず経験があるのが雪に拠る渋滞。

先日も富山県と石川県の境にあたる高速道路で車400台以上が

立ち往生というニュースがあった。

そういう俺も、以前、福井県の敦賀市から米原市へ向かう国道8号で

渋滞によって全く動けなくなり車の中で一夜を過ごした経験がある。

そして、これは仕事関係の知人が経験した話である。

実は金沢市内にも冬になると決まって渋滞になり身動きが取れなくなり

車の中で夜を明かすという場所がある。

それは至って普通のバイパスである国道8号線。

原因はノーマルタイヤを履いた大型トラック等に拠るものらしいが、

雪の為、脇道へ逃げられない状態で、前を走っている大型トラックが

立ち往生してしまうと、もう逃げ場がなくなってしまう。

そして、渋滞で身動きが取れなくなったドライバーが車をそのまま

放置して、どこかへ行ってしまうらしい。

そうなると、もう車は1メートルも動けなくなる。

原因を作ったドライバーにも何らかの事情があるのかもしれないが、

はっきり言って、迷惑な話である。

そして、ある年のその逃げ場の無い渋滞に、彼も捉まってしまう。

かなりの豪雪の年だったらしく、横道は完全に塞がれ、完全に外界から

切り離されてしまった。

夕方にその渋滞に捉まって、いつか動き出すだろうと思っていた彼だったが、

1時間経っても2時間経っても、前の車は全く動く気配が無い。

そのうち、警察が回ってきて事情を聞かされ、そのまま車の中で夜を

明かさなければいけないという現実を告げられた。

しかし、近所の住民なのか、ボランティア関連の方なのかは分からないが、

1台1台車を回って、食料や携帯トイレを無料で配っていたというから

頭が下がる。

勿論、その時の彼も、そういったサポートに心が癒され、孤独感が少し

和らいだそうだ。

そして、渋滞でやることが無いと、やはり周りの車の事が気になるらしい。

だから、彼もその時、気分を紛らわせる意味で、斜め前方に停車している

国産セダンを眺めていた。

それは彼が憧れている車種だったらしく、乗っている男性もかなりの年配

だったが、どこか気品があり、出来る事なら自分もあれくらいの年齢になった時には

あんな気品を持って、あの車に乗れたら良いな~と感じていたらしい。

そして、時刻が午前0時を回った頃、不可解な事が起こり始める。

外気温は完全に氷点下であり、車の中で過ごす者達は皆、車のヒーターを

しっかり効かせて車内で仮眠を取っていた。

そして、勿論、彼もそのようにして過ごしていた。

疲れのせいか、暖かい車の中で彼はすぐに眠りに就いた。

しかし、何か嫌な気配を感じて、一瞬目を開けた時、彼の車の窓に何かが

張り付いていた。

それは何処にでも居る様な中年の女性だった。

彼は思わず、うわっと声を出してしまったが、そんな彼を気にも留めず、

その中年女性は、次の車へと向かっていく。

彼はきっと近所に住む人か、もしくはボランティアの人かと思ったらしい。

しかし、その考えはすぐに変わった。

その女性はその季節、場所には全く似つかわしくない様な薄着で軽い服装

をしていた。

まるで、真夏の服装のように・・・。

それに、そういうサポートの人達はもう数時間前に全員が撤収していた。

だとしたら、あの女は?

彼は眠気が醒めてしまい、その女の動きをずっと目で追っていた。

その女は、何台かの車へと近づき、車の的に張りつく様にして車内を覗き、

そして、また別の車へと移動していく。

もしかして、この混乱に乗じた新手の物盗りなのか?

彼の疑心は深まるばかりだった。

すると、その女は、彼の斜め前に停車している車。

彼が理想とする年配の男性が乗る国産セダンへと近づいていく。

そして、その時、その女の動きが止まった。

食い入るように、ずっとその車の窓に張り付いている女。

それから車の回りを移動しながら、執拗に車内を覗き込む女。

そして、その女の手が車のドアノブにかかる。

彼は、

やはり物盗りなのか・・・。

そう思い、車から出て、その女を怒鳴りつけようと思ったらしい。

が、それは出来なかった。

その時、彼は見てしまった。

なんとも得体の知れない薄気味悪い笑顔で笑っている女の顔を。

それは、人間では決して出来ないような不可思議な顔。

うまく説明できないが、その顔を見た時、彼は恐怖で硬直してしまったという。

そして、その女は車の助手席のドアを開けて、車内に入り、そして再び

車から出てきた。

その間、時間にしてほんの2~3秒だったという。

彼は思わず体を低くして寝たフリをするしかなかった。

今、彼の目の前で行われた事が彼にはなんとなく想像出来ていた。

だから、彼は必死でその女に見つからないようにした。

身体の震えは止まらなかったが、それでも必死で寝たフリを続けた。

しかし、何故かその時、彼はそのまま深い眠りについてしまう。

恐怖で震える身体が、そんなに簡単に眠りにつけるとは考え難いが、とにかく

彼が次に目覚めたのは、警察がそれぞれの車を見回りに来た時だった。

彼は警察官の顔を見て、ホッとしたらしいが、それでも昨夜見た事を

話す気にはなれなかった。

そして、斜め前方の車を警官が見回った時、大騒ぎになった。

その車の男性が亡くなっていたのだという。

彼自身、想像してはいたが、実際に目の前でその光景を見せられると、昨夜の

恐怖が蘇ってきた。

その後、大勢の助けにより、その場に居た車は全て助け出されたらしいが、

今でもその時の恐怖を彼は忘れていないという。

雪女なのか、死神なのか、は分からないが、やはり世の中にはそういうモノが

確実に存在しているのだと思い知らされたという事だ。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:03Comments(15)
count