2016年01月31日

尾行した夜の怪

サインディスプレイ部  営業のKです。

明日からは、もう2月。

早いものですね。

2月には、バレンタインデーがありますので、毎年

憂鬱になりますね。

いや、だって、チョコレートが集まりすぎて家に持って帰る

のも大変なんですから・・・・・・・・・嘘です(泣)

最近は娘からのチョコもなくなり、唯一貰えるのは、

コンビニで買い物したついでに貰えるチョコのみ!(涙)

ということで、2月は大嫌いな月かもしれませんが、まあ

バレンタインデーなどという行事には目もくれずに、

今日も元気に怖い話、いってみます。




これは、かなり昔に女性の友達と体験した話である。

その女性とは、お互いに彼氏と彼女が居たのだが、なんとなく

気が合うというか、よく飲みに行ったりカラオケに行ったりしては、

お互いのパートナーの愚痴とか相談をしていた。

その女性を仮にAさんとする。

Aさんの彼氏はかなりの浮気性らしく、色んな軽い噂も絶えないと

いう状況であり、特に最近は、Aさんと会う時間も取れないようで

電話で話すだけの関係になってしまっている様だった。

ただ、その噂というのが、色んな所で色んな人に、Aさんとは別の

女性と楽しそうにしているのを目撃されているという致命的なもの。

なので、いつもAさんと会うと、まず、彼氏についての相談という

パターンが殆どだった。

そんなAさんであるが、その事について彼氏に問いただすのだが、

彼氏が一枚上手なのか、うまく話を誤魔化されてしまい、なかなか

埒が明かない。

それどころか、真顔で問い詰めると、彼氏は本気で不思議そうな顔

をするのだという。

それなら、という事で、俺の登場となる。

つまり、俺の車に同乗して、彼氏の行動をしっかりと把握したい。

そして、もしも浮気の証拠が見つかった時には、きちんと話をして

別れたいという本気モードのお願いだったから、俺も渋々、協力

する事にした。

だが、やはり他人のプライバシーを覗き見るのは気が引けるし、なにより

俺が協力して、彼氏と別れたなんて事になるのは本当に避けたかった。

が、実際に尾行を始めると、あっさりと、そしてあからさまに彼氏は、浮気

の現場をまざまざと見せつける。

その日は会社が終わった彼氏を尾行するというもの。

Aさんと待ち合わせて、俺の車で彼氏の車を尾行する。

すると、ある本屋の駐車場で一人の女性を助手席に乗せた。

そして、車は移動し、レストランに入る。

そして、レストランに入るお金がない俺達は、ひたすらじっと待つ事に。

その間も、俺はAさんに、

もう証拠としては十分だと思うし、更に、衝撃的な瞬間を見て更に

傷つかないうちに、つまり、今、レストランから出てくる彼氏に声を

掛けちゃえば?

と提案したのだが、

いや、もっと決定的な現場を押さえないと!

と意気込むAさん。

その顔には、あまり悲しさと悲壮感が感じられなかったので、まあ好きにすれば、

と、その後も探偵ごっこに付き合わされた。

そんなAさんの気持ちを知ってか知らずか、彼氏は、レストランから出ると

車を発進させ、バイパスの近くにある、ラブホテルに入る。

さすがに、そこも入る訳にはいかず、そのままホテルの駐車場の出入り口の

すぐ近くに車を停める。

今度ばかりは、さすがにAさんといえど、ショックは隠せないようで、

しばらく俺の車内は無言の空間に変わる。

重い雰囲気が車に流れており、最悪の状態。

正直、勘弁してくれ~というのが俺の本音だったのだが。

それから、彼氏が出てくるのを待っていたが、なかなか出てこない。

1時間、2時間、3時間。

そうこうしていると、悲しみは怒りに変わるようで、Aさんの

やる気スイッチがオンになり、怒りの導火線に火がついてしまう。

後は、ご勝手にどうぞ!でも、俺は巻き込まないでね。

とだけ言うと、俺は完全に観戦者の立場に。

そして、そろそろ4時間が経とうとした頃に彼氏の車が出てきた。

Aさんが言う。

こんなところで痴話喧嘩する気は無いから、私は、もう一度だけ、この距離から

彼氏の助手席に座ってる女の顔をしっかりと確認するから、その後、

彼氏の車を追いかけて、そして、なんとかして彼氏の車停車させてね。

出来る?

俺は、はいはい、と頷く。

そして、彼氏の車がホテルから出てきて、俺の車のすぐ前を通り過ぎる。

勿論、俺の車に乗るAさんは、身を乗り出さんばかりにフロントガラス

にくっ付いている。

そして、しっかりと、その女性の顔をしっかりと目に焼き付けた。

そして、Aさんは、固まってしまう。

そして、小刻みに震えている。

そこで、俺は言った。

どした?固まって。それに、怒りで震えてるみたいだし。

そんなに凄い美人?それとも知り合いの女性だったとか?

そんな俺の言葉はスルーされる。

そして、すぐにその車の後を追いかけようとした俺に、Aさんは、

強く制止する。

もう追いかけなくて良いから。

もう忘れるから。

確かに、彼氏の車を追いかけて修羅場を見たくはない俺は、二つ返事で

了解した。

そして、Aさんの家まで車を走らせる。

ただ、その間も、Aさんは、ずっと震えており、さすがに俺としても

気の利いた言葉のひとつも言わなくては、と思い、

まあ、こういう事は早く判ったほうが良かったと思うし、それに、

Aさんなら、すぐに新しい彼氏みつかると思うよ、と何の慰めにも

ならない言葉を言ってしまう。

うるさい!とキレられるかと思ったが、Aさんは、小さな声で

こう応えた。

あのさ、言っても信じて貰えないかもしれないんだけど・・・・。

さっき、彼氏の車の助手席に乗っていたのは、私の幼馴染でね。

小中高と、ずっと一緒だった子でさ。

彼氏と付き合う時にも、きちんと紹介したんだ。

ただね。彼氏を紹介した時に、その子も彼氏の事、一目ぼれしてしまった

みたいで・・・・。

それからは、その子とは疎遠になっちゃって。

俺は、なるほどね。それで、その子がどうしても彼氏さんと付き合いたくて

ちょっかいを出してしまったということね、と勝手に納得していると、

Aさんは、更に続けた。

でもね。

その子、去年死んじゃってるの!

ある病気で!

彼氏の車のナンバーを見間違える訳もないし、幼馴染の顔を見間違う筈も

ないでしょ。

それに、今、私が見てるのを知ってるかのように、その子、私の顔を

見て、ニターっと笑ったの!

それに、彼氏は、かなりやつれて痩せ細っていて、目のクマも酷かった。

こんな事ってあるのかな?

だから、さっきから震えてるのは、怖くて震えてるの。

もしかして、私、恨まれてるのかな?

もう関わらない方が良いのかな?

そう聞かれて、俺は

当たり前でしょ!と即答した。

その後、彼氏がどうなったかは定かではないが、Aさんは、今は

結婚されて、子沢山の幸せな家庭を築いている。

ただ、ご主人さんと一緒に写真に写ると、きまって何かが写り込むらしい。

そして、それは女性の顔であり、例の女性に酷似しているという。

俺はきちんとした御祓いを勧めた。

その女性の死霊は、今もどこかで蠢いているのかもしれない。

昔あった本当の話である。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 18:25Comments(2)

2016年01月30日

卯辰山のその場所には二度と近づかない!

サイン゛ディスプレイ部  営業のKです。

昨夜は結局、新年会で午前2時半まで飲んでました。

苦手な日本酒も沢山勧めて頂き、有意義に土曜日を

棒に振る事が出来ました。



一体、いつまで続くの?新年会。

という訳で、今夜も怖い話、スタートです。

今日は、昔、卯辰山で体験した怖い話。

あの場所には、二度と近づきたくありません。

それでは、どうぞ!




社会人になったからは、車に熱中した。

最初に買った車はホンダのCR-Xという車。

ノーマルでも十分速くて楽しかった。

その次に乗り換えたのは、マツダのRX-7の∞という車。

これは、外観はノーマルのまま、かなりの改造を施した。

マツダスピード、そしてHKS、RE雨宮などのパーツを組み込み、

馬力もかなりのもので、当然、足回りやタイヤにもお金が掛かり、

新入社員程度の給料で、毎月の改造費のローン支払いだけで、

10万は超えていた。

毎日、仕事が終わると、卯辰山や内川ダム、そして森林公園などに

出掛け、ガソリンが無くなるまで走った。

そして、遅刻して会社に行き、上司から激怒されていた。

当然、貧乏な生活であったが、不思議と俺の人生の中でも幸せな

思い出しかないという素敵な毎日だった。

その中でも、卯辰山が、もっとも好きな場所であり、そこに走りに

来ていた知らない人達とも、チームのようなものを組んで、チーム名の

入ったステッカーを貼り、いい気になって走り回っていた。

本当に馬鹿である。

まあ、その後は、人の目を避けるように、医王山などのラリー系の走り場

に傾倒していくのだが。

で、その卯辰山であるが天神橋からの上り下りのコース、そして、鳴和方面

に出る下りのコース、そして山王地区に出る、上り下りのコース、更に、

旧サニーランドから健民公園までの比較的平坦なコースがあったのだが、

大体、走っていると自分の得意なコースが見つけられて、そのコースが

ホームコースになる。

だが、変わり者の俺は、日替わりで走るコースを変えていた。

そして、その日は、シトシトと弱い雨が降る生憎の天候だったのだが、

自宅の車庫で、雨に不向きなSタイヤから、当時は最強と言われていた

ブリジストンのRE71というタイヤに履き替えて、当然のように、

卯辰山に向かった。

卯辰山に着くと、俺と同じ様な馬鹿が先客として5人ほど来ていた。

そして、弱いとはいえ、雨の中を、練習と称して、いつもながらの

危険走行を楽しんだ。

そんな夜、休憩していると、ある奴が、こんな事を言った。

聞いた話によると、卯辰山という土地には、それこそ無数の人骨が

埋まっているらしい。

そして、それは、俺たちが今、立っている場所を掘り起こしても簡単に

人骨が出てくるほどの膨大な数の人骨なんだってさ。

すると、その話が真実かどうかは別にして、いつのまにか、その場が

走り屋トークではなく、単なる怪談大会と化してしまう。

勿論、走りに関する怖い話ばかりなのだが、俺は、あそこの峠で

こんな体験をした、とか、俺は、あの峠でこんなのを見た、とかの

話を聞いていると、流石に背筋か寒くなってくる。

雨の音と、虫の音だけが聞こえる状況も恐怖に拍車を掛ける。

そんな気持ちの悪い雰囲気が嫌だったのか、誰かが、近くの自販機で

コーヒーでも買って飲もうよ、と言い、全員がそれに賛同した。

何台もの自販機が並び、街灯もあるその場所へ移動して、温かい

コーヒーを飲むと、先程の嫌な雰囲気もすぐに消えた。

時刻は、たぶん、午前1時は過ぎていたと思う。

その時、突然、女性の悲鳴が聞こえた。

その声は、もの凄くリアルというか、本当に切迫した大きな声だった。

キャーではなくて、ギャーという感じ。

俺達は、先ほどの怖い話の事は完全に忘れ、今起こっている事件性の

ありそうな何かの事で頭が一杯になる。

そして、誰かが言った。

助けに行かないと!

どうやら、その声は、いつも俺たちが走っている道路の一本手前にある

道の下から聞こえてくるようだった。

その道は、途中までしか舗装されていない様な荒れた道だという事は

知っていたので、車高の低いスポーツタイプの車は避けて、比較的、

荒れた道に順応できそうな小さめの車にそれぞれが分乗する形で

乗り込んだ。

が、1人だけは、行くのを拒んだ。

彼が言うには、その道を下りた所は、以前から変な噂や怪奇現象の

目撃談が絶えない場所であり、先日も、一人の男がガソリンをかぶり

自殺したという記事を新聞で見たという。

それに、こんな夜中に女が一人でそんな所にいる筈はないんだから、と

頑なに、車に乗るのを拒んだ。

それならばお前はここで留守番しててくれ。

俺達はとにかく助けに行くから!

彼にそう告げると、俺達は、1台の車に4人が乗り車をスタートさせた。

俺達の頭の中には、何かあったかは知らないが、危機的状況の女性を

助けたりすると、もしかして美談として新聞に載るかも?という安易な

考えもあったのかもしれないが、それでも、人命救助をしなくては、という

変な使命感が俺たちを突き動かしていたのは言うまでもない。

しかし、よく考えると、俺達は殆ど毎日、卯辰山に走りに来ているのに、

その道は通ったことがなかった。

もしかしたら無意識に避けていたのかもしれない。

というのも、先程の彼が言ったように、その道は、街灯も無く、有るのは

暗闇だけ。

そして、その暗闇の中を走っていると、なんだか別の世界、例えるなら

地獄にでも落ちていくような気分になった。

そうして、走っていると、舗装された道は、突如として、未舗装の砂利道へと

変わった。

凄いな、この道!

皆がそう思ったに違いない。

下りの角度もかなり急だし、下手にブレーキを踏んだりすると簡単に

横滑りを起こす。

最初、ヒーロー気分で盛り上がっていた俺たちだが、いつしか誰も

喋らなくなる。

すると、前方に少し開けた場所が見えた。

おい、あそこでUターンしようぜ!

もう誰もいないよ。こんな処に。

さっきのは、たぶん猫か犬の鳴き声を聞き間違えたんだよ。きっと。

その解釈には、誰も納得してはいなかったが、ここから早く立ち去りたいと

思う気持ちは皆同じようで、車に乗る全員が、前方でのUターンを

信じて疑わなかった。

勿論、ドライバーも含めて。

だが、車はUターンのタイミングを逃す。

何故なら、そこには、たぶんそこで焼身自殺を実行したであろう焼け跡

が、しっかりと確認出来たから・・・。

本当に焼身自殺があったんだ?

皆が呆然とその黒い場所を見つめた。

が、その時、車に乗る一人が

あっ?

と大きな声を出した。

前方のヘッドライトが照らした場所から少しずれた所に女性が立っている

のが見えた。

きっと、先程の悲鳴は、この女性の悲鳴なのだろう。

皆がそう思った。

だが、一人として車から出て助けに行こうとする者は居なかった。

それは、全員が同じ事を考えていたから。

それはつまり、先程の悲鳴は、いま目の前に立っている女が発したものに

違いないが、それはたぶん、俺たちを含め、誰かをおびき寄せる為の

罠に違いないということ。

車は、出来るだけその女をヘッドライトが照らさないようにバックする。

が、今度は別の一人が声を上げる。

囲まれてる!

俺達は、一瞬なんのことか理解出来なかったが、すぐにその意味が分った。

俺達の乗る車の回りに、俺たちを取り囲むようにして、合計5人の男女が

立っていた。

そして、その者達が人間ではない事はすぐに分った。

浮いているのだ。

地面から少し上の高さに素足の足があるのが見て取れた。

そして、それらは待ちに待った獲物が罠にかかった喜びからか、

その顔は、目がギラギラし、口元には笑みを浮かべていた。

どうする?とパニックになるドライバーに、

とにかく車を発進させろ!と大きな声が飛ぶ

その間も、車を囲むそれらの輪は、どんどん小さくなっていく。

ドライバーは、なんとかそれらの間を抜けて、今来た道を駆け上がろうと

した。

すると、まるで、車に体当たりでもしてくるように、それらの中の一人が

飛び掛ってくる。

しかも、先程、聞いたような大きな悲鳴のような声を上げながら。

その瞬間、ドンという鈍い音がした。

轢いたという事だと、すぐに理解した。

人間ではない、と分っていても、人を轢いてしまったドライバーは、

そこでブレーキを踏んでしまう。

車は停止し、一瞬、静寂が訪れる。

が、次の瞬間、突然、ドンっとそれらは車の窓に顔をくっ付けてくる。

ひっ、と全員が声を上げる。

すぐ間近で見る、それらの顔は、焼け爛れていたり、酷く崩れていたり。

もう、着ている服装でしか、男女の区別がつかない程であった。

泣きそうな顔で、再び車を発進させようとする。

が、車は、何かに押さえつけられているように、全く動かず、

エンジン音だけが、虚しく響いた。

すると、今度は、そのエンジンすらストンと停止してしまう。

エンジンスターターのセルを回しても、セルモーターすら

回らなかった。

俺達は、その時、自分たちの身に、これから起こる事は想像しない

様にした。

そんな事をすれば、それこそ気が狂ってしまいそうだったから。

再び、静寂が辺りを包む。

そして、先程までは皆無だった霧というか靄のようなものも出てくる。

視界がかなり遮られる。

これも、あれらの仕業なのか?

こんな事も出来てしまうのか?

そんな事ばかり思い浮かぶのだが、肝心のここからの脱出法は、

誰の頭にも浮かんでは来ない。

それにしても、先程から、もうかなり時間、あれらの姿が見えなかった。

そして、誰かが言った。

もしかして、もうあいつら居ないんじゃないのか?

が、他の誰かがすぐに言い返す。

じゃ、お前は、この状態で車の外に出られるのか?

全員の顔が一気に曇った。

その時、車が揺れた。

それは、明らかに車の外から、何者かが揺らしているのは明白だった。

当然、奴らなのだろう。

そして、その揺れは、どんどん大きくなり、それこそ車がひっくり返るのでは

ないかと思えるほどの大きな揺れになってくる。

まるで、俺たちを是が非でも車の外に出させようとするかのように。

車のフロントガラスも、先程から、不自然な浮き上がりを繰り返している。

それこそ、車がひっくり返されたら、窓ガラスは、外れてしまうかもしれない。

全員が、覚悟をした。

その時、突然、上の方から、サイレンが聞こえた。

警察のパトカーだった。

ここは、立ち入り禁止区域ですよ!と拡声器で注意される。

が、いつもはどちらかというと敵である警察が、その時ほどありがたい、と

感じた事は無かった。

すると、急に車の揺れは収まり、霧すら晴れていく。

気のせいか、チッと舌打ちするかのような声が聞こえた気がした。

その後、俺達の乗った車は、パトカーの先導で、元居た自販機そばの

場所まで誘導され、そこで、厳しいお叱りの言葉を頂いた。

が、それすらも、とても幸せな気分で素直に聞き入れることが出来た。

なにより、生きて戻ってこれたのだから。

その後、上で一人残った奴が、あまりに遅いので、警察に通報してくれた

という事。

そして、それほど時間が経っていないと感じていた俺たちだが、実際には、

俺たちが、そこへ向かってから、既に2時間以上、経過していた事を聞いた。

それ以来、俺がその場所に行くことは無かったし、それは、これからも

変わらないだろう。

卯辰山の曰くつきのその場所は実在する。






  


Posted by 細田塗料株式会社 at 17:36Comments(2)

2016年01月29日

霊を召喚した夜

サインディスプレイ部  営業のKです。

取りあえず、飲み会前に、一話アップしておきます(笑)

それでは、どうぞ!



故意的に霊を召喚(呼び出す)する方法としては、色々なやり方が

あるようである。

簡単なものでいえば、後ろの正面だあれ、という童謡を一人で

歌ってみる。そして後ろを振返ると・・・・というもの。

そして、以前、ブログでも書かせて頂いた、ひとりかくれんぼ、も

かなり確実性が高いのかもしれない。

なかには、こっくりさんの様に、人間の心理的作用を利用したものや、

四国お遍路を反時計回りに巡礼するという逆うちというものも

あるらしい。

まあ、審議のほどは定かではないが・・・。

そして、そのどれもが、望んだ死者の霊を呼び出す方法ではなく、

不特定の霊を呼び出す方法に他ならない。

なので、その場合、現れる霊が、一体の場合もあるし、複数の場合も

当然考えられる。

で、今回、お話しする方法も、かなり確実に霊を呼び出せる、と

言えるのかもしれない。

本当に、馬鹿なことばかりやっているなぁ、と自分でも呆れている

のだが、まあ若い頃の・・・という事で。

で、そのやり方というのは、いたって簡単なものである。

丑三つ時、つまり午前2時~2時半に、大きな鏡で合わせ鏡をするだけ。

これだけ書くと、簡単過ぎる、と思われるかもしれないが、実際には、

それなりの大きな鏡を2枚用意することは、それなりに大変だったし、

なにより、午前2時に、霊を召喚する儀式を行うというのは、それだけで、

かなりの恐怖が伴うものだった。

その日は、用意周到に場所も下調べし、とある廃墟の1階で、その儀式を

行う事にした。

その場所は、廃墟とはいえ、民家やコンビにも近くにあり安心という事と、

何があってもいつでも外へ逃げられるようにと、1階を選んだ。

当日は、全員が、大きな懐中電灯と、護身用のバットなどを持参し、

明かりは、大きなロウソクだけ、という雰囲気作りにも気を遣った。

夕方明るいうちに、その場所に、大きな鏡を運び込む。

夜だとさすがに怖いという理由で。

で、事前に、その廃墟を見てまわる。

1階は、荒れてはいるが、それなりに広く、ホコリっぽいことを

除けば、かなり快適な場所である。

そして、続いて2階の探索へ。

2階へ上がる時、まず、階段がかなり朽ちて崩れている事に気付く。

そして、2階そのものは、幾つもの部屋に分かれており、中には鍵が

掛かっていて開かない扉もあった。

壁には、ところどころに、

○○参上!とか

呪ってやる!など

心霊スポット特有の書き込みも見られる。

この場所は、決して金沢市の心霊スポットとして認知されていない筈

なのだが。

そして、床には、何体ものゆいぐるみが散乱している。

ここで、誰かがひとりかくれんぼでもやったのだろうか?

そして、2階の探索は問題なく終わったのだが、やはり鍵が掛かったドア

の存在は、少し気になってしまった。

廃墟で、鍵か掛かっている部屋というのも、珍しかったから。

それから、深夜になるまでは、その廃墟を離れた。

食事をしたり、ゲームセンターへ行ったりして、時間を潰す。

そして、午前1時を過ぎた頃、再びその廃墟へと戻った。

今回のメンバーは4人。

ただ、どうしても怖くていやだ、という一人は、車の中でエンジンを

掛けたまま待機という形になった。

そして、それぞれが、デジカメや録音機などを持参して、なんとか

怪奇現象を記録に残そうなどと画策していた。

こういう時の時間が経過するのは、とても遅く感じる。

俺たち3人は、どうせなら、ということで、怖い話を語り合い、

時間を潰す事にする。

しかし、怖い話をする事自体が、霊を呼ぶ行為でもあるそうで、

もしかしたら、馬鹿な俺たちは、2重に霊を召喚してしまったのかもしれない。

そんな事をしていると、ついつい盛り上がってしまい、気がつくと

時刻は、午前2時を少し過ぎていた。

実は、この時、既にその廃墟の至る所から、ピシっとかパシっとかのラップ音

らしき音が聞こえていた。

だから、賢明な人間なら、ここで止めておくべきだったのかもしれない。

俺たちは、それぞれの懐中電灯を出来るだけ鏡に集中するように照らし、

更にロウソクも本数を増やすと、その場所全体がかなり明るく感じた。

少し強気になって、さっさと2枚の大きな鏡を合わせることにする。

3人のうちの二人が鏡を持ち、30センチくらいの間隔を開けて、

鏡を合わせた。

鏡に映る世界はまるで万華鏡のように、幾重にも鏡の世界が重なり、

見ていても、正直、綺麗なものだな、と感嘆するほど。

しかし、幾重にも映りこんだ世界も、奥に行けば行くほど、暗くなり、

異様な空間に見えた。

しばらくは、そのままの状態で待機する。

が、何も起こらない。

いや、実際に起こられても困るのだが、さすがに何も無さ過ぎだった。

その時までは。

次の瞬間、全員が、突然、ひどい耳鳴りに襲われる。

そして、急に、ひどい寒さに身を震わせた。

そのうち、どこからか、ブーンブーンという変な音が聞こえ出し、

それが段々と大きくなっていく。

そして、そのブーンという音は、次第に、念仏のような人が唸る

ような声に変化した。

俺たちは、顔を見合わせて、どうする?という意思交換をした。

このままもう少し、怪奇現象を記録し続けるか、それとも逃げるか?

この時、もう会話も困難なほど、念仏のような唸り声が大きく

なっており、俺たちは、そろそろ撤収しようか、と目で合図しあった。

その時である。

突然、鏡がピシっと音を立てて割れた。

そして、念仏に混じって、女の笑い声も聞こえだす。

ゲラゲラとかクスクスとかヒッヒッヒッみたいな声。

さすがに馬鹿な俺たちでも、危険かな、と思い始め、外へ出るドアを開けようと

した。

が、ドアは開かなかった。

おい、開かないぞ。ドア。

いや、そんなことないだろ?俺がやるよ。

あら、本当にびくともしないぞ。

俺たちは、ドアを代わる代わるガチャガチャしながら、ドアを開こうとしたが、

ドアは完全に塞がれていた。

どうする?とお互いの顔を見合わせた。

すると、突然、2階からバーンという大きな音がする。

2階を探索した時に見つけた鍵か掛かったドアが、すぐ頭に浮かんだ。

俺たちはもうパニック状態で、どうにかしないと、と焦るばかり。

そうしていると、ドアを出たであろうソレが、階段をダンダンと下りてくる

音が聞こえた。

俺たちには、一刻の猶予も無かった。

全員で、開かないドアに体当たりを繰り返した。

何度やっても、相変わらずドアはびくともしなかったが、俺達には

そうするしかなかった。

そして、2階に居たであろうソレはついに1階へと降りてきた。

俺たちは思わず後ろを振返った。

すると、そこには、背丈が2メートル以上ありそうな妙に、首から

上だけが巨大な女が居た。

笑ってはいなかった。

こらちを睨む恨みのこもった目。

明らかな殺意を感じた。

そして、次の瞬間、その女は、突如、耳が張り裂けんばかりの

大きな声で、ゲラゲラと笑い出す。

まるで、逃げられない獲物をあざ笑うかのように。

しかし、そういう時の人間の馬鹿力というのも、不思議なものである。

もう骨が折れようと、頭が怪我しようと、ここにいるよりはマシ。

そんな気持ちだった。

意を決してドアに体当たりすると、先ほどまでの頑丈さとは裏腹に

あっさりとドアは開いた。

俺たちは、後ろを振返る余裕も無く、外で待機している友人の車に

飛び乗り、急発進で、その場を離れた。

その後、俺たち3人は、しっかりと御祓いを受けたが、それでも

3日間ほど、高熱で寝込む事になった。

この廃墟と霊の召喚法は、今も実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 15:54Comments(1)

2016年01月28日

天狗の森の近くに血の川がある。

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日は、当社よりUVプリンタを納めさせて頂いたお客様から

パソコンの調子が悪いとの連絡があり、とり急ぎ、加賀市の山中へ。

原因究明に時間が掛かりましたが、取りあえず無事復旧!

帰りに、総湯にでも入ってきたかったのですが、次の約束の

時間が、すぐそこまで迫っていましたので、あえなく断念(涙)

なかなかハードな1日でした。

決して、怖い話の事ばかり考えて仕事してない訳ではありません。

そして、明日の夜は、またしても接待新年会です。

頑張ります!

という訳で、怖い話、どうぞ!



天狗の森から、それほど遠くない場所に、血の川という川がある。

昔、一向一揆の際、沢山の方が殺され、川が血で真っ赤に染まった事から、血の川と

呼ばれているという。

また、この川のすぐ隣にある会社の社長から聞いた話では、今でも河童が目撃される事

があるという。

不思議な川である。

ただ、天狗の森や、この血の川の他にも、金腐川など、なにか曰くのありそうな

地名が、この辺りには本当に多い。

実は、先日、この川沿いにある公園で休憩したことがあった。

この公園は、晴れた昼間などは、近くの園児も来ていたりと、本当にのどかな

公園である。

ここには、一人用にしてはかなり大きなトイレが常設されており、お客さんの

所に行く前に、そのトイレを利用する事も多い。

円筒状の形をしており、設備も完備されてなかなか使い勝手の良い

トイレなのである。

ただ、夏の間は、トイレの中の至る所にカエルが張り付いており、幽霊よりも

カエルが嫌いな俺にとっては、完全に禁忌の場所であるのだが。

だから、俺が、そのトイレを利用するのは、カエルがいないであろう寒い時期

だけということになる。

その時、俺は、急に腹の調子が悪くなり、そこから一番近かった、そのトイレ

に駆け込んだ。

トイレの入り口はスライド式のかなり重たいドアがついており、トイレットペーパー

の残量を確認し、その思いスライドドアを閉めた。

ガーという音の後に、ゴーンという重たい音。

このドアに挟まれたら無事ではすまないな、とくだらない事を考えつつ、用を足す。

トイレの中は、声がとても響く。

そして、その思いドアのせいか、外部の音が殆ど入ってこない。

俺は、その時、不思議な音に気がつく。

ズルズルっと這いずるような音。

もしかして、まだカエルが・・・・・。

そう思って身を堅くしたが、どうもその音は外から聞こえてくるようだ。

しかし、外を走る車の音すら、入り込まないのに?

一体何の音だ?

そう思い、耳と目に神経を集中させる。

すると、どうやら、その音はトイレの屋根から聞こえてきているようだ。

屋根の上を動いているのか?猫とか?

いや、しかし、その音は紛れもなく、這っているものが、なにかを擦っている

ような音に他ならない。

そして、俺は、トイレの厚手の曇りガラス越しに、見てしまった。

女が、トイレの屋根や壁を這いずり回っている。

そして、中の様子を伺うように、曇りガラスに顔を近づけたとき、俺と目が会ってしまう。

勿論、曇りガラスのだから、確信は無いが、俺はそう確信した。

すると、突然、辺りが暗くなる。

太陽が雨雲に隠れたかのように。

そして、突然、強い雨と強い風が。

トイレの思いドアは、風に押されて、ゴーンゴーンと音を立てている。

このままトイレの中に居るか、それとも外に出るか?

一体、どちらが安全なのか?

いや、それ以前にお客さんと約束した時刻に遅れる訳にはいかない。

俺は、意を決して、トイレのドアの鍵を外し、ドアを横に引いた。

が、ドアは、全く動かなかった。

ドアの向こうから、誰かがドアを押さえているかのように。

そして、それは何度やっても変わらなかった。

そこで俺は、トイレの鍵をもう一度掛ける。

いや、鍵を掛けるような音を出したといった方が正解だろう。

鍵が掛かっていると思えば、向こう側からドアを押さえている奴も油断して

力を緩めるはずだ、という単純な考えだった。

が、それは功を奏した。

もう一度横に引くと、思いドアは一気に開いた。

そして、俺は一気に車まで走ろうとダッシュした。

そして、あるモノにぶつかった。

思わず、あっすみません、と言ってしまったのだが、

その時の感触は、なにか得体の知れない、かつて経験したことのない感触。

そして、それは、とてつもなく冷たかった。

一瞬しか見ていないが、それは、びっしょりと濡れた細い女。

雨で濡れたというより、まるで水の中から這い出てきたような濡れ方。

俺は、一気に背中に悪寒が走る。

そして、一気に車に入り、ドアをロックした。

すると、その女は、意に介さずといった感じで、そのまま川の方にペタペタと歩いていく。

そして、川の中に足からスルリと入っていった。

すると、先程までの悪天候が嘘のように、風と雨が止み、太陽も顔を出す。

そうなると、先程までの得体の知れない怖さは、不思議と消えてしまい、

俺は、車を降りて、先程、あの女が入っていった川の横まで走った。

何のために川の側まで走ったのかは、自分でもよく分からない。

ただ、そのお陰で、俺は、あるものを目にしてしまう。

それは、その公園の横を流れる血の川という川に浮かぶ女。

体は、仰向けなのだが、しっかりと沈んでいる。

水の中に沈む女は、そのままスーッと川の流れに逆らうようにして、

そのままの姿勢で、進んでいき、そして視界から消えた。

アレが地元の方が今でも見るという河童の類なのか、それとも、全く別の

何かなのかは、よく分からないが、これが俺が体験した全てである。

確かに怖い話もよく聞いたり、体験したりする土地かもしれないが、

なんとなく昔からの伝承とか言い伝えがしっかりと根付いている土地として、

ずっと、このまま残ってくれれば、と思う場所である。

この血の川は、当然、実際する。



  


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2016年01月27日

マンションに1つだけの空室!

サインディスプレイ部 営業のKです。

こんばんは。

今日は、車を運転しながらヒーター点けてると

暑いくらいの1日でしたね。

それにしても、福岡とか関西の方にも読んで頂いてるのを

知ると、とても嬉しくて小躍りしたくなるような気分です。

で、今日のお話は、自分が大学時代、住んでいた

マンションでの話です。

思い出しながら書いてても、結構怖くて、ついつい何度も

後ろを振返ってしまいました(泣)

実は、私、超怖がりです。

でも、怖い話は止められないんですよね。

なんでだろ?

というわけで、今日も、怖い話、スタートです。



以前、大学時代は親戚の経営するマンションに住んでいた事が

ある、と書いたが、これは、その時の話。

親戚は、兵庫県の芦屋市という所に、何件かのマンションを

所有しており、それを賃貸していた。

まあ、俺の母親の妹、つまり叔母が、芦屋市の資産家に嫁いだ

というだけの話だったのだが。

もっとも、本業は別に果樹園をやっていたので、そちらで忙しく、

俺が住まわせて貰っている間は、管理人の補助的な仕事も

やらされる事が多かった。

俺は、大学の授業が無い日は、基本的に色んなバイトをこなし、

生計を立てていたので、仕事を手伝うといっても、夜か、もしくは、

日曜日などの休みの日限定だったのだが。

とはいえ、1円も払わずに、立派なマンションの1部屋に住まわせて

貰っていたので、文句も言えず、せっせと管理人の仕事に精を出した。

俺の部屋は、1階の一番端の部屋だった。

そこで、電球の球を交換したり、お知らせの回覧を回したり、案外

忙しく使われた。

そして、芦屋というどちらかといえば、高級住宅地にも係わらず、

そのマンションの住民には色んな人が居て、それも今思えば、とても

勉強になった様に思うのだが。

そのマンションは、基本的には満室状態なのだが、常に空いている部屋が

あった。

最上階で、見晴らしの良さそうな部屋。

しかし、叔母夫婦は、俺が知る限り一度も入居者募集の広告をだした事が

無かった。

というよりも、空き部屋の情報を聞きつけて部屋を見に来る客がいても、

即座に、満室です、と断っていた。

それなら、ということで、俺は一度、叔母に頼んだ事があった。

今の1階の部屋から、最上階のその部屋に移れないか、と。

しかし、答えは、NOであった。

けち臭いな~というのが、その時の感想だったのだが、その後の

その部屋の秘密を知ってからは、二度と頼むことは無くなった。

ある日、各部屋の前の廊下に電気の球切れが無いか、チェックしていた

俺は、不思議な事に気付く。

例の最上階の部屋の前を通ると、中からクラシックの様な音楽と、

シャワーを浴びる音が聞こえてくる。

普通なら、そんな音が漏れてくる事も無いのだろうが、その時は

ちょうど夕刻であり、まだ誰も帰宅していない静かな時間帯だった

ので、しっかりと、そして間違いなくシャワーの音が聞こえてくる。

それに、部屋の明かりも、微かに漏れている。

その時は、誰か入居したのかな?位にしか思わなかった。

本音では、まだ、その部屋が諦め切れていなかった俺としては、

残念とか悔しいという気持ちもあり、ついついその部屋を

見回る時には、ついついチェックするようになった。

そして、次にその部屋の前を通った時、音楽は聞こえず、ただシャワー

の音だけが聞こえてきた。

部屋からは明かりも漏れている。

しかし、前回と違ったのは、たぶんシャワーのお湯だと思われる液体が

その部屋の玄関から、廊下に流れ出ていた事。

俺は、急いで叔母に電話した。

そして、すぐにその部屋に行って、注意するから、というと意外な

返事が返ってきた。

あんたは、気にしなくて良いから。業者さんに頼むから、あんたは

業者が来たら、その部屋の鍵を渡してあげてね、と。

いや、部屋の合鍵を渡すよりも、俺がすぐに行って、インターフォン

押して、一言注意すれば良いんじゃないの?という俺に

あんたに、そんな事させたら、あんたのお母さんから、怒鳴られるから、

お願いだから、言う事を聞いてくれ、とかなり切羽詰った話し方だった。

俺は、ふーん、分ったよ、と釈然としないながらも叔母の指示を聞き入れた。

その後、業者の人が来て、合鍵を渡す時、業者さんの顔がかなり引きつって

いたのが、その時は謎だったのだが。

それからは、結構不思議な出来事のオンパレードだった。

ある日、その部屋から出てきた女性を見かけた俺は、急いで、その女性の

後を追いかけた。

そして、女性が階段の方へ曲がったので、俺も間髪入れずに曲がると、

その女性は消えていた。

女性が曲がってから、1秒も経ってはいなかったのだが。

また、ある時は、その女性が自室のベランダから、下を眺めており、

俺に気付いて手を振っていた事があった。

ただ、その時の女性の顔が、とても嫌な笑い顔だった。

何かを企んでいるかのような。

幸が薄そうな感じはしたが、それなりに美人で、そして清楚な感じ。

だが、いつしか俺はその女性に対して、嫌悪感や恐怖を抱く様になっていった。

確かに、それは、その女性が、一度もマンションから外出した事が無いとか、

夜になっても、部屋の灯りをほとんど点けないなどの謎めいた部分が

多かったというのも一因ではあるが、ある時、夜遅く帰宅した時、

偶然、ある光景を目にしてしまったから。

俺はその夜、大学の飲み会があり、マンションに帰って来たのは、

午前1時を回っていたと思う。

酔ってはいたが、頭はしっかりしており、帰宅した時に、最上階の廊下の

電球が全て切れかかった様に点滅しているのが気になった。

俺は、酔い覚ましを兼ねて、エレベータで最上階へと向かった。

最上階に着くと、廊下に出て、すぐに曲がると、各部屋が並ぶ廊下に出る。

この前、点検した時は、電球は問題無かったのに・・・と思いつつ、

廊下を曲がると、廊下に誰かがいる。

あの女だった。

そして、各部屋のドアの前に行き、郵便受けから中を覗き込み、ケラケラと

笑っていた。

そして、全ての部屋のドアの郵便受けを覗き終わると、今度は四つんばいになり、

各部屋のドアの下に何かを挟んでいるように見えた。

体が凍りついた。

絶対に狂ってる。

そうとしか思えなかった。

そして、ここに居てはいけない、と生存本能が告げていた。

俺は、ゆっくりと後ずさりしたのだが、音を立てないように動くと、

逆に音を立ててしまうようで、つい、足元の何かを倒してしまう。

やばい。

そう思ったが、その女の動きは、一瞬止まる。

そして、四つんばいのまま、こちらを振返る。

そして、固まっている俺の姿を確認すると、ゆっくりと立ち上がり、

こちらを向いた。

まるで、操り人形のような動きだった。

そして、その顔は、まるで待ちかねた瞬間がやってきたかのように、

満面のニターっとした邪悪な笑い顔だった。

俺は、急いで、エレベータまで戻り、急いで、下ボタンほ連打する。

こうしている間にも、あの女が、すぐそこの曲がり角を曲がって来そうで、

生きた心地がしない。

が、あっけなく、エレベータはやってくる。

俺は急いで飛び乗ると、すぐに1階のボタンを押した。

ドアが閉まり、エレベータが下降し始めたとき、あの女は、ようやく

エレベータ前の廊下に辿りついたのだが、その顔は逃げられたというよりも、

予定通りと言わんばかりの、満面の笑み。

嫌な予感がした俺は、すぐに2階のボタンを押した。

そう1階に着いて、ドアが開くと、あの女が立っている気がしたから。

が、それは俺の思い違いだった。

エレベータが下りる。

そして、次の階を通過するのだが、その時、既にその女は、ドアのすぐ前

に立っていた。

あの笑顔を浮かべたままで。

そして、その状況は、どんなにしたの階に行っても変わらなかった。

そして、俺は、自分の犯したある失敗に気付く。

このままでは、2階でドアが開いてしまう。

そして、ドアが開き、あの女が入ってきたら、もう全て終わり

なのだろう、という事は、容易に想像できた。

エレベータは、ぐんぐん下がっていく。

そして、2階に差し掛かった。

神に祈ったが、無宗教の俺の願いなど、聞き入れてくれる神がいる筈もなく、

期待を裏切るように、その女の姿がそこにあった。

2階で停止するエレベータ。

ドアが開く。

女は、両手をダラリと垂らしたまま、笑顔でドアが開くのを待っていた。

俺は、駄目元で、ドアが開ききる前に、思いっきりの力で、その女を

蹴り飛ばそうとした。

そして、その一見、無駄な行為は、予想外に効果的だった。

女は後ろに飛ばされ転んだ。

が、それも一瞬の事で、女はすぐに起き上げる。

重力を無視したかのような、そして操り人形のように。

しかし、再び立ち上がった顔に笑顔は無かった。

怒りと憎しみ。

それしか、感じられなかった。

俺は、慌てて、ドアを閉めるボタンほ連打した。

そして、ドアは閉まり、エレベータは、1階に降下し、ドアが開く。

幸運にも、その女は、そこには居なかった。

俺は、急いで、自分の部屋のドアの前に行き、鍵を開ける。

が、どこから来たのか、あの女が、スーッと近づいて来るのが見えた。

歩いてはいない。

勿論、走ってもいない。

宙に浮いて、平行移動してくる感じが、恐怖を倍増させた。

俺は慌てて、ドアを開け、部屋に入り、そして、ドアの全てのロック

を施錠した。

俺は、部屋の電気も点けずに、耳を澄ました。

カサカサという音が聞こえる。

そして、キーっという音が聞こえて、郵便受けが開いた。

俺は間一髪、隠れることが出来たようで、しばらくは郵便受けから

部屋の中を伺っているのが、手に取るように分った。

すると、今度は、ドアの下から、ゴソゴソと音がする。

廊下の明かりに照らして見ると、どうやら、あの女が、自分の髪の毛を

抜いて、ドアのしたから潜り込ませているようだった。

俺は、出来るだけ音を立てないように、部屋の中に入り、全てのカーテンを

閉めて、声を殺し、耳を済ませた。

部屋の灯りは、点けられなかった。

すると、突然、ガンガンとドアを叩く音がする。

一瞬、ビクっとなったが、なんとか声は押し殺した。

そのうち、ドアを叩く音が消えたかと思うと、今度は窓を叩く音が。

俺は、ベッドに入り、布団にくるまって耐えるしかなかった。

それからも、随分長い時間、ガンガンとかドンドンと叩く音が続いた。

普通、夜中にこんな大きな音が聞こえれば、住民の誰かが起きてきそうな

ものだが、不思議と、誰もその音には反応しない。

たぶん、俺にしか聞こえない音なとかも、とその時は、常識ではありえない

状態を普通に納得してしまうような心理状態であった。

そうやって、布団の中で震えていると、知らぬ間に寝てしまったようで、

目が覚めると、すっかり朝になっていた。

晴れの気持ちが良い朝。

晴れた朝の光は、不思議と勇気をくれるものなのか、俺は、すぐに

部屋のカーテンを全て開けて、急いで、叔母夫婦に電話した。

そして、昨夜の出来事を全て話した。

そのうえで、叔母夫婦立会いの下、あの部屋の女に、文句を

言いに行きたいと申し入れた。

正直、あの女が何者なのか、人間なのかどうかは、うすうす感ずいて

いたのだが、やはり人間である事を信じたいという気持ちも有った

のかもしれない。

またしても、言葉を濁して誤魔化そうとする叔母に、今度という今度は

引く事は出来なかった。

今夜も、もしもあんな事が繰り返されたら、きっと気が狂ってしまう、という

思いがあり、それを叔母も理解してくれた。

叔母は急いで、俺の部屋に来てくれた。

そう、予想以上に早く。

そして、叔母の後ろには、かなり大勢の大人の男性が帯同していた。

いつかは知らないといけないのかもね、といいつつ、叔母と俺、そして

男達が最上階へと向かった。

そして、例の部屋の前に着くと、インターホンは押さずに、すぐ合鍵で

開錠した。

部屋のドアが開く。

部屋の中は、真っ暗であり、家具すら1つも無かった。

そして、奥部屋を見て周り、そのまま外に出て、再び施錠した。

そして、1階に降り、俺の部屋の前で、叔母が口を開いた。

あのね。知らなくて良い事は言わないし、知らないほうが良いの。

さっき、あの部屋を見たでしょ。人が住んでいる気配は無かった筈。

つまり誰も住んではいないし、あそこには誰も居ないの。

でも、シャワーの音が聞こえたというのは、嘘だとは言わないわ。

他の人からも、そういう話は聞いてるから。

でもね。あの部屋は、水道も止めてあるし、電気も止めてある。

シャワーの水か溢れて漏れてきたのも、事実だろうけど、でもね、

あの部屋の水道計も、それを動かす電気の使用量計も、全く動いていない。

だからといって、あんたの言ってる事が嘘だとは、これっぽっちも

思っていないから。

ただ、世の中には、そういう事も存在するという事。

そして、そういうものには、立ち入らないのが最善の策という事も

理解して欲しいの。

そして、どうやら話を聞いた感じだと、アレに魅入られてしまったみたいだから、

今すぐに、このマンションを出なさい。

このまま、ここに居たら危険だからね。

ちゃんと、別のマンションを用意したから、今すぐに引越しの準備。

異論は全く無かったが、あまりの突然の展開にポカンとしていると、

先程、叔母が連れてきた男達が、俺の部屋の家具を手際よくトラックに

積み込み始める。

そうして、俺は、晴れで安全な別のマンションに、その日のうちに

移り住んだ。

当然、おの女は、そこにまで現れる事はなかった。

ただ、あの部屋で、過去に何かあったのか、は最後まで俺に話して

くれる事はなかった。

この曰くつきのマンションは今も実在している。


  


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2016年01月26日

金沢市の神社で!

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日は、比較的過ごしやすかった1日でした。

皆様、今日もお疲れ様です。

今週は、金曜日に金沢市の私立高校の受験ですので、

大雪にならなければ良いのですが・・・。

ちなみに、私は私立高校の受験に失敗しましたが・・・。

嫌な思いでは、さておき、今夜も怖くない話です。

それでは、どうぞ!



昔はよく神社で遊んでいた。

別に理由は無いが、神社の下へもぐって、秘密基地的な遊びが出来ると

いう事がとても魅力的だったのだろう。

で、今回の話をする前に事前知識として、頭に入れておいて欲しいのだが、

日本にある神社というものには、2種類あるらしい。

1つは、由緒正しき神様を奉っているもの。

そして、もう1つは、古来より忌み嫌われてきた魔を封印する役目を

担う為に建てられたもの。

今回お話しするのは、たぶん、後者の方になると思う。

その神社は、金沢市の南部にある。

自宅からはかなり離れているので、何故わざわざその神社でいつも

友達と遊んでいたのかは自分でも謎である。

ただ、この神社で遊んでいて、怪我をする友達が多かった。

実際、俺も、神社の下に潜っていて、頭を上げた際、軽く頭をぶつけた

のだが、痛みが全く無いのに、その出血はヒドイものだったのを

記憶している。

まあ、それ自体は、今はどんな風に呼ぶのかは分からないが、いわゆる

カマイタチという何かの拍子に真空状態になり、パクっと頭が

切れて、開いてしまったようなのだが。

で、その日も、友達と神社の下に潜って遊んでいた。

が、友達の一人が、神社の床下のさらに奥に入れる金網の外れた箇所

を発見した。

今なら、バチが当たりそうだから、とたぶん、そこで止めておくと思うのだが、

その当時は、ワクワクする事に飢えていたから、友達全員がすぐに

そこへ探検に入る事を決めた。

本当にバチ当たりな子供だったと思う。

で、早速、その金網を子供一人くらいが入れる大きさに押し広げた。

しかし、目の前は本当に真っ暗であり何も見えない状態。

そこで、一番近くの家に住んでいる友達が、家に懐中電灯を取りに

帰る事になった。

しばらく待っていたのだが、なかなか戻ってこない。

そうしているうちに、なんか段々と目が慣れてきて、近くの範囲ならば

なんとか見えるようになってきた。

なので、当然のように、友達の帰りを待たずに、残りの友達と先へ

進むことにした。

さすがに、子供でもかなり屈まないと進めない。

そして、なにか苔むしたような嫌な臭いもしてくる。

更に、足元は何故かベトベトと湿気ている。

俺たちは、何とか手を下につけないようにしながら、ゆっくりと進んだ。

すると、何処からか、ピタピタっという音が聞こえてきた。

しかし、そんな音も恐怖よりも好奇心に変えてしまうから子供は厄介だ。

俺たちは、その音の正体が知りたくて、そのまま臆せず前に進む。

そして、ちょうど神社の反対側の床下にある通風孔から漏れている光の

方へと近づいた。

すると、そこには、人間らしきモノが居た。

人間らしきモノと書いたのは、姿かたちは人間っぽいシルエットなのだが、

声はウーウーと唸るばかりだし、服も着ていない。

そして、その手足は、とても長かったのを覚えている。

最初、何か分からずに近づこうとした。

すると、その人間らしきモノは、急にその長い手を伸ばして友達の一人を

掴もうとした。

俺たち全員は、一斉に、そのものから遠ざかり距離を置いた。

そして、怖さとワクワク感で、固まりつつも、それを観察した。

すると、1つ分かった事があった。

ソレは、何かに繋がれているらしく、今の場所からは殆ど移動出来ない。

それが判ると、本当に子供というのは大胆になってしまう。

勿論、一人でいたとしたら、とてもそんな事は出来るはずもないのだが、

友達と一緒にいるという事が、後ろ盾になり、俺たちそれぞれを

勇気ある子供にしていたんだと思う。

俺たちは、それぞれが違う場所に散らばり、一斉にソレに近づいて

体に触れてみようという事になった。

俺を含めて3人が残っていたから、3方からということになる。

最初は、少しずつ近づいては、ウーとソレが起こるような仕草を

するのを見ては笑っていたのだが、そのうち段々と慣れてきたせいか、

それぞれの動きが大胆になる。

そして、当然のごとく、友達の一人がソレの手に捕まれた。

片足を、ソレの片手で掴まれた格好になる。

俺たちは、慌てて、掴まれた友達のところへ行き、それ以上引っ張られない

ように、友達の体を支える。

が、ソレの力は想像以上に強く、ジリジリと足しが引っ張られていく。

その時、懐中電灯を取りに帰った一人が戻ってきたらしく、突然

その辺り一面が明るくなった。

そして、ソレは何?

という問いかけに対して、

○○が掴まった。

もう限界だから、大人の人を呼んできてくれ!

と叫んだ。

それからどれ位の時間が過ぎたのだろうか。

俺たちは、知らないうちに気を失っていたらしく、それ以後の出来事は

全く覚えていなかった。

ただ、目が覚めてから、親達にひどく叱られた事、そして先生や

警察も来ていてびっくりしたのは覚えている。

そして、誰に聞いても、その後何があったのか、という事については、

一言も教えて貰えなかった。

ただ、足を掴まれた友達は、その後、酷い高熱が出て、2週間ほど

学校を休んだ。

そして、熱がひいて、学校に出てきた時も、彼の足にはしっかりと

掴まれたように指の跡が残っていた。

何故か、6本指の手の跡が、そこには残っていた。

その神社は、今でも実在している。


  


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2016年01月25日

片町の屋上に立つ女!

サインディスプレイ部  営業のKです。

昨晩の雪の降り方は尋常ではなかったので、

昨晩は早く寝ました。

そして、渋滞を避けて、朝、6時半に出勤。

当然のごとく、7時前には、会社に着いてしまいました。(涙)

それにしても、この歳になると、年々雪かきが

体にこたえます。

皆様、明日も頑張っていきましょうね!

それでは、怖くない話、スタートです。



これは、片町の雑居ビルでの話。

決して自分の希望ではないが、かなりの頻度で片町を飲み歩いていると、

不思議な光景に気付く。

その時は、俺は、かなり泥酔してはいたが、いつものように頭だけは

普通どおり動いているという、あまり酒飲みとしては嬉しくない状態

で、お客さんと二人、片町をうろついていた。

で、某コンビニの前で、お客さんがタバコを買ってくるというので、

それを待っていた時、あるものを見てしまう。

いつもは全然気にならないというか、片町で上を見上げるという

経験はあまり無いのだが、その時は、あー何時まで付き合わなくちゃ

いけないんだろ?という思いで、天を仰ぐようにして、上を見上げた。

すると、とある雑居ビルの上に女性が立っている。

かなり派手な服装をした女性。

そして、その女性は、ビルの屋上のギリギリの所に立っていた。

あんな所に立っていたら、素面でも危ないのに・・・・。

そう思ってみていると、その女性は、突然、その場所から宙を舞った。

飛び降りた!

そう思うが早いか、ベキャっという何ともいえない嫌な音が聞こえる。

俺は、タバコを買って出てきた連れの社長を無理やり連れて、飛び降りた

であろう現場に向かった。

きっと、人だかりが・・・・。

そう思っていたのだが、現場に着くと、そこには誰もいない。

え?なんで?

確かにあそこから。

そう思って、上を見上げると、先程の女性が、また屋上から身を乗り出さん

ばかりで立っている。

もしかして、自殺者の自縛霊?

そう思った俺は、急いでその場を離れた。

が、その時の事は、その社長さんも覚えていて、しっかりとその女性が

屋上に立っているのは目撃している。

そして、それから、数週間後、俺は友達と連れ添って、再びその現場へと

やってきた。

俺の話を聞いた友人二人が、是非見てみたいとの事で、半ば強制的に

案内させられたのだ。

そして、彼らは現場に着くと、あろうことか、そのビルの屋上まで

行ってみるぞ、と言いだした。

いや、それは危険だから止めとけ、という俺の言葉を軽く無視して、

俺まで同行させられて、そのビルの屋上に上っていく。

ビルの屋上など簡単には入れないだろう、高をくくっていた俺だが、

予想に反して、容易に侵入する事ができた。

ビルの屋上は、冬でもないのに、妙に寒かった。

おい、やっぱりやめとこう、という俺の言葉を制して

彼ら二人は、例の女性が飛び込んでいたビルの際まで近づく。

そして、下をまじまじと覗き込んでいる。

見ている俺がヒヤヒヤしてしまう。

が、その直後、彼らのうちの一人が、、突然、後ろからドンと押された。

それは、見ている俺にもはっきりと分かった。

何とか横に居る友達につかまり難を逃れたが、彼は、顔色を変えて、

我先にと、屋上から逃げるように下へと降りた。

そして、それに続く俺たち。

下で待つ彼の顔は、既に顔面蒼白。

どうした?怖かったのか?

と聞く俺達に。

落ちそうになったのもビックリしたけど、なにより、後ろから押される

直前に、死ね!という声が耳元で聞こえたんだ。

間違いなく若い女の声で。

そして、押されて落ちそうになった時、下を見たら、知らない女が両手を

広げて俺を掴もうとしてた。

もう二度とあそこには近づかないからな!

と震えた声で言っていた。

別に、俺が頼んで、屋上に行った訳ではないのだが・・・・。

その雑居ビルは、実在する。



  


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2016年01月24日

雪にまつわる怖い話

サインディスプレイ部  営業のKです。

酷い降り方ですね。

明日の朝が本当に楽しみで泣けてきます(涙)

明日は、きっと雪かき三昧の1日になりそうな予感。

こんな雪の日に、いつも思い出す話をひとつ。

それでは、どうぞ!



冬になると、思い出す話がある。

怖いというか、不思議というか、とにかく今でもアレが

なんだったのか、と理解できていない。

その日、俺は友達と連れ立ってスキーに出掛けた。

その日の雪は、前日からの降雪もあり、積雪はかなりの量だった。

まあスキーと言っても、俺はその時既に過去の骨折の痛みで

スキーを挫折していたから、あくまでスキー場までの送り迎えが

主な仕事?だったのだが。

メンバーは、友人の男2人と女2人。

それぞれが、まあ付き合っている訳でもなく微妙な関係。

それでも、もしかして、スキー場で関係が進展できれば、という

下心丸出しのメンバーだったと思う(笑)

それで、何故、俺が運転手として、重宝されたかと言うと、

当時はまだ主流ではなかった4WDに乗っていた事。

そして、その車がラリー仕様に改造されており、かなりの

積雪の裏道でも走破できそうだったから。

まあ、こんな理由でガス代プラスαのバイトとして雇われたのだが、

確かに、WRCラリーに憧れていた俺は、当時のマツダのワークスカラー

仕様のマツダ・ファミリア4WD/GT-Aという車に乗り、純正の

LSDではなく、機械式のLSDを装備し、タイヤも雪道用のラリー用

スタッドレスを履いていた。

なので、そういう理由で頼まれると、まあ、まんざらでもなかったのだが。

で、スキー場でスキーや、その他諸々の楽しい出来事を満喫した彼らを

乗せて、帰路についたとき、それは起こった。

その楽しい出来事のお陰で、俺以外の方たちは、すっかり熟睡状態。

暖かい車内では、それこそ天国にような状態であろう。

しかし、国道は、スキー帰りの車で完全に渋滞している。

ただ、運転している俺にしてみれば、話し相手もおらず、眠気覚ましに

窓を開ける事も出来ず、ずっと睡魔と闘い続けるという辛い展開に。

もうそれなら、ラリー走りでも楽しんでやる!とばかりに、渋滞している

国道を避けて、裏道へと車を方向転換。

裏道は、ほとんど車の通った跡もなく、快適だった。

フェイントモーションとか、色々と派手な走り方をしつつ、車を走らせる。

向こうのほうには、先ほどまでいた国道の渋滞の列が見えている。

俺は、他人を乗せているという責任もあったので、遊び走りをしながらも

速度的には、それほど危険の無い範囲で走っていたのだが・・・。

俺の車は、コーナーの内側を攻めすぎてしまい、側溝の蓋がない場所で、

前輪がしっかりと嵌ってしまった。

その勢いで後輪が少し浮いてしまっている。

その衝撃で、同乗者の4人が起きてくる。

どうした?なにかあったの?

そう聞かれて、俺は、事情を説明した。

しかし、携帯電話などあるような時代ではなく、全員でなんとか

車を持ち上げようとしたのだが、結局断念した。

男3人では、しっかりと嵌った前輪を持ち上げる事は不可能だった。

ただ、今思うと、その時、寒いからと車内で待機?していた女性2人も

手伝うか、もしくは、少なくとも車内から出てくれれば、もしかしたら、

前輪は持ち上がっていたのかもしれないのだが・・・。

で、車のガソリン自体はしっかりと残っていたので、車内で誰かが

通りかかるのを待つ事にする。

そして、それから2~3時間後、ようやく一台の車が通りかかる。

俺たちは、事情を話すと、その車の方は、電話のある場所まで行って、

すぐに助けを呼ぶから安心してください、との心強い言葉。

さらに、もしも望むのであれば、女性2人だけでもこの先の

役場まで運びましょうか?と言ってきた。

いや、運命共同体ですから、と言いかけた俺の横をわーい、と嬉しそうに

その車に乗り込む女性陣。

女の本性見たり、という瞬間であった。

で、その後は、男3人で車の中で助けを待つ事に。

1時間・・・2時間、かなり長い間待っていたが、いっこうに助けは来ない。

そうしていると、辺りはもうかなり暗くなってきた。

おい、こんな道、暗くなったら、もう誰も通らないぞ。きっと。

助けは本当にくるのかな?

今思うと、さっきの男、なんかうそ臭い顔していたし・・・。

そう言われると、なんだか不安になってくる。

ガソリンはそれなりにまだ残っているが、万が一バッテリーの残量が

無くなれば、もうお終いだ。

少なくとも、厚手のスキー服を着ている2人よりも、普通の私服の

俺が一番先に死んでしまう。

そこで、バッテリー温存の為に、一度エンジンを切り、寒くなったら、

またエンジンを掛けて温まるという作戦に。

が、エンジンを切っていると、車内はすぐに極寒になってしまう。

辺りはもう既に完全な闇の世界に変わっていた。

すると、前方から、何か明かりが近づいて来る。

おい。あれ見ろよ。助かったぞー、と大騒ぎする友人達を制止する俺。

何故なら、その光は、車のような白くはっきりとした光ではなく、

もっと暗い、まるでロウソクのような光だったから。

そして、その光は、よく見ると、10個以上の小さな光が列をなしており、

そして、その光が、ゆっくりと人の歩く速さで近づいて来る。

いや、車じゃないとしても、きっと助けに来てくれた人達だ。

そういう彼らに俺は、こう冷たく言い放つ。

あの光、よく見ると道路から1メートルくらい上の所を進んでくる。

人間が空飛べるのか?

そういわれ、黙り込む2人。

俺は、もしかしてというか、この地方の方に昔聞いたことがある話を

思い出した。

昔、この地方で、雪の中、修行をしていたお坊さんの一行が、寒さで

全員が亡くなった事があり、それ以後、雪の中で、生きているものを

見つけるとそのまま連れて行ってしまうという伝説。

まあその伝説を信じたという訳ではないが、今の現状からすると、その

線が最も強かったので、俺は、すぐさま車のエンジンを切った。

おい、何するんだよ!

そういう彼らに、

後で説明するから、取りあえず、車の中で死んだフリ。

生きてるのが見つかったら、全員凍死だから。

そう言うと、さっさと死んだフリを決め込む。

あの速度なら、きっとあの光の列は、もう車のすぐ側まで来ている筈。

取りあえず、いまから俺が良いっていうまでは、本気で死んだフリを

しててくれ。

絶対に目なんか開けないように!

友人達の涙目が少し笑えたが、俺も覚悟を決めなくては。

俺は、シートを倒し、死んだフリをしている間も、ずっと薄目を

開けて、状況をチェックしていた。

と、突然、車がグラグラと揺すられる。

ヒッという声を出す彼らに、小さな声で、声を出すな、と叱責する俺。

その揺らし方は、かなり激しく、死んでいるのか、それとも寝ているのか、を

確認しているようだった。

何とか、その揺れに耐えていると、今度は、車のガラス窓の至る所に、

突然、人の顔が現れた。

ガラスに顔をくっ付けるようにして、中を伺っている。

間違いなく、お坊さんらしき顔。

頭は綺麗に剃られ、皆、手には数珠らしきものを持っている。

そして、中を凝視したまま、その坊さん達は、お経の様なものを

唱えだした。

また、ヒッという声が聞こえる。

今度は少し大きな声で。

すると、途端に、そのお経は止まった。

そして、耳を済ませて、その音の主を見極めようとしている。

そのままの状態で、どれくらいの時間が流れただろうか?

俺は、寒さと死んだフリのお陰で、ついウトウトしてしまっていた。

で、再び、聞こえ出す御経の声が遠ざかっていくのを聞いて、ハッと

目が覚めた。

一応、念のため、そのお経が完全に聞こえなくなるまで死んだフリを

続けた。

そして、お経が完全に消えると、俺はおもむろに起きて、彼らに声を

掛けた。

が、返事が無い。

もしかして?と思い、慌てて彼らを揺り動かすと、

えっ?と声を出して、起きてくる彼ら。

助かったのか?

そう言いながらほっとした顔になる。

で、なにがあったんだ?と聞く彼らに、

俺は、起こった出来事を話すことはしなかった。

こんな所でパニックにでもなられたら、という思いから。

その後、うそ臭そうな顔の男が連絡してくれたお陰で、無事に

JAFが助けに来てくれた。

この雪で、トラブルによる出動が重なって、到着時間が遅れたことを

謝られた。

もしも、あの時、車のエンジンを掛けたままにしていたら、本当に

連れて行かれていたのか、は今はもう分らないが、本当に不思議な

体験だった。

この裏道は、白山市に実在する。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:54Comments(1)

2016年01月23日

この世には存在しない駅

サインディスプレイ部  営業のKです。

今夜は、このあと、仕事関係の新年会です。

趣味関係の新年会も、まだ終わってないのが幾つもありますので、

一体いつになったら新年会の呪縛から解き放たれるんですかね(涙)

そういう訳(どういう訳?)で

今夜も怖くない話(いやいや、怖い話)

いってみます。



昔は、バイクでわざと知らない道を走り、知らない所へ行くのが

ひとつの趣味になっていた。

今みたいにカーナビも無ければ、スマホのGPSもない時代だったので、

小さなポケット地図だけ持って出かけ、二股に分かれている道では、その時の

気分で進む道を決め、そして時には、その土地に泊まったりもした。

その土地その土地で見たり聞いたりする事が時に新鮮で、時に懐かしくもあり、

まるで小さな冒険みたいで、止められなかった。

あの体験をするまでは。

その日、俺は、いつもの様に目的地は決めず、ぶらり気ままにバイクを走らせた。

行く方向としては、山陰地方。

何度か、行った事があるが、なんともいえず、古く懐かしい感じがして、

凄く好きな場所だ。

いつものように、宿の予約もしないで、気ままにバイクを走らせる。

特に問題も無く、快調に予定のコースを進み、昼前には、

天橋立の近くまでたどり着く。

そして、そこからが、楽しみの始まりである。

俺は、その場所以降は、あえて標識は見ないようにして、その時の

思いつきで走る道を決め、どんどんバイクを走らせた。

そして気付くと、全く知らない土地に入り込んでいた。

電柱も木製であり、また、町並みもどこか古すぎるくらいで、あたかも

タイムスリップでもしたかのような感覚だった。

だが、当然、怖さは無かった。

なにしろ自分が望んだ世界そのものが、目の前に広がっていたのだから。

ただ、1つだけ、違うものがあった。

それは、あまりにも自分が理想としていた景色すぎるということ。

いくら田舎とはいえ、さすがに電気も通っていない訳も無く、現代的な

ものが幾つか有って当然なのだが。

それが全く無かったのである。

まるで、自分の幼少期に見た田舎そのもの。

俺は少しだけ違和感を感じたが、心の中に沸いてきたワクワク感を

押さえる事は出来なかった。

こんな場所が今も残っていたなんて!と驚嘆しながら、ゆっくりと

バイクを走らせる。

しかし、どれだけ走っても、人の姿が全く無かった。

いや、人だけではない、犬も猫も、生き物の気配が全く感じられない。

そうして、しばらく走ると、目の前に駅が現れた。

実は、最初は駅だとは気付かなかった。

なにしろ、全て木製の建物であり、レトロを通り越して、廃墟と

化していたから。

では、何故、それが駅だと気付いたかというと、列車らしきものが

停車していたから。

俺はバイクをその駅の壁沿いに駐車し、少し探索してみる事にした。

駅ならば、少なくとも人の一人や二人は、必ずいるであろう。

そういう理由からである。

ヘルメットとグローブを外し、片手に持ちながら、駅の中へと入る。

駅の中は、昼間だというのにかなり暗く、なかなか目が慣れなかったが、

しばらくすると、少しづつ見えるようになった。

確かに木造とはいえ、駅の構内といった雰囲気はあるのだが、何かが

おかしかった。

そう、券売機や改札が見当たらないのである。

普通、まあ田舎だからということで、券売機は無いとしても、代わりに

切符を売る窓口があるのが普通であるし、また、当然、切符を買った者

だけを乗車させる為に、改札も不可欠の筈である。

が、その駅には、その二つともが欠落していた。

そして、相変わらず、人が誰も居ない。

俺は、それなら駅のホームとか列車になら人が居るだろう、と思い、

改札が無いのをいいことに、ホームへの木製の階段を上がる。

だが、やはりホームには誰も居なかった。

列車自体は、発車待ちという感じで、振動や音が伝わってくるのだが、

肝心の駅員はおらず、列車の運転席の窓のカーテンもしっかりと

閉じられている。

俺は、取りあえずホームの端まで歩いてみようと歩を進めると、前方に

自動販売機らしきものが。

喉も渇いていたので、俺は小走りにその自動販売機に駆け寄った。

すると、今ではもう、骨董屋でしかお目に掛かれないような年代ものの

ジュースの自販機があり、その中には、瓶ジュースが並んでいる。

俺は先程までの、人間探しも忘れて、自販機に硬貨を入れる。

それにしても、いまどき、50円というのも妙だったのだが。

が、俺の期待に反して、投入した硬貨は、音を立てて返却口へと

戻ってくる。

おいおい。

そう思い、顔を上げると、誰かの視線に気付く。

辺りを見回すと、誰も居ない。

しかし、更によく周りを見てみると、どうやら列車に乗っている人が

こちらを見ている事に気付いた。

俺は、出来るだけ自然に、そして、何事もないかのように、少しずつ列車の

窓に近づいた。

近づくにつれて、その窓から俺を見ているのが、女性だという事が分かった。

もうなんでもいいから、人間に会いたいというある種の寂しさを抱いていた

俺だったが、かなり列車の窓に近づいたところで、歩を止めて息を呑んだ。

アレは人間ではない。

いや、少なくとも生きている人間ではない、というのがすぐに分かった。

何故なら、その女の首は、あり得ない角度に曲がっていたから。

そして、それと同時に、列車の幾つもの窓から、沢山の目が俺を見ていた。

そして、それは勿論、人間のものではなかった。

皆、それぞれに、体の一部が欠落したり、折れてぶら下がっていたり、

中には、自分の首から上を、自分の手で抱えている者もいる。

この列車は、マズイ。

直感的にそう思った俺は、すぐに駅の構内に降りる階段へと向かう。

が、その間も、どこからかヒソヒソと話す声が聞こえている。

あの列車は、死者を乗せる為の列車としか思えない。

早歩きで歩きながら、駅のホームに掛かっている行き先などを書いたプレートを

見つけたのだが、そこには、読めない漢字で、○○駅(終点)と書かれていた。

終点という事は、こいつらみんな、ここで降りるってことか?

さらに歩く足が速くなる。

そして、俺が階段を降り始めると同時に、列車のドアが開く音がした。

もうなりふり構っては居られなかった。

必死で走り、自分のバイクまでたどり着くと、俺はバイクを始動した。

その際、先程までは、誰も居なかったのが嘘のように、子供やお年寄りが

俺のバイクにまとわり付いた。

が、そんな事に構っている余裕は無かった。

俺は、勢い良くバイクを発進させる。

その時、正直、俺は、助かった、と思った。

が、まだ全然助かってはいなかった。

早くこの得体の知れない土地から離れなければ、と思い、バイクの

スピードを上げる。

が、しばらく走ると、前方に先程の駅が見えた。

駅の前には、先程の亡者達が、手招きしたり何か叫んだりしている。

が、俺には、止まったらお終い、という思いしかなかった。

だから、今度は、先程とは別の道を選んだ。

そして、しばらく走る。

すると、先程の駅がまた現れた。

それから、何度駅の前を通ったことか。

俺は、半ば諦めてバイクを止めようとしたのだが、やはり本能的に

止まったらもう全てが終わる(死んでしまう)という恐怖から、

どうしても止まる事は出来なかった。

そして、もう数え切れないくらい、駅の前を通過した時、しばらく

走ると、前方に人影があった。

50代くらいの女性だった。

が、不思議とその女性からは、怖いという感覚よりも、もっと優しい

気が伝わってきた。

そして、その女性は、必死に指を差しながら、叫んでいる。

どうやら、指差す先にある原っぱに行けと言っているようだった。

もう走れる道は全て試して駄目だった俺は、その女性の指示に

従ってみる事にした。

そして、その原っぱに入る直前、その女性の顔を見たのだが、

昔、俺が小さい時によく可愛がってくれた叔母さんにとても酷似していた。

その叔母さんは、俺がまだ小さい頃に亡くなってしまっていたのだが。

俺は、そのまま原っぱにバイクで突っ込んだ。

さすがにオンロードバイクで原っぱを走ると、何度も転びそうになった。

が、必死で耐えて持ちこたえていると、前方に道路が見えた。

民家や人の姿もあった。

俺は、戻って来れた事を確信した。

その後は、きっちりと国道だけを走り、金沢市の自宅までノンストップで

走った。

そして、走っている間も、ずっと考えていた。

あれは、きっと亡くなった叔母さんが助けてくれたに違いない、と。

そして、もう行き当たりばったりのバイク旅は止めようと心に誓った。

この駅は、実在した。




  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:50Comments(1)

2016年01月22日

呪いというもの。

サインディスプレイ部  営業のKです。

細田塗料は、明日も営業しております。

当然、私も働いてます。

皆様のお越しを心よりお待ち申あげております!

というわけで、今日も怖い話いってみます。

自分の話の中では、結構怖い部類に入るかもしれません。

それでは、どうぞ!



呪いというものが、実在するのか、しないのか、

勿論、俺は信じているが、実際、人それぞれ、考えは違うのだろうと思う。

丑の刻参りなどは今でも密かに行われているらしいし、また、

他人を呪う為の絵馬が奉納されている神社も確かに存在するらしい。

実際、ネットの世界でも、呪い代行なるサイトが昔から存在しており、

ずっと存続しているということは、採算は取れているということ

なのかもしれないが・・・。

で、今夜、俺が書くのは、ある友人の話。

本当に呪いを掛けられたかは別にして、呪いというものに翻弄されて、

人生を台無しにしてしまった話である。

とはいえ、ここに書くということは、読んだりしても危険は無い

ものであるから、ご安心を。

それでは、本題に戻すが、その話は、高校時代にまで遡る。

当時、その友人は、A子さんという女性と付き合っていた。

友人はともかくとして、そのA子さんは、とても綺麗で勉強も出来、

性格も温厚と、文句の付け所の無い女性だった。

が、やはり恋愛というものは、予想もつかない結末になる事も

よくある話であり、丁度、友人が社会人に成って1年目位の時に

破局となった。

振ったのは友人で、振られたのがA子さん。

予想に反した結末である。

その後、噂では、何度か寄りが戻りそうな時期もあったらしいが、

結局、友人はA子さんと別れてから、ほんの1年で若くして

結婚してしまう。

それからである。

変な噂が流れたのは・・・。

A子さんが、変な宗教に入信し、また、自殺未遂を何度もしているという

噂だった。

実際、A子さんと一度道を歩いていて、見かけたことがあったのだが、

見る影もない位に痩せ細って、服装も乱れ、化粧もせず、ボーっと

前を見ながらフラフラと歩いていた。

正直なところ、声を掛けるのが怖いような風貌だったのだが、俺自身も

中学では同じクラスだったこともあり、思い切って声を掛けた。

すると、声を掛けて、俺に気付いた途端、A子さんの顔は、みるみる

元気な顔になり、満面の笑みに変わった。

ただ、その笑顔も、完全に作っているというのがすぐに分かるほどの

わざとらしい笑顔だった。

そして、聞いてくるのは、その友人の事ばかり。

俺は、当たり障りの無い程度に質問に答えていたのだが、A子さんの

顔が、俺の返答に比例して、なにか邪悪な顔にどんどん変わっていった

のが、その時は、怖くて仕方なかった。

その後、友人と会う機会があり、その時のA子さんとのやり取りを

話したのだが、

そっか。まあ、あの人の話は、もういいや。

そう言って、話が終わってしまった。

その後、友人と話したのは、友人から掛かってきた電話だった。

なんでも、友人の奥さんが、ある日、家の中で、人の気配を感じるように

なったという。

そして、次に、家の中で、知らない女の姿を頻繁に見るようになる。

友人が不在の時を狙うかのように。

最初は警察にも相談したらしいのだが、侵入された形跡は皆無とのことで

取り合ってもらえなかった、という。

その後、奥さんは、朝昼夜に関係なく、女の霊を見るようになった。

料理を作っていても、洗濯を干していても、掃除をしていても、後ろを

振り向くと、必ず、その女が立っていた。

何も言わず、恨めしそうな目で、奥さんを見つめるだけ。

だが、その恐怖は、かなりのものだった筈である。

それでも、気丈に振舞っていた奥さんだったが、今度は、

寝ているときも、その女が夢に現れるようになり、また、今度は、

その女は、突然現れては、奥さんに危害を加えるようになっていく。

テレビを観ていると、突然後ろから首を絞められた。

また、夜、寝られない睡眠不足から、昼間ウトウトしていると、

突然、その女が現れて、奥さんの首を絞めてきた。

また、ある時は、階段から突き落とされて酷い怪我をした事もあった。

そういう時、必ず、その女は言ったという。

死んで!と。

さすがに、そこまでくると、命の危険を感じ、彼女の実母が同居する事

になったのだが、もうその時点で、その女を止める物は何もなく、

奥さんの実母も、何度もその女を目撃している。

そして、友人が電話で俺に伝えたかったのは、どうやら、その女の

正体は、かつての彼女であったA子さんらしいという事実だった。

友人自身は、その女を見た事は無かったのだが、奥さんの記憶と

A子さんの写真を見比べた結果、かなり印象は変わっているが、

その女はA子さんで間違いない様だった。

で、どうすればいい?と何回か、会って話している矢先、とんでもない

連絡が入ってくる。

A子さんが、自殺したという。

ホテルの非常階段から、身を投げたらしい。

が、そのホテルの名前を聞いた時、友人の顔がこわばる。

どうやら、昔A子さんと付き合っていた時、一番良く通ったレストランが

そのホテルにはあるらしい。

そして、その時、俺は初めて、友人とA子さんの別れた理由を聞いた。

どうやら、A子さんは、当時から、独占欲が強く、酷い束縛をしたり、

自傷癖や自殺未遂を繰り返していたという。

そして、それに疲れ果てて別れたという。

ただ、こんな事になるんなら、俺が別れなければ良かったのかな?と聞かれ、

いや、それは違う。お前は間違っていないし、今の奥さんを守るのが

お前の役目だろ!と強く言った記憶がある。

ただ、自殺したとはいえ、亡骸に対して、しっかりと謝れば、A子さんも

許してくれるかも?という気持ちから、友人達と連れ立って、A子さんの

葬儀に参列した。

そこで、友人は、A子さんの両親から、酷い罵りを受け、更に、

A子さんが、どれだけ友人の事だけを愛し、信じて待っていたという

話を聞かされる事になった。

そして、一度は丁寧にお断りをしたのだが、どうしてもということで、

友人にA子さんと、最後の対面をして欲しいと切望され、彼は、

その両親に押し切られた。

後々、友人は、あの時、A子さんの顔を見ていなければ・・・・。

とずっと後悔していたのだが。

で、結果から言うと、友人が棺おけに入ったA子さんの顔を見た時、

A子さんは、目を開け、口すら動かしたという。

飛び降りで、崩れた顔が、間違いなく動いたという。

そんな冗談や嘘を言うような奴ではないから、きっと本当の事だ。

そして、それ以後、その女(あえて、A子さんとは呼ばない)は、

奥さんだけではなく、友人の前にも、頻繁に姿を現すようになる。

仕事中も、車での移動中も、そして、当然、家の中でも。

そして、彼が写真を撮影すると、必ずその女は、写真のどこかに

必ず映りこむようになる。

そして、ある夜、二人で寝ていると、突然、家が大きく揺れた。

地震か?

と思い、友人と奥さんは、ガバっとベッドから身を起こした。

すると、ベッドの足元に、その女が立っていたという。

そして、二人は、金縛りになり、身動きひとつ出来ない状態に。

そして、その女は、ゆっくりと近づき、二人の顔を覗き込んだり、

撫でたりして狂喜していたという。

ニタニタとした笑いを浮かべながら。

そんな生活が続いていたから、精神的に病んでいたかもしれないし、

夜毎の怪奇現象に睡眠不足になっていたのかもしれないのだが、

ある日、二人が乗った車が事故を起こす。

友人が言うには、突然ハンドルが利かなくなったというのだが。

友人の運転する車は、突然、反対車線に飛び出し、対向して来た

トラックと衝突した。

二人とも命には別状は無かったのだが、骨折などにより、

ふたり揃って、救急車で運ばれ、入院することになる。

そして、病院に入ってからも、更に頻繁に、その女は現れた。

そして、

死ねば良かったのに・・・。

と呟くそうであった。

そして、その時点で、奥さんは、限界がきていたのか、それとも

本当に精神が病んでしまっていたのか、は分からないが、

入院しているある日、奥さんは、病院の一番高い窓から身を投げた。

即死だった。

が、友人宛の遺書があったことから、事故ではなく、自殺と断定された。

そして、その遺書に書かれていたのは、

私が死んで、あの女から、あなたを守ります

だったという。

しかし、奥さんの犠牲をもってしても、その女には耐候しえなかったのか、

その後も、友人の前には、その女が現れた。

それも、常時そばにいるそうである。

その後、A子さんに、生前、意地悪をしていた者、そして特に仲の良かった者、

更に、姿を見てしまった亡き奥さんの実母も、急死することになる。

友人は、その後、明らかに言動がおかしくなってしまい、今現在は

とある精神病院の独房に入れられている。

そして、いつも呟いている。

なんで、俺だけが生き残らなきゃいけないんだ、と。

彼には、今も、その女がずっと目の前にいて、彼を睨んでいるのが

見えるそうである。

この話は実話である。





  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:12Comments(2)

2016年01月21日

確かに、最短ルートだが・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

今週末も新年会が目白押しです。

はっきり言って、ツライです。

仕事の飲み会は、楽しくないです。

というわけで、今夜も怖い話、行きます。

はっきりいって、全く怖くないです。

が、明日の話はとてつもなく怖くなる予定です。

これをアップしたら、頑張って書き上げます。

それでは。



湯湧温泉を過ぎて、しばらく車で走ると、あるダムに出る。

ここは、石川県と富山県の県境になる。

通常、金沢市から富山の五箇山に行こうとすると、約2時間ほどかかってしまう。

しかし、このダムから、五箇山までは、20分程で到着できる。

知り合いからそう聞いて、自分も、一度、バイクで通ったたことがあるが

間違いなく、20分もかからずに五箇山の売店の横に出た。

ただし、色んな意味で危険が多いかもしれない。

というのは、先ず、道が荒れていて、細い。

細いから、道を間違ったとしても、かなりの危険を冒してUターンしなければならない。

当然、カーナビにも、こんな道は出ていないと思う。

本来、道ではないのかもしれない。

だから、行くとしたら、バイクかもしくはジムニーのようなクロカン系の軽四がオススメである。

そして、もう1つは、色んな動物に遭遇してしまう事。

自分も、かなり大きなヘビやカモシカ、鹿などに出会った。

そして、熊にも出会う可能性もある。

たぶん、一年に数台の車が通るのがせいぜいだと思うが、実際は、とうなのだろうか?

自分が通った時に出会った動物達に関して言えば、きっと動物の方が自分よりも

驚いていたと思う。

そして、そんな道だから、常識では考えられないようなモノとも遭遇する可能性は高い。

きつねやたぬきに化かされるという話も聞くし、人知を超えたような妖怪にも遭遇すると聞く。

そして、当然、霊達もそこには沢山蠢いている様だ。

そして、それらは当然のごとく、そういう場所では、昼間の明るいうちから、堂々と

歩き回っている。

もしも疑うのであれば、実際に昼か夜にその道へ出向いて、写真の一枚も撮ってみるといい。

かなりの確立で、目には見えないものが、沢山写っていると思うから。

だから、もしも、そこにいって、そういうものに出会ったとしたら、関知しない、気付かない振りを

してやり過ごすのが、唯一の対応策だとその道を教えてくれた知人が言っていたのが

、強く印象に残っている。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:48Comments(1)

2016年01月20日

病院に集まる霊達!

サインディスプレイ部  営業のKです。

昨晩は暴風状態で、雪やあられが真横に向かって

降っていましたので、これは、明日の朝は早起き!

そう決めて寝ましたが、朝起きてみると、???

というくらいに降雪が少なくて嬉しい驚きでした。

まあ、お客さんに小松市の方が居るんですが、

くるぶしの辺りまで雪がありましたよ、と言ってました。

同じ石川県でも色々と違うんですね。

降雪量の多かった地域の方は、本当にお疲れ様です。

それでは、怖い話(まあ、怖くないですけど・・・)

いきます!



これは、昨年、俺が体験した話である。

自宅近くのそこそこ大きい総合病院。

その病院に行った時の話である。

その時、俺は、前日から胃が痛くなってしまい、一睡も出来なかった。

なので、掛かりつけとはいえ、日曜日に診療してくれるのかという

不安を抱えつつ、その病院に向かった。

緊急用のインターホンを押すと、中から看護師らしい女性が出てきた。

そして、症状を話すと、快く院内へと招き入れてくれた。

日曜日の病院は、当然ながら受付には人はおらず、待合室も

当然のごとく、人っ子一人居ない状態であった。

一応、待合室でお待ちください、と言われ、しばらく待つ事に。

やはり誰も居ない病院は不気味だった。

そんな事を思っていると、先程の看護師さんが寄ってきて、

もうすぐ先生かせ来られますから、3番の中に入って、そこの椅子で

お待ちください、と言われた。

この病院は、まあ以前から知っていた事なのだが、番号のついたドアを

入ると、そこにまた長椅子があり、そこで待つ事になるのである。

なんか、背中も痛くなってきたな~と思いつつ、指示されたとおりに

3番のドアを開けた。

そこで、えっ?となってしまった。

俺の他にも患者さんがいるのである。

それも、一人ではなく、3人。

30歳くらいの女性が一人とおばあさんが一人。

そして、もう一人は、子供だつた。

みんな、俺と同じ様に、急に体調が悪くなって、この病院に来たんだな~、と

思い、邪魔にならないように、少し離れた場所の長椅子に座った。

しかし、あんな子供を一人で病院に来させるなんて、親の顔が見たい、などと

思いつつ、軽く会釈した。

その間も、痛みはどんどん酷くなっていく。

明日は会社行けるのかな?とか考えながら俯いていたのだが、ふと顔を上げて

横を見た。

すると、先客の患者さん3人が、全員揃って、こちらを凝視している。

慌てて視線を戻しつつも、

俺ってそんなに珍しいのか?

と考えていると、カーテンの中から呼ぶ声が聞こえた。

思い体を引き摺りながら、診察室に入る。

が、ここで、先程の先客の顔が浮かんだ。

一番後に来た俺が、順番飛ばしなんかしたら、更に睨まれそう。

そう思った俺は、先生と看護師さんに、

あの・・俺は後回しで。

ちゃんと順番は守りたいので。

だから、先に来た患者さんを先に診てあげてください。

そう言った。

すると、先生も看護師も不思議そうな顔をしている。

いや、ですから・・・・。

そう言いかけると、看護師さんが言った。

俺(○○さん)以外に、患者さんは居ませんよ!と。

いや、だって。居ますよ。カーテンの外に。

俺がそう言うと、看護師が、サッとカーテンを開けた。

誰も居なかった。

その後は、普通に診察を受けて、診察室をでた。

が、診察が終わった時、

まあ、よくあることですから。気にしないほうが良いですよ。

そういわれて、余計に気になった。

その後、無事に薬をもらい、緊急用の出入り口から外へ出た。

そして、そのまま、車まで歩いたのだが、

丁度、待合室のガラス横を通る時、沢山の人に見られている気がしたが、

怖くて、そちらは見る事は出来なかった。

この病院は、実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:09Comments(2)

2016年01月19日

金沢市にある幽霊小路!

サインディスプレイ部  営業のKです。

一気に寒くなりましたね。

明日の朝までには、かなり雪が積もるんでしょうかね?

今朝でさえ、田んぼに落ちてる車や、歩道に乗り上げてる車を

何台か見かけましたので、皆様も、明日はより一層

お気をつけくださいませ!

それでは、怖い話、いきます!



金沢市内の寺町とか野町の周辺には、昔から色んな噂があった。

確かに寺町には、ミイラが安置されていたり、歴史が随所に残されている

し、寺町と言うだけあって、お寺の数も多い場所だとは思うのだが。

例えば、有名なW坂もしかり、昔書いた幽霊マンションの話も、ここら辺

にあるマンションの話である。

実際、金沢は他の都市と違い、大戦中も空襲というものとは無縁で

あった為、昔ながらの細い道が今も残っている。

そして、その寺町近辺は、特に細く長い道が入り組んでおり、

取り合えず、進んでみようと車を進めると結局は行き止まりという

パターンの道が本当に多い。

そんな道であるから、幽霊話としては、最高のネタになるのかも

しれないのだが。

で、今回、お話しするのは、幽霊小路といわれていた場所の話。

もしかすると、俺の中学だけの呼び名だったのかもしれないのだが、

場所的には、寺町と野町のちょうど中間くらいにある。

中学生の頃は、その辺り一帯が完全に校下に含まれていたので、かなりの

頻度で、その幽霊小路の話を耳にした。

ある者は、歩いていて、前を歩く女性を追い越した途端、ふっと

消えたり、またある者は前から歩いてくる女性とすれ違い様に、

消えてしまったという。

要は、自分の姿を見せておいてから、ふっと消えるのだという。

この話は、自分の兄の時代、いやもっと古い時代から現在進行形で

発生し続けている現象であるらしかった。

で、ここからが、俺の体験談になる。

やはり、その当時から、心霊とか不思議系には、とても興味があった

俺は、当然のごとく、友達数人と連れ立って、その幽霊小路に出掛けた。

いつ出現しても、逃げられるようにと、全員が自転車を押して歩き、

いつでも逃げられる体勢で望んだのはいうまでもない。

実際、自分達が想像していた幽霊なるものは、江戸時代のような着物を

着た細い女性というイメージであったのだが、体験したソレは、

想像とは、かなり違うものであった。

その日は、晴れた良い天気だった。

実は、それ以前も、何度か、雨の日や曇りの日、そして夕方や夜に

その幽霊小路に足を運んでいたのだが、結局、何も起こらなかった。

しかし、それでは、クラスで話すにも話のネタが無さ過ぎる。

なので、何とか、その片鱗だけでも遭遇できれば、というのが

本音だった。

しかし、その日は、前述のとおり、爽やかな晴れの日。

雨や夜の状態でも、遭遇しないものに、正直、遭遇できるとは

思ってもみなかった。

そして、それは、突然、俺達の前に現れた。

といっても、最初は、全く気付かず、普通の通行人だと、思い込んでいた。

最初、それに気付いたのは友人の一人だった。

前方から、薄いブルーのワンピースを着た女の人が歩いてくる。

日傘をさして、ゆっくりと。

日傘から垣間見える顔は、とても美人であり、細くはなかったが、

中肉中背であり、身長はとても高く見えた。

やはり思春期であり、美人を見ると格好付けたくなるのは、しょうがない事

であり、俺たちは、最初、ガヤガヤと雑談していたのだが、その綺麗な

女性を意識して、全員が無口になっていた。

わざと、前方の女性には興味が無いかのように、視線を逸らしつつ、

歩いてゆく。

そして、暫くすると、友人の一人がボソッと呟いた。

おい。あの女の人、ちょっと背が高過ぎないか?

全員が前方を凝視した。

すると、先程まで離れており、背が高いとは思ったが、それほど異常には

感じなかったのだが、近づくにつれて、その身長の高さは、明らかに

異常といえるものだった。

ゆうに2メーター以上あったと思う。

そして、それは、俺達に近づいて来るにつれて、更にどんどん大きく

なっていく。

その場に居る全員が、これが霊の女の幽霊に違いない!と確信した。

しかし、確信したが、俺達にはどうすることもできず、全員が、無事に

すれ違う事を願った。

女は、もうすぐ前方まで来ている。

そして、日傘から見える口元は、うっすらと、笑っていたように見えた。

少しづつ道の端に寄るようにして歩き、その女との距離をとろうとした。

その女は、何事も無いかのように、まっすぐ歩き、いよいよ俺達と

すれ違うところまで来る。

異様な大きさだった。

人間とは、とても思えないような大きさ。

そして、すれ違う時、クスっと笑うような声が聞こえた。

話によれば、すれ違った後、消える筈だった。

俺たちは、すれ違ってから、数歩、そのまま進み、そーっと後ろを

振返ってみた。

だが、それは、まだそこに居た。

体を反転させ、俺達の方を向いている。

しかし、そこにいるソレは、先程までの普通の女性ではなく、薄汚く

汚れた白い着物を着た女だった。

顔も爛れ、目は無いようにも見えた。

体は、痩せ細り、骨と皮だけという感じだったが、髪だけは、しっかりと

日本髪に結われていた。

身長も、先ほどの巨大さではなく、普通の背丈であったが、それが、

反って、恐怖を増幅させていた。

そして、その女は、少し猫背ではあるが、ボーっと立ってこちらを見つめていた。

悲しそうであり、威嚇する様子も無く。

が、次の瞬間、それは突然、豹変する。

悲鳴にも似た声を上げつつ、こちらに向かって早足で歩き出した。

俺たちは、用意した自転車で、サーっと逃げる予定だったが、そういう時は

体が全くいう事を聞かず、結局、自転車を放置して逃げ出してしまう。

もう誰も後ろは振返れなかった。

誰が転ぼうが、躓こうが、自分の事だけを考えて命からがら走った。

その間も、その女の声は、ぐんぐん近づいて来ている。

そして、なんとか全員が、その小路から、曲がった場所に出た時、

その声は、消えた。

暫く呆然としていたが、その後、そーっとその場所を見てみると、

俺達の自転車だけが、転がっていた。

中学時代の怖かった思い出である。

この幽霊小路は実在する。



  


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2016年01月18日

銭湯での怖い体験!

サインディスプレイ部  営業のKです。

先程は、間違って別の話をアップしてしまい、

慌てて消しました。

何人か、読まれた方がいらっしゃるみたいで。

なんか感じ悪いですよね。

申し訳ありませんでした。

今度は、消しません。

怖い話、どうぞ!



今は時代の流れに勝てず、廃業してしまったのだが、俺が

大学生くらいまで、自宅の近くに、銭湯があった。

壁にタイルで大きな富士山が描かれており、普通の風呂と、熱くて

深い風呂の二つの浴槽があった。

家には当然、風呂は備わっていたのだが、大きくて色々な薬湯が楽しめ、

壁のタイル富士も心を惹きつけるものがあり、何かと理由をつけて

親の許可を貰い、銭湯へと通ったものである。

自分にとっての銭湯は、ただ風呂に入るというものではなく、何となく、

夢の世界に入ったような気分に浸れるというのも魅力の1つだったので、

銭湯には、友達は誘わず、いつも一人で行っていた。

その銭湯は、入り口で男湯、女湯が分かれており、男湯の古い木製の

扉を押し開くと、すぐに番台があり、そこで、料金を支払う。

衣服を脱ぐのも、木製のかごと鍵つきの小さなロッカーみたいなものがあり、

俺は、いつも後者のロッカーを利用していた。

そして、誰もいない時などは、番台に見つからないように泳いだりもしたし、

息を止めて深く潜って遊んだりもした。

また、他に誰かお客がいる時でも、何となく話しかけられたり、こちらから

話したりと、今思えば、立派な社会勉強の場になっていた。

時には、背中一面に大きな刺青をした大人もいるのだが、そういう人は、

周りの大人たちが、見てもぬフリを決め込んでいるのとは対照的に、

俺のような子供には、気さくに声を掛けてくれたり、背中を流して

くれたりしたものである。

本当に夢のような空間だった。

ただ、ある事があってから、その銭湯には、行かなくなってしまった。

今日は、その話をしたいと思う。

その日も、いつもと同じ様に一人で銭湯に行き、番台まで来ると、

まだ他の客は誰も来ていなかった。

ラッキーといった感じで、いつものように、一人で優雅に風呂場に

入っていく。

いつもは、先に体を洗ってしまうのが癖になっているが、やはり

一人でゆっくり湯船に浸かるというのは最高であり、その時も

体を洗うのは後回しにして、湯船へと浸かった。

やはり一人で満喫する風呂は最高で子供の癖に鼻歌まで歌ってしまう。

ここで、一応、説明しておくが、銭湯は、入り口で男湯と女湯が分かれるのだが、

風呂場に入ってしまうと、男女は、大きな仕切りで区切られるだけで、

あちらの声も、こちらの声も筒抜けになってしまう。

だから、いつも鼻歌を歌う時には、女湯の方へ耳を傾け、女湯にも

誰も居ない事を確認してから、というのが、俺の決めたマナーだった。

だから、その日も、しっかりと女湯に誰も居ない事を確認した。

そして、ひとしきり鼻歌を歌うが、男湯にも女湯にも、一向に誰も

入ってくる気配は無かった。

さすがに、一人で湯船に浸かるのも飽きてしまい、何か面白いことは無いか、

と考えてみた。

すると、いつかは、やってみたいと思っていた、ある事を思い出した。

それは、以前、深い浴槽の底に潜って遊んでいた時に見つけたものなのだが、

どうやら、男湯と女湯は、それぞれの深い浴槽のそこにある小さな

四角い穴で繋がっているという事。

当時から、馬鹿であったから、子供心に、もしかしたら子供の俺なら、

その穴を通って女湯に出られるかも?

そんな馬鹿げた作戦?だった。

相変わらず、誰も入ってくる気配はなく、今を逃すと二度と出来ないかも

しれないという思いが、俺を後押しした。

で、女湯の方にも、しっかりと耳を傾け、無人であることを確認した後、

行動に移した。

深い浴槽は、かなり湯音も高めで潜るのもツライものがあったが、

そんな事は、差の時の俺には、大した問題ではなかった。

息を止めて、一気に浴槽の底近くまで顔を持っていく。

そして、穴の向こう側に目を凝らしてみる。

すると、男湯と女湯は、大体50センチ位の厚さの壁で隔てられており、

しかも子供の体なら十分に通り抜けられる様に見えた。

俺は、体勢を立て直す?為に一度、湯船の上に顔を出した。

相変わらず、誰も入ってくる気配はない。

俺は、もう一度、潜った。

そして、やはり、その穴に顔から突っ込むのは恐怖感があったので、

まず、片足だけを入れて、その先を探った。

子供の足では、やはり向こう側の女湯までは届かない様であった。

もっと、思いっきり足を入れないと無理なのかなぁ?と思い、

更にグイっと足を押し込んだ。

が、足の先には、何か違和感が有った。

何か手のようなものが足にまとわりついている気がした。

ビクっとなり、足を引っ込めようとした。

が、今度はその手はしっかりと俺の足を掴み、向こう側へと引き入れる。

何が起こったのか、全く分からず、足をジタバタさせていると、

急に足が穴から抜けた。

慌てて浮上して、湯船の上に顔を出した。

今のは何?

そんな疑問は有ったのだが、その時のドキドキ感が勝っていた俺は

馬鹿丸出しで、今度は、顔を穴に近づけ、何が有るのかを確かめたい

と思った。

本当に馬鹿である。

思いっきり息を吸い込んで、もう一度、潜る。

今度は、顔が一番下にくる様に、深く潜り、その穴を覗き込んだ。

茶色い薬湯ということもあり、最初は、穴の向こうが殆ど分からない。

が、目を凝らしていると、向こうに微かに物体があった。

女性の顔だった。

そして、目が合った途端に、長い手が伸びてきて、俺の顔を掴んだ。

もがいて何とか振りほどこうとしたが、今度は、全く手がほどけない。

本当に死ぬのだと確信した。

そして、その女の方を睨むと、その女は確かに笑っていた。

ニタニタと。

俺は、俺の頭を掴んでいる女の手を何度も引っ掻いたり、引っ張るのだが、

全くびくともせず、その時は、間違いなく、殺意というものを感じた。

もうどれくらいの時間、潜っているのだろうか。

息は苦しくなり、暑さで、頭もボーっとしている。

もう駄目だ。

そう思った時、突然、大きな手が俺の体を一気に引き上げた。

この銭湯でよく見かける男の人だった。

口は利いた事はなかったが、無口でどこか怖い印象があった男の人。

その人は一気に俺を引き上げると、心配そうな顔で、

大丈夫か?

と声を掛けてくれていた。

そして、番台の人も飛んでくるは、親は呼ばれるは、で軽い騒動になった。

そして、事情を話すと、その時間帯には、女湯には誰も居なかった事。

そして、男湯と女湯の間には、そんな穴は存在しない事を告げられた。

その後、特に病院へ行く事もなく、無事、帰宅できたのだが・・・・。

あの時、みた女は、誰だったのか?

そして、

本当に穴が開いていないとすれば、俺が見た穴は、一体なんだったのか?

謎が残ったが、俺はその後、その銭湯に行く事もなくなり、その後、

その銭湯も廃業してしまう。

今なら、アレが何だったのか、この目でもう一度確かめてみたいと

強く思っているのだが。

この銭湯は実在した。




  


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:37Comments(1)

2016年01月17日

新聞に掲載された霊!

サインディスプレイ部  営業のKです。

昨夜は、新年会で、午前4時まで飲んでました。

片町は、もう既に閑古鳥状態でしたね。

新幹線ブームは?

まあ、のんびりと飲みたい俺にとっては、嬉しい限りですが。

それでは、怖い話、行ってみます。



色んな地方に様々な怪奇スポットというのがあると思う。

そして、それが噂の域を超えてしまうケースもかなりある。

金沢市に乙丸陸橋という場所がある。

結構、交通量も多く、陸橋の下には、JRの線路が何本も走っている。

15年位前、そこに親子の霊がでた。

正確にはずっと以前からその場所で目撃されてきたものだが、その時は大騒ぎに

なったのを記憶している。

なぜかと言えば、地元の最大の地方新聞にデカデカとその記事が掲載

されたからである。

以前、親子がその陸橋から飛び降り心中したという。

そして、その親子が昼夜かまわず姿を現すというのだ。

その目撃者もかなり多く、一部ではその霊を撮影した写真も出回った。

自分達も、そのずっと以前、その陸橋を探検した記憶があるのだが、その時は

、特に何も起こらなかった。

ただ、調べてみると、その陸橋から、飛び降り自殺した事例は過去に無いみたいだ。

しかし、ただの噂も、新聞に載ってしまうと、それが真実であるかのようになるから面白い。

当時は、その新聞のお陰で、その陸橋の至る所にカメラを抱えた野次馬が大勢来ていて、

交通の妨げになるくらいだった。

自分も仕事中にその光景を見て、

こんなに人がいたら、出たくても出られないんじゃないだろうか?

と思ったものだ。

ただし、自分も、過去に一度だけ、その場所で、親子ではないが、女の人が一人で

立っているのを見た事はあった。

夕暮れの雨の中で、車道の方を向いて、傘もささずに立っており、まるで今にも車に

飛び込みそうな気配で、車道ギリギリに立っていた。

そして、何よりも、

“これは、見てはいけないもの”というシグナルが自分の中で鳴り響いていた。

なので、その時は、出来るだけ顔は見ないように通り過ぎ、その後、ミラーで

確認したのだが、やはり、そこには、誰もいなかった。

車も途切れなく走っている時間帯であり、その女性が隠れる場所は、当然

その場所には無かったのだが・・・。

その他にも記憶の中では、

神戸市のJR朝霧駅で、この駅だけ自殺が多いのは、これが原因として、霊が写った写真が

新聞に掲載されていたし、また、原因不明の事故、それも、人が飛び出したのをよける事で

事故が多発していた兵庫県

加古川バイパスに関しても、同じ様に、この霊の仕業か?という内容の記事が写真つきで

掲載されていたのを憶えている。

これは、あまりにも同じ場所い゛の事故が多発しており、そして、その当事者全員が、

口を揃えて、誰かが飛び出してきたので、慌てて避けた、という証言をしていた為、

もしも、誰かのイタズラだとしたら、とんでもないことだ、との理由で、県警がその事故現場

近くの随所に24時間体制の監視カメラを設置。

だが、そのカメラに写っていたのは、紛れも無く、人とはいえないモノだった。

こえなると、警察や官公庁も、具体的な対応は不可能なようで、御祓いとか、

地蔵の設置とかの非科学的なもので、対応していたのを記憶している。

ただ、そういうものは表に出てこないだけで、結構、あるんだろうが、新聞に掲載される

、されないは、どんな基準で決定されるんだろうか?と、ふと思った。

だって、霊的な原因による事故多発地帯なんて、日本中探せば、ゴロゴロと

出てくるし、そのどれもに、不可解なモノが目撃され、写真に収められている

のだから。

ただ、ひとつ思うのは、以前、テレビ関係の仕事をしている従兄弟から

聞いた話なのだが、やはり、本当にヤバイモノ、そしてそれに関する画像、映像は

危険とみなされ、そのままお蔵入りになるらしい。

だから、実際にもっともらしくテレビで放送されているのは、かなりヤラセ色の

濃い作り物だけ、との事だった。

確かに、国民に知らせる事により、過大すぎる心的弊害があるもの、そして、

それによって、パニックになるようなものは、報道されるべきではないのかも

しれないが・・・。

そういえば、自分はキリスト教徒ではないが、興味をそそられるものとして、

こんなこともあるみたいだが、これも、そういうパニック予防の観点によるもの

なのだろうか?

それは、ファティマの予言というもので、一番目、そして2番目の予言が

あまりにも正確に的中したものの、その第3番目の予言の中身を見た

ヨハネパウロ6世が、

内容の重大さにショックを受けて卒倒し、これは人の目には絶対に触れさせてはならない。

私が墓の中まで持っていくと言って、発表を差し止め、現在も最上級の秘密文書

として、バチカン宮殿の奥深くに、厳重に保管されている、というもの。

自分達はこの世の中で、実際に判明していても、知らされていない事象という

ものが、今でも沢山存在しているのかもしれない。





  


Posted by 細田塗料株式会社 at 13:29Comments(1)

2016年01月15日

家の隣には病院があった!

サインディスプレイ部  営業のKです。

寒い割には、あまり雪は降らなかったみたいですね。

でも、スキー場は、やっと営業開始出来たみたいで、良かったですね。

ちなみに、自分は、昔、複雑骨折してから、スキーを辞めた

根性無しです。

という訳で、今夜も飲み会、新年会です。

出発前に、怖い話、アップしていきます。

それでは。



自分はかなり昔、小さい頃から今の場所に住んでいる。

元々は事情があって鶴来の方に住んでいたのだが、確か、保育園に

あがる頃には、もう既に今の場所に住んでいたと思う。

だから、幼稚園、小学校、中学、高校、大学とずっと今の場所に建つ

家で過ごしてきた事になる。

社会人になって、数年後には、親が別の場所に新築を購入した為、

それからしばらくの間は、その家で暮らすことになる。

そして、その間は、借家として、第三者に賃貸していた。

だが、兄が結婚して同居し始めると、実家にも居づらくなり、元々

住んでいたこの場所に一人で住むようになった。

で、その後、自分も結婚するわけだが、そのまま、今の場所に

家を建て替えして住むようになり、現在に至る。

で、その場所、つまり、今、俺が住んでいる場所なのだが、数年前まで

隣には、病院があった。

その病院は、俺が最初にこの場所に引っ越してきたのと、ほぼ同時期に

現在の場所に移転してきたものであった。

一応、入院施設も完備した5階建てであり、家族の居住スペースも

兼ねていた。

というのも、その病院には、2人の姉妹がおり、歳も近かった為、俺と兄の

兄弟と昔はよく遊んでおり、その内部にも入った事があったから。

だが、中学生になると、姉妹は付属中というエリートコースへ進み、

俺達兄弟は、庶民的?コースへ進んだ為、それ以後、会話をする事も

無くなってしまった。

そして、その後、その病院は、ある噂により、衰退の一途をたどる。

まあ、その、ある噂にはあえて触れないが、とにかく、その病院は

ある意味、廃墟化してしまう。

病院が開いているのは、昼間の2~3時間のみ。

その他の時間は、???

そんな感じだった。

そして、実は、俺の部屋は、その病院に面していたので、部屋で

寝転がっていても、ギターを弾いていても、ふと顔を上げると、

いつも、その病院が視界に入ってしまう。

すると、最上階の5階の部屋の窓が開いており、いつも照明の明かりが漏れていた。

部屋の壁なども少し見えており、少し女の子っぽい趣味に感じた。

その日以来、いつ見ても、その部屋の窓は開いており、常に明かりが

漏れていた。

朝であろうと、昼であろうと、そして夜であろうと。

だから、昔、遊んだ事のある姉妹のうちのどちらかが、あの部屋に住んでいるのかな、

とずっと思っていた。

そんなある日の朝、いつもの様にカーテンを開けた際、ふと見ると、いつもの

病院の最上階の窓が開いており、そこからクラシックらしき音楽が聞こえていた。

やはり勉強の出来る方は、聞く音楽も高尚なんだな、と思い

何気に聞き入っていると、突然、窓から女性の顔が突き出てきた。

突き出てきたという表現も変かもしれないが、本当に突然、ニョキっという

感じで、長い首と顔が出てきた。

あまり突然だったので、思わず、ビクっとなってしまったが、まあお隣さん

でもあるし、一応、こんにちは、という意味で会釈をした。

が、その女性は、完全な無表情で、ジッとこちらを見つめているだけ。

なんか感じ悪いな!と思いつつ、窓から離れる俺。

そして、色々と部屋で用事を済ませたり、外出したりと忙しく動いた。

で、夜になって、部屋のカーテンを閉めようと、窓に近づく。

そして、ふと、思い出し、例の部屋の窓を見た。

びっくりした。

朝と全く同じ状態で、その女性は、窓からまがい首を出している。

だが、まあ単なる偶然だろ、くらいにしか感じなかったのだが。

その後も、やはり気になった俺は、30分おき位に、その部屋の窓を

見てみた。

が、いつ見ても、その女性は、窓から長い首を出して、こちらを見ている。

さすがに、マネキンなのかも?と思い、まじまじと見てみるが、

確かに瞬きもするし、僅かに動きもあるので、人間には間違いなかった。

ただ、人間の女性にしろ、なんにしろ、常識はずれのものとは、あまり

近づきたくない、と考え、それからは、自分部屋の窓は、病院側ではなく、

別の窓を開けるようになった。

暫くすると、そんな事もすっかり忘れて、普通の生活に戻った。

だが、病院側の窓だけは、不思議と開ける気にならなかった。

そして、その年の夏前だったと思うが、台風が来た際、急にテレビの

映りが極端に悪くなった。

実は、隣に5階建ての病院が立った際、やはり建物の影響でテレビの

映りが悪くなり、その病院に頼んでテレビのアンテナは病院の屋上に

設置させて貰っていた。

だから、今回も、テレビの映りを直す為に、昼間、病院の診察時間中

に、病院の屋上に設置してあるアンテナを調整させて欲しいとの旨を

病院の院長にお願いした。

勿論、二つ返事で、OKして貰い、院長と一緒に、屋上へと登る。

屋上までの階段を二人で上りつつ、久しぶりということもあり、色々と

話してみた。

すると、診療時間以外は、その病院は無人であることが分かった。

確かに院長の言うとおり、診察室のある1階から上、つまり2階以上は、

古く埃がかぶった家具などが放置されたりしており、完全に廃墟と化していた。

すると、突然、あの5階の窓からの女性の顔が浮かんだ。

なので、いまさら、という気持ちもあったのだが、勇気を出して聞いてみた。

すると、

見て分かると思うが、今のこの病院は、完全に無人だし、そんな事は

あり得ないよ。

しかも、2階から上の電源は、配電も落としてあるし、また、警備会社の

セキュリティも一応、設置してある。

だから、誰かが、その部屋に入ることも不可能な筈だよ、と。

そして、間隔を置いて、最後に一言付け加えた。

それに、昔、住んでいた娘二人は、一人は外国で生活しているし、そしてね。

もう一人の末の娘は、原因は言えないが、ある事故で死んでしまったんだよ。

昔は、ちょうど君が見たという部屋で生活してたんだが。

だから、まあ、もしかしたら、その死んだ娘が懐かしくて、その部屋に

来てるのかもしれないな、と。

その後、そそくさと、屋上のアンテナを直し、さっさと病院を出た。

そして、その日の夜。

もう夜中の1時も回ったころ、ある異変に気付く。

その夜は、ずっとヘッドフォンで音楽を聴いており、気付くのが遅れた

のだが、音楽が止んだ時、窓がガタガタと震えているのが聞こえた。

いつもは使わない病院側の窓手であった。

風が強いのか?

そう思い、窓のロックがしっかり掛かっているか確認する為に、窓の

カーテンをサッと開いた。

すると、そこには、窓に顔を近づけるようにして窓を開けろと

言わんばかりに、サッシ窓を叩く女がいた。

その女は、間違いなく、あの窓から見えていた、あの女性だった。

ただ、あの時の無表情とは違い、必死に口をパクパクさせながら、

その目は明らかに、怒っていた。

そして、最初、窓の外に浮かんでいるのかと思った女性は、どうやら、

例の5階の窓から、首だけを伸ばし、そして、窓には、頭をゴンゴンぶつけていた。

その顔は、かなり大きく、通常の人間の顔とは比較にならない程だった。

俺は、とっさに窓を閉めた。

見てはいけないもの、だと感じた。

そして、意識が同調しても危険だと。

そのまま、動悸が収まらない状態であったが、何とか、自分自身に、

何事もなかったと言い聞かせるように、再び音楽を聴くことにする。

先程よりも、大音量で。

その後、何度か、ヘッドフォンをずらして、音を確認したが、窓に

頭をぶつけている音は、ずっと消えなかった。

そして、そのまま知らぬ間に寝入ってしまい、朝になると、その音は

消えていた。

そして、それ以後、俺がその窓のカーテンを開けることは完全に無くなった。

それから、数年後、その病院は取り壊される事になり、今では、別の

平屋の建物が建っている。

が、俺は、今でも、かつて病院が建っていた場所の窓を開けることが

出来ないでいる。

その廃病院は、実在した。


  


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2016年01月14日

家族のようなモノの恐怖!

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日も寒かったです。

明日も、きっと寒いでしょう!

そして、週末も仕事関係の新年会のオンパレードです(泣)

風邪ひかないようにしないと!


それでは、怖い話、スタートです。


これは俺が子供の頃の話である。

本当に幼い頃、たぶん小学校の低学年の頃だったと思う。

ただ、そんな幼い頃に体験した記憶がトラウマのように今でも

しっかりと脳裏に焼きついている。

当時、父親は、銀行員ということもあり、毎晩帰りが遅く、子供にも

とても厳しい人だった。

だから、その頃は、父親に対しては、怖いという印象しかなかった。

母親は、そのぶんというか、とても優しく面白い人間だったのだが、

看護婦であり、やはり忙しく、子供と接する時間もあまり取れなかった。

そして、兄弟としては、兄が居たのだが、なかなか活発な人間であり、

弟の世話よりも、常に友達と遊んでばかりいた。

だから、年に一度とか、家族で外食に出掛けるのがとても楽しみで

あり、その頃の俺にとっては、家族が揃うのは、そういう時だけ、

という印象があった。

そんな感じであったから、俺自身も、いつも友達と遊んでばかりいた。

確かに友達と遊んでいると、時の経つのも忘れてしまう位に楽しかったし、

また色々と学ぶ事も多かったと思う。

ただし、夕方が近づいて来ると、その楽しさが、一変していつも寂しさに

変わっていた。

いつも遊んでいたメンバーは5~6人くらい居たと思うのだが、いつも、

夕方が近づいてくると、一人、また一人と家族のお迎えがきて、家族と一緒に

家に帰っていく。

そして、いつも最後にひとり残るのは俺だった。

正直なところ、家族が迎えに来た時の友達の顔には、嬉しさと共に、どこか

優越感みたいなものも感じられて、それが常に俺の寂しさを助長した。

ただ、家族が皆、忙しいのは理解していたし、迷惑も掛けたくはなかったのだが、

やはり誰もいない家に帰るのは避けたかったので、一人になっても、家族の

誰かが帰宅しているであろう時間帯まで、一人で公園などで遊んでいた。

ただ、一度だけ、家族が迎えに来てくれた事があった。

しかし、それが、今回お話しするトラウマな話である。

その日も、学校が終わると、友達を誘い、近くの公園で遊んでいた。

いつものように5~6人くらいで。

どんなくだらない遊びでも、友達と居ると、全てが最高の時間になっていた。

そして、夕方が近くなる。

その日は不思議と、友達の家族は、まだ誰も迎えに来てはいなかった。

その頃は、誰かの家族が迎えに来る瞬間の寂しさを誤魔化すように、夕方に

なると、出来るだけ周りを見ないような習慣になっていたのかもしれない。

だから、その日も、誰かの家族が迎えにきても気付かないように、遊びに

没頭していた。

すると、どこからか、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

おーい、○○

思わず顔をあげ、辺りを見渡すと、あろうことか、俺の家族が全員揃って

俺を迎えに来てくれていた。

いつも憧れていた光景だった。

じゃ、家族が迎えに来たから、俺帰るわ!

と言う俺の顔は、たぶん凄いドヤ顔になっていたかもしれない。

それくらい、嬉しかったし、それくらいの事でも俺にとっては、もの凄い

優越感があったから。

それじゃ明日、またな!

という友達の言葉に、片手で挨拶しながら、俺は家族のもとに走り寄った。

その時の父、母、兄は、いつもとは全然違う満面の笑みを浮かべていた。

そして、

今日は、どうしたの?

と聞く俺に

うん。ちょっとな。

今日は、折角だから少し散歩して帰るか。

と、ぶっきらぼうに答える父。

さきほど見た満面の笑顔からは、拍子抜けするような声だったが、

それでも、家族が全員で迎えにきてくれたという事実で、俺は

完全に舞い上がっていた。

そして、母親に手を引かれて歩き出す。

家とは、完全に真逆の方向に向かって、家族は歩いた。

5分、10分、30分、もうどれくらい歩いただろうか。

俺一人では、絶対に来ないであろう土地であり、今、自分が何処を歩いて

いるのかすら、全く分からなかった。

子供の足で、これだけ歩くと、さすがに足がしんどくなってくる。

なので、

ねぇ? どこまで歩くの?

と聞く俺。

しかし、誰からも、返事は返ってこなかった。

確かに、家族と一緒に帰宅するのは、夢のような出来事ではあったが、

俺の足は、もう限界が近づいていた。

ねぇ?ねぇ?

と俺の問いかけも頻繁になってくる。

すると、うるさい。さっさと歩け!

という父の声。

それならば、と思い、いつも優しい母に、同じように

ねぇねぇ、何処まで歩くの?

と聞いてみた。

すると、

お前があまりにも言う事聞かないから、お前を捨てに行くんだから。

黙ってついておいで!

と冷たく突き放された。

その父や母の言葉よりも、その時、ずっと違和感があったのは、

いつもの父や母の声とは、少し違うということ。

そして、さきほどの俺の問いかけに、母は、お前、という言葉を使ったのだが、

俺が記憶している限りでは、母は俺の事を、お前と呼んだ事は一度も無かった。

機嫌が良い時は、○○ちゃん、普通で○○、怒っていても、あんた、という

感じだった。

もう辺りは、夕暮れがかなり濃くなり、夜も近いという感じだった。

俺は、先程までの嬉しさは何処かへ消えて、今はもう、孤独感や怖い、という

感情で満たされていた。

そして、俺は、色々と考えてみる。

いつも、俺が寝てから帰宅する父が、こんな時間に帰宅するのも妙だったし、

母親も、病院が、そんなに早く終わる筈もなかった。

そして、さきほどから、チラッと見ていると、父も母も兄も、迎えに来てくれた

時と同様の満面の笑みを浮かべている。

たぶん、周りの人間から見たら、とても幸せな家族にしか見えないことだろう。

しかし、あんなに嬉しかった家族の笑顔が、もうその時には、俺に恐怖感しか

与えてくれていなかった。

俺は、なんとか、逃げる術を考えた。

今でも何故、あの時、家族から逃げようとしたのか、は自分でも分からない。

ただ、そうしなければ、終わりという事が、子供心らも、直感として

感じられたのかもしれない。

しかし、母親の手は、歩いている間中、必要以上にしっかりと俺の手を

握り締めていた。

とても、子供の力では振りほどけないくらいに。

なので、母親にお願いしてみた。

ねぇ、お母さん。

さっきから、もう手が痛くなっちゃってるから、握る手を替えてくれない?

と握られているのとは、逆の手を差し出す俺。

手が痛くなくなれば、ちゃんとついて歩けるからさぁ!

と更に続ける俺。

その母は、一瞬、困った顔をしたが、それまで握っていた俺の手を、離した。

今しかなかった。

俺は、すぐに身を翻して、走り出した。

今、自分が何処にいるのかは分からなかったが、いつも遊んでいた、

高圧電線の高い鉄塔が見えたから、それを目印に全力で走った。

自分が身を翻し、走り出したとき、その家族は、声を出す事もなく、俺は

もしかしたら、このまま無事に走り続けられるのかも、と思った。

が、次の瞬間、後ろから聞こえる足音。

タッタッタッとかなら、走って追いかけて来ている、とすぐ分かるのだが、

後ろから近づいて来る足音は、ズッズッと靴の底を摺りながら、足を滑らせて

いるかのような音だった。

そして、その音は、あっという間に、俺の背後まで近づいた。

が、それ以上は、何故かその足音は近づいて来なかった。

まるで、すぐ近くまで近づいて、俺が力尽きるのを待っているかのように。

だが、火事場の馬鹿力というか、子供とはいえ、やはり死に物狂いだと

日頃の能力以上の力が出るのかもしれない。

俺は、いつもなら、とっくに疲れて止まっていた筈の距離を走り続けた。

しかし、その間、不思議な事に、俺が走る道には、歩いている人と一人も

すれ違わなかった。

そして、それは、俺の知らない土地を過ぎ、俺が日頃からよく知っている

土地に入っても、人が一人も居ないのだ。

今、俺は、別の世界に連れてこられてしまって、もう家族とは会えないのかも?

そう思うと、涙がこぼれたが、俺には走り続けるしかなかった。

そうして、とうとう自宅の近所を通り過ぎ、ついに自宅が見えるところまで

来ていた。

だが、追って来る足音は、まだ背後から聞こえている。

俺は、自宅の玄関に鍵が掛かっていたら、アウトだな!と思いつつ、走る足に

力を込める。

そして、家の前まで来ると、そのままの勢いで玄関の引き戸を引いた。

鍵は掛かっていなかった。

帰りが遅かったのを心配していたのか、母親が駆け寄ってくる。

どこを遊び歩いてたの?

と怒られたが、そこにいる母は、いつもの母だった。

それじゃ、さっきの母は?

そう考えると、背筋がぞっとした。

それから、先程の家族が家に入ってこないか、ビクビクしていると、俺の話を

信じてくれたのか、母が父に電話で早く帰ってくるように頼んでいた。

その後、父が警察に通報し、家に事情聴取に来たが、どちらかというと、

夢でも見たんじゃないか?という顔をしていた。

が、その警官に対しても、母親が、どうして子供のいう事を信じないんですか?

と言ってくれているのがとても心強かった。

その後、父も心配して早く帰宅してくれて、ようやく安心して

布団に入った。

その晩は、母親が心配して、ずっと添い寝をしてくれたのが、これまた

嬉しかったのを覚えている。

その後は、その家族みたいなもの、とは遭遇していない。

それは、体験した事実である。







  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:11Comments(4)

2016年01月13日

隣で寝ていたモノ!

サインディスプレイ部  営業のKです。

寒いですね。

それに、家には受験生が居ますので、更に

寒さが増幅しています(涙)

早く、受験なんて終わってくれ~!

というわけで、今夜も懲りずに怖い話。

いきます!


これは、かなり仲の良い友人から聞いた話である。

友人は、新婚当時、奥さんと同じベッドで寝ていたらしい。

当然、今では、子供も生まれて、なんとなく、別々の部屋で寝るように

なってしまったというが、それ以外に、彼には奥さんと、いや、

相手が誰であろうと、一緒に寝るのが怖くなってしまうような体験を

した事があるという。

新婚当時、当然ラブラブ状態?であるから、何をするのも一緒、

外を歩く時も、家でテレビを見ている時も、手をつないでいる、という

くらいに仲が良かったのだという。

だから、寝ている時も、常に手をつないで寝る、という感じだった。

彼は、若くして、無理をしてでも、奥さんに喜んで欲しいと、新築の

家を建てた。

場所は、かなり辺鄙な田舎だったが、建物は、それなりに立派であり、

俺も新築祝いに駆けつけた時は、その立派な家の造りに思わず、

嫉妬してしまった程。

それほど、大きな家だった。

1階は、大きなリビングとキッチン、そして、和室とトイレと浴室。

2階には、大きな寝室と、洋間が3部屋。

その広い寝室で、彼ら夫婦は寝ていたという。

その晩も、夜、寝る時、一緒にベッドに入り、手をつないで寝たという。

そして、夜中に、彼は目を覚ました。

つないでいる筈の奥さんの手は、無かった。

そして、ふと横を見ると、奥さんは、横には寝ていなかった。

あれ?トイレにでもいったのかな?

そう思って、耳を澄ます彼。

しかし、階下からは、特に音は聞こえない。

トイレじゃないのかな?と思い、起きかけた時、階段を上る音が聞こえた。

ゆっくり一段一段。

そして、2階に上がりきると、寝室のドアが開いた。

彼は、やっともどってきたか!と安心して、何も疑わなかったという。

そして、目をつぶって寝たフリをしていたという。

びっくりさせようと思ったそうである。

そう思って待っていると、彼の寝ているベッドに、入ってくる奥さん。

いつ、びっくりさせようかと思っていると、突然、奥さんの手が、

彼の手を握った。

異様に冷たかったという。

いや、血行が悪いとか、そういうレベルではなくて、強いて例えるなら、

亡くなって、棺おけの中でドライアイスを備え付けられて横たわっている

死者のような冷たさだったという。

彼は、こんなに手を冷たくして何をしていたんだろう?と思い、薄目を

開けて、横で寝ている奥さんを見た。

が、それは、彼の奥さんではなかった。

ガリガリに痩せ細った知らない女の顔が、そこにあった。

年は、それほど老けていないようにも見えるし、老婆のようにも

見えたという。

そして、長い髪は、バサバサに手入れのカケラもなく、口は大きく切れ上がり

例えるなら、

般若のような顔だったという。

彼は、大声を出しそうになったのだが、なんとか堪える事が出来た。

が、体の震えは止まらなかった。

手の冷たさと、そして恐怖から来る震えだった。

彼は、奥さんをびっくりさせるどころか、彼自身が、その現実を

いまだに理解できなかった。

当然かもしれないが。

彼は、そのまま寝たフリを続けるしかなかった。

勿論、その寝たふりは、遊び心からではなく、命を守る為に。

だが、横に寝ている女は、彼を起こそうとするかのように、つないだ手を

更に強く握ってくる。

そして、彼の体も何度と無く揺り動かされた。

すると、次の瞬間、横で寝ているその女は、彼の手を離した。

時計の音しか、聞こえなかった。

もしかすると、横の女は、もういないのかも?

そう思って、彼は、再び薄目を開けて、現状を確認しようとした。

次の瞬間、彼は、息が止まるかと思ったという。

その女の顔が、彼の顔に密着するくらいにピッタリとすぐ目の前にあった。

その顔は、ニャーっと笑っていた。

小さく、ヒッと声を出してしまう彼。

すると、その女は、その冷たい手で彼の首を絞めてきた。

薄ら笑いを浮かべながら。

そのまま、彼は気を失う。

そして、次に目が覚めた時、朝が来ていた。

そして、トントンと軽快に階段を上る音がして、寝室のドアが開いた。

恐怖で硬直している彼に、いつも通りの奥さんが、

おはよう!起きてね!と明るく声を掛けたという。

本当にいつも通りの奥さんがそこにいた。

アレは夢だったのかと思い、一瞬ホッとするが、1階へ下りてから、

鏡をみて、彼は愕然とした。

彼の首には、しっかりと細い手の跡がついていた。

そして、彼の手にも、しっかりと強く握って出来たであろう手の跡が

しっかりと残っていた。

一応、奥さんにも聞いてみたらしいのだが、

なにそれ?

私、ずっと横で寝ていたよ!

と言う。

しかし、それ以後は、彼には、そのような怪奇体験はないという。

これだけでも怖い話なのだが、彼が最後に言った言葉が、

俺には一番怖かった。

あのさ。

あの晩、よこに寝ていた女だけど、今、冷静に考えてみると、実は

妻に似ていたような気がしてる。

もしかして、あの時の女は、妻の深層心理が作り出した妻の分身だと

考えると、女って怖いのかも、とぞっとするよ。

不思議と否定できない気がしてしまう言葉である。

これは、当然、実話である。








  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:20Comments(2)

2016年01月12日

友人は事故にあった!

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日は本当に寒い一日でした。

これから夜にかけて更に寒さが増しそうですので、

皆様、風邪も含めて、お体、ご自愛くださいませ。

それでは、細々と怖い話始めます。


以前、友達の女性が事故にあった事があった。

車は彼女が運転していたのではなく、男友達が運転していたという。

事故の状況は、対向車に側面からぶつけられて、彼女の乗った車は、

その反動で跳ばされ、停車していた大型トラックの車体の下に

潜り込んで、止まった。

事故の瞬間、彼女は、死んだ、と思ったという。

スピードも出ていたので、エアバックが作動したとはいえ、かなりの

衝撃だったそうだ。

その後、彼女は、すぐに意識を取り戻した。

周りのザワザワした煩さと、体の痛みが、彼女を目覚めさせたようだ。

まあ、そのまま意識を失っていたら、たぶんそのまま死んでしまっていた

だろう、と後から医者に聞かされて、ゾッとしたそうだが。

車は、トラックの下に奥深くまで潜り込んでしまっていたから、周りの

状況は確認出来なかったそうだが、サイレンらしき音や警官やレスキュー

らしき声は、その時点では、全く聞こえてこなかった。

両足は完全に車に挟まれ、頭からは出血し、顔も、どこかにぶつけた様で

大きくスパッと切れて、口の中も血でいっぱいだったという。

だが、不思議と彼女は冷静だったという。

だから、冷静に、今の自分の体の状態を把握しようとした。

両足は、骨折しているのか、全く動かず、力を入れると激痛が走る。

顔と頭は、鈍く痺れる様な痛みがあり、顔全体が腫れているのが分かる。

手は、右手は、あらぬ方向を向いていたので、あきらかに骨折している。

だから、見ないようにしたらしい。

そして、唯一、左手だけが動くのだが、挟まっている為に、動かせるのは、

肘から前の部分だけだった。

内臓も、やられているらしく、鈍い嫌な痛みがあった。

もしかして、やっぱり死ぬのかな?

死ぬんだったら、最後に家族にだけはもう一度会いたい、と強く思った。

そして、となり、つまり運転していた男友達のほうへ耳を済ませてみる。

正直、生きているのか死んでいるのかも分からないほど、息をする音も

何も聞こえてはこなかった。

その間、何故か、彼女の耳には、周りの雑踏の音も、事故見物している

であろう、野次馬の声も全く聞こえず、ほぼ無音の世界であり、時間も

事故発生からどれだけ経過しているのかすら、分からなくなっていた。

とにかく、早くここから出して欲しい!

彼女は、そう願った。

すると、突然、すぐ横から、声が聞こえたという。

お姉ちゃん、死にそう?と。

最初、レスキューが来てくれたのかと思ったそうだが、その声は

明らかに男の子の声だった。

彼女は、痛みをこらえて、首と目をその声の方に向ける。

すると、そこには、学校の制服を着ているような男の子が助手席の窓に、

もたれかかる様にして、顔を覗きこんでいた。

痛いよね?

痛そうだもん!

だから僕、お姉さんを助けに来たんだ!

だって、痛いのは、お姉さん、嫌でしょ?

だからね。目を閉じてみて。

そうすれば、お姉さんの痛みは嘘みたいに消えるんだよ。

さっきも隣のお兄さんに、教えてあげたらね。

もう痛くないんだって。

だからさ。お姉さんも!

彼女は、一瞬、痛みが消えるなら・・・とその男の子の言うとおりにしようと

思ったそうだが、そもそもこんな狭い空間に、その男の子はどうやって、

入ってきたのか?

そして、その男の子が、ずっと話しかけてきている間もその男の子の口は

一度も動いていなかった。

もしかして、これが死神なの?

そして、

やっぱり私、死ぬんだ?

そう思ったのだが、やはり、もう一度だけでも家族に会いたいという

彼女の気持ちは強いものだった。

だから、痛い首を少しだけ左右に振って、イヤイヤ、と意思表示したという。

すると、その男の子は、

あんまり、無理やりっていうのは、したくないんだよねぇ?

と言う。

その時の何とも気持ち悪い薄ら笑いで、彼女は、その男の子が自分を

死なせたくてしょうがないんだ!、という事が分かった。

すると、今度は、その男の子は、車の中に体を入れながら、唯一動く

彼女の腕をギュっと掴み、外に引っ張ろうとした。

激痛で、顔が歪み、意識が飛びそうになった。

やはり、この男の子からは、逃れなれないのか?

そう思った次の瞬間、急に周りの音が耳に入ってきた。

こりゃ、酷い。

○○を持って来い!

生存者はいそうか?

明らかにレスキュー隊員であるのは明白だった。

彼女は、口の中に溜まった血液を吐き出しながら、最後の力を振り絞って

小さいながらも、何とか声を出す事か出来た。

すると、おーい。生存者がいるぞ!

頑張ってくださいね!

もうすぐに出られますからね。

大丈夫ですよ。

ちゃんと助かりますから。

と、まるであの男の子とは、真逆の言葉を掛け続けてくれたという。

すると、その男の子は、

チッという声を出して、そのまま離れていった。

その後、色んな機材を使い、かなりの時間をかけて、彼女は事故車の

中から救出される事になるのだが・・・。

その間も、ずっと、その男の子は、彼女の近くに居て、じっと彼女を

見つめていたという。

あの薄ら笑いを浮かべながら。

結局、彼女は、両足と右手、そして内臓損傷という状態で、緊急手術を

受けた。

そして、約1年という長い年月が掛かったが、なんとか無事に退院する事が

出来た。

しかし、彼女が緊急手術を受けている時も、集中治療室に入っている時も、

いつも傍らには、あの男の子が居て、

ねえ、まだ?

と声を掛けてきたという。

そして、余談だが、彼女と一緒に車を運転していた男友達も、奇跡的に

一命を取り留めたということである。

では、あの時、その男の子が言ったのは?

嘘をついて、連れて行こうとしたのか?

非常に謎が残り、興味深い話だと、感じた。

事故車に現れる男の子は実在する。








  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:44Comments(1)

2016年01月11日

昔、そこには処刑場があった。

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日で連休も終わりです。

少し気持ちも下降気味ですが、

怖い話、始めさせて頂きます。

それでは


昔、ある人から、俺の通っていた中学校が、かつて、藩の処刑場だった、という

話を聞いたことがあった。

そういわれると、やはり気になるもので、自分なりに調べてみると、

確かに、金沢市では、A川沿いの川原と同様に、我が母校近辺も、刑場で

あったようである。

そのせいか、A中学もそうであるように、我が母校であるI中学校も、

それなりに、怪奇現象の噂には事欠かなかった。

夜になると銅像が動き出すなどの何処にでもある学校七不思議は当然

のごとく存在したが、それ以外にも、色々と話も聞いたし、実際に

体験したりもした。

実は、以前、このプログで書いた、心霊写真も、この中学時代に

撮影した物であり、今現在も、その写真に映りこんだ顔は増え続けている。

ちなみに、その他にも、俺自身が体験した不可思議な現象としては、

1.音楽が聞こえてきたので、ドアを開けたら、突然、音が止み、誰も
居なかった。

2.渡り廊下の上には、通常、登る術は無いのだが、ある日のお昼時間に
そこに3人の顔だけが並んでいるのが見えた。これは、当時、殆どの
生徒がみている。

3.部活をしていた時、ちょうどプールの上を、生首が飛んでいるのが
見えた。
(目撃者、多数)

こんな感じである。

そして、最も恐ろしかった出来事が今から話す出来事である。

俺は、中学時代、陸上部に所属していたのだが、ある日、日曜日に

学校に部活で使う道具の忘れ物を取りに行った事があった。

学校に内緒で、忍び込んだ休日の学校は、当然誰もおらず、静まり返っていた。

目的の道具を取ってきた俺は、どうせなら、という事で、学校の回りを

一人で走ることにした。

誰もいない学校は、ある意味不気味ではあったが、逆に一人で黙々と

走るには、誰の邪魔も入らず、なかなか走りやすかった。

異変に気づいたのは、学校の周りを数周回った時だった。

誰かが、体育館に続く廊下を歩いていくのが見えた。

え?誰かいるのか?

そう思った俺は、走るのをやめて、その廊下を凝視した。

すると、大勢の人、男も女もいたと思うが、それらの人が、ゾロゾロと

廊下を移動していく。

しかも、皆、俯き、疲れ果てているような感じで。

更に良く見ると、それは、あるで動く歩道にでも乗っているかのように

体が全く上下することもなく、スーッと右から左へ移動していった。

なんなの、あれ?

怖いという気持ちよりも、怖いもの見たさの気持ちがその時は勝っていた。

俺は、そーっと姿勢を低くすると、その列に近づいた。

その人達は、皆、現代のものではなく、古い時代の日本人が着ていたような

薄い生地の着物を着ていた。

その列が通りすぎるのをまって、俺は、廊下へと入り込む。

出来るだけ音を立てずに、そーっと着地し、通り過ぎた筈の人の列に

視線を戻した。

心臓が止まるかと思った。

その人の列は、急に進むのを止めて停止し、全員がこちらを睨んでいた。

俺は、とっさの事に気が動転してしまい、入ってきた側とは、逆にある。

中庭へと逃げてしまう。

馬鹿!ここに逃げたら、もう逃げ場が無いのに!

そう思い、そのモノ達が、そのまま、此方には来ないで、そのまま行き過ぎて

くれる事を願った。

が、その期待はすぐに無駄だと悟った。

そのモノ達は、身を翻して、廊下を戻り、先程、俺が居たであろう場所まで

戻ってきた。

その顔はどれも、普通とは言いがたく、そのどれもが、怒りや恨みに満ちた

目をしていた。

謝っても無駄という事は、すぐに分かった。

俺は、もうどうしようもなく、その中庭にある、とある部の部室の中に

逃げ込んだ。

だが、その部室には、鍵がついておらず、必死で扉が開かない様に、ドアノブ

を堅く握り締めた。

一瞬、そのモノ達は、ここには来ないのかと思った。る

何故なら、外からは全く歩く音が聞こえてこなかったから。

しかし、その期待はあっさり裏切られる。

突然、俺が隠れている部室の周りから、念仏の様な、お経の様な声が

聞こえてくる。

その声は、大きくなったり小さくなったりしていた。

そして、次の瞬間、突然、部室の壁がダンダンと叩かれた。

俺は、目をつぶり、必死でドアノブを更に堅く握る。

すると、、今度は、何者かが、外側からドアノブを回す力が感じられた。

とてつもなく、強い力。

とてもじゃないが、中学生の俺には、抗えない位の強い力。

それが、ドアノブをまわしきり、今度はドアを一気に手前に開こうとした。

俺は、ひたすら、ごめんなさい、と連呼しつつ、ドアノブを持って、強く

引っ張っていたが、どんどん、ドアノブに体が引っ張られるようになる。

そして、次の瞬間、ドアは、あっさりと開いた。

そして、そこには、無数の亡者が立っていたような気がする。

気がする、と書いたのは、実は、ドアが開かれた瞬間、一瞬、目にしたものの

恐怖で、意識を失ってしまったから。

その後、休日の見回りに来た用務員さんに発見され、助けられるのだが、

その時、見たモノの記憶は一切なくなっていた。

人間は、あまりに怖いものを見ると、脳が精神崩壊を防ぐ為に、記憶を

消去するという話を聞いたことがあるが、たぶん、そういう事なのだろう。

この中学は今も実在する。








  


Posted by 細田塗料株式会社 at 09:56Comments(2)