2016年11月30日

キャンプが趣味の友人の体験

こんばんは。

サイン・ディスプレイ部 営業のKです。

中西様、大阪ケロタ様、ちんぱん様、加賀市M様、N様、いつもコメントありがとうございます。

いつか、しっかりとコメントできるように致しますので、ご無礼をお許しください。

それと、ちんぱん様、金縛りに遭われているようですが、私などには大したアドバイスなど

出来ませんが、とりあえず、上を向いて仰向けで寝ないようにする(出来れば、横を向いて

心臓が上になるように寝ると良いかもしれません)

あと、四方(分らなければ部屋の四隅の角でも可)に出来るだけ多くの粗塩を置いてください。

量は多いほど効果があります。

普通は、これだけで大丈夫な筈ですが、もしも配置した粗塩が黄色く変色していたり、

塩の山が崩されているような場合には、速やかに神社へ行ってください。

行くだけではなく、出来れば、お清めを受けて、更に守護のお守りやお札を買ってきて、

それを身に付けて寝ていただければ、ほとんどが治まると思います。

有名でも無名でもしっかりと神を祀り、綺麗に掃除され保たれている神社なら、

どこでも大丈夫かと、思います。

ご参考になれば、幸いです。

ということで、なんか悩み事相談みたいな流れから始まりましたが、

今夜も怖くない話、いってまみしょう!


1人で車で出かけて行っては、キャンプをするのが趣味という

友人がいる。

しかも、彼の場合、人気が

無く、誰も来ないような山の中や森の奥、そして川や湖のほとりで

1人でひっそりとキャンプをするのを至上の喜びとしていた。

なんでも、便利な炊事場やトイレがある場所でキャンプをしても

白けてしまうそうで、やはり大自然の中のちっぽけな自分というものを

感じる事が出来るキャンプこそ、本当のキャンプだ、というのが

彼の持論だった。

そして、今から話すのは、彼が石川県内にある、とある山の中腹に

ある池のほとりでキャンプをした時の話である。

いつものように、昼間のうちに、現地に着き、テントを張ってから、

辺りを探索した。

そして、食べられそうな山菜や草を取り、燃えやすそうな木の枝を拾い、

暗くなるまでに、焚き火や夕飯の支度を済ませると、持参した酒を飲みながら

静か過ぎる静寂を楽しんだ。

そして、夕食が終わると、コーヒーを沸かし、ウォークマンを聞きながら、

至福の時間を過ごしていた。

その時、突然、聞いていたウォークマンから、ザーという雑音しか聞こえなく

なった。

おいおい、壊れるなよ。と思いながらヘッドフォンを外すと、テントの外から

ザッザッと誰かが草を踏み歩いてくる音が聞こえた。

幽霊の類は全く信じていない彼であるから、懐中電灯を持ち、テントの外を

くまなく調べた。

勿論、誰もいる筈も無く、風で草木が揺れているだけ。

彼は、風のいたずらだと確信し、再びテントの中へと戻った。

そして、再びウォークマンを再生すると、普通に聞くことが出来る様に

なっていた。

それから、暫くの間、好きな音楽を楽しんでいた彼なのだが、ふと

テントの入り口の方を見ると、入り口に人影のようなものが見え、彼は

ぎょっとした。

ただ、彼はお酒が回っていた事もあり、強気だったのか、

誰か知らないけど、もう遅いから明日にしてください。もう寝ます。

そう言って、テントの内側からしっかりと二重のファスナーを下ろした。

そして、いつものように、ランプの明かりを消し、携帯ラジオを

つけて、そのまま横になった。

そして、いつも聞いているFMの番組を聴いているうちに、そのまま

寝てしまった。

そして、次に彼が起きたのは真夜中の3時頃だったという。

相変わらず、ラジオは何かの番組を流していたが、彼は何かの視線を

感じて、ハッと起きてしまったのだ。

そして、その視線の元を目で探っていると、テントに張り付くように、

外からテントに顔を押し付けている、いくつもの顔があった。

彼は、大声を出しそうになった。

だが、声は出なかった。

というのも、もっと大きな恐怖に気付いてしまったから。

彼がテントの天井を向いて寝ている、その彼の顔の横に、

明らかに別の顔が居て、彼の横顔を見ていた。

彼が寝ている、すぐ横に、寄り添うようにして、誰かがこちらを

見ているのだ。

彼は恐怖で声が出なかった。

それどころか、恐怖で目を開けている事が出来なかった。

見てはいけない!という強い危険信号が、本能的に分ったらしい。

ただ、頭だけは不思議と冷静で、二重のファスナーを閉めてから寝た。

しかも、そのファスナーは開けられた形跡は無い。

ということは、誰かの足音が聞こえ、テントの外を見回っている時に

入ってきたのか?

だとすると、彼は、見回りから戻ってきてから、ずっとソレとテントの中で

2人きりで過ごしていた事になる。

そう考えると、更に恐怖が増した。

彼の耳や顔に吹きかけられる死臭にも似た冷たい息。

そして、彼の片腕から伝わってくるソレの体の冷たさ。

そこから連想できるソレは、間違いなく生きている人間ではなかった。

生きている心地はしなかった。

ただ、その姿だけは決して見ない、という強い意志だけが、彼を

支えていた。

まだテントの外には、顔を突き出している姿が幾つも見えていたが、

彼にとっては、今横に居るソレの恐怖が全てだった。

すると、突然、ラジオの音が消えた。

唯一、彼の支えになっていた音が消え、そこはもう虫の音しな聞こえない

世界になっていた。

ただ、先程まで聞こえていた呼吸音も、同様に聞こえなくなっていた。

彼は、

もしかして?

そう思い、そうっと目を開けた。

すると、そこには、先程まで、彼の横で寝ていたであろうモノの顔が

彼の目の前にいた。

女だった。

細長い顔に、細長い目、ベタっとした長い髪、そして、異様に大きな口。

そんな顔が、彼の目の前に被さるよう、笑っていた。

そして、その女の髪が彼の顔に垂れてきた時、彼は意識を失った。

次に彼が目を覚ますと、それらは全て消え、外からは、朝の光が

差し込んでいた。

夢だったのか?

彼は一瞬、そう思ったが、次の瞬間、その期待は裏切られた。

彼が寝ているテントの入り口の二重のファスナーは開かれ、そして

何かを引きずったような跡が、池まで続いていた。

彼は、急いで、その場から離れたのは言うまでもない。

そんな彼だか、いまだに、1人キャンプの趣味を続けている。

その危険な山の池は、石川県の白山市に実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:53Comments(4)

2016年11月29日

夢の中に現れる女

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

今週は木曜日まで、忙しい日が続きます。

結構、疲れ果ててます。

なのに、怖い話を書いている私は、一体何者なんでしょうかね?(笑)

ちなみに、私は怖い話を聞いたり読んだりするのが、苦手です(笑)

それでは、今日も全く怖くない話、いってみましょう!



これは友人の話。

彼はごく普通の家庭を持ち、妻と娘さんと幸せに暮らしていた。

特に悩みらしいものも無く、毎日が良い意味で平凡であった。

それが崩れてしまったのは、今年の春頃だという。

子供がまだ小さいので、奥さんが子供部屋で一緒に寝ている為、

彼自身は、1人で寝室のベッドで寝ているそうだ。

そして、変な夢を見るようになったのが、今年の春頃だという。

その変な夢とは、彼が座っていると、後ろから両手で目隠しされる。

聞いた事もない女性の声だから、知っている女性の名前を言うのだが、

どの名前を言っても、

違う。もう一回。

そう言われて、また別の女性の名前を言う。

しかし、またしても

違う。もう一回。

この繰り返しになるらしい。

そして、覚えてないんだね?と言って目隠ししている手を外す。

彼は慌てて後ろを振り返るのだが、もうそこには誰も居ない。

そんな夢なのだそうだ。

実際のところ、彼は、その夢の中に出てくる女性の声には聞き覚えが無かった。

だから、最初は、変な夢を見てしまった・・・という程度にしか

思わなかった。

だが、それから、彼は同じ夢を続けて見る様になる。

初めの頃は、週に1回程度だったのだが、その間隔は狭まり、ついには

毎晩、その女の夢にうなされる事になる。

というのも、彼がその夢で見る世界は、彼の自宅の彼の部屋なのであるが、

彼が目隠しをされている椅子の前には、何故か鏡が置かれており、

夢を見るたびに、少しずつではあるが、鏡の角度が変わっていき、

徐々に、目隠しをしている女の姿が見えるようになってきた。

その姿は首から下が見えている状態でも、明らかに人間の女性とは

思えないような姿であり、彼は恐怖した。

爪は伸び、骨だけのような手、そして異様に細い体。

そして、服を着ていない所から見える皮膚は焼け爛れたような、腐乱した

ような皮膚をしていた。

だから、彼は、毎晩、寝る前に、今夜こそは、あの夢を見ない様に祈り、

眠りに就いた。

だが、その祈りは届かず、彼は毎晩、その女に目隠しをされ、名前を

言い当てるように促された。

そして、ついに、その日が来て、彼は夢の中で、その女の顔を全て

見てしまう。

髪は抜け落ち、腐乱した顔からは、何か青白い液が垂れていたという。

見ないように視線を逸らせようとしても、それは叶わなかった。

そして、いつもは振り返ると居なくなる筈の女は、彼の背後に立ち、

満足そうに、今まで彼の目隠しをしていた自分の両手を満足そうに

見ていた。

そして、その顔でニターっと笑うと、

見ちゃったから、もうお終い!

そう言って、その女はスーッと壁の中へ消えた。

彼は、すぐにうなされるように起きた。

だが、その女の顔は、ずっと脳裏に焼きつき、消えなかった。

ただ、それから、彼の夢の中にあの女が出てくる事は無くなった。

その代わりと言っては、なんなのだが、それから、その女は夢の中

ではなく、現実に彼の前に現れるようになる。

車を運転している時、電車に乗っている時、食事をしている時、その他、

様々な状況下で、彼が視線を移した先に必ず、その女が立っていた。

彼は、ストレスと恐怖から日常生活にも支障をきたすようになった。

そして、ある日、彼は事故にあってしまう。

歩道から車道に飛び出したところに、運悪く車が走ってきて撥ねられたらしい。

とても生きていられる様な事故ではなかったという。

かなり長い間、集中治療室で生死の境を彷徨ったが、それでも、彼は

なんとか生還した。

見舞いに行った俺は、

よく助かったな!良かった!良かった!

と喜んだのだが、彼はずっと浮かない顔をしていた。

そして、その時、聞かされたのがこの話である。

そして、彼は続けた。

彼が、歩道から車道に飛び出したのではなく、その女に追いかけられ、車道へ

突き飛ばされたという事。

そして、彼を轢いた車とぶつかる直前、その女が運転席に後部座席から

身を乗り出し、ハンドルを掴んでいるのが見えたという。

そして、彼が轢かれて、救急車が車での間、集中治療室で治療を受けている

間、片時もはなれず、その女が彼のそばに居たという。

最後に、彼は、

こんな話しても、きっと誰も信じてくれないだろうけど?

と呟いたが、俺はその話が全て本当の事だと理解できた。

何故なら、今、話をしているその時にも、彼が話していたと思われる

女がずっと、彼を部屋の隅から睨みつけていたから。

その女は、実在し、誰の夢の中にでも出てくるのかもしれない。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:09Comments(4)

2016年11月28日

そのトンネルと橋には近づいてはいけない!後編

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

早速ですが、昨日の続き、後編をアップさせて頂きます。

まあ、怖くない話ですので、お気軽にどうぞ!


再スタートしてから、5分と掛からずにその○走大橋に着いた。

橋の手前で全員で相談する。

せっかく来たんだから、一応、探索しようよ、という意見と

さっさと橋を渡って家に帰ろうという意見。

勿論、俺は後者の方である。

先程のトンネルをずっと探索してきた挙句、ガセネタだと確信していて、

先程の恐怖体験である。

もう完全に疑心暗鬼状態である。

近くにある1台の自動販売機の明かりしかない、完全な闇。

さすがに車から降りる勇気を持つ者は一人もいなかった。

そこで、車でゆっくりと進み、ちょうど真ん中辺りで車のヘッドライトを

消してみよう、という結論に落ち着いた。

しかし、以前、何度も探索に来たこの大橋なのだが、今までも夜間に

訪れた事はあったのだが、その時とは完全に異質な橋に感じ、小さく感じていた

橋も、何故か大きな橋に見えてしまうから不思議だ。

そして車をゆっくりとスタートさせる。

車が交差出来ないくらいの狭い橋をゆっくりと進む。

霧も出ていない為、少し窓を開けて外の空気を吸おうとする者もいる。

何故か先程のトンネルとは違い、皆に余裕があるようだ。

俺と、もう一人の霊感のある女性を除いては・・・。

俺の中にある、危険に対するアラームが頭の中で鳴り響いていた。

絶対に止まるな!と。

そして、霊感女性も同じらしく、声に出して言った。

もっとスピード上げて、そして止まらないで、絶対に!と。

だが、車は橋の真ん中辺りで停車する。

どうして止まるの?

と語気を強める霊感女性に対して、

大丈夫だから!

と何の根拠も無い強気の言葉が返される。

そして、前方を照らす車のヘッドライトが消された。

完全な漆黒の闇だった。

その状態でどれくらいの時間が経った頃だろう。

暗闇にも目が慣れてきた時、全員の目が前方の一点に注がれる。

誰かが立っている。

背が低めの男性に見える。

さっきから居たか?あんな人?

誰もが心の中で首を横に振った。

そして、その時、突然、車のエンジンが停止する。

誰かが運転手に怒鳴る。

なんでエンジン切るんだよ?と。

だが、運転手は、エンジンは俺が切ったのではない、と言い返す。

そして、早くエンジンかけろよ、という声に促されてエンジンのキーを

廻す。

だが、セルモーター自体が動かないのか、鍵を廻すガチャガチャという

音だけが車内に響いた。

どうすんだよ?

だから俺じゃないって!

という言い争いが起こった時、誰かが声を上げる。

増えてる。人影が増えてないか?と。

全員が前方を見る。

確かに先程まで1人だけだった男性の人影は、明らかに増え、5人ほどに

なっていた。

そして、もしかすると、と後ろを振り返ると、橋の反対側にも、同じ位の数の

人影が見えていた。

ただ、それらは全く動こうとはせず、ただその場に立っているだけで

ピクリとも動かない。

どうする?

いや、車置いて逃げるにも、前と後ろから挟み撃ちされてるんじゃ

どうしょうもない。

すると、突然、同乗の霊感女性が言い放った。

あの人達は自殺した霊達。私達も仲間にしたいみたい。

だから、今から暫くの間、何が有っても動かないで死んだフリして。

じゃないと、全員が連れてかれるから!

なんで、そんな事までわかるんだ?という意見も有ったが、

車のエンジンも止まり、前後を挟まれた俺達に出来るのは、そんな事

くらいのものだった。

そんな感じのやり取りをしていると、左右の欄干を登ってくるモノが

見えた。

どこから沸いてくるのか、という位に大勢の亡者の姿。

俺達は、覚悟を決めて、全員が車内でうつ伏せになり、死んだフリを

決め込んだ。

そして、それと同時に、サイレンにも似たようなウーウーという周期的な

音が鳴り出した。

まるで、それぞれの耳元で鳴っているかのような大きな音だった。

そして、うつ伏せになっている俺達の耳には、ズルッズルッと何かを引き摺る

ような音や、それに混じってお経のような声も混じって聞こえる。

もう車の窓には、無数の亡者達が車の中を覗き込む様にして張り付いている

のは、見なくても分った。

そして、突然、車は揺すられる。

いや、揺すられるというよりも、車を力ずくでも橋から谷底に落とそうと

しているのか?

車は、ズッズッと少しずつではあるが、動いているのが分る。

この橋は、自殺の名所だけに、端から谷底までは少なく見ても50メートル

くらいの落差がある。

そのまま、落とされたら・・・。

俺は、死も覚悟した。

と、その時、偶然、車の前方からヘッドライトが見えた。

この先の集落に住む人が運転する車に違いなかった。

そして、急に車を揺らす力が消えた。

俺は運転手に向かって、

今だ。今しかない。エンジンかけて!

と怒鳴る。

運転手は、うつ伏せの状態で、車のキーを廻してみた。

すると、エンジンが一発で掛かる。

前方に立っていた亡者の姿も今はもう見えなかった。

俺達は、そのまま車を急発進させ、その場を後にし、無事に家まで

辿りついた。

その間、誰も口を開かなかった。

そして、家に着くと、全員がグッタリと倒れこんだ。

そのまま眠りに着く者も居たが、先程の緊張から眠りにつけない

者もいた。

その時、運転手と霊感女性が俺に聞いてきた。

俺達、なんで助かったんだろう?と。

それは、俺にもはっきりとは分らなかったが、何となく、感じたのは、

あの場所に居る亡者達も、そこで生活をしている人間達には負い目というか、

共存しなければいけない、怖がらせてはいけない、という暗黙のルールが

有るんじゃないのかな。

そう感じた。

何故なら、石川県では最恐の心霊スポットといわれる、あの鳥越の城でも、

心霊スポット探索のものには、あれほどの怪異を見せつけるのに、

地域住民には、そういう体験をした者は皆無だというのだから。

やはり、そういうルールというか共存のルールが存在しても

決しておかしくはない。

ただ、あの時、もしも、近隣住民の車が来なかったら、間違いなく、

俺達は死んでいただろう、と考えると、ゾッとして眠れなかった。

ちなみに、その時以来、そのトンネルと大橋には、近づいていない。

この鷹○○トンネルと○走トンネルは金沢市に今も実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:38Comments(1)

2016年11月27日

そのトンネルと橋には近づいてはいけない!前編

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

今日は、クリスマス・ライブの練習でした。

本番さながらトナカイの着ぐるみを着せられ、この寒さだというのに、

もうサウナ状態でした。

でも、新しいボーカルの女の子。

ミニスカ・サンタが似合ってました(笑)

それでは、今日も怖くない話、行ってみます。

かなり長いので、前編と後編に分けてます。

とりあえず、前編をどうぞ~




金沢市の末町を奥へ奥へと走っていくと、心霊スポットとしてかなり有名な

鷹○○トンネルと、更にその奥には、○走大橋がある。

たぶん、かなりの数の心霊マニア?や怖いモノ見たさの肝試し組が訪れて

いる場所なんだと思う。

ただ、実際に行ってみるとそのトンネルも真新しく綺麗であり、全く

おどろおどろしい雰囲気はないし、車の通行もそこそこ有る。

更に、その奥にある○走大橋も、古くはあるけれど、車の通行もそれなりに

あり、普通に農耕車なども通っているので、それほど恐怖は感じない。

しかも、大橋という名前に反して、かなり小さめの橋であった。

実際、その大橋を渡り、右手に行くと、途中に公園や駐車場、そして民家も

あり、そのまま走り抜けると、野田山の近くまで繋がっている。

だから、完全に生活圏であり、しっかりとした生活トンネルであり、

生活に必要な橋なのは間違いない。

実は俺はかなり前に、友人達と、鷹○○トンネルと○走大橋の間に出現するという

赤い洋館というものにとても興味を持った時期があった。

なんでも、現れる日と現れない日があるといい、そこでは自殺があったり、

幽霊の目撃も後を絶たないという事だったから、足繁く通った。

だが、結論としては、その赤い洋館なるものを見つけることは出来なかった。

なので、赤い洋館に通っているうちに、俺達の興味は次第に、トンネルと

大橋へと移っていった。

実際、トンネルに関しては、女性の霊が目撃されており、また大橋に

関しては、心霊スポットとしてよりも、自殺スポットとしての方が

有名なくらい、自殺が多かった。

自殺が多い場所には、霊が集まる、もしくは、霊が自殺者を呼んでいる、と

いうのが、俺の持論である。

先ずトンネルに関してだが、トンネルの横に脇道があり、そこを調べた。

車では通れないので、俺達は徒歩で散策した。

雑草がかなり生茂り歩を進めるのも容易ではなかった。

途中、意味不明な布や空き缶などが落ちていたのだが、きっと俺達と

同じような探索目的の人間が落としていったのか。

ただ、その脇道から見える景色はかなりの絶景だったのを記憶している。

そして、かなりの時間を要して、トンネルの反対側まで到着。

その後、トンネルを使い、また向こう側まで戻る。

噂によると、その女性の霊というのは、ずっとトンネルの中を行ったり来たり

しているそうなのだが、その時は、何も異常は感じられなかった。

というよりも、そのトンネル自体に、霊的なものを感じる事は無かったし、

トンネルの上に昔、お城が存在し、戦の時にその城から殺された武者が

落とされた、という事なのだが、そういう気配も感じない。

これはもうガセネタだな、という結論で落ち着いた。

そして、大橋に向かうのだが、俺達がその橋に着いたとき、ちょうど近くの

小学生が授業でその橋にて写生大会を開催中だった。

それでも、めげずに橋の上から下を覗き込んだり、色々と探索を試みるが、

そんな状況下では、霊の気配など感じる筈も無く、これまたガセネタという

事で落ち着いた。

そして、それから何度も同じように、そのトンネルと大橋を訪れたのだが、

何度行っても結果は同じだった。

だが、その考えは、ある日を境にして完全に覆される。

その日は、友人の大学時代の友達が来ており、俺も呼ばれて一緒に

色々と観光し、遊んだ。

そして、かなり遅い時間にファミレスで色々と話に花を咲かせていると、

その中の一人が、

そういえば・・・この辺に石川県で有名な心霊スポットは無いの?

と聞いてきた。

真っ先に浮かんだのは野田山なのたが、さすがにこの時間に行ったら

冗談では済まなくなるような気がして、それならということで

件のトンネルと大橋を提案。

あっさりと決定した。

時刻は既に午前2時を回っている。

俺と友人御一行様は、車1台に男4人、女1人が乗り、そのトンネルへと

向かった。

トンネルが近くなると、空気がどんよりと重くなる。

そして、外の空気も夏だというのに、とても冷たく感じられた。

それでも、何度も通った心霊スポットであり、ガセネタだという確信が有った

ので、全く気にもしなかった。

だが、いよいよトンネルに近づくとかなり濃い霧が出ていた。

視界はせいぜい20~30メートルといったところか。

何となく、いつもとは違う気配を感じた俺は、なんとなく車の窓を閉め、

ドアを全てロックする事を提案。

同乗している全員も何かを感じているのか、俺の意見に同調した。

それにしても、車を走らせ、末町を過ぎた頃から車には1台もすれ違って

いなかった。

何度も来たが、こんな事は初めてだった。

といっても、さすがにこんな時間に来るのは初めてであり、時間も完全に

深夜なのだから、それも当然かもしれない、と自分に言い聞かせる。

そして、トンネルの入り口に到着。

車を停止させる。

Aという男が、

“車を降りて、歩いてトンネルを渡りたい人、手を上げて!”

と言ったのだが、誰も手を上げる筈もない。

ただ、言い出した手前、引っ込みがつかなくなったAが車から降りて

1人でトンネルの右側の歩道を歩き出す。

この時、運転手以外は、全員少しのお酒を飲んでおり、その為、彼の

チャレンジ精神が怖さに勝ったのだと考えられる。

そして、Aは深夜だというのに、大声で歌を歌いだす。

やはり怖いのである。

普通なら絶対にそんな暴挙には出ないのだが・・・。

たぶん、車に乗っているのが男だけだったとしたら、きっとAも

1人で歩く事はしなかったと思うのだが、その辺は悲しい男の性という所か。

俺も、まあ何度も此処に来て、ガセネタという事が分ってるから、まあ

大丈夫だろう・・という程度に考えていた。

だが、その日のトンネルは明らかに違った。

歩き出したAの後を追うように車は発進したのだが、トンネルに入った途端、

強い耳鳴りに襲われる。

他の同乗者は何も感じないのか、窓を開けて、歩いているAを追い越す時、

“トンネルの向こうで待ってるぞ~!頑張れ~!“

と陽気そのものだった。

その窓を開けた時の何ともいえないような空気の冷たさと重さに

本当に大丈夫なのか?

と不安が頭をよぎる。

まあ、トンネルを歩いているAには霊感はゼロみたいであり、呑気に

居るんなら、早く出て来い!幽霊女!

とか叫んで楽しそうに笑っている。

まあ、単なる強がりにしか聞こえないが・・・。

そう思っていると、同乗の女の子がなにやら震えている。

どうしたの?

と聞く俺に

この場所、絶対に居ますよ。私、弱いけど霊感があるみたいなんだけど、

こんなに気持ち悪くて頭が痛くなる場所って初めてだから。

そんな会話をしていると、誰かが叫んだ。

あれ!あれって幽霊なのかな?と。

彼が指差す方を見ると、左前方から薄いブルーのワンピースを着た女性が歩いてくる。

いや、あれは近所に住んでいる普通の人だろ?

こんな時間に?しかも、ここから歩いて民家のある場所まで行くとしたら

1時間以上掛かるぞ!

じゃあ、やっぱりあれは幽霊なのかな。初めて見た!

そんな会話が車内で盛り上がっていた時、俺は固まってしまっていた。

以前、何度もこのトンネルに探索に来たのだが、俺達はずっとトンネルの奥に

向かって右側にいるものだと、何故か思い込んでいた。

しかも、この場所の歴史とか、お城の話などから、幽霊が出るとしても

間違いなく、当時の着物を着た女性の幽霊だと勝手に思い込んでいた。

しかも、以前の探索の時、たぶん1度か2度くらいは前方から歩いてくる

女を見た記憶があったのだが、俺達は勝手に地域住民と決め付けていた

という事になる。

そうこう考えていると、いよいよその女が近くなった。

髪は長いが、衣服と同様に乱れた感じはしない。

しかも、足にはちゃんと靴もはいている。

ただ、それが異様な事だと気付くのに時間は掛からなかった。

その女はうつむいたまま、ゆっくりと歩いている。

いや、歩いている動きはあるのだが、明らかに足が歩道から10センチ位

浮いている。

浮いて平行移動しているのだ。

車中の全員の目が、その女に釘付けになる。

俺は、もしかして、悪霊とかいうのではなく、ただこの場所に縛られている

可哀相な霊なのかもしれない。

だとしたら、そっとしておくのが一番かも・・・・。

そう思い、その女の方を見る。

車はいよいよ、その女とすれ違うくらいの場所まで来ている。

が、突如として、先述の俺の思いは覆される。

もう少しですれ違うと思った、その時、その女は突然顔を上げてこちら

を睨みつける。

そして、車の方へ走ってくる。

ドンっという音がした。

急ブレーキで停車する車。

運転手が、今のなに?轢いたのか?

と車のドアを開けて外に出ようとした。

が、俺は彼を制止した。

あれは絶対に人間じゃないから。

だから、別に人身事故を起こした訳じゃない。

それより、今、ドアを開けたら、ここにいる全員がアウトかもしれないぞ、と。

暫く沈黙が車内を包む。

そして、どうする?

と誰かが言った時、突然、車に飛び込んできた女が車の前方から身を起こし

ゲラゲラと笑い出す。

その姿は、もう完全に普通の人間の姿ではなかった。

服は破れ、顔も体中も血まみれであり、髪を振り乱す顔からは、その

異様にギラギラした目だけが光っていた。

悲鳴が車内を覆う。

だが、俺は運転手に大声で指示を出した。

車をバックさせてくれ!Aが心配だ!

それを聞くと、運転手は、慌ててギアをバックに入れ、急加速でバックする。

グングンとその女との距離が空いた。

と、その時、呑気に歌を歌いながら歩いてくるAが後方に見えた。

何が起こっているか、全く感知していない呑気な顔である。

急加速でバックしてくる俺達の乗る車を不思議そうな顔で見ている。

どうやら、Aには、先程の女も全く見えていないようであった。

が、その女には当然、Aの姿が見えている訳で、Aの姿を見つけるや、

スーっとこちらに向かって滑るように近づいてくる。

俺達は、車を歩いているAの横につけると、急いで車に乗るように言った。

だが、Aは意地を張って、なかなか車に乗ろうとはしない。

そこで、男2人掛かりで、無理やりAを車に乗せ、車を発進させようとした。

が、先程まで、こちらに近づいて来ていた女の姿が見えない。

慌てて、ドアをロックすると同時に左側のドアのノブが外側から握られる

音がする。

そして、突然、姿を現す女。

女は両手で窓にベタッと手を突き、

もう逃げられないから、と言って薄気味悪く笑う。

ただ、俺達には逃げる事しか残されていなかった。

車を急発進させて、トンネルの出口へと向かう。

その間、その女は、車の屋根に乗ったり、走っている車の窓に顔をつけて

止まって~と言ってくる。

そして、運転席から悲鳴が。

見ると、その女の手が床から出てきて、アクセルを踏む足を離そうとし、

ブレーキもかけようとしている。

止まれ~止まれ~、と。

絶対にアクセルから足離すなよ!と何人かでアクセルを踏む運転手の足を

押さえつける。

そうこうしているうちに、何とか、トンネルを抜けた。

すると、そこには、もう霧は全くない状態であった。

念のため、トンネルから少し離れた場所まで行き、車を停車させた。

そして、全員で車の外に出る。

車を確認すると、トンネルの中でドンっという音がしたが、車自体には

凹みも破損も見つけられなかった。

こんな処にいたら、またあの女が来るんじゃないのか?と心配している

奴もいたが、どうやら、あの女はトンネルの中だけしか移動できない

ようであり、辺りには、変な空気もなく、普通の夏の深夜に戻っていた。

もう、この先の大橋は止めておこうという意見もあったが、それだと

今通ってきた、あのトンネルをもう一度通る事になる為、仕方なく

この先にある、大橋を通って帰路につくことにした。

後編へ続く。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 17:44Comments(2)

2016年11月26日

ミマキ JV33-130の中古機のご案内!

SOLDOUT!

お買い上げ、ありがとうございます。


サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

最近、また怖いような怖くないような微妙な話をアップさせて頂いてますが、

以前、読んでいてくれた方々がまたしっかり読んでくれてたりしまして。

本当に感謝の極みでございます。

コメントも色々と寄せて頂いてますが、今のところ、ある事情がございまして、

コメントへの返信を自粛しております。

落ち着きましたら、またコメントへの返信もしっかりさせて頂きますので、

ご無礼をお許しくださいませ!

それでは、今日は

ミマキのJV33-130の中古機のご紹介をさせて頂きたいと思います。




実はこのプリンタですが、現在の所有者が同じプリンタを2台使用しておりまして、

それぞれ溶剤インクと水性インクをセットしており、そのうちの1台になります。

なので、このプリンタは、水性インクのタイプになります。




勿論、ミマキさんにて、点検・整備済みです。

印字幅や印字品質、そして印字スピードなどは溶剤タイプと同じです。

逆に、溶剤インクで使用していると、溶剤によって、色々な部分が

劣化したり溶けてしまったりするんですが、水性インクの場合は、

そういう心配も皆無です。

このまま水性インクとして利用するのも良し。

インクを溶剤に変えて仕様するのも良し、だと思います。

逆に、水性インクから溶剤インクへの変更の方が、同じ溶剤インクの

7色仕様から4色仕様などへの変更よりも楽だと思います。

勿論、RIP専用パソコン1式と純正のRIPソフトも付属致します。




引き取りとしては、お買い上げになった方ご自身での引き取りをお願いしております。

車は、出来れば、ハイエースのロングボディのハイルーフ。

もしくは、トラックで引き取りに来られる方もいらっしゃいます。

当社にて、プリンタやソフトの説明をさせて頂き、動作確認をご自身の目で

して頂いた後、代金をお支払い頂きます。

その後は、車への積載までは当社がお手伝いさせて頂きますが、

ロープなどの固定は、ご自身でお願いしております。

基本的には、当社からの帰路は、自己責任でお願いしております。

勿論、その後のアフターもしっかりさせて頂きますし、質問なども

お気軽にお寄せ頂いて結構です。

最後に価格ですが、

30万円(税別)

でお願い致します。

尚、値下げ交渉は可能ですので、少しでも興味が有るようでしたら、

お早めにお問い合わせくださいませ!

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 18:44Comments(1)

2016年11月25日

金沢市の公園に出る女霊!

サイン・ディスプレイ部 営業のKです。

またしても、中古のミマキJV33-130をご紹介出来そうです。

近々アップしますので、お見逃し無く!

それでは、いつもの怖くない話、いってみますね!

良い夢見てください(笑)



金沢市の南部にある野○山。

そこにお寺の名前がついた公園がある。

野○山自体も、金沢市の心霊スポットとして有名だが、公園に名前が

使われているお寺自体も、以前から近くの通りでの幽霊目撃談が

後を絶たず、実際、そのお寺の井戸から女性の腐乱死体が発見され、

ちょうど映画リング2の公開時期でもあった為、新聞でもかなり

騒がれたのを記憶している。

今日は、そんなお寺の名前がついた公園で俺のバンドメンバーが

つい最近体験した出来事である。

そのバンドメンバーの彼は自営業であり、バンドではベース担当なのだが

実はギターが大好きで、その腕前もかなりのものである。

だから、よく知り合いからギターを教えて欲しい、というお願いを

されるらしい。

その時も、知り合いの楽器店の店長から、ギター教室に通うお金が無い

けど、とにかくギターに対する情熱が凄くて、何とか教えてあげて欲しい

というお願いをされたという。

最初は店長が自分で教えれば良いでしょ?と言っていた彼なのだが、

一度紹介された時に、その女性がとても綺麗だったというだけの理由で

ギターを教えるのを快諾してしまった。

本当に情けない奴である。

ということで、ギターを教える事になったのだが、普通ギターを教える時には

楽器店でスタジオを借りたり、カラオケボックスで教えるのだそうだが、その

女性はとにかくお金が無い専業主婦さんだったらしく、それなら、ということで

しょうがなく鶴来の川原や公園でギターを教えてそうだ。

だが、最近、寒くなりなかなか外で練習という訳にはいかず、どうしようかと

考えていたら、その女性が旦那さんのミニバンタイプの車を持ってきて、

車の中で練習しましょう、という。

でも、車は何処に停めて練習するのか?と聞いたところ、良い所がある、と

連れて行かれたのが、そのお寺の名前がついた公園だった。

確かに、まだ新しい公園のせいか、人も車も少なかった。

それにお寺の名前がついているだけに?公園の周りには墓が立ち並んでいる。

だが、こんなひと気の無い所で?という彼の下心にも完全に火がついて

しまい、それからはそこが彼らの練習場所になった。

ただ、練習自体は彼が期待するようなラブラブモードではなく、かなり

真剣モードの練習だったようだが。

更に、その公園は午後6時には閉園してしまうらしく、いつも練習は

時間に終われるようにバタバタしたものになった。

そして、6時近くになると、公園の管理人さんらしきおじさんが

“もう閉園ですので、帰ってくださいね”と声を掛けてくる。

だから、そのおじさんの声を聞いてから、帰り支度をするというのが

いつものパターンになっていったらしい。

ただ最近は日が暮れるのが早い為、午後5時頃になると車の外はどんどん

暗くなっていき、五時半くらいにはもう完全に夜の景色が広がった。

そんなある日、いつもの様に彼らはその公園のトイレの近くに車を停め

ギターの練習を始めた。

午後3時過ぎだったらしい。

いつものパターンでそれぞれの車でその公園のトイレ近くまで

やって来て、そしてそれぞれの車を2台並べて

駐車し、彼が彼女の乗ってきたミニバンにお邪魔するという形。

しかし、不思議な事にいつもは適当に人も車もいるのだが、その日に

限って、彼らのほかには人も車もいなかったらしい。

しかし、天気も晴れであり、明るい日差しのなかでは、寂しさも怖さも

感じなかった。

そしていつものように課題曲の練習を始める二人。

それから、どれくらいの時間が経過した頃だろうか。

練習に集中している彼らは突然の激しい雨音で練習の手を止める。

まるで、スコールのような激しい雨であり、その雨のせいか、辺りはどんよりと

暗くなり始めていた。

そして、雨が少し勢いを弱めた。

その時、彼女の驚いた声が聞こえた。

彼女が何気に辺りを見渡した時、窓の外に1人の女性が立っていた。

彼が言うには、ちゃんと足も有ったし、顔もいたって普通の女性だったらしい。

ただ、その女性は、その雨の中、傘もささず、ぼーっと車内を覗き込むように

たたずんでいた。

髪は肩まで伸び、白いワンピースを着ていた。

彼は、その女性が傘を持っていない状態で、雨に降られて困っているのだと

確信し、車の窓を半分ほど開け、その女性に話しかけた。

どうしました?傘持っていないんでしたら、車の中で雨宿りしていきますか?と。

しかし、その女性はその問いかけには答えず、逆に問いかけてきた。

何をしているんですか?と。

生気のない無表情な顔で問いかけられ、彼は一瞬、ビクっとなったらしいが、

もしかしたら、この近くには精神病院があり、その為、そこの患者さんが

この公園を散歩していて、雨に降られてしまったのかも・・・と考え

あくまで穏やかに

実は2人でギターの練習をしていたんですが、もしかしてうるさかったですか?

と返した。

すると、その女性は、

そうですか・・・・

とだけ言って、振り返り、車から離れていった。

あとになって考えると、その女性は、裸足であり、更に、この雨の中だと

いうのに、全く濡れた様子が無かったという。

そして、その女性は、もうかなり暗くなり始めていた闇の中に消えていったらしい。

本当なら、この時点で、何か危険なものを感じてさっさと帰るのが普通なのだろうが、

その女性が去った後も、彼ら2人は何かにとり憑かれたようにギターの練習を

再開する。

もう辺りは完全な闇に支配されていた。

そして、練習を再開してから30分くらい経過した頃、突然車の窓がノックされた。

彼らは、いつもの様に公園の管理人のおじさんが閉園を知らせに来たのだと

思ったという。

だから、彼女はドアを開けようとした。

だが、彼はそれを大声で制止した。

そして、突然、身を乗り出し、車のドアを全てロックする。

どうしたんですか?

と驚いている彼女に

管理人じゃない。さっきの女です。しかも今度は大勢連れて来てます。

と返した。

そこには、先程とは違い、恐ろしい形相をした女が立っていた。

目は血走り、髪はボサボサ、そしてニタニタと笑っている。

しかも、車の窓から見える顔の位置からすると、背丈も異常に大きい。

そして、そんな女が他にも沢山集まっており、完全に車を囲んでいる。

更に、うーとかいう苦しそうな声とケラケラと笑う邪悪な声も聞こえる。

何なんですか?これ?

という彼女に

とにかく目を閉じて姿勢を低くして耳も閉じて。

と彼は返した。

よく分からなかったが、とにかくその姿を見たり声を聞いたりすると

気が狂いそうだった、と彼はその時を振り返る。

そして、2人はシートに顔をつけるようにして、両耳を塞ぐ。

それでも、微かに聞こえるほど、それらの笑い声は鳴り響いていた。

突然、ドンっという大きな音がする。

そして、その数秒後、彼らの乗っている車は突然大きく揺れ始めた。

人間の力でこれほどまで車が揺すれるのか?と思ってしまうほどの

激しい揺れだった。

まるで、車をひっくり返そうとしているようだったらしい。

それからどれくらいの時間、車が揺さぶられていただろうか。

彼は次第に意識が遠のいていくのを感じた。

彼女も、きっとそうだったのだろう。

もうぐったりとしてしまいピクリとも動かない。

その時、突然、車の揺れが止まる。

だが、彼にはもう起き上がる気力は無かったし、何よりも、もしも顔を

上げて、さっきの奴らが居たとしたら・・・

そう考えると、彼は顔をシートに押し付けたままでいるしかなかった。

すると、突然、車の窓がコンコンと叩かれた。

そして、あの~、もう閉園時間ですので・・・。

いつもの管理人のおじさんの声だった。

彼が恐る恐る顔を上げると、いつもの管理人さんが心配そうに車内を

覗き込んでいる。

どうやら、車内で自殺でもしたんじゃないか、と心配していたそうだ。

彼は急いで彼女を揺り起こすと、急いでその公園を後にした。

勿論、怖いので、管理人さんにも付き添ってもらったそうなのだが・・・。

そして、翌日、彼と彼女の車には無数の手の跡が、ボディや窓に

無数に残されていた。

それ以来、練習は昼間にカラオケボックスを利用しているそうである。

この公園は、金沢市内に今も実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:44Comments(1)

2016年11月23日

ドライブレコーダーに映った恐怖!

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

もう年の瀬といっても良いのかもしれませんが、つい昨日まで暖かかったのに、

今日は完全に冬の空気です。

しかも、ラブホでの殺人事件など、物騒な事件まで発生して・・・。

昔は、家の鍵なんて在宅中にはかけたことは無かったのに、

最近は、危なくて、きっちり二重ロックしないとおちおち家でも

安心できないですね。

このまま、嫌な事が起きないまま、年が越せると良いのですが・・・・。

それでは、怖くない話、いってみます。



これは車好きな友人の話である。

俺からみれば、凄く羨ましい話なのだが、その友人は、もう結構な年齢

なのだが、いまだに独身であり、自由を謳歌していた。

自由を謳歌といっても、毎日飲みに行ったり、ブランド品を買い漁るとか

いうのではなく、単に車に掛ける出費が凄いのである。

だから、住んでいるのも、ボロボロの安アパート。

ただ、いつもその安アパートには似つかわしくない様な高級車が停まって

いるのは、ある意味、不思議な光景だった。

基本的には、ポルシェとかマセラティなどのスポーツ系の外車であり、

たまに、国産車に乗り換えても、GT-RやNS-Xといった非日常的な

高級スポーツカーだった。

そんな彼が、ある日、自慢げに電話してきた。

また車を買い替えたから、暇なら見に来ないか?というものだった。

どんな車に乗り換えたのか、電話で聞いたが、もったいぶって教えない。

だから、まあ暇なのもあって、その友人のアパートを訪ねた。

アパートの近くまで来ると、車種が分った。

高級車の代名詞的な車で、誰でも知っている車といえば、分るだろうか。

俺は???だったのだが、そのアパート前には彼が嬉しそうに俺を待っていた。

俺は、開口一番、なんで?と言った。

何故かといえば、その車は明らかに現行型ではなく、しかもガラス全面に

スモークが貼られたような、いかにもヤ○ザ仕様に見えたから。

俺がそういうと、彼は一瞬ムッとした顔をしたが、いつも通り、車の説明を

始める。

なんでも、メーカーのA○Gという車であり、普通のべ○ツとは全くの別物

だと力説する。

そして、俺はこう返した。

今までスポーツカーに乗って、べ○ツを追い掛け回してた奴がなんで今更?

もうスポーツカーは興味がないのか?

すると、彼は得意げな顔でこう続けた。

この車は馬力も500馬力以上あるし、全てが今まで乗ってきたスポーツカーよりも

上だという。

それに、通常では有り得ない値段で売られてたからな。

それを聞いて、俺は少し不安になったのだが、まあ、本人が幸せなら、俺がとやかく

いう筋合いではない。

そして、それから、エンジンやマフラーからの音などを長々と聞かされ、その日は

ようやく開放された。

彼も俺に、その車の良さを伝えるのは諦めたようで、少しがっかりした

顔を見て、俺も何か申し訳なさを感じた。

なので、しばらくは、こちらから連絡をするのは控える事にした。

だが、それから数日後、彼から連絡があった。

かなり深刻な声で、どこか怯えた感じもしたので、次の日の夜、

仕事が終わると、まっすぐに彼のアパートに向かった。

彼の部屋の前に到着し、ドアの呼び鈴を鳴らすと、すぐにドアが開いた。

だが、そこに立っていたのは、ほんの数日の間に、げっそりと痩せこけた

彼の姿だった。

そして、その顔は、確実に何かに怯えていた。

俺は部屋の中に入り、リビングの椅子に座るよりも早く彼は話し出した。

あのな・・・あの車、なんかおかしいんだ!

夜、仕事から帰宅してアパートの駐車場に停めてるんだけど、それが

朝になると少し動いてるみたいでさ。

そう言われて俺は

サイドブレーキが甘いだけ、なんじゃないのか?

と返した。

だが、彼は続ける。

俺も最初はそう思ったから、しっかりサイドブレーキを引いたり、簡単な

車輪止めも置いたんだけど、それでも朝になると車は少しだけ動いてる。

しかも、動いているのを確認する為に車のタイヤの上に小石を置いたりも

したんだけど、朝になると、小石はタイヤに乗ったままなのに、車は

何故か50センチほど動いてる。

誰かが車を持ち上げて動かしてる、としか考えなれない!

これって、絶対におかしいよな?

ここまで聞くと彼の言いたい事はなんとなく分ったので、逆に質問する。

この車って、修復歴とか事故歴とか、有るの?と。

すると、彼は、俺もそういうのが気になったから購入した車屋に聞いた

んだけど、事故歴とかは分らないけど、修復歴は無いって言ってた。

それに異様に安価で売っていた理由も聞いたんだけど、それは言えない、の

一点張りでさ・・・。

と返した。

俺は、もう車買い替えたら?と言ったのだが、彼は真面目な顔で答える。

この車を売るなんて、出来る訳ないよ。

と、首を頑として縦には振らない。

俺は、まあ、それなら好きにすれば?とも思ったのだが、実際、彼の痩せ細った

顔を見ると、そのまま放置も出来なかった。

なので、

あのさ。それなら、ドライブレコーダーで駐車時は、車内やセンサーに反応して

車外も記録してくれる優れものって有るでしょ?

とりあえず、それ付けてみれば?

そう言うと、彼は、最初は何故か嫌がったが、後は俺が何とかするから・・というと

渋々だが首を縦に振った。

そして、彼は、そこそこ高額だったが、そういうタイプのドライブレコーダーを

購入し、車に取り付けた。

ただ、俺には確信があった。

彼の車の中を調べた時、その空間のありえない程の寒さを感じだから。

そして、その車の車内には、完全には消しきれていない死臭がうっすらと

残っているのを感じたから。

そしてドライブレコーダーを取り付けてから次の日曜日、俺は彼のアパートに

向かった。

そして、そこには更に痩せ細り、生気のない顔の彼が待っていた。

そして、いよいよドライブレコーダーのデータをパソコンに取り込み、映像を

彼立会いの元で、確認することにした。

長い映像なので、途中、飛ばしながら見ていくことにした。

すると、最初に変化があったのは、午前1時過ぎ。

カメラは車内映像から車外映像に切り替わる。

その映像には、車の前の部分から顔を出している女が映っていた。

そして、その女は次第に体を起こし、ついには上半身が確認できた。

髪を肩まで伸ばし、赤い服を着た女だった。

化粧の濃い、派手めな女。

霊とかいうよりも、飲み屋のお姉さんが高級外車を見つけて覗き込んでいる、と

いった感じであり、そこに怖さは感じなかった。

それまで固唾を呑んで映像を見守っていた彼が

犯人は、この女か?絶対に捕まえてやるからな!と語気を強める。

そんな彼に、まあまあ、そんなに怒るなって。

それにもしかしたら捕まえなれないモノかもしれないぞ!と

最後まで彼に映像を見ることを勧めた。

その後も、その女は車の周りをグルグルと舐めまわすように見ていき、最後にまた

車の前に来ると、そのまま体勢を低くして、見えなくなった。

ほらな。やっばり。犯人はあの女だって!

そういう彼を、なだめているとまたぱっと映像が変わり、今度は車内を映し出した。

しばらくの静寂のあと、突然、

ウッウッという苦しそうな声が聞こえてきた。

そして、後部座席の下の方から、先程の女が顔を出す。

おい、この女、どうやって入ったんだ?という彼を制して、俺は映像を

見るように促す。

そこに映る女は、服装こそ、先程まで映っていた女の物だったが、明らかに

様子が違った。

服は破れ、体中血まみれに見える。

しかも、両目を潰されたかのように、目が閉じられ、そこからは血が流れている。

逃げられないように両足の骨が折られているのか、その女は両手だけを使い

這うようにしながら車の中を動き回った。

そして車は激しく揺さぶられる!

そして、ドライブレコーダーに顔がアップで映し出されるところまで顔を

近づけると、突然、断末魔のような叫び声を上げ、そして、そのまま

ゲラゲラと笑い出した。

そこで、彼がギブアップし、映像を止める。

そして、彼は

お前の言うとおり、あの車売ることにするわ!

と力なく言った。

その後、その車は購入した店とは別の店で買い取って貰ったのだが、

実は、その筋では有名な、曰くつきの車だったらしく、かなりの中古車屋を

回って、ようやく、ただ同然で引き取ってもらった。

そして、彼自身も、しっかりと取り憑かれていたので、いつものお寺に

3日間ほどの合宿となった。

この祟られた中古車は実在する。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:41Comments(6)

2016年11月21日

友人が亡くなった夜に!

サイン・ディスプレイ部 営業のKです。

怖い話を再びUPさせてもらう様になってから、今のところは怪奇現象には

遭遇しておりません。

実際、まだ書いていない話が山ほどあるのも事実ですし、休んでいる間にも

怖くて書けない位の体験が沢山ありました。

正直なところ、本当はもう怖い話をアップするのは止めておこうと思っていたんですが、

営業先で、応援されたり、励まされたりしていると、こういう話ではあっても、

少ないとはいえ、それなりに読んで頂いている方に、ドキドキ出来る時間を過ごす

手伝いが出来ているという事がとても光栄であり、自分自身にとっても貴重な体験だと

再認識させられ、またコツコツと書いていこうと思っております。

まあ、家族の同意もちゃんと得られましたし(笑)

それにしても、お札を家中に貼り、更にお札を握り締めながら、怖い話を

書いている自分は、何者なんだろうと、思ってしまいますね(笑)

それでは、今夜も怖くない話、いってみます。

今回は本当に全く怖くありませんので、悪しからず・・・です。



よく親しい人が亡くなった時、枕元に立つという話を聞くが、俺は

両親とも健在のせいか、今のところ、枕元に立たれた事は無い。

勿論、悪い意味で、知らない人が枕元や横に立ったり座ったりしていた

事は何度も有るのだが(笑)

が、枕元に立たなくても、それに似た経験をした事が何度かある。

一度目は大学1年の時。

彼は、確か四国出身で、お金持ちのお坊ちゃんだった。

住んでいる所も、俺のボロい学生寮とは違い、立派なマンションに

住んでいたのだが、それぞれの仲の良い友人が、同じ寮に住んでいた

事もあり、また当時、同じ400ccのバイクに乗っていた事もあって、

かなり仲良くなっていた。

そして、今も忘れないのだが、その友人の寮で、いつもの様に、夜中まで

話したり、○ビデオを見たり、トランプをしたりと盛り上がっていると、

先輩が、バイトから帰ってきて、牛丼でも奢ってやるから、誰か

買ってきてくれ、という話になった。

そして、ジャンケンをするのだが、運悪くジャンケンに負けたのが、彼だった。

そして、バイクで牛丼屋めざして、出発した。

が、どれだけ待っても彼は返ってこなかった。

そして、ちょうど、午前2時頃に電話が掛かってくる。

警察からだった。

その電話は、彼が事故に遭ったという知らせだった。

牛丼屋からの帰り道、のぼりの右カーブで、何故か、彼は、そのままガードレールに

激突していた。

そして、病院のベッドで生死を彷徨う事になる。

彼の事故を知る全員が、彼の回復を願ったのだが、朗報は聞かれず、そのまま

大学の夏季休暇になる。

大学1年だった俺は、実家での用事あったので、そのまま帰省する。

そして、帰省してから、数日後の夜、確か午後10時は廻っていたと

思うのだが、突然、実家の玄関のチャイムが鳴った。

その時は、母親が玄関に行ったのだが、すぐに俺を呼びに来た。

外にあんたの友達が来てるみたいだよ!

そう言った。

俺は、こんな時間に誰?と思い、玄関に向かう。

玄関に来ると、確かにガラス戸の向こうに人の姿が見えた。

俺は玄関の明かりを点け、誰?と訪ねた。

すると、ガラス戸の向こうから、在り得ない声が聞こえた。

病院の集中治療室に入っている筈の友人の声に間違いなかった。

俺は、○○なのか?と聞いた。

すると、ガラス戸の向こうから、うん!そうだよ!

と聞こえてきた。

一瞬嬉しさが込み上げたのだが、それもずくに消えた。

そんな事は在り得ないのは、少し考えればずくに分ったから。

そして、俺は、なんで?どうした?と聞く。

すると、いや、ちょっと会いたくなってな!と返してきた。

その声は、確かに友人の声なのたが、細く消え入るような暗い声だった。

そして、鍵を開けてくれ!

せっかく来たんだから。

と言う。

今思えば、玄関を開けてやれば良かったのかもしれないと思うのだが、

その時は、正直に言うと、恐怖が先に立っていた。

だから、ただ呆然と立ち尽くすのみだった。

すると、外に立つ友人は、

せっかく来たんだからさ~、と玄関のガラス戸を掴み、ガタガタとドアを

揺らした。

その力は、半端ではなく、家がかなり揺れてしまうほどであり、家族も

何事が起こったとばかりに玄関に走ってきた程だった。

そして、それは、玄関を力ずくでこじ開けようとしていると感じた俺は、

○○、お前、もう死んでるんじゃないのか?

死んだから、こんな所まで最後のお別れに来てくれたんだろ?

と言った。

すると、友人は、玄関の戸から手を離し、そのまま後方に消えていった。

そして、次の日の朝、友人が昨夜亡くなったとの知らせを受けた。

しかし、何故、その友人は、それほど執拗に玄関の戸を開けようとしたのか?

そして、もしも俺が玄関の戸を開けてしまったとしたら、一体どうなっていたのか?

今となっては知る由もないが、その時は、暫くしてから、とてつもない恐怖

に襲われた。

また、こんな事もあった。

その友人は、仕事関係の社長さんの息子であり、俺よりも年齢は少し下なのだか、

いつも、愚痴を言い合ったり、慰めあったりしているうちに、本当に

欠かせない友人になった。

そんな彼がある時、結婚した。

俺は、心から祝福し、彼も幸せそうだった。

しかし、それも長く続かず、夫婦の関係が壊れたのが原因か、それとも、

仕事の悩みが原因かは今となっては分らないのだが、彼はある時、自分の

職場で焼身自殺をする。

自分の体を倒れないように柱に巻きつけ、頭から灯油をかぶっての自殺だった。

最初は、火事の知らせを受けたのだが、結局、翌日、知らされたのは、

彼の焼身自殺という信じられない結末だった。

なにより、彼が自殺する日の昼間、俺は、妻の妊娠を知り、それを伝えたくて

彼を訪ねた。

そして、妊娠の話をすると、彼は、良かったね!おめでと!と小さな声で

つぶやいた。

いつもなら、大袈裟過ぎるくらいに喜んでくれる彼だったから、俺は逆に

心配して、何かあったの?と尋ねたのを憶えている。

そして、その夜、彼は焼身自殺した。

完全に燃え尽きた状態で見つかったとの事だった。

通夜と葬儀に参列した際も、ご遺体は、あまりの酷さに、見る事は叶わず、

その時、喪主である、社長さんから、こう言われた。

○○が、最後に喋った相手が、あんただけど、なんか言ってたか?と。

そして、その後、気丈に仕事場を清掃し、仕事を再開するとの事で、俺が

呼ばれ、メインで使用しているパソコンに火事の灰が溜まっているみたいだから、

掃除してくれ、と言われ、俺は急いで、現地に向かった。

彼が亡くなってから初めて訪れる仕事場は、火事の痕が生々しかった。

そして、パソコンを分解清掃していると、明らかに人間が焼けた灰と分るものが

パソコンの中に、異常に溜まっていた。

人間の焼けた灰という事だが、少しも気持ち悪いという気持ちは無かった。

だた、どんな気持ちで焼け死んでいったのかを考えると、涙が溢れた。

そして、パソコンに異常に溜まった灰は、彼の遺言のような気がして、

社長さんには、このパソコンはもう壊れて使えません、と言ってしまった。

本当の気持ちとは違うのかもしれないが、遺書も残さず、仕事場で自殺

した彼の気持ちを少しでも理解したくて、そんな嘘をついた。

ただ、この時も、実は、彼が死んだ夜、俺は彼に会っていた。

いや、会っていたというより、見たと言った方が正しいのだが。

その晩は、何故か寝付けず、ベッドの入り、眠くなるまで読書をしていた。

そして、午前0時~1時の間だったと思うのだが、突然家の外で

聞きなれた車の排気音を聞いた。

実は、彼は俺と同じでモータースポーツ、特にラリーが好きだった。

だから、当時、日産がラリーに参戦していた時の車である、

パルサーGTi-Rという車に乗り、ラリー仕様のマフラーを

装着していた。

その排気音は、大きく独特であり、すぐに彼の車だと分った。

なので、俺は、こんな時間にどうしたんだろう?と窓の下を見た。

すると、そこには、黒いパルサーに乗った彼が、運転席で笑っていた。

で、アクセルを何度か空吹かししたので、さすがにこんな夜更けにまずい、と

いう事で、俺は、1階に降り、玄関を開けた。

そして、こらこら!と文句を言ってやるつもりだった。

だが、そこには、彼の車は、いなかった。

ただ、夜の静寂だけが、そこには存在した。

しかし、エンジン音や走行音無しで、この短時間にこの場から立ち去る事が

不可能なのは、容易に想像できた。

そして、俺は、いやな予感を抱えたまま、眠れずに朝を迎えた。

最初の友人も、そして自殺した彼も、きっと俺に会いに来てくれたのだと

思う。

さよならを言う為に。

今、思い出すと、悲しい思い出である。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 23:26Comments(1)

2016年11月20日

学校の放送室にでる霊の話!

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

今日は、クリスマス・ライブが近い為、バンドの練習&ボーカルのオーディションでした。

バンドメンバーは、代わり映えしないおじさんの集まりですが、その分、ボーカルさんは

毎年、オーディションで決めてます。

勿論、女性です。

ミニスカ・サンタになって歌わなくてはいけないんですが、何故か、年々、オーディションの

参加者が増えてます。

で、今年も歌心が有る若いボーカルさんに決定しました。

でも、これからライブの本番までの間に、かなりの曲数を覚えて歌いこなさなきゃいけないんですから

大変です。

あっ、ちなみに、私も毎年、トナカイの着ぐるみを着て、ギター弾いてます(笑)


それでは、二日連続になりますが、あまり怖くない話、スタートです。

小学生の頃は、放送部というものに属していた。

毎朝と夕方、そしてお昼の時間に、学校からの伝達事項をアナウンス

したり、学校指定の教育番組を各クラスのテレビに放映するというのが

主な役割だった。

自分はと言えば、なんとなく放送という言葉が格好良く感じた事、そして

お昼の時間に教室ではなく、放送室でゆったりと給食が食べられるという

他愛の無い事が入部の理由だった。

ただ、小学校の放送部とはいえ、それなりの機材が備わっており、更に

別室にガラスで仕切られた本格的なアナウンス・ルームも完備されていた。

ただ、何処の学校にもあるような七不思議が、やはりその学校にも

存在しており、そしてその中には放送室も含まれていた。

それは年に一度、決まった日に、女の幽霊がアナウンス・ルームに

現れるというものであった。

ただ、その決まった日というのが、何月何日なのかは誰も知らず、

当然、それを見た者もおらず、色々な噂がただ飛び交っているだけ、という

状態だった。

だから、正直、本当に女の幽霊が出るなどとは1人も信じていなかった。

そう、あの日までは・・・。

その日は何月何日かは忘れてしまったのだが、冬になる前の金曜日だった。

その日は放送部の顧問の先生が出張で不在であり、生徒だけで放送を

切り盛りしなければならなかったのだが、先生が不在というのはかなり頻繁に

あったから、皆、いつも通り、のんびりと作業をしていた。

そして、下校時の放送の時、それは起こった。

要は、”用事の無い人は早く下校しましょう”といった内容のアナウンスを

流すのであるが、その日はどうも機材の調子がおかしかった。

やたらとブチブチと放送が途切れたり、音量が大きくなったり小さくなったり。

それでも、まあ古い機材だから、しょうがないか、といった感じで

放送を続けていたのだが、放送中にあるクレームが入ってきた。

どうも、アナウンス・ルームで原稿を読んでいる女子の声に混ざって、

泣き声のような声が聞こえてくるというものだった。

実は、その頃になると、もう放送室の七不思議の話など頭に無かった俺達は

そのまま放送を続けた。

ただ、その間も、泣き声のような声はどんどん大きくなっていき、原稿を

呼んでいる女の子の声が聞き取れないくらいだった。

今もはっきりと覚えているが、大人の女性の低い泣き声であり、よく聞くと

その泣き声の中に混じって、何かをブツブツと呟いている。

そして、その呟き声が、何かの子守唄だと分るのに、時間は必要なかった。

さすがに気持ち悪くなり、放送を途中で中止しようということに。

そして、ガラス越しにアナウンス中の女子生徒に合図を送ろうとした時、

それはそこに存在した。

俺だけではなく、その部屋に居た全員、たぶん5~6人は居たと思うが、

その全ての者の目がアナウンス室のある一点に釘付けになった。

そう、ガラス張りの向こうの部屋の端に、うずくまるように大人の女性が

モゾモゾと動いていた。

血のような赤いワンピースを着て、ボサボサの髪が長く垂れ下がったいた。

そして、それはゆっくりと起き上がるような動きをする。

それを見た全員が何も言えず、動けず、ただ固まっていた。

どれくらいの時間が経過しただろうか。

突然、その中の一人が、ガラスの向こうにいる女子を助けようと

アナウンス・ルームの重たい扉の方へ走り出す。

そして、全員が我に帰った。

泣き出す者、ガラスの向こうにいる女子に、手ぶりで危険を知らせる者。

ただ、その時もガラスの向こうにいる女子も、何度か後ろを振り返って

いたのだが、彼女には何も見えていないらしく、きょとん、とした

顔で、こちらを見つめていたのを覚えている。

すると、ドアを開けようとしていた男子が叫んだ!

開かないよ。このドア!

その声に、俺を含めた男子が一斉にそのドアを開けるのを手伝う。

だが、幾ら重たいドアとはいえ、重すぎるというか、全くビクともしない。

誰かが叫んだ!

早く先生を呼んできて!誰でもいいから!

その声に、泣いていた女子達も、先生を呼びに走り出す。

その間も、ドアを開けようと必死で頑張るのだが、まるで、石で固められた

様に、そのドアは開くのを拒絶する。

その時、突然、そのドアの向こうから大声で叫んでいるのが聞こえてくる。

間違いなく、ドアの向こうにいる女子生徒の声だった。

そして、その声は、こう叫んでいた。

うしろ!うしろ!早く逃げて!

その声に俺達は後ろを振り向いたのだが、ドアを開けていた手から力が抜けてしまう。

そこには、先程まで、ドアの向こうにうずくまっていた筈の赤いワンピースの

女が、両手をぴったりと体につけ、直立した状態で立っていた。

そして、首を傾けながら、ニターっと笑った。

頬はコケ落ち、身体はありえないほど細く、そしてその目には、白い部分

しか、存在しなかった。

俺たちは、本当に腰を抜かしそうになったのだが、一人の男子がその女がいる

方とは反対側のドアに向かって走り出したのを見て、全員がそれに続いた。

その女の横を通り過ぎる時、1人としてその女の方は見なかったが、それでも、

全員が、その女がケラケラと小さく笑う声は聞いていた。

正直、今、逃げようとしているドアが普通に開くのか、という恐怖は有ったが、

予想を反して、そのドアは普通に開き、全員が部屋の外へ逃げる事が出来た。

そう、アナウンス・ルームに1人残された女子生徒以外は!

ただ、誰もが、その女子を助けたいと思ったのだが、あの女の姿と笑い声を

聞いてしまった今となっては、誰一人として、その勇気は無く、ひたすら

先生の到着を待つことになる。

ただ、自分達が部屋から出てから、30秒もしない間に、2~3人の

先生がバタバタと走ってきた。

そして、俺達は、危ないから、という理由で、全員がその場から離れる

様に指示を受けた。

だから、その後、一体どうなったのか、女子は無事だったのか、すら

分らないのであるが、それから、先生達が大勢集まってきて、大騒ぎに

なった事。

救急車らしき音が全く聞かれなかった事。

それ以来、その女子生徒の姿を一度も見ていない事。

そして、その日以来、その放送室が開かずの間となり、放送部も解散となった事。

それらから、導き出した俺の答えは、

先生達も、あの女の幽霊を見てしまい、そして、その女子生徒は、その霊に

何処かへ連れて行かれたのではないか、と今でも思っている。

実際、先生にその後、何を聞いても、はぐらかされるばかりだったが、その度に

思い出したくないという感じのいやな顔をされた。

また、その女子生徒に関しては、その後、両親の都合で転校していったという

事になっている。

今、思い出しても恐ろしい思い出である。

その小学校は、今も俺の自宅の近所に当時のままの姿で建っており、きっと

その放送室も開かずのままで存在している。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:11Comments(2)

2016年11月19日

石川県の県境にある巨木の上で恐怖体験!

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

最近は、車両関係の営業Mさんがバイクにハマッテしまい、

挙句の果てに、ハヤブサを買うという羨ましい暴挙にでた為、

羨ましいやら、心配やら、複雑な気分です。

ということで・・・・。

最近、やっと、家での怪奇現象が収まりました。

なので、こっそりアップします。

あまり怖すぎる話とか危険な話は、しばらくは止めておきますので、

肩の力を抜いて、軽~い気持ちでお読みくださいませ!

中西様、ファン子様、たまご様、大阪けろた様、RUU様、加賀市M様、ちんぱん様、かずお様、読者D様、

あき様、Toho様、aaa様、マカロン様、平澤様(順不同)

お待たせ致しました。

怖くないですが、これからも、宜しくお願い致します。

それでは、少し長いですが・・・・・。


これは、趣味関係の親しい友人が体験した話である。

その友人は、自分と同じ音楽関係の趣味と併せて、自然の中での

写真撮影も趣味として楽しんでいた。

実は、自分も写真撮影を趣味としているので、所属バンドは違っても

色んな部分で話題が合う為、かなり頻繁に会っては、一緒に様々な

場所に出掛けたりしていた。

そして、ある日、彼は1人で山の中へ出かける。

その場所は、ちょうど石川県と福井県の県境にある山の中であり、

車を道路に停めてから1時間以上歩かなければいけないような

辺鄙な場所であった。

何故、そのような場所にわざわざ行ったのかと言えば、その場所には

野生動物が沢山おり、そして、何よりも、そこにはとてつもなく

大きな大木があり、その木の上には人間がゆっくりと横になれる程の

スペースがあり、そこに陣取ってじっくりと野生動物を撮影しようという

のが狙いだった。

なので、彼はお弁当を持ち、しっかりとした装備をして、朝暗いうちから

家を出発した。

ただ1つ、彼が家を出る時、車の鍵が見つからなかった。

更に、ようやく見つかった鍵も突然、キーホルダーが壊れるという現象が有り、

特に信心深くはない彼も、さすがに縁起かつぎとして、俺が以前渡したお守りを

持参することにしたそうである。

そのお守りは、どこかの有名な神社のものというわけではなく、俺が事あるごとに

除霊や相談事で頼りにしている普通のお寺のお守りなのだが・・・。

ただ、このお守りが結果的には、彼の命を護ってくれたのかもしれない。

彼は、そのお守りを胸のポケットにしまうと、急いで車を発進させた。

そして、車で1時間ほど掛けて目的地の近くまでいき、邪魔にならない場所に

車を停め、そして、そこからはせっせと徒歩で山道を登っていった。

そう、そこからはもう車で進むことは困難であり、人がなんとかすれ違える程度の

道幅を彼は黙々と進んだ。

そして、その道も、段々と細くなっていき、最後には獣道としか言えない様な

劣悪な道を、彼は草を両手で押しのけながら進む。

そして、約1時間ほど歩くと目的の大木へと辿りついた。

そこで彼は以前、下見に来た時と木の様子が少し違う事に気付く。

辺り一面の木の表面に、何か熊手のようなもので引っ掻いた様な傷か有ったのだ。

彼は、もしかしたら野生の熊も撮影できるかもしれない、と喜び勇んで

そそくさと木登りの準備をし、そして地上から5メートルくらいの所に在る

広いスペースへ陣取った。

その場所は、地上からは5メートル位の高さにあり、登るのには一苦労だが、

万が一、獰猛な熊などに襲われたとしても、十分に対処出来る高さだった。

実は以前、この場所を発見した時に、下見をして見つけておいたらしい。

そのスペースは、まるで誰かがそこで横になれるように、わざと作られている

かのようにフラットで居心地の良い場所であった。

彼は、その場所に持参した毛布やクッションで、その場所をより快適にし、

万が一、熊が木に登ってきた時に備えて、鎌と大型のサバイバル・ナイフ

をしっかりした場所に固定した。

そして、その場所に陣取ってカメラを構えていると、鹿、猪、ウサギなど

様々な動物が自分の居る大木のすぐ近くまでやって来て、素晴らしい

シャッターチャンスを提供してくれた。

なので、彼は時間が経つのも忘れ、撮影を続けた。

そして、正午を過ぎた頃だろうか、突然激しい雨が降り出した。

彼は慌てて雨具の準備をし、そして機材や荷物が雨に濡れないように

しっかりと備えたのだが、その大木のその場所には、その激しい雨だというのに、

葉が傘の代わりをしているのか、一滴も雨はかからなかった。

そして、辺りは瞬く間に暗くなり、そして遠くで雷も聞こえ出した。

天気予報では雨の予想は無かった為、彼は、山特有のにわか雨だと思い、

このまま雷が近づいて来るようなら、早めに下山しようと思った。

そして、このままボーっとしていてもしょうがないので彼は昼飯を

食べる事にした。

山の中で、そして高い木の上で食べる弁当は、最高に美味しかったらしい。

そして、もしも弁当を食べ終わるまでに雷が止まなければ、彼は

下山しようと思っていたという。

が、雷は、そのうち止んでしまう。

すると辺り一面、完全な静寂が包み込んだ。

その時、何処からか、誰かの声が聞こえてきたという。

おーい、おーい、という声。

しかも女性の声だった。

なんで、こんな山奥に、しかも登山コースでもないこんな場所で

女性の声が聞こえるんだ?

彼はそう思ったのだが、不思議な事に、その声を聞いていると

突然、激しい睡魔に襲われた。

そして、その時彼は何故か、絶対に眠ってはいけないという危機感を感じた。

ただ、どれだけ体を起こそうとしても、体がいう事を聞かず、そして

彼はそのまま深い眠りについてしまった。

どれだけ時間が経ったのだろうか?

彼はその後、完全な漆黒の闇の中で、目を覚ました。

月の明かりも無ければ、街灯の明かりも当然有るはずも無い。

だから、そこは完全に黒く塗りつぶされて世界であり、目を開けて

たとえ誰かが目の前に顔を近づけていようと全く見えない状態だった。

まさに押し潰されそうな圧迫感があった。

そして彼は、慌てて腕時計を見た。

時刻は、真夜中の12時を少し回っていた。

何故、こんなにも長い時間眠ってしまったのか、彼自身にも理解出来なかった。

彼はひどく後悔した。

だが、人間は、視覚が閉ざされると、逆に聴覚は鋭くなるものだと彼はその時

体験する。

草が風で揺れる音、雨の水滴が地面に落ちる音ですら、その時は、まるで

耳元で聞こえているようにはっきりと聞こえたという。

彼は懐中電灯の類を持って来なかった事を悔やんだが、当然夜までその場所に

居るなどとは想定もしていなかったのだから仕方がなかった。

そして、彼は早くこの暗闇に目が順応し、少しでも視界が確保できるように

しっかりと目を見開いたまま、それでも耳に入る音全てに全神経を注いだ。

すると、どこからかほんの微かだが、カサっカサっという音が聞こえてきた。

どうやら、自分の陣取っている大木の下から、その音は聞こえてくるようだった。

彼は真っ先に熊を想像したらしい。

熊ならば、木登りも得意だし、自分の居場所が判ってしまえば、それこそ逃げ場は無い。

この暗さでは、ナイフで応戦するなど不可能に思われた。

彼は恐怖した。

だが、熊特有の息づかいも、臭いも全く感じなかった。

熊じゃないのか?

彼は、少しホッとしたという。

そして彼の目は徐々にその漆黒の闇に慣れて、少しではあるが視界が利くようになった。

その時、彼は熊以上に恐ろしいモノを見る事になる。

彼は、音を立てないように少しずつ顔を木の下が見える位置まで移動させた。

下から聞こえる音の主を確認して、早く安心したかったのだという。

勿論、彼の手には、鎌とサバイバル・ナイフがしっかりと握られていたのは

言うまでもない。

だが、そーっと下を覗き込んだとき、彼はその光景に唖然とした。

彼が覗いた場所、そう、ちょうど彼が座っている木の真下に、真っ白な着物を

着た女性らしき姿が有った。

そして、それは1人ではなく、全部で5人だったという。

漆黒の闇の中で、それらの白い着物が強調され、異様な恐怖だった。

また、それらは、彼が下を覗き込んだ時、既に木の上に隠れる彼に気付いている

ように、全員が上を見上げており、彼は一瞬、目が合ったと感じた。

そして、何より異様だったのは、それらの女の身長がとても大きかった事だという。

普通は考えられないような大きさ。

そう、まるで手を伸ばせば、彼が隠れているその場所まで手が届きそうな背丈。

そして、暗闇に浮かび上がるような真っ白な着物を全員が着ていたという。

そんな異様さだったという。

彼は恐怖で、手が震え、ナイフを持つどころではなく、歯がガタガタと震えるのを

抑えるだけで精一杯だった。

彼は、もう下を見る勇気は無く、ただひたすら聴覚を研ぎ澄ませ、どんな些細な

音も聞き逃すまい、と神経を集中させた。

すると、下の方から、あの女達が話しているのであろうか、ゴニョゴニョと

言葉には聞こえない声が聞こえ、そして、その後には小さくクスクスと

笑う声が聞こえた。

もしかして・・・人間?

一瞬彼はそう思った。

だが、こんな真夜中に、こんな奥深い山の中にいるのは、どう考えても

人間の女とは考えなれなかったし、何よりあの異常とも思える位の高い

背丈は、それだけで十分に異形であった。

生きた心地がしない時間は、とてつもなく長い時間に感じられた。

ただ、彼が、一瞬、目が合ったと感じたのは錯覚だったのか。

下に居る筈の女達が、木に登ってくる気配はしなかった。

それどころか、先程まで聞こえていた声らしきものも、今は聞こえてこない。

もしかしたら、もう別の場所に移動したのかもしれない。

彼はそう思った。

そこで、勇気を振り絞って、ほんの少しだけ、下の様子が見える場所まで

這っていき、そして下を覗き込んだ。

彼は心臓が止まるかと思ったという。

そこには、下から背伸びするようにして、彼が陣取る木の上を

覗き込もうとしている5人の女の顔があったという。

その顔は、おかっぱ頭に、異様に白い肌。

そして、白目の無い黒だけの目が二つと、在りえないほどの大きな口。

彼はその時見た顔は、たぶん一生忘れなれないと言っていた。

彼は、何とか悲鳴をあげるのだけは堪えたのだが、それでも、ヒッという

小さな声を出してしまった。

それを聞いた時、それらは黒だけの目と大きな口を吊り上げて、小さく

嬉しそうに笑ったという。

気付かれた!

あいつらがここまで登ってくる!

彼はそれが直感としてすぐに分ったという。

彼は、自分の持ち物を総動員して、身を隠したという。

それでも、大した物は持ってきておらず、体全体を隠すのは無理だった。

実際、彼の下半身は殆ど隠せないまま、じっと耐えるしかなかった。

そして、俺が渡したお守りを両手でしっかりと握り締めたという。

そうしていると、案の定、木に登ってくるようなピチャピチャという音、

そして、小さかった、おーい、おーい、と呼ぶ声が少しずつではあるが

近づいて来ていた。

そして、その声はどんどん大きくなり、まるで、彼の耳元で叫んでいる

かのような大きさに変わる。

そして、おーい、という言葉から、何処だ~何処に居る~という声に

変わっていた。

正直、彼は死を覚悟したらしい。

なんで俺はこんなところで、こんな得体の知れない奴に殺されなきゃいけないんだ?

そう考えると、自然と涙が溢れてくる。

それでも、奴らの顔を間近で見る恐怖だけは避けたかったらしく、彼はまるで

石のように固まったまま、ただじっとお守りを握り続けた。

そんな彼にはおかまいなく、奴らはずっと手探りで彼を探すかのように、

彼の体をゆすったり、足を擦ったりしてきたらしい。

本当なら、この時点で、彼は大声で悲鳴を上げていた筈なのだが、彼曰く、

お守りを握っていると、不思議と落ち着いていられた・・・という事だった。

そして、彼の握るお守りは、どんどんと熱くなっていったらしい。

そして、そのうち、彼はそのまま意識を失った。

で、彼がその後、目を覚ますのは、夜が空け、もう翌日の昼になる頃だった。

晴れた空がとても気持ち良かったという。

そして、彼は思った。

もしかして、昨晩の事は夢だったのかと。

しかし、どちらにしても、早く家にか帰らなければ・・・。

彼は慌てて、荷物をまとめて山を下りる準備を始めた。

が、ここで、彼は、昨晩の事が夢ではなかったという現実をまざまざと

思い知らされる。

彼が寝ている場所の木が、鋭い爪のような物で至る所がえぐられていた。

やっぱり、昨夜の事は現実なのか・・・

そう思うと彼は恐怖で居ても経ってもいられなくなり、荷物はそのままに

急いで、木から降り、車まで走った。

そして、何とか無事に家までたどり着くことが出来た。

が、しかし、彼はその後、高熱を出して、一週間ほど寝込む事になった。

その見舞いに行った時に聞いたのが、この話である。

そして、俺は、彼に渡したお守りを見せて貰った。

白と赤のお守りは、どす黒く変色していた。

それを見た俺は、お守りをくれたお寺に電話をした。

すると、すぐに彼をつれて寺まで来い、という。

言われるがまま、彼をその寺に連れて行くと、そのまま夜を徹して

除霊が行われた。

彼が言っていたのだが、除霊の最中、締め切った障子が不自然な程、

ガタガタと一晩中揺れていたという。

そして、朝になり除霊が終わると、高熱は嘘のように下がっていた。

そして、その後、俺も呼ばれて、一通りの説明があった。

要は、彼は踏み入れてはいけない場所に入ってしまい、更におーい、と呼ぶ声に

耳を傾けてしまった。

だから、あの者達に魅入られてしまったらしい。

そして、不幸中の幸いで、お守りを持っていた為に彼の姿はあの者達には

見えなかった。

だから、連れて行かれなかった、という事だ。

ただ、木の上に上がってきた、あの者達の姿をもしも我慢できずに

見てしまっていたら、彼はそのまま連れて行かれ、二度と戻る事は出来なかった

だろうと言われ、二人でゾッとしてしまった。

その後、新しいお守りを彼に渡し、しばらくは持っていなさい、と言われたが、

その後は、特に何も起こってはいない。

そして、これは後日談なのだが、数日後、彼が残してきた荷物を取りに

明るい晴れた日の昼間、その場所まで、かなりの大人数で行ったのだが・・・。

彼が残してきた荷物は、見るも無残に鋭い爪のような物で全て引き裂かれていた。

そして、その後、彼は、二度と山に行く事が出来なくなってしまった。

こんな現代にも、いまだに人間が足を踏み入れてはいけない場所がまだまだ

存在しているのは事実である。

この山の大きな木は、今もその場所に立っている。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:04Comments(5)