2017年08月05日

人を斬った日本刀というもの。

サインディスプレイ部  営業のKです。

今日も暑かったですね。

もう、歩いてるだけで、頭がフラフラと・・・・。

今日は仕事中、小さな女の子を連れた若いお母さんが、

高架下の壁にもたれる様にして、ぐったりしており、

傍らに居る女の子も、凄く心配そうだったので、

迷ったんですが、一応、声かけてみました。

やはり、頭がガンガンして酷かったようで、大丈夫です・・・

とは言われたんですが、近くの涼しい商業施設まで営業車に乗せ、

連れて行きました。

冷たい飲み物を飲んだら、少し回復されたようだったので、

まあ、これだけ周りに人がいれば、万が一の時でも

大丈夫かと思い、そのまま仕事に戻ったのですが、

本当に大丈夫だったのか、と心配です。

皆さんも、暑さには十分ご注意くださいませ!

それとそうと、うちのお嬢様ですが、朝起きると、昨晩から

リクエストしていたらしく、朝食として、

たらこスパゲティ大盛り、からあげ、オムライス、特大ソーセージ3本、

ポタージュスープ、アイスカフェラテ(私の・・涙)という豪快な

料理がテーブルを埋め尽くしてました(笑)

誰か食べるの?と聞くと

勿論、私が食べるに決まってるでしょ?

今日、演劇の本番なんだから・・・・。

と返してきた。

というか、お前はマラソンにでも出るのか?

確か、劇にも出ない、ただの監督のはず・・・・・。

と思って見ていると、

ああ、やっぱり緊張してあんまり食欲ないかも・・・・。

と言いながらしっかり完食してました(笑)

演劇コンクールの結果は本人が言うまで聞かないで

おこう、と思っています。

あっ、それとコメント欄をいつも見ていると、本当に

様々な境遇の方がいらっしゃいますが、本当に

元気だして(カラ元気でも良いので)いきましょうね!

読者さん同士のやり取りを読ませていただき、

いつも私は元気を貰っています。

そして、私が怖くない話を通して伝えたい事も、皆さん、

しっかりとご理解頂いている様で、本当に感謝です。!

そんな関係がいつもまでも続くと信じております。

宜しくお願い致します。

それでは、今夜は私は、片町でひっそりとライブです。

なので、早めに1話アップさせて頂きます。

それでは、いってみましょう!

どうぞ~!


これは俺が体験した話である。

俺の親戚に医者をしている夫婦がいる。

かなり大きな病院の院長をしていたのだが、今は養子がその病院を継いでいる。

養子と書いたが、その夫婦には子供がいなかった。

だから、俺や兄が親に連れられて、その家に行くと、とても歓迎されたのを

よく覚えている。

その家は広大な病院の敷地の外れに建っており、かなりの豪邸だ。

そして、何故か俺をその家の養子にしたいという話が持ち上がったことがあり、

それ以来、出来るだけその家に近づかないようになった。

やはり、養子に出されるというのが、余程怖かったのだろう。

そんな親戚の家だが、やはりお金持ちだけあって、普通はお目にかかれないような

お宝が沢山あり、それは子供心にも、とても魅力的なものばかりだった。

その中でも、特に俺の興味を引いたのが叔父さんが集めていた日本刀の

コレクションだった。

俺が訪れる度に、いつも新しい日本刀を持ってきては、その刀についての

話をしてくれた。

それは、男の子としては、興味を通り越して、憧れのようなものになっていた。

1度、日本刀を持たせてもらった事があるが、その重量感はハンパではなく、

更に、鞘から抜いた本物の日本刀の刃は、言葉では言い表せないようなリアルな

恐ろしさがあった。

もしも、今、この刀を、手を滑らせて落としてしまったら、俺の手など簡単に

切り落とされてしまうのではないか、と実感できるほどの危険さ、と鋭さ、そして

美しさを併せ持っていた。

だから、俺は、その家に行くと、いつもまだ見ていない刀を見せて欲しいと叔父さんに

頼み込んだ。

勿論、叔父さんも嬉しそうに、倉庫のような場所から、刀を持ってきては、俺に

見せてくれた。

しかし、その叔父さんの日本刀のコレクションの中でも、一際、異彩を放つものが

あった。

いつも、俺は叔父さんと一緒に、お宝が保管されている倉庫に連れて行ってもらい、

その中から、

今日はこの刀が見たい!

という具合にして、その日、見せて貰う日本刀を決めていた。

そして、叔父さんも、それを駄目だとは絶対に言わなかった。

だが、ある日、俺は、その倉庫で、不思議な箱に入れられている日本刀らしきものを

見つける。

他の日本刀が白木の真新しい綺麗な箱に保管されているのに対して、

その木箱だけは、茶色に変色し、赤黒い汚れが至る所に付いていた。

そして、木箱の周りには、鉄製の鍵までかけられている。

更にその木箱だけは、まるで他の木箱から隔離されるように、鍵の付いた

棚に収められていた。

俺は、

叔父さん、これも日本刀なの?

すると、

そうだよ。でも、これは見せられないんだ。ごめんね。

そう言って、それ以上は何も言わなかった。

その時は、それで諦めたのだが、その当時の俺は、余程、その日本刀に興味が

沸いてしまったらしく、叔父さんに会う度に、

ねぇ、やっぱり、あの日本刀は見せてくれないの?

と、しつこく聞いていたのを覚えている。

そして、その度に叔父さんは、苦笑いをして、

ごめんね。

とだけ返してくれた。

そして、時が流れて、俺が大学生の時の事だ。

俺は神戸の大学から金沢の実家に帰省し、バイトをしながらも、バイクで何処か

へ出かけるといった感じで大学の夏休みを過ごしていた。

そして、バイト代も底を突きかけたある日、俺は、叔父さんの元に行く事にした。

何しろ、お金持ちだからなのかは分からないが、小さな頃から、俺達が行くと

かなりの金額のお小遣いをくれていたのを思い出したからである。

今にして思えば、本当にとんでもない奴なのだが、その時は本当にお金に困っていた

のだと思う。

そして、1人バイクで、その叔父と叔母の家に行くと、本当に歓迎してくれた。

久しぶりに会ったからなのかもしれないが、その時はとても会話が弾み楽しい時間

を過ごした。

あっという間に、夜になってしまい、泊まっていけば?というありがたいお言葉を

頂戴した俺は、当然のごとく、その夜は、叔父さんの家に泊めてもらう事にした。

晩ご飯は、近くの高級寿司店で、ごちそうになり、叔父さんの家に帰ってからも、

叔父と叔母を交えての飲み会になってしまう。

そして、お酒が回り、良い気分になった叔父さんが俺に言ってきた。

お前は、小さい時からいつも、あの日本刀の事ばかり聞いていたんだが、やはり

今でも見たいと思ってるのか?と。

正直なところ、俺は、そう言われるまで、その日本刀の事はすっかり忘れていた。

だが、叔父さんにそう言われて、幼い頃の記憶が蘇ってきた。

だから、俺は

勿論、見たいよ!でも駄目なんでしょ?

と聞き返した。

すると、お酒のせいなのか、その時、叔父さんは、こう言った。

それじゃ、見せてあげるよ。

お前ももう大人なんだし、これからの人生の中で、そういうものが存在するんだ、と

いう事を知っておくのも良い勉強になるのかもしれないからな・・・・。

そう言うと、叔父さんは、そそくさと席を立ち、部屋から出て行き、5分位して、

また戻ってきた。

両手で大事そうに例の木箱を持って・・・・。

目の前に置かれた木箱は、幼い頃の記憶をすぐに呼び戻してくれた。

古く茶色に変色した木箱には、まるで飛び散ったかのように、赤黒い汚れ

が付着している。

そして、その箱には、錆びたような金属で鍵がかけられている。

そう、まるで封印でもされているかのように・・・・。

そして、その箱を前にして、叔父さんは、真顔に戻ってこう言った。

最後にもう一度聞くが、本当に見たいんだな?

見たいのなら、それなりの覚悟を持ってくれ。

これは、そういう類のものなんだから・・・・。

そして、これを見る時、絶対に面白半分な気持ちで見てはいけない。

怖がってもいい。

だけど、馬鹿にしたり、茶化したりするのはもっての外だ。

畏敬の念をしっかりと持って見て欲しい。

それだけだ・・・・。

そして、どこからか取り出した古めかしい鍵を使って、叔父さんはその木箱の

鍵を開ける。

俺はその説明しようのない緊張感で、酔いはすっかり醒めていた。

そして、叔父さんはその木箱のふたを開ける。

木箱には、何やら、掛け軸のような巻物が一緒に入っているようで、それを取り出すと、

日本刀の入った布が見える。

そして、その布には、お経の様な文字が隙間無く書き込まれており、更に合計4枚の

御札のようなものが貼ってあった。

この御札だけは、毎年新しいものに変えてるんだよ。

そして、今日はちょうどその御札を貼り替える日なんだ。

叔父さんはそう言いながら丁寧に御札を剥がし、布袋から日本刀を取り出した。

やはり、その日本刀は異様だった。

鞘に収められている状態でありながら、殺気というか、恐怖が感じられ、俺は

全身に鳥肌が立つのを感じた。

そして、叔父さんは、こう話し出した。

お前にこの刀を見せなかったのには理由があってな。

実は、この刀、江戸時代前期のものなんだが、過去に何人もの命を奪っている。

それは戦であったり、果し合いであったり、様々なんだが、どちらにしても

この刀に持ち主は、決して負ける事無く、常に相手を斬り殺してきた。

そして、最後に人を切ったのが、処刑場での斬首に使われた時。

そうして、斬られた者達の怨念を取り込みながら、この刀は今も存在している。

そして、普通は戦や果し合いで刀の刃がぶつかり合うと刃こぼれしてしまうものなんだが、

何故か、この刀には刃こぼれ1つ無いんだ。

まさに奇跡の日本刀なんだよ。

そして、明治時代以降、この日本刀は、美術品として、色んな人の手に渡った。

確かに、大変な価値がある刀だったから、それこそ、数多の美術収集家達が

こぞって、この刀を所有したがった。

だが、この刀は、人を切れなくなってからも、ずっと誰かを斬りたいと思って

いたのかもしれない。

まるで、この刀が意志を持つかのように・・・・。

そして、この刀を所有した者達が、ある日、突然、気が狂ったようになってしまい、

家族や周りにいる人達に斬りかかった。

それでも、何故か誰もがこの刀を所有したがったんだ。

さすがに死人がでる事は無かったが、それでも斬った人も斬られた人も、その後は

悲惨な人生を送ることになった。

そして、いつしか、この刀は呪われているということで、皆、忌み嫌うようになって

しまった。

その後は、きちんと供養し、御札で封印するようになってからは、そうした事件は

起こらなくなったんだけどな。

そう話すと、叔父さんは今度は掛け軸を手にとって、俺に開いて見せた。

そこには、首だけを石の上に置かれ、晒されている男の姿が描かれていた。

得体の知れない描写と、得体の知れない物を使って描かれたその絵は、見ている

だけで、悪寒と吐き気がする。

そして、叔父さんはこう続けた。

どういう理由なのかは分からないが、処刑場でこの刀を使って斬首された侍の

姿がこうして掛け軸として描かれているんだ。

勿論、斬首された侍の血を使ってかかれたものらしい・・・・。

そう言うと、叔父さんはその日本刀を鞘から抜いて俺の目の前にかざした。

呪われた妖気・・・・

そんな言葉がすぐに頭に浮かんだ。

それは見ているだけで、汗が流れ出すような恐怖が伝わってきた。

それと同時に、魅入られるような、不思議な感じがした。

はっきり言えば、人が斬りたいという衝動に駆られてしまった。

俺は、

もう十分です。

と言うと、叔父さんは、すぐにその刀を鞘に納め、真新しい御札を貼り、

掛け軸と一緒に手際よく、木箱に納めた。

俺は、その時、何故かぐったりと疲れきってしまい、肩で息をしていた。

それを見て、叔父さんは、

まあ、世の中にはこういう、曰くつきの物が沢山存在しているって事だ。

でも、これだけの本物を見る機会というのもそうそう在るもんじゃないからな。

叔父さんは、ある意味、この日本刀の持つ妖気に魅入られてしまっているのかも

しれない。

だけど、お前は、今、見た事を糧として、今後の人生で、こういう曰くつきのものに

魅入られないような生き方をすれば良いんだよ。

そう言って、少しだけ笑ってくれた。

そして、その曰くつきの日本刀を見てから、俺は夜寝ていると必ず、見知らぬ

侍が夢の中ら現れては、

人が斬りたい、お前を斬らせてくれ!

と追いかけられる夢を毎晩のように見るようになってしまった。

そして、ある晩の事。

今でもはっきりと覚えているのだが・・・・。

夜中に、何かの気配で目が覚めた。

金縛りというのではなかった。

体は普通に動く。

そして、ふと、視線を頭の上の方に向けると、そこには、侍の姿をした男が正座

していた。

そして、首から上の部分がそこには存在せず、何故か彼の手に持たれ、

正座した膝の上に、その首は置かれていた。

斬首された侍の霊なのか?

俺はすぐに思った。

そして、見てはいけないと思ったが、何故か視線を逸らすことが出来なかった。

その男の膝に置かれた首は悲しそうな顔をしなから、ジッと俺を見つめていた。

どうして俺の所に出てくるんだ?

そして、同時に

どうすれば良いのか?

と必死に考えた。

そして、俺は

貴方を斬ったあの刀はもうすでに封印され、人を傷つける事は出来ません。

だから、安心してください・・・・。

そう、心の中で呟いた。

すると、その侍は、ゆっくりと立ち上がり、そのまま徐々に薄くなり、消えていった。

そして、それからは怪異も悪夢も見なくなった。

あの日本刀は、今もあの家に保管されているのだろうか?
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 18:20Comments(24)