2017年10月10日

彼女がエレベータを使わない理由

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、今日もお疲れ様でした!

中西様におかれましては、一日も早く

問題が解決するように祈っております。

しかし、ここに集って頂いている皆様は、

それぞれがそれなりに悩みや問題を抱えて

いらっしゃるのでしょうが、いつも元気に

コメントして頂いて、感謝の気持ちしかありません。

本当にありがとうございます。

ちなみに、コメントでもよく書き込まれておりますが、

さすがに本を出したら、Aさんにバレるのでは?

という懸念があるようですが、多分、大丈夫です。

Aさんは、怖い話や映画が大の苦手です(笑)

人の手によって恐怖を演出されているものには、

過敏に拒否反応を示しますので・・・。

しかも、私の勤務先など知る筈もありませんし(笑)

だから、本屋に行っても絶対に怖い本のコーナーには

近寄りません(笑)

夜、寝られなくなるそうです(笑)

ということで、どんどん怖くない話をアップし続けましょう!(笑)

それでは、どうぞ~!





これは俺の知人の体験した話である。

彼女は結婚して夫と小学生の子供2人で暮らしている。

住んでいるのは、市内の8階建てのマンション。

そして、勤務先は6階建てのビルである。

そして、以前、仕事で駅前の高層ホテルに行った時、他のメンバーが当然

エレベータを使って上の階へと移動した時に、何故か彼女だけは、非常階段を

利用して、かなり遅れて上の階へとやってきた。

普通、2階とか3階なら解らないでもないのだが、さすがに10階以上の場所

まで階段でのぼってくる人は、そうそう居ない。

実際、十数階まで辿りついた時には彼女自身、かなり疲れきっており、打ち合わせ

どころではなかった。

だから、俺は少し興味が沸いて聞いてみた。

どうして、エレベータを利用しないのか?と。

そして、その時にこっそり教えてくれたのが、これから書く話だ。

小さい頃、彼女の家にはおばあちゃんが居て、いつも彼女を可愛がってくれた。

そして、そのおばあちゃんが亡くなってから、それは現れるようになったという。

初めてそれを見たのは彼女が高校生の頃だった。

彼女がマンションに住む友達の家に向かう時、エレベータを使った際、それは

現れたという。

エレベータの天上部分にある脱出用のハッチが少しだけ開いており、そこから

女がこちらを覗いていた。

それは確かに女の顔だったが、遠近感が狂ってしまう様な大きな顔であり、とても

人間の女には見えなかったという。

だから、彼女はそのまま恐怖で固まってしまい、それでもその女から視線を

外すことが出来なかった。

視線を逸らせたら危険だという信号を脳が送っていたという。

そして、その時は偶然、どこかの階から1人の人が乗り込んで来た時にドアが

開いたのをも見て、彼女は、逃げるようにエレベータから出た。

無事に友達の家に着き、さきほどの話をしたが、そのマンションでそんな話は

聞いた事がないということだった。

そして、友達の家からの帰り道は、友達も一緒にエレベータに乗ってくれたので、

無事に1階まで降りる事が出来た。

しかし、その事があってから、彼女はエレベータに乗ると、いつもその女を目撃した。

それはデパートだったり役所だったりマンションだったりとバラバラだったが、

何故かいつも同じ女が、天井のハッチから彼女をジッと覗き込んでいた。

そして、次第にある事が分かった。

それは、その女というのは、彼女が1人きりでエレベータに乗っている時にだけ

現れるという事だった。

確かに恐ろしかったが、エレベータに乗る時には、誰かが来るまで待てば良かったし、

またエレベータに乗っていて、一人になってしまいそうな時には、その人と一緒に

降りれば良かったので、大して不便は感じなかったという。

しかし、彼女が社会人になった頃、変化が訪れる。

それは、彼女が仕事で先輩達と一緒にエレベータに乗っていた時に起こった。

突然の酷い耳鳴りに襲われた彼女は、何となく視線を上にあげた。

すると、そこには、いつもは1人でエレベータに乗っている時にしか

現れなかった筈の女が、ハッチの隙間から彼女の顔を覗き込んでいた。

どうして?

彼女が呆然として天井を見上げているものだから、先輩の1人が

大丈夫か?

と声をかけてくれた。

それでも、彼女が固まっているので、その先輩も天井を眺めたらしいが、

あれ?天井部のハッチが開いている事なんてあるんだな~

とだけ言ったという。

その時、彼女は悟った。

きっとその女の姿はじぶんにしか見えないのだろう、と。

そして、それからは、彼女はエレベータに乗るたびにその女の姿を目にする

様になってしまった。

どれだけ沢山の人が一緒にエレベータに乗っていても、お構い無しにその女は

ハッチを開けて、彼女を覗き込んだ。

オフィスビル、ホテル、デパート、マンションなど様々だったが、いつもその女は

其処に居た。

だから、彼女も4階建て位の低い建物は、出来るだけ階段を使うようにした。

健康の為・・・という理由で。

しかし、さすがにそれ以上の高層階の建物になると、彼女1人だけが階段を

利用するのに適当な理由も見つからなかった。

だから、仕事の時は、特にエレベータを使わざるを得なかった。

そんな感じで頻繁にエレベータを利用するようになると、彼女はある事に

気が付いた。

それは、天井の脱出用のハッチの開き方がどんどんと大きくなっており、最近では

ほとんど全開になってしまっていた。

確かに不気味ではあったが、それでも実害は無かったので、彼女は出来るだけ

気にしない様に努めた。

そんなある日の事。

彼女は、とある会社に向かう為、エレベータに乗っていた。

そこは高層階のオフィスビルにある、大手の会社が入っており、彼女は

その会社に何度も足を運び、ようやく成約の一歩手前までこぎつけており、

その日が最終のプレゼンテーションの日だった。

だから、彼女はエレベータ中でも、これから彼女が行わなければいけない

プレゼンテーション用の書類に必死に目を通していた。

そのプロジェクトは彼女が数年かけて地道に行ってきたものであり、彼女は

是が非でも成約まで持っていきたかった。

だから、その時の彼女の頭の中には、他の事を考える余裕など無かったのだろう。

彼女がエレベータに乗ってから、何度もドアが開き、その度に人が乗り降りするのは

感じていた。

そして、その時、彼女はまたしても酷い耳鳴りを感じた。

ハッとして彼女が顔を上げると、エレベータの中には彼女しか乗っていなかった。

彼女はその時、エレベータの一番奥の壁にもたれ掛かる様にして書類に目を

通していたのだが、彼女の前には、誰も居なかった。

え?

彼女は驚いて、エレベータの天井を見た。

すると、そこには居る筈の女の姿は無かった。

ただ、脱出用のハッチが全開になっていた。

すると、突然、彼女の真横から声が聞こえた。

見いつけた~・・・・・。

それは

初めて聞いた様な低くかすれた女の声だった。

彼女は恐る恐る顔を横に向けた。

心臓が止まりそうになった。

そこには、彼女の顔を覗き込む様に顔を近づけている女の顔があった。

何かで押し潰されたように歪んだ顔であり、その大きな頭は一部が欠損していた。

そして、その顔は、とても嬉しそうに満面の笑みを浮かべていた。

その顔はとても恐ろしくとても人間の顔には見えなかったが、彼女はどうしても

その顔から視線を逸らす事が出来なかった。

視線を逸らしたら・・・・終わり。

彼女の脳がそう教えていた。

だから、彼女はガタガタと震える体を押し殺して、じっと女の顔を見つめ続けた。

すると、その女がこう言った。

何階がいい?

彼女はその言葉の意味が理解出来なかったが、それでも、何となくではあるが、

その質問に答えてはいけない、という事だけは分かった。

だから、唇をかみ締めながら、言葉を発するのを禁じた。

そして、彼女は、ずっと考えていた。

どうすれば良い?なんとかしなくては!

そして、誰かがエレベータに乗ってきてくれるのをひたすら待ち続けた。

しかし、エレベータの階数表示には何も表示されていないのを見た時、

彼女は悟ったという。

ここはもう現世ではないのだ・・・と。

すると、その女は、

ねぇ?

と言うと、突然、彼女の体に長く伸びた手を絡み付けてきた。

その手はあり得ないほどに長く、グルグルと彼女の体にまとわりつく。

そして、次の瞬間、その腕に力が入るのを感じると同時に、彼女の体の骨が

音を立てて軋んだ。

彼女は息が出来なくなっていた。

でも、それで良いと思ったという。

死ぬのか意識を失うのかは分からなかったが、このままの時間が過ぎるよりは

マシだと感じていたから。

そして、彼女は遠のいていく意識の中で確かにそれを聞いた。

その女の声が耳元で聞こえ、そして、

またね・・・・。

と言ったのだという。

それを聞いた直後、彼女は意識を失ったが、その後、エレベータの床に倒れている

所を救助された。

その時、エレベータの中は、何かが腐乱したような嫌な臭いが充満していたという。

結局、その時のプレゼンは中止になったが、その後、改めてブレゼンが行われ、

結局、彼女はその仕事を成約できたという。

しかし、それからの彼女は、どんなに高層階であろうとも決してエレベータは

使わず、階段を利用しているのだという。

だから、俺はこう尋ねた。

それてしても大変過ぎるでしょ?と。

すると、少し笑いながら彼女はこう言った。

あの時、あの女は間違いなく、

“またね”

と言ったんです。

だから、次に私がエレベータに乗ったときには間違いなく出てくるでしょうし、

万が一、その時に、他の誰かが乗っていて巻き添えにはしたくありませんから。

それに、私もまだ死にたくないので・・・。

だから、それに比べたら、階段の上り下りくらいは頑張らないと!

彼女がいつかその女から解放される日が来ると良いのだが・・・。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:09Comments(28)