2017年10月13日

誰もいない筈のオフィスで・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です!

今日は夕方からお客さんとの飲み会ですので、

早めにアップさせて頂きます。

そういえば、サイン用の『闇塗怪談』が、返信封筒と

共に送られてきております。

下手くそな字で恐縮ですが、丁寧に書かせて

頂きます(笑)

ただ、仕事以外の時間での作業になりますので、

少々お時間を頂きますことをご理解ください!

それでは、怖くない話、いってみましょう!

どうぞ~!



これは友人が体験した話である。

彼は某大手保険会社に勤務しており、忙しい時期になると、

徹夜が続く事もあるそうだ。

そんな彼の会社が入っているのが、市街中心部にある

新しいオフィスビル。

地上8階、地下2階という、いわゆるインテリジェンス・ビル

というやつだ。

そんな最先端の場所でも、怪異は起こってしまう様である。

その日、彼は大口の担当顧客の事務処理に追われていた。

週末の金曜日ということもあり、本来なら早めに帰宅して

のんびりしたいと

思っていたのだが、現実は甘くなかった。

午後9時を回っても、全く出口の見えない進捗状況に、

彼はその夜の徹夜を覚悟した。

既にオフィスには誰も残っておらず、彼は仕方なく、簡易的に

戸締りをして、外のコンビニへ晩ご飯を買いに出かけた。

徹夜ということもあり、彼はかなり多めの食料を買い込んでオフィスに

戻った。

そして、その時感じたのだという。

なんか、雰囲気が違うな・・・と。

確かに、どこが違うのか、と言われれば的確に答える事は

出来なかったが、それでも

彼が少しだけ外出している間に、オフィスの様子が明らかに違っていた。

彼のオフィスは繁華街の大通りに面しているから、当然その時間帯も

かなりの交通量である。

しかし、そういった外界の音というものが全く聞こえてこない。

目の前の書類が床に落ちただけでも、かなり響いて聞こえてしまう様な、異様な

静けさが、そこには在った。

いつもは決してそんな事もなく、明らかにおかしかった。

しかし、彼にはそんな事を気にしている余裕など無かった。

すぐに自分のデスクに座った彼は、買ってきたサンドイッチを片手で

口に運びながら、

再び仕事に没頭した。

すると、すぐにオフィスの電話が鳴った。

本来なら、すぐに出なければいけないのだが、その時は余計な仕事を

入れたくなかった

彼はそのまま電話を無視した。

すると、今度はファクスが流れてきた。

時刻はもう午後11時を回っていた。

彼は、

俺の他にもまだこんな時間に仕事してる奴もいるんだよなぁ・・・。

と妙に感心しつつ、そのまま仕事を続ける。

しかし、そのファクスというものが、なかなか終わらない。

いや、1枚送ってきたかと思うと、すぐに次のファクスが送られてくる。

そして、それを彼は無視し続けるのだが、さすがに鬱陶しく感じ始める。

だから、ふとファクスの方へと視線を向けた。

そこで彼は思わず、

え?

と声を出してしまう。

先ほどから、間違いなくファクスが受信している音が聞こえており、そして、

今も、新たにファクスを受信する音が聞こえている。

しかし、ファクスの受信用紙が溜まっているはずのトレーには、

一枚も受信用紙が見えなかった。

あれ?おかしいな・・・・。

彼はそう思ったが、気のせいだと片付けてしまう。

その後もファクスは受信を何度か繰り返していたが、結局、

何も送られて来なかった。

そして、ファクスの受信が途切れた時、ふと、静寂が訪れる。

やっと、静かになってくれたか・・・・。

そう思い、彼がホッとしていると、突然、オフィスに電話が鳴り響いた。

彼は思わず、体をビクっとさせてしまった。

だが、彼は、

こんな時間に掛かってくる電話は、かなりの確率でトラブルの電話に

違いない。

だったら、電話に出たら、余計な仕事を増やす事になってしまう・・・。

そう思って、電話を無視し続ける。

1度かかってきた電話は、10階以上のコール音の後、切れた。

しかし、電話はまたすぐに掛かってくる。

本当に今夜はどうなっているんだ?

そう思いながら、彼は仕事に集中しようと努めた。

そして、何度目かの電話がかかって来た時、彼は思わず仕事の手を

止めてしまった。

相変わらず、長いコール音が続いていた。

彼には、当然電話に出る気など毛頭無かった。

しかし、電話のコール音は、ガチャッという音とともに消えた。

それは、誰かが電話に出たという事を意味していた。

だから、彼は思わず仕事の手を止めた。

体が恐怖で固まっていた。

彼は、恐る恐る顔を上げた。

広いオフィスには、彼の他には誰もいる筈はなかった。

だから、誰も電話に出る筈もないのだ。

しかし、先ほどの電話は間違いなく誰かが出た様な音が聞こえた。

だとしたら、誰かがいるのか?・・・・・。

彼がそう思った時、広いオフィスの端の方から、ヒソヒソと話す様な声が

聞こえた。

彼の恐怖は更に増してしまった。

しかし、同時に考えてみた。

もしかすると、彼が食事を買いに出ている間に、誰かが帰ってきたの

かもしれない、と。

そして、彼と同じように仕事に追われてしまい、彼に声を掛けるのも

忘れているのかもしれない、と。

彼は椅子に座ったまま、

誰かいますか?

と大声を出してみた。

すると、先ほどはヒソヒソと聞こえていた声が止み、再び沈黙

が訪れる。

彼は思い切って椅子から立ち上がり、先ほど声が聞こえた方へ

と歩き出した。

絶対に誰か同僚が帰って来ている筈だ・・・。

彼はそう願いながら、歩を進め、オフィスの端にあるデスク

までやって来た。

しかし、やはり其処には誰もいなかった。

彼は、その時点でもう仕事など投げ出して走って逃げ出したかった。

しかし、仕事の段取り上、そんな事は出来ないのは自分が

一番理解していた。

だから、彼は、夜間、彼1人が残業する為に使用するフロアの

照明をかなり節約していた。

しかし、そんな事は、その時の彼にはもうどうでもよかった。

だから、フロアの照明を片っ端から点けて、出来るだけフロア

全体を明るくした。

そうすれば、少しは気が紛れると思った。

そして、仕事に集中する為に、切っていたラジオもつけた。

ラジオからは、パーソナリティの賑やかな話し声が聞こえてきて、

少しは気が紛れた。

彼は自分に喝をいれ、再び仕事に向かう為、自分のデスク

についた。

そして、書類に向かうのだが、やはり集中できなかった。

そんな状態だったから、考えるのは、怖い事ばかり・・・・。

そして、その時、気がついた。

彼は勤める会社のビルは、当然、まだ新しく、いわくつきの

場所に建てられたものではなかった。

だから、当然、このビルに関しては、幽霊などの類の話は

一度も聞いた事が無かった。

だとしたら、何が起こっているのか・・・。

彼のオフィスに入るには、専用のインテリジェンスキーが

必要だった。

そして、夜間、そのオフィスに入れるキーということになると、

それを持っている

のは、彼の会社の中でも限られた人数だけだった。

だから、誰もこのオフィスに入れるはずはないんだ・・・・。

もしも、入れる者がいるとすれば、それは人間ではない。

そして、もしも、先ほど彼が外に出て晩飯を買出しに行った時、

何かを連れて

来てしまったとしたら・・・。

そして、もしも、それがずっと彼の背後を追いてきて、彼と一緒に

、このオフィスに入ってしまったとしたら・・・・。

その時の彼には、それしか考え付かなかった。

そして、もしもそうだとしたら、今、彼は人外のモノと2人きりで

このオフィスに居る事になる。

彼は、冷たい汗が流れるのを感じた。

と、その時、突然、彼が座るデスクの右斜め後ろから、

うふふ・・・・。

という笑い声が聞こえた。

彼は俯いたまま、その笑い声が聞こえた方向へと

顔を振った。

そこには、OLが着る様な制服を着た足が見えた。

そして、彼はそのまま視線を上に上げていった。

心の中では、見るな!と叫んでいたが、彼はまるで何かに

操られるかのように

それを見てしまう。

そこには、薄いブルーの制服を着た女が立って、彼を

見て笑っていた。

裸足の足、異様に高い身長、そして、その顔は在り得ない

ほどに細く、そして

建てに長かった。

痩せこけた頬と閉じらたれ大きな口。

そのどれもが彼が始めて見る造形だった。

そして、彼はその時、まるでその女から視線を逸らす事を

禁じられている様に

一切視線を外す事は出来なかったという。

すると、次の瞬間、その女の顔は、まるでロウソクが

溶けていくように、

見る見るうちに崩れ落ち、顔の骨が露出した。

そして、それを見た瞬間、彼は意識を失ってしまった。

そして、次に彼が目を覚ましたのは、そのビルの守衛さんが

見回りにきた時。

床に倒れている彼を見つけた守衛さんが、彼を助け起こして

くれたらしい。

そして、当然、彼はその後すぐに仕事を切り上げて帰宅

したという。

今、彼は別の支店に転勤になり、そのビルで働いてはいない

のだが、どうやら

その事があってから、そのビルには、女の幽霊が何度も

目撃されるようになったという事だ。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 12:16Comments(19)