2017年10月16日

犀川ダムへ続く道

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆さん、お疲れ様です!

いよいよ明日から、うちの大監督が

修学旅行へと出発します。

うちの娘は、南海トラフ(やっと覚えた!)を

怖がってますが、私は妻と2人きりで

ほぼ丸四日間を過ごす事の方が

恐怖・・・・です(涙)

あっ、ちなみに、第1弾として届いた、闇塗り怪談には

サインを入れさせて頂き、本日発送しておりますので、

今しばらくお待ちくださいませ!

ということで、今夜も怖くない話、スタートです。

それでは、どうぞ~!



金沢市の兼六園から車でまっすぐ山の方へ走ると、心霊スポットとして名高い

鷹の巣トンネルと、熊走大橋があり、それを通り過ぎて、更に

まっすぐ進むと犀川ダムがある。

今日は、その犀川ダムについて書こうと思う。

勿論、そのダム自体は心霊スポットして認知などされていない。

だから、俺自身も、そんな気は全くないまま、車を走らせていたのだが・・・。

実際、熊走大橋から犀川ダムへと向かう道は自然の宝庫である。

野生動物も沢山生息し、野草や山菜も沢山取れるのだろう。

実際、俺がその道を走っていて一番最初に驚かされたのは、やはり動物だった。

細いアスファルトの道が続くその道は対向車が来たらどうしよう?と不安な

なるほど狭かった。

しかし、実際には他の車とすれ違う事は一度も無かった。

だから、俺はそこそこのペースで車を走らせていた。

すると、突然、カーブを曲がった先に何かが居た。

俺は急いでブレーキを踏んで急停止した。

そこには、鹿の親子がのんびりと道の真ん中で日向ぼっこをしていた。

慌てて急停止した俺にも驚く様子もなく・・・。

だから、俺もサファリパークよろしく動物観察をする事にした。

車のエンジンも止める。

近くで見る鹿は、とても大きく感じられた。

そして、対照的に小鹿はといえば、まるで、ぬいぐるみのように小さい。

そのコントラストが楽しくて、俺は食い入るようにそれを見ていた。

しかし、やはり車の存在が気になるのか、親鹿が急かすように道路に

寝そべっている小鹿を起こし、街の横にある林の中に消えていった。

鹿の親子を見るのにかなりの時間を費やしてしまったのか、辺りはうっすらと

暗くなりかけていた。

俺は再び車のエンジンをかけようとした。

しかし、何故かエンジンがかからない。

俺はその時、嫌な予感がした。

何故なら、その時の車は、エンジンが掛からなかったのだが、それはセルモーター

すら回らないという状態であった。

そして、過去の体験から、その様な状態でエンジンが掛からない時は、車の故障

というよりも、霊的なものが原因である事が多かった。

俺は思わず天を仰いだ。

こんな状態では、俺が出来る事など何も無かった。

しかし、この道は犀川ダムに続く唯一の道である。

きっと、誰かが通りかかってくれる・・・・。

それだけが、心の拠り所になっていた。

それにしても、山の陽が落ちるのは異様に早かった。

辺りは、もうかなり暗くなってしまい、俺は車の窓を閉め、ドアもロックした。

何が出てきても対応できるように・・・。

その時、突然、何処かから俺の苗字を呼ぶ声が聞こえてくる。

○○くん・・・・○○くん・・・。

その声は林の中から聞こえたようにも感じたし、車の中からにも聞こえた。

しかし、閉めきった車の中から聞こえたなどとは絶対に思いたくなかった

俺は、目を凝らして林の中を探した。

そして、俺は固まってしまう。

車の左右に広がる林、いや、森と言った方が適当なのかもしれない。

その木の影から誰かが覗いていた。

それも1人や2人ではなかった。

沢山の木々の陰から顔だけを出すようにして、沢山の人の顔が、こちらを見ていた。

そして、その口が動くたびに、

○○くん・・・・○○くん

と俺を呼ぶ声が聞こえてくる。

どうして俺の名前を知っているんだ?

というよりも、そもそもあいつらは何者なんだ?

俺は自分の苗字を的確に呼ばれたことで、思わずマジマジと、そいつらの方を

凝視してしまう。

すると、それらは、男もおり、女もいた。

それぞれに顔が違うのだが、1つだけ共通しているのは、どの顔も大きく崩れて

いたという事だった。

まるで、事故で顔面を強打したようなその顔は、見ているだけでも気分が

悪くなってくる。

そして、その時、忘れていた事を思い出した。

ここは、明らかに自然豊かな林の中であるが、そのすぐ脇には、熊走大橋とそこから

かなりの落差がある渓流が続いている。

つまりは自殺の名所である。

そして、そこで自殺した者の中には俺の知り合いも居た。

だから・・・・なのか。

俺の苗字を知っているのは・・・。

根拠は無かったが、もはやそういう説明しか思いつかなかった。

そうなると、俺は急に恐怖というものに襲われてしまう。

だから、それらの顔から目を背けなければ・・・。

決して目を合わせないようにしなければ・・・。

そう思い、視線を車の中に逸らすのだが、やはり恐怖で外が気になってしまう。

だから、俺はついつい視線をまた、それらの顔に戻してしまった。

俺は凍りついた。

明らかに、その顔がとれも先ほどの位置よりも近づいていた。

ヤバイ!

俺は隠れるようにして、姿勢を低くして上体を助手席の方へと倒した。

そして、必死でお経を唱えた。

すると、突然、

コンコン、という窓をノックするような音が聞こえた。

しかし、俺の本能が、見るな、と告げていた。

見てはいけない・・・見たら最後・・・・だと。

だから、俺は必死に目を閉じ耳を塞いだ。

すると、それに反応するように、一斉に車の窓がノックされた。

それは1人や2人というものではなかった。

俺は、車の周りを自殺霊達が取り囲み、一斉に窓をノックしている姿を

想像してしまい、完全に固まってしまう。

必死に携帯を見るが何故か電源が切れており、全く反応しなかった。

万事休す・・・。

こんな場所に来るんではなかったとしきりに後悔したが、今となってはもう

どうしようもなかった。

辺りはもう完全に真っ暗になりそれが恐怖に拍車をかけた。

その時、突然、大きくクラクションの音が聞こえた。

何度も何度もクラクションを鳴らされた。

しかし、おれはその音さえも、それらの霊達の仕業だと思い込んでいた。

すると、車のドアが開く音と、そしてバタンと閉められる音が聞こえた。

そして、次の瞬間、

おい、大丈夫か?救急車でも呼ぼうか?

という声が聞こえてきた。

俺はハッとして起き上がると、前方には大きなSUVが停まっており、そして

心配そうに窓を覗きこむ男性の顔があった。

俺は、すかさず車から降りて、その男性に事情を説明した。

突然、エンジンが掛からなくなった事は伝えたが、俺が見た霊の事は一切

話さなかった。

そして、どれどれ?と車を点検し、俺にもう一度エンジンをかけてみるように

指示してきた。

すると、車のエンジンは一発でかかった。

俺は、男性に深々と頭を下げ、礼を言うと、そそくさとその場を後にした。

そして、何とか無事に自宅までたどり着く事が出来た。

やはり、あの辺りは自殺スポットとしてあまりにも有名であり、それに

引き寄せられるように、新たな自殺を誘発させている。

だから、きっとそういう成仏出来ない自縛霊が居たとしても決して不思議ではない

のだが、それでも、そんな危険な霊達も、そこを毎日仕事として通っている

ダムの職員さんとはきっと共存する仕組みが出来ているのかもしれない。

そう思った体験だった。

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:19Comments(26)