2017年10月19日

手取川の河口には・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆さん、寒いですね。

お風邪など引いていませんか?

とりあえず、今日もお疲れ様でした!

今日は娘の修学旅行3日目です。

お昼~午後9時までは、ディズニーランドで

フリータイムだそうです。

寒い中でもお馬鹿な娘は元気いっぱい!・・・です。

明日帰った来たら、たぶんぐったりと疲れきって

いることでしょう!(笑)

それから、今日はそこそこの数のサイン希望レターパック

が届いていました。

頑張って、サインしますから、もう少しだけお待ちください。

そして、週末は東京で第2回のオフ会ですね。

是非、楽しんで頂ければ、と思っております。

そういえば、Aさんも金曜日から東京に行くそうです。

日曜日には戻ってくるそうですが・・・。

ということで、今夜も怖くない話、いってみましょう!

それでは、どうぞ~!





これは友人から聞いた話である。

石川県には一級河川が二つ存在する。

1つは主に白山市を流れる手取川。

そして、もう1つは小松市の梯川である。

河川には一級河川と二級河川の違いは、確か、管理する役所が違うということ。

一級河川が国、そして二級河川が県の管轄になるはずだ。

まあ、そういう雑学は置いておいて・・・。

彼は、川に携わる仕事をしている。

どこの機関に所属しているかは明言出来ないが、管理するのは一級河川。

その中でも彼が携わっているのは、手取川になる。

手取川といっても、その距離は長く、白山市の山奥にある手取川ダムから、美川

という場所にある河口付近まで、かなり大きな川の状態で延々と続いている。

そして、昔は、堤防などもしっかりとしたものではなく、頻繁に決壊し、

洪水となっていたらしい。

そして、洪水になると、人が流され、結局は見つからない。

それは、そのまま海に流れ出ていく場合もあるし、途中で川の底に引っ掛かり

二度と浮かび上がらない場合もあるのだという。

そして、そのどちらの場合も、かなりの恐怖と苦しみの中で死んでいくのは

想像に難くない。

だからなのだろうか?

昔から、手取川の河口では、怪異に暇が無いらしい。

手取川を管理する部署に年間掛かってくる電話のかなりの部分を、そうした

怪異を目撃したという通報が占めている。

ある者は夜釣りをしていて、突然ずぶ濡れの女に声を掛けられた。

また、ある者は昼間、河川敷の駐車場で昼寝をしていて、まるで時代劇にでも

出てくるような姿をした男達に車を揺すられた。

そして、またある者は河川敷のトイレを夜間利用した時に、用を足して、

ドアを開けると、そこには無数の男女が、トイレ内を右往左往しているのを

見たという。

そして、これから話すのは、彼が直接体験した話ということになる。

その晩、彼は事務所に残って残業をしていた。

そこに居たのは彼1人だったらしい。

時刻は既に午後10時を回っていた。

すると、突然、事務所の電話が鳴った。

慌てて、電話をとると、女の声が聞こえてきたという。

とても小さく聞き取り難い声だった。

しかし、電話の女は、彼が、

もう少し大きな声でお願い出来ますか?

少し聞き取り難いんですが・・・・。

と言っても、何の反応も無く、ただ同じ言葉を繰り返すだけだった。

それは、子供が川に流されたから助けて欲しい・・・。

というものだった。

しかし、その時の川の流れは穏やかであり、そのような事故の報告も入っては

いなかった。

だから、彼は、心の中では、まさか?

と思いながらも、電話ではしっかりとした対応をして電話を切った。

そんな事があるわけないだろう?

と彼は思っていたのだが、さすがに事故の通報があった以上は一応、川の点検

をしなくてはいけなくなる。

電話の女の話では、川に流されたのは、川の上流とのことだった。

だとしたら、もしもその電話の内容が本当だったとしても、もっと川の

上流付近に在る事務所に電話するのが本当だった。

それに、電話をかけてきた女の声の背後からは、まるで、飲み会で大騒ぎでも

しているかのような叫び声すら聞こえていた。

たぶん、酔っ払った女がいたずら電話をしてたのだろう、と思いつつ、彼は

重い腰を上げ、河川の点検に出かけた。

手取川の河口付近は、それなりに良い吊りスポットらしく、いつも夜釣り

を趣味としている人達で、それなりに賑わっていた。

それに、その晩は、川の流れも穏やかで釣りには最適だと思われた。

しかし、時刻はまだ午後10時過ぎだというのに、釣り人はおろか、近くを

走る道路、そして橋にも、一切車が通る気配が無い。

こんな日もあるんだなぁ・・・・。

と思いながら彼は河川敷を降りていく。

そして、懐中電灯を持って、川を照らしながら歩いていく。

すると、川の中に人がいるのが見えた。

彼は釣り人かと思って、

こんばんは!

と声をかけるが、全く返事が無い。

そこで、懐中電灯で川面を照らすと、そこには小学生くらいの女の子が立っていた。

驚いた彼は、

どうしたの?

こんな夜遅くに・・・。

お父さんかお母さんは?

と声をかけるが、相変わらず返事はない。

いや、返事どころか、全く反応すら無かった。

もしかしたら、川に取り残されてパニック状態になっているのかもしれない!

そう考えた彼は、思い切って川の中に入り、女の子に近づいていく。

そして、その時の水位は、いつもより、かなり低かったという。

しかし、近づいて来る彼にすら気付いていないかのように、その女の子は

無反応で、じっと海の方を見つめている。

彼は、女の子のすぐ隣まで来ると、女の子が暴れて流されないようにと、

女の子の手を掴んだ。

彼は、思わずゾクっとなった。

その女の子の手は、とても冷たく、そして何故かとても固かった。

手を捕まれて、初めてその女の子は彼の方を見た。

彼は、違和感を感じながらも、

もう大丈夫だからね!

と優しく女の子に声をかけた。

すると、その女の子は突然、彼の手を握って、もう片方の手で海の方を

指差した。

そして、

行こう・・・・。

とだけ言うと彼の手を掴んだまま、海の方へと歩き出した。

突然の展開に彼は、必死に抵抗しようとしたのだが、何故か、その女の子の

力は異様に強く、大人の男性である彼を明らかに凌駕していた。

ちょっ・・・ちょっと待って・・・・。

彼は、そう言って、その場に踏みとどまろうとするのだが、それも虚しくまるで、

引き摺られるように、強引に体を持っていかれてしまう。

もう、転ばないように引き摺られていくだけで、彼には精一杯だったという。

そして、彼の手を握っている女の子の手からは、体温というものが全く

感じられず、彼はとても気味が悪かったという。

そして、そのまま彼は海との境界線近くまで引き摺られていくと、そこで

女の子は、突然止まった。

そして、再び、海を指差した女の子の横で、彼は摑まれた手を振りほどこうと

必死だった。

しかし、女の子の手はまるで彼の手に食い込んでいるかのようにびくともしなかった。

すると、突然、

ザバーン・・・・という海から何かが浮かんでくるような音が聞こえた。

そして、彼はその光景を見てしまった。

そこには、海の中から浮かび上がってきた水死体らしきものが、自ら立ち上がり、

川の上流めがけて歩き出した一部始終が見えてしまった。

そして、それらは、彼と女の子の方へとゆっくりと歩いて近づいて来る。

彼は思わす目を閉じた。

そんなモノを見る勇気など無かった。

しかし、耳からは、それらのモノ達が、バシャバシャと川の中を歩いてくる音が

はっきりと聞こえていた。

と、次の瞬間、彼の手を掴んでいた手が離れた。

そして、川の中を歩く音も聞こえなくなっていた。

彼は、

もう行ってしまったのか?

と思い、ゆっくりと目を開けた。

すると、そこには彼の顔を覗き込むように、沢山の顔があった。

その顔は、どれも海水で膨れ、どれが目でどれが口なのかさえ、分からなかった。

そして、ちょうど、彼のすぐ前には、一際背の低いモノが立っていた。

それは、今まで彼の手を握っていた女の子である事は容易に想像できたが、

その姿は、腐乱し、白色に変色して膨れ上がった水死体としか表現出来ない

ほど変わり果てた姿を見せ付けていた。

そこで、彼の記憶は飛んでしまったらしい。

気が付くと、彼は川のほとりに腰掛けて呆然と川面を見ていたのだという。

ハッと我に帰った彼だったが、彼の耳には、相変わらず川の上流に向かって

歩いていく様な水音が聞こえたらしく、恐ろしくなって、すぐにその場から

逃げ帰った。

事務所に帰り、夢であってくれ!と願う彼だったが、彼の手にはしっかりと

小さな指が食い込んだ様な痕が残されていた。

そして、彼は言っていた。

大昔から、現在に至るまで、きっと沢山の人が、この手取川で流さて、そのまま

海に出で、命を落としたんだろう。

だから、きっとそういう人達が、元々居た場所に戻ろうとしているだけなのかも

しれないな、と。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:02Comments(21)