2018年01月22日

読者様、連絡用?です。

サインディスプレイ部 営業のKです。

すみません。

うっかりしてました。

コメント欄でやり取りするにはコメント数が

増えすぎて大変でしたね。

新しい部屋、作っときます(笑)  


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:29Comments(6)

2018年01月22日

訪ねて来る・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

東京及び、関東周辺では大雪の為に

大変な被害が出ているとの事。

また、その他の地域でも被害が出ているのかもしれません。


交通障害を含め、被害に遭われた方には謹んでお見舞いを

申し上げます。

また、今後のご無事を心よりお祈り致します。

うちの大監督は、今日は妻と外食で大好きな

はなまるうどんを食べてきたらしく、本当に

幸せそうです(笑)

試験の結果も出たらしいので、

どうだ?平均90点いけそうか?

と聞くと、

あのね。お父さん。

結果じゃなくて、努力した過程を評価

しないと駄目なんじゃないの?

と返してきましたが、努力した過程を

今まで一度も見たこと無いんですけどね?

そんな娘は、明日からどれだけ大雪が降るか、

ワクワクしているそうです。

理由は学校が休校になる事と、巨大カマクラだそうです。

というか、働く苦労が全く分かってませんね(涙)

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




友人は愛知県名古屋市の出身である。

俺も小学生の頃、名古屋市の昭和区山手通りという場所に住んでいた。

その後、名古屋市が分割?されたようであり、今もそんな地名が在るのかは

分からないが、目の前に日赤病院が在り、近くに中京高校があった。

名古屋大学も近く東山動物園にも歩いていった記憶がある。

まあ、それは置いておくとして・・・・。

そんなだから、彼とはすぐに仲良くなった。

そして、お互いの子供の頃の記憶を話しながらよく酒を飲んでいた。

そんな彼が、いつもの様に酒を飲んでいると、自然と真顔になって

話し始めた事があった。

今夜はその時に聞いた話をしてみたいと思う。

彼が住んでいたのは名古屋氏でも外れの方だったらしく、あまり都会という

イメージは子供の頃には持っていなかったらしい。

まだ、お隣同士のつきあいもしっかり根付いていたようだ。

そんな彼はある時、友達3人と近くの山に遊びに行った。

いつも遊んでいた場所に飽きてきた彼らは、新しい遊び場を求めて彷徨った

あげく、その山にたどり着いたらしい。

山といっても、すぐ近くには車が往来している道が在り、大自然を満喫

出来るほどでは無かったが、それでも彼らにとっては十分な探検であり、

皆、ワクワクしながら、草木の生茂ったなだらかな山を登っていった。

そして、頂上まで来ると、辺りがきれいに見渡せる場所があり、彼らはまるで

その山を征服したような気分になっていたのかもしれない。

そして、1人の友達が不思議なものを見つけてしまう。

それは、まるで人が木にもたれかかっているように見えたという。

彼らはまるで救助にでも向かうかのようにその木の場所まで駆け下りた。

しかし、そこに在ったのは人間ではなく、人間の脱皮した皮のようなものだけが

小さな木に掛けられているものだった。

友達の誰もが気持ち悪がって触ろうともしない。

そこで、彼がその皮のようなものを手にとって大きく広げてみた。

すると、まるで本当に人間の形をした皮膚のようなもので、それが出来ている

のが分かった。

友達達は遠巻きに見守っていたらしいが、突然、どこかから女性の声が聞こえてきた。

何してるんだい・・・・。

そう聞こえた。

その瞬間、彼らは全員が一斉に無言で山を駆け降り始めた。

彼もその皮を元在った場所に投げつけると、そのままダッシュで友達に続いた。

そして、全員が無事に山を下りて、近くの公園まで逃げてきた。

そこで、先ほどの話で盛り上がった。

俺は女の姿を見た・・・とか

もの凄い大女だった・・・とか

美味しそうだね、と聞こえた・・・・とか。

まあ、実際には誰も女の姿は見ておらず、単なる虚勢の張り合いだったらしいのだが。

ただ、その時、間違いなく、彼ら以外は誰もいない公園の中で、

みいつけた・・・・。

という声が聞こえたらしい。

その声はその場に居た全員が聞いたらしく、まるで蜘蛛の子を散らすように

全員が急いで家に帰った。

そして、その話は彼らの武勇伝として、クラスの中で広まっていったらしく、

彼もそれにはまんざらでもなかったらしい。

しかし、話はそこで終わらない。

彼にしてみれば、もうすっかり記憶から消えかけた頃。

その日は土曜で学校が午前中で終わり、両親は共働きの為に、彼だけが

家に居たという。

突然、玄関のチャイムが鳴った。

インターフォンやモニターカメラなど無い時代だから、彼は急いで玄関まで

走った。

そして、玄関に着くと、外の人に向かってこう言った。

どちら様ですか?

すると、返ってきたのは、

お家の人はいませんか?

○○君、1人ですか?

という女性の声だった。

どうして自分の名前を知っているんだ?

自分を知っている人だとしても、俺はこんな声の人は知らない・・・。

それに、普通なら、相手から名乗るはずだ・・・。

彼はそう思った。

そして、家族が帰るのは夜になってからだったが、何故かそれを言ってしまうと

大変な事になるような気がしたらしい。

そこで、彼は

今、家族全員が居ますけど?

お父さんを呼んできましょうか?

そう機転をきかせた。

すると、何も言わないまま、その女はその場から立ち去った。

彼は何か少し気味悪かったが、そのまま自分の部屋に戻って漫画を

読み始めた。

そして、そのまま寝てしまったらしいのだが、帰ってきた両親に突然

怒られた。

玄関の前に、沢山の草の束が置かれていたらしく、きっと彼の仕業だろうと

怒られたようだった。

しかし、彼には身に覚えは無く、そのままうやむやになってそれは犯人が

分からずじまいで据え置かれた。

それからである。

彼の家には、両親が不在の時に限って、その女がやって来るようになった。

家族が居る時には決して現れないのだが、不在の時には必ずと言って良いほど

その女は頻繁に現れるようになってしまう。

両親に聞いても、そんな女性は知らない、という。

結局、親戚か何かだろうという楽観的な結論に達し、気味悪さは増すばかり

だった。

そんなある日、彼の両親が親戚の用事で出掛ける事になり、帰るのは

翌日の夕方になるという事があった。

1人で夜をすごすのは彼にとってはとても勇気の要る事だったが、それでも

友達と遊ぶのを優先して、彼はその用事には随行しない事になった。

昼間は友達と遊びまわり、疲れて帰宅すると明かりの点いていない家は真っ暗で

それだけで泣きそうになった。

それでも、家に入り家中の電気を点けて母親が作ってくれていた晩ご飯を食べた。

そして、テレビを見ていたらしいが、その時フッと思い出した。

あの女の事だ・・・・。

もしも、今やって来たら・・・・。

彼は不安で一杯になり、急いで家中の鍵を見て回った。

鍵さえ掛けていれば、大丈夫!

そう自分に言い聞かせながら・・・。

その時、突然、チャイムの音が一人ぼっちの家に鳴り響いた。

彼は恐る恐る玄関に近づく。

まさか、あの女が・・・・。

いや、あの女が夜に来た事は無い。

きっと誰か他の人だ・・・。

そう自分に言い聞かせながら玄関に向かって彼は話しかけた。

どちら様ですか?

すると、聞き慣れた女の声が聞こえた。

お家の人は居ませんね・・・。

○○君、1人きりだね・・・・。

そう聞こえた。

どうして家族が不在なのを知ってるんだ?

こいつ、いったい何者なんだ?

そう思った時、彼は突然、あの日登った近くの山の出来事を思い出した。

そして、あの時聞こえた声が、今しがた聞こえた声と合致してしまう。

あの時の声の女なのか・・・・。

彼は恐怖で立ちすくんだ。

すると、

あけて~

という声が聞こえた。

その後、郵便受けのほうからカチャカチャという音が聞こえる。

彼は見てはいけないと思いつつ、郵便受けの方を見てしまった。

そこには、郵便受けから見える人間とは思えない程の大きな二つの丸い目が

見えた。

彼はヒッと声を出してその場にへたり込む。

が、次の瞬間、自分の部屋の鍵がまだ閉められていない事を思い出した。

彼は勇気を振り絞って階段を駆け上がると、急いで自分の部屋に向かった。

すると、彼の部屋の窓が全開になって開いていた。

彼には窓を開けた記憶は無かった。

窓が開いているという事は・・・・・。

彼はそのまま弾かれたように部屋から飛び出し、1階へと転げ落ちるように

駆け下りた。

その時、誰かが玄関の前に居た。

そして、それを見つめている彼の耳には何かが階段をゆっくりと踏みしめるように

降りてくる音が聞こえてきた。

彼はその場で座り込んで、

うわぁ~と大きな声を出した。

と、その時、突然、玄関が開いた。

そこには心配そうな顔の両親が立っていた。

そして、玄関が開いた途端、階段を下りる音は聞こえなくなっていた。

どうやら、彼の祖母というのが、それなりに霊感のある方らしく、田舎へ

着いた両親に、彼が危険だ、とすぐに家に戻るように指示されたとの

事だった。

彼は今でもその時の恐怖を忘れてはいない。

そして、あの時、木に掛けられていたのは、妖怪か何かが、人間に

化ける時に使うものなのではないか、と言っていた。

そして、あの時の皮の手触りは人間の皮膚そのものであり、もしかすると、いや

きっと、その妖怪が人間に化ける為に、生きた人間から剥いだ皮なのでは

ないか、とも言っていた。

ちなみに、その事があってから、彼の母親は仕事を辞めて、彼が1人で

家にいる事は無くなり、その女が訪れる事も無くなったという。

とにかく、不思議で不気味な話である。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:13Comments(10)

2018年01月21日

隣のテント

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

最近、あまり良い事がありません。

いや、良い事もあるのですが、悪い事が

多過ぎるのかもしれません。

ちなみに、もう気付いた方もいらっしゃるかも

しれませんが、アメーバブログの

『石川県の怪談だよ~ん』というブログに

私が此方のサイトに書いた話が転載されております。

これは、私の仕事のお客様の社長夫妻が、私の様な

ブログをやってみたい、ということで、私が転載を

許可したブログになります。

ですので、此方のサイトで過去に私が書いた話が

ランダム形式で掲載されております。

出来れば、ご自身の話も書かれたほうが良いですよ、と

アドバイスはさせて貰ったのですが、現在のところ、

あまりオリジナルの記事は書かれてないようです。

ですので、私は転載を許可しましたが、ブログ自体は

私とは無関係のものですので、ご理解の程、

宜しくお願い致します。

(私には孫などおりませんので(笑))

それから、、コメントで新規の方にご指摘を受けましたが、

過去に書いた話の辻褄が合わないというのは、

私の書き間違いや記憶違いに拠るものです。

そして、冒頭に書かせて頂いております家族の話も

全て本当の事です。

その辺まで、疑われてしまうとさすがに困ってしまいます。

このブログは私のライフワークとしてやらせて頂いているのもであり、

書籍化された本は別にして、このサイトでのブログは

私の趣味の一部として、あくまで素人レベルで書かせて頂いております。

ですから、そんな拙いブログを毎日お読み頂いている

読者の方々には感謝しかありませんし、皆様のお陰で

書くというモチベーションが保たれております。

ただ、私が書くブログの話で、もしも気分を害されたり、

辻褄が合わない事が我慢出来ない方がいらっしゃるようであれば、

出来ればお読み頂かない方が良いのかもしれません。

誤字脱字もなかなか無くなりませんので(笑)

『書く自由』と『読む自由』に拠って、このブログがずっと

自由な場所である事を私は望んでおります。

どうか、ご理解のうえ、宜しくお願い致します。

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





友人にキャンプ好きな男がいる。

彼がいつも利用するのは、いたって普通のキャンプ場。

1人でテントの中で過ごしたいが、それなりに飲料水や炊事場、そして

トイレなどが備わっていないと嫌なのである。

だから、いつもレトルト食品やカップ麺、そして酒を持参してキャンプに

出かける。

ある意味、軟弱なキャンパーなのかもしれないが、それでも大自然の中で

過ごす時間は貴重であり、彼の癒しになるとともに、仕事の活力にも

なっていた。

そんな彼はある日、いつもとは違うキャンプ場に出かけた。

季節は完全に冬。

誰もいないキャンプ場でひとり雪の中で一晩過ごしたいというのが彼の

目的だった。

ただ、やはり面倒くさいのは苦手な彼は、それなりに設備の整った

キャンプ場を選択して、朝早くから出かけた。

そのキャンプ場までは車で2~3時間ほどかかる。

彼は道すがら、食料を調達しつつ、目的地のキャンプ場を目指した。

途中、町からどんどん離れていき、雪もかなり深くなっていくのを見て、

彼は少し後悔したらしいが、それでも何とか件のキャンプ場に到着した。

冬、しかも雪の中ということで、キャンプ場には誰も来ていなかった。

逸れこそが、彼の望むキャンプでの環境であったから、彼は喜びを感じつつ、

急いでキャンプの準備に取り掛かった。

彼のいつものパターンだが、冬場にもせっせとキャンプに出かける彼は、

寒さが限界に達すると、さっさと車の中で寝る事にしている。

勿論、防寒グッズや焚き火もあるのだが、やはりエンジンをかけ暖かい車内で

寝るに越した事は無い、と彼はあっさりと答える。

それならば、オートキャンプ場を選べば良いのでは?とつい思ってしまう。

まず、彼は大きな妖気に飲料水を汲んでくる。

汲んでくるといっても、キャンプ場に備わっている蛇口を捻るだけの簡単な

ものだ。

そして、出来るだけ乾燥している枯れ木や枯れ草を集める。

これも、彼はいつも固形燃料も持ち歩いているから、たとえ気が湿っていたとしても

さほど問題にならないらしいが・・・。

そんな感じで、ゆるゆるとキャンプの準備をした彼は、夕方の早めの時間から

夕食を作り始めた。

持参した鍋に水を入れ、それを焚き火にかざしてお湯を作り、其処にレトルト食品を

入れるだけ。

どうせなら、自然の中にある物だけで、料理を作ってみれば?と俺が言うと、

いつも、

そんな面倒くさい事はしたくない、とあっさり答える。

俺にキャンプの趣味は無いから、その気持ちはよく理解出来ないのだが・・・。

そして、夕食も終わり、お腹が一杯になった彼はついウトウトとしてしまう。

お酒も入り、かなり良い気分だったらしい。

その時、彼は異変を感じる。

彼のテントから100メートルくらい離れた場所に、もうひとつテントが

設置されていた。

いつのまに・・・・?

彼は不思議に思ってそのテントをしばらく眺めていた。

どちらにしても、一人ぼっちで過ごせると思っていたキャンプが台無しに

なったと彼は嘆いた。

そして、いったいどんな奴がキャンプをしに来たのかと、彼は自分のテントから

顔をだしたまま、じっとテントの持ち主が現れるのを待った。

ヘッドフォンで音楽を聴いたまま、彼は酒の小瓶を時折口に運びながら

じっと待ち続けた。

そして、ふと奇妙な事に気がついた。

それはテントが少しずつ此方に近づいて来ているという事。

よく分からなかったが、彼がそのテントから視線を外し、そして再びテントを

見ると、そのテントはほんの少しだが、確実に彼がいるテントに近づいていた。

そんな馬鹿な事が起こるわけがないと自分でも思った。

だから、彼は目印を決めて、其処にテントが近づいているかどうかで、それを

見極めようとしていた。

その為に、しばらくそのテントを見ないようにした。

そして、3分ほど経ってから、そのテントを方を見た。

すると、テントは目印にしておいた場所をかなり越えて、此方に近づいていた。

さすがに気味悪くなった彼は、テントの入り口をビッシリと閉めた。

もうこれ以上、外の様子に惑わされたくなかった。

だから、彼は酒をどんどんと飲み、音楽をノリの良い楽曲に変えて気分を変えようと

思った。

しかし、やはり外の様子が気になって仕方なかった。

そこで彼はもう一度だけ、あのテントの様子を窺うことにした。

ゆっくりとテントの入り口のチャックを開けた。

彼はその時、心臓が止まるかと思った。

そこには、彼のテントにピタッと横に付けるようにして、あのテントが

目の前にあり、その入り口から、1人の女が覗いていた。

いや、女ではなかったかもしれない。

確かに髪は長く顔立ちは女性そのものだったが、どこかマネキンの様な顔

に見えた。

目は真っ赤になっており、その口は何でも飲み込めるくらいに大きく裂けていた。

そのマネキンがじっと彼の目を見つめていた。

彼は固まったまま身動き出来なくなった。

彼にはそのマネキンのような女が今にも動き出しそうな気がして

恐ろしかった。

その時、彼はある事を思いついた。

先ほどからテントから目を離すとテントが近づいていた。

だとしたら、この女もきっと視線を外さなければ動く事は無いだろう、と。

彼はその女をジッと睨みつけたまま、テントから出て、急いで車に逃げ込んだ。

そして、彼がドアを閉めると同時に、奇声というか何かの泣き声のような声が

辺りに響き渡る。

彼は慌てて車のドアをロックした。

彼は先ほどまで居たテントのほうを見た。

すると、そこには無残に引きちぎられたテントが見えた。

彼は急いで車のキーを探しエンジンをかけた。

エンジンはすぐにかかり、彼氏急いでその場から車を発進させた。

持ち物のことなど考えている余裕は無かった。

しかし、そこから10メートルほど進んだとき、突然車の車体が大きく揺れた。

何かがぶつかっているのか、ゴンッという大きな音の後、車が大きく揺れた

車のハンドルが取られた。

それでも、彼は必死に車を走らせ続けた。

酷い雪道が彼の行く手を阻んだが、それでも決して止まらなかった。

止まったらお終い・・・・。

そんな気がしたという。

そして、車を走らせ続けて5分ほど経った頃、急に車にぶつかる音が消えた。

それでも彼は止まらなかった。

少なくとも民家のある場所まで行かなければ・・・。

そう考えていた。

それから、彼はコンビニの明かりを見つけ、駐車場に車を滑らせた。

そして、車から降りてコンビニの明かりで車を確認して、彼は更に凍りついた。

そこには、助手席側のドアが大きく凹み、更に何かカギ爪のようなもので

引っ掻いた様な痕が車のボディに残されていた。

しかし、それでも彼は運が良かったのだという。

もしも、あの時、車で逃げなかったら、きっと殺されていたんだろうな、と

彼は呟いた。

それから、彼はひと気の無いキャンプ場では決してキャンプをしないように

なった。



  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:20Comments(26)

2018年01月20日

レコード

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

昨夜は、取引先の社長さんと2人で新年会でした。

結局、接待という形になり、全額負担(涙)

さらに、帰宅したのは午前4時半という恐怖。

これはまずいと思い、土曜の家事担当の

トイレ、お風呂掃除を終え、洗濯してそれを

干し、ちょうど6時に起きて来た妻の冷たい視線の中、

眠りに就きました(涙)

それはそうと、来週はまた寒波が来る模様。

木曜日に大型プリンタの納品があるので、

心配です。

ちなみに、メーカーさんも配送業者さんも何故か

ヤル気満々なんですけど(涙)

さらに、うちの大監督は、その寒波襲来で、

更に大きなカマクラが作れそうだと今から

喜んでおりますが(涙)

それでは、今夜も怖くない話、いってみましょう。

それでは、どうぞ~!




これは俺の友人が体験した話である。

彼はとにかくジャズが大好きだ。

自分で楽器を演奏する事は出来ないのだが、そのうんちくはかなりのもので

実際にジャズを演奏したりする俺なんかより、はるかにジャズに精通していた。

そんな彼の楽しみは、古いジャズのレコードを収集すること。

実際、古いレコードでも有名どころは既にCD化されており、間違いなく

音質的にはレコードの比ではない。

だから、彼も勿論、ほとんどのCDは所有している。

しかし、それでも古いレコードを集めているのは、やはりレコードジャケットや

中にある説明書き、そしてノイズが混じったレコードの音質こそが、より

古い時代のジャズを臨場感を伴って感じさせてくれるから、だという。

そんな彼は毎月、ネットやオークションで古いジャズのレコードを検索

しては、少なくとも5枚ほどは買っていた。

中にはプレミアがついて、かなりの高額なレコードもあったが、それでも

生活費を切り詰めてもそれを何とか手に入れていた。

それほど、毎日の仕事が終わってから、自宅のオーディオルームで聴く

古いジャズのレコードは彼に最高の時間と癒しを提供してくれていた。

そんな彼がある日、俺に電話をかけてきた。

もの凄いレコードが手に入ったという。

それはかなりの古い年代のジャズのレコードであり、通常ならば、プレミアが

ついて途方もない値段になっている筈のレコードだという。

しかし、彼はそれをネット通販で、格安の値段で手に入れることが出来た。

彼が興奮するのも無理は無いのかもしれない。

しかし、基本的にジャズはギターが入っているものしか聴かない俺は、すぐに

聴きに来いよ、という誘いを断った。

確かにその時忙しいというのもあったが、古い年代のピアノと管楽器だけの

ジャズには興味が無かったというのが本音だった。

その時の彼は少し、そっか・・・・・と少し気分を害したようだった。

しかし、それからしばらくして彼から電話がかかってきた。

それは例の古いレコードについての相談だった。

どうやら、そのレコードを手に入れてからというもの彼の身の回りで怪異が

頻発するようになったらしい。

最初は聞き終えてしっかりとレコード棚へしまっておいた筈のレコードが

帰宅するとレコードプレーヤーのターンテーブルの上に乗っていたという

些細な事だった。

それだけのことならば、きっと思い違いだろうという理由で片付けられたかも

しれない。

しかし、ある時、彼が仕事中に忘れ物を取りに帰宅すると、家の中には

何故か例のレコードが鳴り響いていた。

彼は、恐る恐るオーディオルームに近づくと、そーっと部屋のドアを

開けた。

すると、そこには、プレイヤーにかけられたレコードが大音量で鳴っていた。

彼は家の中をくまなく調べ、戸締りも確認した。

しかし、誰も居るはずはなく、家の鍵も全てしっかりと掛かっている。

それに、その家には彼しか住んではいない。

さすがに気持ち悪くなった彼は、急いでホームセンターに行き、防犯用の

監視カメラを設置する。

そして、仕事から帰ると、急いで防犯カメラを確認した。

すると、そこには、まるで編集された動画のように突然部屋の中に

現れ、レコードを取り出しプレイヤーに載せて音楽を聴きだす女の姿が

映っていた。

音楽が鳴り出すと、棒立ちになり、ゆらゆらと揺れながら音楽に身をゆだねる

女の姿はとても不気味なものだった。

彼は慌てて、レコードを持ち、家を出た。

そして、いきつけのジャズ喫茶のマスターに頼み込み、そのレコードを

預かってもらう事にした。

マスターには申し訳なかったが、理由を話せばきっと預かっては貰えない、と思い、

彼は理由も告げずに、そのレコードをマスターに託した。

それから自宅に帰り、玄関のドアを開けると、そこにはもうレコードの音は

聞こえてはいなかった。

彼はホッとして、そのままいつも通りに夜を過ごし深夜0時頃に眠りに就いた。

そして、夜中にふと、誰かの視線を感じて彼は目を覚ました。

すると、1人の痩せ細った背の高い女が彼の顔を覗き込む様にしていた。

その目に憎しみに溢れたかのように鋭い眼差しで彼を睨んでいた。

彼は恐怖で気を失いそうになったらしいが、何故か意識を失う事は出来ず、そのまま

その女と顔を付き合わせた状態で朝を迎えた。

朝になると、その女はゆっくりと薄くなっていき朝日の中に消えていったという。

彼はそのまま急いで家を飛び出してジャズ喫茶のマスターのところへ向かった。

昨夜の女はレコードが無くなっていた事で彼を睨みつけていたような気がしたから。

そして、マスターにお礼を言って、そのままレコードを自宅に持ち帰った。

そして、それからの対応を相談する為に彼は俺に電話をかけてきた

ようだった。

事情を聴いた俺は、彼にこう告げた。

そりゃ、災難だったな。

やっぱり安すぎるものには何かあるんだな・・・。

で、どうする?

そういういわくつきの物を壊すのを楽しみにしている霊能者なら知ってるけど?

そう言うと、彼は、

冗談じゃない・・・。

貴重なレコードなのに・・。

そう言って、電話を切った。

その後、彼はそのレコードを常にレコードプレイヤーにセットした状態で

保管しているのだという。

そうしていると、あの女は彼の前に現れないそうだ。

しかし、せっかく造ったオーディオルームも、その女に独占されてしまっては

勿体無い気もするのだが・・・。

ちなみに、最近では彼が家に居ても居なくても全く関係なく、あのレコードが

聞こえて来るそうだ。

ただ、オーディオルームの鍵はかけられたまま、開かずの間になって

しまっているのだが・・・・。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:45Comments(14)

2018年01月17日

送電線と鉄塔

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

こちら、金沢も連日の雨でかなり雪が解けました。

でも、相変わらず、路面はデコボコで

運転していてとても疲れます(涙)

そういえば、うちの大監督が造ったカマクラが

見事に解けてただの雪山になっておりました(笑)

しょんぼりしていましたが、どうやら高校の敷地にも

更に巨大なカマクラ2号機を完成させているらしく

そちらは、まだまだ解けそうにないそうです(涙)

というか、いったい学校に何しにいってるんでしょうか?

ということで、今夜も遅くなりましたが、

怖くない話、いってみましょう。

それでは、どうぞ。



これは知人から聞いた話である。

彼は電気工事会社に勤めている。

その中でも彼の仕事は鉄塔に昇り、送電線をチェックしていくという仕事。

俺の様な高所恐怖症の人間には出来る筈もない仕事だが、それなりに

給料も良いのだそうだ。

入社して、その部署に配属されてから、最低でも1年、普通は2年間ほどは

先輩について手取り足取り教えられる。

中には100メートルをゆうに超える程の高さの鉄塔も在り、昇るだけでも

一苦労だという。

そうして、鉄塔の傷みや送電線の痛みを見つけると補修に取り掛かる。

街中や山の中など現場は様々らしいのだが、どちらにしてもある程度

慣れてしまうと、高さに対する恐怖は麻痺してしまい、普通では決して

見られない様な絶景に見とれてしまう事もあるらしい。

しかし、そんな高所だから、普通では在り得ない事も実際に起こる。

自分が今、上まで昇って作業している鉄塔の向こうに何かが座っていたり、

送電線にぶら下がっている者を見掛ける事があるらしい。

最初、それを見た時は、驚いて大声で叫んだらしいが、先輩達は

平然としたモノで、

ああ・・・確かに居るな・・・・゛でも気にするな・・・。

そう言って、いっこうに気に留める様子も無い。

それは男性だったり女性だったり、そして子供だったりするらしいが、そのどれもが

服を着ておらず、そして肌の色もどこかグレーっぽいのだという。

最初の頃はそれが恐ろしく感じた彼も、現場をこなしていくうちに、

ああ、きっとこれが普通なんだ・・・。

と妙に納得し、当たり前に感じる様になったという。

確かにそれらは、至るところに居るらしいのだが、こちらにも全く興味が無い

らしく、危害を加える様子も無かったから・・・。

しかし、そんな彼も一度だけ怖い思いをしたという。

その日は、10人ほどのグループで深い山の中に立つ鉄塔を手分けして点検

していた。

そして、彼も1つの鉄塔を担当する事になった。

その頃の彼はもう仕事にも慣れて、特に不安もなく作業にとりかかった。

いつものように鉄塔を昇り始めた彼は、何故かいつもは全く気にならない

足元の景色が気になった。

そこで、そろそろ鉄塔の頂上だという頃に、何気に下を見下ろした。

すると、鉄塔の下から何かが近づいて来るのが見えた。

そこには、いつもは鉄塔の上に座ったり送電線にぶらさがったりしている

グレーの人達が凄い勢いで彼を追いかけるように鉄塔に昇ってきていた。

そのグレー色の人間が動いているのを見たのは初めての事だった。

彼は何か嫌な予感がして、急いで鉄塔の頂上に昇ってしまおうと急いで

再び昇り始める。

しかし、下から昇ってくるモノ達は、昇る速さが異常な位に速く、既に彼の

すぐ下まで近づいてきていた。

どうやら、彼が邪魔になり、そこから昇れなくなっている様子だった。

しかも、その時昇ってきていたモノ達は、そうしているうちにもどんどんと

増えていき彼は恐怖を覚えた。

そこで命綱のついた金属製の金具を出来るだけ遠くにつなぎ、彼は下から来る

モノ達の為に道を譲った。

すると、それらのモノ達は、どんどんと彼を追い抜いていき、すぐに鉄塔の上が

満員状態になった。

彼はどうする事出来ず、その光景を見守っていた。

すると、それらのモノ達は、順に送電線の方に流れていき、まるで風の止んだ

こいのぼりのように全員が送電線にぶら下がった。

その光景はとても異常なものだった。

彼は息を呑んでじっとそれらを見つめていた。

すると、全員が一気に彼を方を向いて、ニッコリと笑うと、そのまま送電線から

手を離した。

彼は思わず、

ああ!

と大声を出してしまった。

それくらいに驚いたのだという。

そして、落下していったモノ達は、その高さから10メートル落ちると、その

瞬間に、まるで景色に溶け込む様に消えてしまったのだという。

その光景を見た彼は固まってしまつた。

恐怖とも驚きとも違う感情だったという。

それは、自分もあそこから飛び降りてみたいという強い衝動に駆られた

からであり、その憧れにも似た感情と市への恐怖という感情の間で彼は

ただ呆然とその場に立ち竦んでいた。

その時、あんなふうに死ねたら気持ち良いだろうな・・・。

そんな風に強く感じている自分を何とか彼は必死に押さえ込んでいた。

しかし、あの光景を見せられてしまうと、彼には、飛び降りたい、という

強い衝動がどんどん襲えられなくなっていた。

その時、誰かに思いっきり頬をぶたれた。

ハッとして振り返ると、そこには心配そうな顔で立っている先輩の顔があった。

おい・・・しっかりしろ!

そう言われて一気に涙が溢れてきた。

それは自分の情けなさに対する涙なのか、それとも先輩に助けてもらった、

という涙なのかは自分でも良く分からなかったが、それでもそれからしばらく

彼はひたすら涙を流し続けた。

そして、ようやく落ち着いた頃、先輩が優しい声で、

ほら・・・一緒に降りるぞ・・・・。

という声に促されて彼はゆっくりと鉄塔を下っていった。

そして、下に到着した彼を皆が心配して集まってきて、彼の様子を見た上司が

急いで車で病院まで連れて行ってくれた。

それから、彼はそのまま半月ほど入院させられた。

自分がどんな状態だったのかは、今でも誰も教えてはくれないが、その時の

同僚や家族の異常なまでの心配の具合から、そうとう酷い状態だったのは

間違いない、と言っていたが・・・。

それから、彼は会社からの辞令で勤務部署を変えられた。

彼はそのままその仕事を続けたかったらしいが、先輩達が送別会の際に

話してくれた内容によると、どうやら1度そういったモノ達に目をつけられた

人間は、そのまま仕事を続けていると必ず落下事故による死を招くのだという。

それはどんなに低い場所での作業でも同じようであり、今では彼の仕事は

総務部という内勤になっている。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:56Comments(27)

2018年01月15日

車のドアが・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日も朝から雪かきに追われました。

そして、車を運転していても、いたるところに

大きなデコボコが出来ており、いわゆるひとつの

アトラクション状態です(涙)

ゆっくりと走っていても、ドリンクホルダーの

ペットボトルが宙に舞います。

酷い揺れのお陰で、胃下垂になりそうです(涙)

ちなみに、うちの大監督は近所のバス停から

高校行きのバスに乗ろうとして、大コケしたらしいです(笑)

本人が言っておりました。

学校の階段で転ばないように!と気合を入れていたのに、

まさか、バス停の大勢のバス待ち客の前で、

転ぶとは思わなかった・・・と。

まあ、良い薬でしょう(笑)

私が、まあ人生七転び八起きだから・・・。

と言うと、

お陰で、転ぶ演技を開眼する事が出来た、と

強がっておりましたが(笑)

ということで、今夜も遅いですがアップします。

それでは、いってみましょう。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





これは現在進行形で起きている事実である。

金沢市には横川という交差点がある。

国道の交差点であり、早朝であれ深夜であれ、車の通行が途絶える事は無い。

最初にその話を聞いたのは今から半年ほど前になる。

知人や友人、そして、最近では俺の実兄までが、それを体験している。

その場所は、近くに交番が在り、フィットネスクラブも在り、ラーメン屋などの

飲食店も軒を連ねている場所である。

それは国道に面しているというだけではなく、金沢駅から野々市や白山市に

行く場合にはとても便利な道として認識されている。

だから、朝や夕方の酷い渋滞だけではなく、一日中、車の往来が激しい

場所である。

では、そこで何が起こるのか?

それは、車のドアが開くのである。

車のドアが開くのは、普通ではないか、と思われるかもしれないが、タクシー

ではなく、普通の乗用車のドアが勝手に開くとなると、話は違ってくる。

それは信号待ちで停車した時に起こる事が多い。

当然、信号待ちで止まるわけだから、右足はブレーキを踏み、徐々に

スピードが落ちる。

そして、完全に停車してから、そのまま信号待ちをしていると、勝手に

歩道側の後部座席のドアが開く。

最初は運転手も何が起こったのか分からず、ただ呆然としているのだが、

そのうちに、慌てて車から降りて開いたドアを閉めて、再び運転席に戻る。

その間、当然のごとく、前の車や後ろの車は不思議そうな顔でその様子を

見守っている。

だから、そのドライバーは、不気味なのを忘れて、恥ずかしさから慌てて

車を発進させる。

しかし、そのまま走らない方が良いのかもしれない。

実はこんな事があった・・・・。

その時、俺の知人は、勤務先の金沢駅周辺の会社から、白山市の自宅に帰る為に

国道を走り、横川の交差点に差し掛かった。

時刻は、まだ夜の8時過ぎという頃。

そして、運悪く、信号が赤になった。

彼はその時、ずっと好きな曲をそれなりの音量で聴きながら走ってきた。

だから、当然、その時もハンドルに開いた指でリズムを取っていたらしい。

彼は運転席の窓を開けていたらしいが、突然、窓から入ってくる風が強くなる。

あれ?

そう思って、彼はどこかの窓が開いているのではないか?と車内を

見渡した。

すると、もうその時には既に開いていた窓が、

バタン!

と大きな音を立てて閉まる瞬間を見てしまう。

彼は一体何が起きたのか、全く分からず、ドアミラーや目視で誰かが

車のドアの横に立っているのではないか、と確認したらしい。

しかし、車の周りには誰も居なかった。

ただ、彼が呆然としているのと同じように、周りの車も、状況を把握

出来ないで、ジッと彼の車を方を見つめている気がした。

周りに車が沢山並んで停車していたこともあり、彼はその時、恐怖よりも

恥ずかしさが先にたってしまう。

信号が青に変わると、彼はそのままアクセルを踏み車の集団から抜け出す。

そして、しばらく走り続けていると、車内に雑音が聞こえ始める。

それは最初は、彼がずっと先ほどから聞いている音楽の一部だと思った。

しかし、よく聴いていると、明らかに不自然な笑い声が曲とは関係なく

混ざって聞こえてくる。

それを聞いた彼はかなり焦っていたのかもしれない。

もしかすると、早く何処か安全に車を停められる場所を探して

いたのかもしれない。

しかし、運悪くその時突然、車が脇道から飛び出してきて彼の車と衝突した。

ぶつかる瞬間はまるでスローモーションのようだった。

そして、次の瞬間、ブレーキ音と車同士がぶつかる嫌な音が車内に響き渡る。

やってしまった・・・・・。

彼はそのまま車を道路脇に停めて、警察に連絡する事にした。

しかし、その時、またしても、更に大きな声で

クスクス・・・・。

という笑い声が聞こえてきた。

警察が来る頃には彼がぶつかった車の運転手は、気分が悪いとのことで、

急遽、呼ばれた救急車に乗せられ病院へと運ばれた。

そして、警察に色々と状況を聞かれていたその時、彼は見てしまった。

車の後部座席のドアが勝手に開き、そして、すぐにバタンという音を

立てて、そのまま勝手にドアは閉じていった。

結局、その後、彼も怪我で病院に入院する事になったのだが、車はそのまま

修理せず、解体業者に引き渡された。

勝手にドアが開き、そしてまた勝手に閉まる。

そんな現実を目の当たりにしてしまったのだから、それも仕方ないのかもしれないが。

それから、彼は横川の交差点を利用するのは止め、遠回りになるが、国道8号線

を利用するようになった。

だが、これは現在進行形の怪異である。

そして、これは1人で車に乗っている時に起こる。

また、時には後部座席ではなく助手席のドアが開く事もあるそうだ。

もしかしたら、今夜も誰かが見知らぬ何かを乗せて走っているかもしれない。

だから、信号待ちで勝手にドアが開いたとしたら、すぐに車をそのまま脇に停めて、

その何かが出て行くまでドアを閉めないほうが得策である。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:28Comments(17)

2018年01月14日

いじめの末路というもの。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

ここで、お礼を・・・・・。

この怖くない話のブログが昨夜で

1千万PVを突破しました。




これも全て、いつも拙いこのブログを

読んでイタダキ応援してくださっている

皆様のお陰と感謝しております。

本当にありがとうございます。

今後もずっと続けていくつもりですので、

何卒宜しくお願い致します。

今日の妻と娘は昨日作ったカマクラの中に

熱い珈琲と雑煮を持ち込んで、大騒ぎで

楽しんでおりました(笑)

私も子供の頃には大きなカマクラを作って

遊んでおりましたが・・・。

今年の大雪は、雪かき等で辛かったのですが、

もうあんなに大きなカマクラを造る機会なんて

そうそう無いと思うと、まんざらでもないかな、と

思ったりしてます。

しかし、あんなに大きなカマクラを造る気力と体力を

是非、雪かきとか勉強に活かして欲しい、と思うのは

贅沢なのでしょうか?(涙)

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

Aさんも登場します。

それでは、どうぞ~!





昔もイジメというものは確かに存在していたと思う。

しかし、最近のイジメというものはかなり陰湿なものらしい。

昔は誰か、もしくはグループがイジメをしていても、全員が同調は

しなかったし、誰かが、そのイジメに対して異議を唱えれば、それなりに

収束したように思う。

しかし、どうやら、最近のイジメはそうではないらしい。

誰か、もしくはどこかのグループがイジメを始めると否応なしに同調

しなくてはいけないらしい。

もしも、同調しなかったり、注意でもしようものなら、今度は自分が

標的にされる。

だから、人一倍正義感が強く、イジメを見る度に注意していたうちの娘も、

最近では同調しないまでも、出来るだけ見ない様にして無視するしかない

のだという。

いじめる側といじめられる側、それぞれに思いは在るのだろうが、そのイジメが

自殺という結末まで達した時は、悲惨である。

いじめていた側も、相手が自殺してしまうと、色々と面倒な事になってしまい、

死んだ人間を逆恨みする事もあるのだろう。

しかし、イジメに遭って自殺した本人にとっては、全ての罪と責任はいじめた側

に在るわけであり、その凄まじいまでの恨みの念が全て虐めていた側に

注がれる。

実はこんな話があった。

俺の友人の娘さんが、些細な事が原因でイジメの対象になった。

元々、気が強かった事もあり、家族に気付かれないようにしていた為、

イジメはどんどん深刻化していく。

そして、学校の中に悩みを聞いてもらえる友達も居なくなった彼女は、

ある日の帰宅時、学校から程近いマンションの屋上から飛び降りた。

即死だった。

飛び降りた屋上には遺書らしき物が残されており、その時点でイジメと

存在が明らかになった。

学校側はイジメの存在を隠蔽しようと躍起になり、加害者である生徒達は、

そのお陰か、特に罪に問われることなく何の処分も下されなかった。

まあ、実際、世の中の子供の自殺は、こんな感じで闇に葬られる事が

殆どであり明るみに出て社会問題になる事など稀なケースかもしれない。

ただ、社会的に問題にならなかったからといって、被害者の無念、そして

遺族の無念が晴れるわけではない。

遺族は、何とか娘の無念を晴らそうと、色々な方面に働きかけたのだが、

もしかすると、裏から何かの圧力があったのかもしれない。

結局、娘さんの死は事故死ということで片付けられてしまう。

しかし、怪異は静かに始まっていた。

最初、彼女が飛び降りたマンションの屋上で、死んだはずの彼女の姿を見た

という者が続出した。

そのマンション自体が、学校の教室から見える距離だったので、生徒の何人かは

彼女が飛び降りる瞬間を何度も見せられる事になる。

それが治まりかけた頃、今度は学校の至るところで自殺した彼女の霊が

目撃されるようになる。

朝、昼、夕、関係なく彼女の霊は姿を現し、全校生徒を恐怖で

震え上がらせる。

そして、その姿が頻繁に目撃されるようになると、学校側は、警察にも

相談したらしいが、結局何の解決にもならず・・・・。

そのうちに、その霊が目撃されるのは、ある場所に限定されるようになった。

それはクラス全員で彼女へのイジメを行っていたクラスの教室。

授業中にも、気がつくと、自殺した彼女が席についているのがね目撃され、

教室では悲鳴が鳴り響いた。

更に、その生徒達、そして担任など少しでも関わりがあった教師などに

実害が及び始める。

それは、階段から突き落とされたり、突然割れたガラスで怪我をしたりと

様々だったが、いつしか、そのクラス、いや学校全体で、自殺した生徒の

祟りだ、という噂が流れ始める。

それでも、学校側は何の対策もしなかったが、そのうちに教師達にも実害が

及び、怪我で入院したり、精神を病んでしまう者が続出するようになると、

ようやく重い腰を上げた。

そして、その時、白羽の矢が立ったのは、他でもないAさんだった。

全ての事情を知っていた俺は、Aさんに対して、

今回ばかりは、Aさんが助けるべきではない・・・。

と言ったが、Aさんは、

まあ、私にも立場というものがあるので・・・・。

ただ、私なりの方法で解決したいと思ってますから・・・。

とだけ答えた。

まず、最初にAさんが行ったのは、彼女の自殺にかかわった生徒や教師への

聞き取りだった。

しかし、その聞き取りに対して、生徒達も教師達もイジメを認め、反省する

素振りも見せなかった。

それどころか、Aさんに対して、

そんな事はどうでも良いから、さっさと悪霊を退治してくれ!

と逆ギレする始末だった。

その間、どうやら学校側はAさんの他にも、霊能力者を何人も呼んだらしいが、

結局、他の霊能者は、怪我をして逃げ帰るというのが関の山だった。

その時、Aさんは言っていた。

学校側も生徒達も、こんな事を続けていたら、どんどん彼女の怨念が

強くなっていくのがわからないんですかね?と。

そんな時、また別の生徒が自殺したという知らせが入った。

どうやら、自殺した彼女の代わりに標的にされた別の女子生徒が、

またしても、別のマンションのビルから飛び降りたのだ。

しかし、また学校側は自殺を事故にして、イジメの存在を隠蔽しようとした。

そして、数日後、イジメを疑われた生徒と保護者、そして学校側が

合同説明会を開いた。

当然、Aさんも出席した。

そこでは、結局、

イジメは無かった・・・・。

という結論に向けて支離滅裂な話を続けているだけだった。

そして、生徒と、その保護者から、Aさんに対して、

一刻も早く、悪霊を退治しろ!

善良な生徒が危険に晒されてるのだから!

という声が上がった。

そして、Aさんは我慢の限界を超えたらしい。

Aさんは、突然、椅子から立ち上がると、

ほんっと、馬鹿ばっかりですか?

クラスメイトを自殺に追いやる様な生徒を、私は善良な生徒とは認めない!

悪霊、悪霊と連呼してますけど、それじゃ、悪霊にしてしまったのは、

何処の誰なんですか?

あくまでイジメは無かったと言い張るのなら、今、此処に自殺した生徒の霊を

呼んで全て話させましょうか?

イジメには加害者側にも被害者側にも理由があるのかもしれない。

でも、そのイジメが自殺まで追い込んでしまったら、それはもう子供の悪戯

ではなく、れっきとした犯罪です。

どんな人間にも他人を殺す権利は無いし、殺される義務も無い!

生徒が間違った事をしたら、しっかり怒って、一緒に反省し罪をかぶるのが

教師であり、保護者です。

そんな事も分からない奴が教師や人の親をする事自体が狂気としか

言えませんね。

本当に呆れてしまいますが、これだけ言ってもまだイジメを隠し続けるなら

勝手にしてください。

別に私は何もしませんからご安心を。

ただ、私が手を引いたら、すぐにどんどんと死人が増えると思います。

それこそ、この学校に関わりのある者達が死に絶えるまで、祟りは

続きます。

まあ、此処に居る方達は、命よりもプライドや外面を気にする人ばかり

みたいですから、どちらでも構いませんけどね。

そう言うと、校長から、

言いたい事は良く理解しました。

来週にでも緊急会議を招集して・・・・。

と、そこまで言いかけたとき、Aさんが、

ここまで言っても、まだすぐに決められないの?

こんな大切な事くらい、今此処で決めなさい!

と言い放つ。

その時点で、もう答えは出ていた。

結局、学校側はイジメを認め、加害者の生徒は法的処分を受けた。

そして、Aさんは、加害者生徒と学校側に、次のような約束をさせたらしい。

加害者生徒達には、死ぬまで少なくとも年に1度は、自殺した生徒のお墓に

お参りし、毎日、朝起きてからも、しっかりと手を合わせること。

そして、学校側には、今回のイジメに拘わった教師の罷免と、イジメが再発しない

ように、外部からの監査を受けるという事。

その外部からの監査に対しては、どうやら保護者側が自ら責任をもって行うとの

申告があったそうだ。

そんな事、よく実行させられたね?

と聞いた俺に、Aさんは、

私、イジメとかそういうの大嫌いなので・・・。

だから、もしも、私のいう事を聞かなかったら、今度は私がイジメてみましょうか?

と。

貴方達が言う悪霊というものがどれだけ恐ろしいモノか、体験してみますか?

と言ったら簡単でした(笑)

そう言って笑っていた。

やはり、もっとも恐ろしいのはAさんなのかもしれない。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:41Comments(33)

2018年01月13日

天狗というもの

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

窓から見える隣の屋根・・・です(涙)


何故か日本全国で石川県と福井県にだけ

大雪警報が出ております(泣)

本当に久しぶりの大雪です。

しかも、今夜まではまだまだ積もりそうです。

もう雪かきするにも、雪をどかす場所が

ありません(涙)

相変わらず、呑気な娘は、現在大はしゃぎで

敷地内に大きなカマクラを造っております。

というか、雪かき、手伝ってね!(涙)

そういうわけで、今夜はいきますかね。(投げやり)

怖くない話。

それでは、どうぞ~!





友人は幼少期を和歌山県で過ごした。

そこで彼が体験した不思議な話を聞かせてくれたものを書きたいと思う。

彼は和歌山県の田舎で生まれ、中学生の時に父親の仕事の関係で

大阪に転校し、そのままずっと大阪で暮らしていた。

だから、俺と知り合ったのも社会人になってからになる。

彼が凄いところは記憶力が人並みはずれているということ。

本当に幼い頃から最近の事に至るまで、その記憶容量の大きさにはいつも

驚かされる。

そんな彼は、小学生の頃には本当に片田舎という表現がぴったりな場所に

住んでいたらしい。

映画やデパートに行くのにも、車で1時間以上掛かるらしく、その代わりに、

家の周りにはそれこそ手付かずの大自然がしっかりと残されていた。

そんな中で、彼のクラスには1人の問題児がいたらしい。

何が問題なのか、といえば、とにかくよく嘘をつくのだという。

普通に考えれば、そんな馬鹿な?と思うような事でも平気で嘘をつき、

誰かにそれを指摘されても決して嘘だとは認めない。

それだけなら、まあそれほど問題にもならないのかもしれないが、その

少年の場合、嘘をつくと、それを証明する為に、周りの友達に協力させて

それを真実だと裏付ける証拠を探させるのだという。

例えば、俺は昨日、10メートル以上ある大蛇を目撃した、と彼が言えば、

放課後には、その大蛇なるものを探すのを手伝わされた。

勿論、そんな大蛇が日本で見つかる筈も無く、全て徒労に終わってしまう。

そんな事が日々繰り返されているうちに、その少年は、ある意味、クラスの

皆から無視されるようになってしまう。

勿論、表立って無視するわけではなく、あくまでこっそりと行うのだそうだが、

やはり子供心には、そういう疎外感は簡単に伝わってしまうらしく、結局、

彼は登下校時はおろか、学校に居る時でも誰とも話さなくなってしまう。

そんなある日、大事件が起こった。

その少年が行方不明になってしまったのだ。

学校側も父兄達も、そして警察や消防まで繰り出して大掛かりな捜索が行われたが

いくら探してもその少年の姿はおろか、形跡さえも全く見つからなかった。

そして、それから2週間程経過した頃、突然、少年は見つかった。

山から下りてくる一本道で、大きな木にもたれかかっているのを、農作業の

男性に助けられたということだった。

少年の両親は、子供が2週間も居なくなって無事で帰ってくるはずは無い、と

思っていたから、まさかの帰還に大喜びした。

しかし、謎が残っていた。

少年が見つかった時、着ていた洋服も綺麗なままだったし、何より

疲労した様子も空腹感も無かったのである。

警察をはじめ学校の先生達も、その事について少年に何度も尋ねたらしいが、

ただ怯えた顔をして黙り込むだけだった。

周りの大人達は、途方に暮れてしまい、そのまま事実は分からないままで

終わろうとしていた。

しかし、少年が大好きだった祖父と祖母が何度も優しく尋ねたらしい。

何があったとしても、お前の事は絶対に護ってやるから・・・。

そう何度も言い聞かせて・・・・。

すると、それから2週間は過ぎていたある日、少年は重い口を開いた。

キョロキョロと不安そうに周りを見回して、それでも怯えながら

一言一言、かみ締めるように話してくれたという。

行方不明になった日、少年は学校から帰ると、すぐに着替えて外へ出かけた。

今度こそ、皆を驚かせるような何かをちゃんと見つけて、アッと

言わせたかったらしい。

そして、1人で山の中へ入って行ったとき、急に空が暗くなったかと思うと、

何かが降りてきて少年を持ち上げて、とても高い大木の上の枝まで

連れて行かれた。

そこには、木をくりぬいたように大きな横穴が出来ており、その中へ少年は

放り出された。

中は真っ暗だった。

自分が今どんな場所に居るのか、目視で確認するのに時間がかかった。

それでも、目は段々と慣れてくるもので、そのうち、ぼんやりとその場所の

様子が見え、そして少年は恐怖で震え上がった。

そこは木の中にそんな大きな空間などある筈も無かったが、それでも少年が

見たその場所は小学校の体育館ほどの大きさがあった。

そして、そこには、少年のほかにも、色々な動物が集められていた。

そして、そこで動物達は、まるで人間のようにしっかりと目を閉じて、まるで

瞑想でもしているかのようにじっとしていた。

そして、その様子を監視するかのように、背丈が10メートルはあろうかという

大きな人のような形をしたモノ達が睨みをきかせていた。

その数は、動物達をぐるりと取り囲むように10体以上は居たという。

そして、その場所で少年も他の動物達と同じように、正座をさせられ、

目を閉じさせられた。

どうして、そんな事をしたのか、自分でも分からなかったらしいが、そこでは

それをしないと大変な目に遭うという気がしたのだという。

そうして、目を閉じていると、それまで少年がしてきた事が走馬灯のように

頭に浮かび消えていった。

そして、それを何度も繰り返し見せられているうちに、それまで少年自身が

してきた、嘘をつく、という行為がとてもいけないことだと分かったという。

すると、またしても何かが彼を持ち上げてその穴から飛び出した。

そして、気がつくと、彼は木にもたれかかっており、通りかかった

農家の男性に助けられたのだという。

その際、ここで見たことは絶対に他言してはいけない・・・。

もしも、他言すれば、お前をこのままにしておけなくなる・・・。

そんな声が聞こえたらしい。

だから、それが怖くて少年は何も喋ろうとはしなかったのだという。

そして、少年に見たモノをかくように言った祖父が、その絵を見たとき、

ああ・・・これは天狗様だ!

天狗様なら、子供にめったな事はしないぞ!

だから、安心しろ!

そう元気付けられたという。

その後、少年がクラスに戻ってきてから、すっかり虚言癖が消えており、

皆、驚いたらしいが、ある日を境にして、少年は学校に来なくなった。

先生の話では父親の京菜転勤で、よその土地に行ったという事だったが、少年の

家は代々農家であり、それを聞いた皆は、誰もが不可思議に感じたという。

天狗に連れ去られたのか?

それとも、天狗から逃げる為に他の土地へ行ったのか?

それは誰にも分からないが、そのクラスの生徒達はその時、確かに天狗の

存在というものを身近に感じていたという。

  


Posted by 細田塗料株式会社 at 15:22Comments(23)

2018年01月11日

立ち往生・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

現在、金沢市はかなりの猛吹雪です。

昼間でもこんな感じでした。



明日の昼間までに更に40センチほど積もるそうです。

というか、こんな雪は久しぶりですかね。

雪かきしても、すぐ積もります(笑)

で、疲れ果てて帰宅すると、玄関の前に大きな

雪だるまが鎮座しておりました(涙)

勿論、うちの大監督の作品です。

というか、そんなもの作る暇があったら、少しは雪かき

しといて欲しいものです。

あっ、それと会社を辞めたいというコメントに皆さんが

真剣にアドバイスされているのが、とても嬉しかったです。

私の経験からすると、結局、決めるのは自己責任です。

そして、辞めるという事も簡単に出来てしまいます。

私は過去に会社を辞めて、結局は後悔してしまった人間です。

だから、せめて、あと一週間、我慢できるなら1ヶ月

その場に身を置いて、それでも気持ちが変わらなければ、

というアドバイスしか出来ません。

無理に我慢すれば、ストレスも溜まるでしょうが、

もしかしたら、次の職場ではもっとストレスが溜まる事が

あるかもしれません。

そうなった時でも、自分の決断は間違っていなかったと

言い切れるだけの確信を持った上での決断が

良いのでは、と勝手に考えております。

ということで、今夜もいってみましょう。

怖くない話。

こんな雪の日には今でも思い出してしまう話です。

それでは、どうぞ~!




これは俺の体験した話しである。

その時、俺は今、勤めている会社ではなく、コンピュータ関係の

会社で働いていた。

季節は1月の中頃だったと思う。

その時、俺は数年前からコツコツと営業をかけていた能登地方の学校

の入札に向かっていた。

機器の構成から予算採りまで、しっかりとこなし、いよいよ入札という事で

朝から気合が入っていた。

そして、朝目覚めると、とてつもない大雪になっていた。

寝る前の天気予報である程度は予測してかなり早めの時間に起きたのだが、

予想を覆すほどの大雪に呆然としたのを覚えている。

それでも、入札が延期される訳も無く、俺は午前6時頃には家を出る。

市内は夜明け前から除雪車が出ていたようで、特に走り難いことも無く、

渋滞にも巻き込まれずに済んだ。

しかし、当時の能登海浜道路(現在は、のと里山海道)に入ると状況は

一変する。

まるで、氷の鏡の上を走っているような状態。

それでいて、少しでも轍を逸れると、凄まじく車体が振られてしまう。

俺は細心の注意を払いながら運転した。

しかし、不安はあった。

柳田というインターを過ぎると、道は上りになる。

それに対面通行になってしまい、かなり危険だと感じた。

だから、その時、俺は迷っていた。

このまま、海浜道路を走り続けるか、それとも国道を使って安全に行くか?

しかし、国道もかなりの渋滞が容易に想像出来た。

もしも渋滞にはまってしまったら、入札の時間には間に合わない。

俺は、そのまま海浜道路を走る事に決めた。

しかし、それが間違いの素だった。

やはり柳田インターを過ぎると、路肩に立ち往生している車が続出していた。

俺の車も、当時は主流だったスパイクタイヤを装着していたが、きっと路肩に

止まっている車も皆、スパイクタイヤを装着している筈だ。

だとしたら、停止したら、もう身動きが取れなくなるということであり、

何とか止まらないで走り続けるしかなかった。

しかし、そんなに思い通りになる訳も無く、前方を走っていたトラックが

のぼり坂で失速。

それに合わせて、そのトラックの後ろにいた10台以上が徐々にスピードが

落ちていき、ついには全車が停止してしまう。

アクセルを踏んでもタイヤは空転し、バックも出来なかった。

ハンドルを切ったりしたが、まるで空に浮いているかのように全く手応えが無い。

10台以上の車のドライバーが車から出て、皆で協力して安全確保の為に

車を路肩に寄せた。

生まれてから、これだけ滑る路面というのも初めてだった。

とにかく、人が立っているのも侭ならない状態。

途中、パトカーがやってきたが、結局止まらずに、そのまま行ってしまった。

止まれば動けなくなると分かっていて止まってくれるはずもなかった。

それでも、10数台の車のうち、数台はその時、話題になっていた非金属チェーン

を持っていたらしく、それを装着すると難なくその場から立ち去っていった。

結局、その場に残されたのは俺の車を含めて3台だけになってしまう。

その時、俺は人数がいる間に車の向きを変えなかった事を後悔する。

車の向きさえ、下り方向に向いていれば、最悪でも坂道を下る事は

出来た筈だった。

残された3人で車を動かそうとするが、その当時の車は重いのか、びくともしない。

俺たち3人は途方に暮れてしまう。

車のガソリンは満タンにしてきたからガス欠の心配は無かったので、

とりあえずエンジンをかけたままで車に戻り、必死に脱出方法を

考えた。

しかし、滑って前にも後ろにも行けない以上、それは無理というものだった。

その時、時計を見ると、既に入札が始まっている時刻だった。

その当時は携帯電話など無かった時代だったので、会社に助けを頼むことも


出来ず、それよりも数千万という金額の入札に参加出来なかった事が

恐ろしかった。

もしかしたら、クビかも・・・・。

そんな不安で頭が一杯になる。

それでも、その時はまだ余裕があったのかもしれない。

そのうち、俺達は命の心配をするようになる。

何も出来ないまま時間だけが経過していき、気がつくと辺りはすっかり暗く

なりかけていた。

その間、何度か車から降りて周りを見た。

もしも、他の2台が知らない間にしなくなってしまっていたら・・・。

そんな孤独と絶望には耐えられそうもなかったから・・・・。

そして、辺りは完全に真っ暗になる。

そうなると、もう横を通り過ぎる車もいなくなり、完全な闇と静寂の中で

より一層の孤独感を感じていた。

そして、それうちに天候は完全な吹雪になってしまう。

お腹もかなり空いていたし、喉もカラカラだった。

そして、沢山残っていたガソリンもヒーターを全開にしているせいか、異様に

減りが早かった。

もしかしたら、朝までガソリンが持たないのでは・・・。

そんな事を考えてしまうと不安が一気に襲ってくる。

その時だった。

誰かが窓を叩いた。

ハッとして窓の方を見ると、そこには男性が何か話しかけている。

俺は慌てて窓を開けた。

すると、どうやらここから助け出してやる、と言っているらしかった。

俺は、どうもすみません、と言いながら車から降りた。

どうやら他の2台の車にも別の男性が、話をしているようだった。

そして、俺達が滑って歩く事も侭ならない状態であるにも拘わらず、その男性

3人は、いとも簡単に車の向きを180度回転させてくれた。

俺たち3人も当然手伝ったが滑って踏ん張りが効かず、ただ手を添えている

というのが実情だった。

そして、3台の車が下り坂方向に車の向きを変え終わると、俺達は手を叩いて

歓喜した。

命が助かったという心からの喜びを感じていた。

そして、あっと思い、その男性達にお礼を言おうと思ったのだが、彼らの姿は

何処にもいなかった。

こんな山の中で、車で来た様子もなく、何処からか現れて、あっという間に

何処かへ消えてしまった。

俺たちが彼らから目を離していたのはほんの5秒程度・・・。

そんな短時間の間に、完全に姿を消す事など出来る筈も無かった。

それから、3台で仲良く坂道を下りて、一番近くのインターから国道に降りた。

かなり夜も更けていたが、何とか営業している喫茶店を見つけて、3人で

食事をとった。

その時に、誰からという訳ではなく、きっとあの男の人達は、困っている俺たちを

助ける為に出てきてくれた人外の者達ではないか、という結論に達した。

結局、その日はそのまま家に帰りついたのは、午前2時をまわっていた。

そして、件の入札だが、結局、悪天候の為、延期ということになり、後日、

俺は無事に入札に参加し、落札する事が出来た。

その後も、その時の2人とはたまに飲みにいく関係が続いているが、やはり

話題になるのはあの時助けてくれたモノ達の話だ。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:57Comments(34)

2018年01月10日

公園

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日も新年の挨拶回りで色々と走り回って

おりました。

こちら金沢は雪が降っております。

明日の朝までにどれくらい積もるのか?

そういえば、昔は金沢も、雪が降ると学校が休みに

なったりするくらいの豪雪地帯でした。

雪が降ると、歩道は完全に無くなってしまい、

歩行者は全て車道を歩いてましたね。

屋根雪を下ろしてから、下に溜まった雪の中へ

ダイブするのが子供の頃の楽しみでした。

家の前の道路に雪が1メートル以上積もり、

そこに出入りする為に、家の前に雪の

階段を造ったり・・・・。

まあ、最近は雪も少なくなって楽になりましたが、

そういう時代の頃が懐かしく感じる事も有ります。

そういう話をうちの娘にすると、凄く羨ましいみたいです。

理由は学校が休みになるから(涙)

家の前の雪かきもろくにした事が無い奴が

ホント・・・・よく言います(笑)

それでは、遅くなりましたが今夜も怖くない話。

いってみましょう。

それでは、どうぞ~!



これは知人が体験した話である。

彼女は法律事務所に勤めているのだが、仕事が終わり、帰宅してから

ジョギングするのが日課になっていた。

ジョギングといっても、近所を走る程度であり、走っていると顔見知りにも

会ったりして少しも怖くないのだという。

そんな彼女が体験した話を書きたいと思う。

その日は仕事で少しの残業があり、いつもより帰宅するのが遅くなった。

とはいえ、独身の彼女にとって、時間は有り余っているらしく、その日も

少し遅めだがジョギングをする事にした。

いつものコースをいつものペースで走る。

そして、ジョギングを終えてからのシャワーとビールが彼女の楽しみ

になっていた。

近所を走るとはいえ、走る距離はそれなりで、時間にすると40分~1時間

程かけて走るというのだから、俺には到底出来ない。

そして、ジョギングコースの後半には、公園があるそうで、彼女はいつも

その公園に寄って時間をつぶす。

なんでも、誰もいない公園というのが、彼女にはツボにはまるらしく、

1人でブランコに乗ったり滑り台から滑り降りたりしていると、

まるで子供の頃に戻ったようで、とても楽しいそうだ。

だから、その日もいつもの公園に彼女は立ち寄った。

たまにアベックが居たりして、のんびり出来ない時もあるらしいが、その時は

いつも通り誰もおらず、彼女はひとまずベンチに座ってタオルで汗を拭き、

いつも持ち歩いているペットボトルで喉をうるわした。

そして、いざ、いつもの様にブランコでも乗ろうかと思ってベンチから立ち上がった時、

ちょうど正面にあるベンチに誰かが座っているのが見えた。

女性だった・・・。

彼女は、きっと自分と同じようにジョギングかウオーキングのついでに寄った

のだろうと思い、軽く会釈した。

しかし、見ていなかったのか、相手の女性は何の反応も無かった。

彼女は、他に人がいるのなら、今日はブランコに乗るのは諦めよう、と思い、

そのまま横を向いて公園から出ようとした。

その時、急に耳鳴りがした。

それまでに体験した事の無いほどの強い耳鳴りだった。

そして、その瞬間、彼女の体は全く動かなくなってしまう。

え?・・・・・どうして?

彼女は焦って体に力を込めるのだが、まるで自分の体ではない感覚で全く

力が入らない。

そして、彼女はしばらくそんな状態でもがき続けていた。

しかし、どうしても体が動かない彼女は、仕方なく、先ほど向かいの

ベンチに座っていた女性に助けを求める事にした。

あの・・・・すみません。

実は・・・・

そこまで言って彼女は言葉を発するのを止めた。

彼女はその時、ハッと思い出した。

先ほど向かいのベンチに座っていた女性は、ジョギングなどしていたのではない。

何故なら、彼女が着ていた服は、どうみても喪服にしか見えなかったから。

だとしたら、どうしても服を着た女の人がこんな夜更けに1人で公園のベンチに

座っているのだろう・・・・。

そんなモノがいるとしたら・・・・。

だとしたら、今私が動けないのは金縛りなの?・・・・・。

そして、今彼女の視界に入っているもの全てがまるで死んでいるかのような

世界になっていた。

家々の明かりは完全に消えて真っ暗であり、通りを走る車も1台もいなかった。

唯一、点いているのは古い自動販売機の灯かりがぼんやりと灯っているだけ。

そう考えた時、彼女は一気に恐怖に支配された。

恐ろしくて目を閉じたかったが、そんな事をして、目を開けたとき、

あの女の顔が目の前にあったら・・・・。

そんなモノを見てしまったら、きっとショック死してしまうような気がした。

だから、彼女は目をキョロキョロさせて出来るだけ情報を集めようとした。

しかし、それよりも早く彼女の耳に、ある音が聞こえてきた。

ジャリ・・・ジャリ・・・・。

それは何かが公園のアスファルト部分を歩いてくる音に聞こえた。

間違いない・・・あの女だ・・・。

彼女の恐怖心は更に高まる。

彼女は心の中で必死に、

来ないで・・・来ないで・・・・お願いだから!

と祈り続けたが、そのアスファルトを擦るような足音はどんどん近づいて来る。

彼女は必死に、知っている限りのお経らしきものを唱えてみる事にした。

しかし、知っているのは冒頭の部分だけで、彼女はその冒頭部分を繰り返す

しかなかった。

と、気がつくと、先ほど聞こえていた足音が聞こえなくなっている。

彼女は一瞬、ホッとしたが、すぐに体の金縛りが解けていないことに気付く。

すると、その時、彼女の真横から声が聞こえた。

その声は、彼女の真横に立ち耳元で話している声に聞こえた。

彼女は先ほどの女が自分のすぐ真横に立って顔を近づけている様子を

想像してしまい、恐怖で歯がカチカチと音を立てて震えた。

誰かいるの?

待ってる人いるの?

その声は確かにそう言った。

彼女は必死に目を閉じて、顔を上下に大きく振った。

待っている人など彼女のマンションにはいなかったが、もしも居ないと

言ってしまったら、このまま何処かへ連れて行かれてしまう・・・。

そんな気がしたという。

彼女は、それから顔を立てに振り続けながら、

ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・

と言い続けた。

すると、フッと体から力が抜けてそのまま公園のアスファルトの上に倒れこんだ。

体が動くようになっていた。

家々の灯かりも、通りの車もいつも通りに戻っていた。

彼女は、そのまま一気に立ち上がって公園を一気に飛び出すと、そのまま

止まらずに自宅マンションまで帰った。

その日の夜はそのまま恐怖で明かりを点けたまま一睡も出来なかった。

しかし、運良く、その後に怪異は発生していない。

そして、彼女のジョギングは夜ではなく、朝走る事に変えて、更にコースまで

変えてしまったということだ。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:20Comments(30)

2018年01月09日

着信履歴

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

いつも暖かいコメントありがとうございます。

凄く励みになっております。

今日は、うちの大監督は高校の始業式。

そして、5科目試験の日でした。

試験が終了した後で、全神経と全体力、そして

全知力を使い果たしたそうで、そのまま保健室で

寝ていたそうです。

まあ、単に眠たかっただけ・・・だと思いますが(笑)

で、試験の結果は3月待つにならないと分からない

という訳の分からない事を言い出し、とりあえず

コミケに行かせて~と妻に駄々をこねておりました(笑)

ちなみに、コミケに行くとしたら、交通費と小遣い3千円

だけで良いそうです(笑)

こんな娘でも、演劇の舞台に立つと、見違えるくらいの

大人の女性を演じてるんですから世の中、分からなくなります(笑)

それでは、今夜もいきます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!



これはずっと以前、俺の友人が体験した話である。

その頃、仲間内で流行っていた事。

それは異界に繋がる電話番号に電話をかけるという事。

確かに、その頃は巷で色々な噂があった。

霊界に通じる電話番号・・・・。

地獄に通じる電話番号・・・。

幽霊と話せる電話番号・・・・。

など、様々だったが、どれもガセネタばかりで、良くて話中、最悪の場合は

見知らぬ人が電話に出て、冷たく切られたり、怒られたり・・・。

だから、俺達の間でも、そんなモノは都市伝説に過ぎないという意識が

高まっていく。

しかし、そんな中でも、一人の友人は頑として、それは都市伝説ではない。

絶対に存在するんだ!

と強く主張していた。

しかし、それまでの結果が散々だったから、俺達の興味は既に他の

ものに移ってしまう。

それでも、彼だけは、どうしても俺たち仲間をアッと驚かせたいという気持ちで、

毎日毎日、色んな人に聞いたり、自分で調べたりしながら、沢山の番号に

電話をかけていたそうだ。

そして、ある電話番号に辿りついた。

その時、俺達も彼に呼ばれ、その番号に電話をかけさせられた。

その番号はどこにでもある普通の番号であり、特に変わった番号ではなかった。

そして、その番号に電話をかけたとき、確かに不思議な感じはした。

コール音5回くらいで相手が出る。

しかし、相手は何も話さず、ただ微かな息遣いが聞こえるだけ・・・。

ただ、確かにまるで海の底へ電話したかのように、何とも言えない圧迫感と

妙なエコーがかかっていた。

俺たちはしばらくはその電話番号に代わる代わる電話をかけ、色々と試していたが、

相手が何も喋らない事に加え、完全に俺たちの興味はその時、既に別の怪奇現象に

移っていた為に、今1つ盛り上がらなかった。

それでも、少し寂しそうな彼の顔を見て、全員で、

良くやったな!とか言って、褒めちぎっていたのは覚えている。

しかし、彼はそれからも何度もその番号に1人で電話をかけていたらしい。

相手の声を聞く為に・・・・。

そして、ある日、彼は自分の部屋にいると、母親が1階から呼ぶ声が聞こえた。

どうやら、電話がかかってきたらしい。

彼が、リビングに降りると、父親と母親、そして妹がテレビを見ていたらしい。

そこで、彼は母親に、

誰から?

と聞くと、

ううん。知らない人。

女の人だったよ。

○○さんはいますか?って。

彼は、思い当たる人などいなかったが、それでも女性と聞いて電話に出た。

もしもし・・・・○○ですけど、どちら様でしょうか?

.すると、電話の向こうからは低い女の声で、

電話かけてくれましたね・・・。

ありがとう・・・・。

そう言われたが、彼には思い当たる節が無かったので、再度聞いた。

もしもし、どちら様ですか?

何処からかけられてますか?

と言うと、電話の向こうからは、

うしろ・・・

とだけ言われた。

彼は怪訝そうに、

え・・・うしろって?

すると、今度は受話器ではなく耳元から、

う・・し・・ろ

と聞こえた。

それと同時に、リビングに悲鳴が鳴り響く。

それは、妹と母親の絶叫だった。

彼は慌てて後ろを振り返ると、そこには真冬だというのに、白いドレスのような

ものを着た女が立って彼の顔を覗いていた。

その女は長い髪の間から彼の顔を覗き込みながら、ニターッと笑った。

そして、リビングの電気が消えた。

今度は妹と母親の悲鳴に混じって、父親の、うおっという声も聞こえた。

彼は恐怖のあまり、全く動けなかったが、10秒ほどで電気が点き、その時には

もう女の姿はなかった。

その時、彼だけでなく、家族全員がその女の姿を目撃してしまった。

彼は震える手で、着信履歴を確認すると、紛れもなく、彼が見つけてきた

あの番号からの電話だった。

それから、彼はもう二度と知らない番号に電話をかける事は無くなった。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 21:14Comments(18)

2018年01月08日

ラジオ

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

お休みも今日で終わり・・・・。

明日からは怒涛の新年会ラッシュです。

皆様もご自愛くださいませ!

明日から学校が始まるうちの大監督は、

あいかわらず呑気に、コンパスとかいう

ゲームをやっております(笑)

まあ、試験の結果が楽しみです(笑)

ということで、今日はいつもより早めですが、

怖くない話、いってみましょう!

今日の話はいつもより怖いかも・・・。

まあ、大丈夫です(笑)

それでは、怖くない話、

どうぞ~!




これは俺の友人が体験した話である。

その日、彼は加賀地方にある廃屋に向かっていた。

廃墟マニアである彼は、休みになるといそいそと下調べしてあった廃墟に

出掛けるという趣味を楽しんでいた。

俺には理解出来ないが、朽ち果てた建物の中に踏み入って探索していると、

廃墟になる前はどんな生活が其処で営まれていたのか、という事に

思いを馳せると、とてもノスタルジックな気分になるのだという。

だから、いつもはそういう同じ趣味を持つ仲間達と廃墟を巡る。

しかし、その時彼が目的地として選んだ場所はさすがに問題があった。

そこは、噂では数十年前にそこで惨殺事件があり、それ以後は

完全に封鎖された建物。

もともとは民家だったらしいが、それでもその建物はかなり大きく

異様な雰囲気を漂わせていた。

しかも、封鎖された後も、その場所からは、叫び声や泣き声、そして

笑い声など様々な声が漏れ聞こえてくるという話だった。

だから、さすがの廃墟マニアの彼の友人も、その時ばかりは彼の誘いを

断った。

普通なら、そこでその計画は終わるのだろうが、彼は普通ではなかった。

元々、霊の存在などは信じていなかった彼は、逆にそんな変な噂の

正体を突き止めてやる、と俄然、ヤル気を出して1人でその廃屋に

向かっていた。

現地に着くと、その廃屋は他の民家からかなり離れた場所にポツンと

建っていた。

封鎖されてから数十年たっているのだから、さすがに傷みも激しく、至る所が

錆びたり、朽ちかけている。

そんな建物を見たら、俺なら間違いなく何もせずに引き返すのだが、彼はやはり

違った。

朽ちかけた様子を、良い雰囲気と捉え、更に、何処かが壊れて建物に侵入

しやすいのではないか、と考えたらしい。

その建物は、当時としてはかなりモダンな建築物だったらしく、少し洋館的な

要素もあり、彼は好奇心がどんどんと膨らんでいくのを感じていた。

そして、他の民家から離れた場所に立っているという立地条件も彼を大胆に

させた。

彼はいつも廃墟探索の時には持ち歩いている工具を使って、大きな鉄製のドア

にかけられた鎖を切っていく。

どうして、ここまで頑丈にしなくてはいけないのか?と思うほど、その鎖は

ありえ無い程の太い鎖で何重にも玄関に巻き付いていた。

本来なら器物損壊になるらしく、玄関の鎖を切ったりはしないらしいのだが、

その時の彼の好奇心はもう押さえが効かない程に増幅していた。

だから、どうせ、これから住居侵入をしてしまうんだから・・・と言い聞かせながら

その太い鎖を切っていく。

鎖が全て除去するのは、約20分位かかった。

錆びており脆い筈の鎖も、何故か彼の侵入を拒むように、なかなか切れては

くれなかったらしい。

かなり疲れたらしいが、気を取り直して一気に玄関のドアを開けた。

そこは完全な真っ暗闇だった。

窓も何もかもが完全に閉ざされ封鎖されていたのだから、当たり前の事

なのだが、何か吸い込まれるような嫌な感じがした。

そして、外から見た限り、この家に2階というものは存在しない。

その代わり、どうやら1階の広さはかなりのものだと感じた。

彼は持参した大型の強力ライトを点けた。

暗闇の中にライトが照らした部分だけがはっきりと浮かび上がる。

家の造りは変わった感じで玄関から長い廊下がまっすぐに伸びており、

その両端に部屋があるといった感じだった。

彼は土足のまま玄関の土間から廊下へ上がる際に、とりあえず、

失礼します・・・。

と言った。

別に誰もいないのはわかっているのだが、ついいつもの癖でそう言ってしまう。

廊下はとてつもない量のホコリが積み重なり完全に真っ白になっている。

彼はライトの灯かりを頼りに、ゆっくりと歩を進める。

最初に一番手前の右側の部屋のドアを開けた。

ライトで照らすと、ホコリこそ積もっているものの、部屋の中には

机や椅子などが、そのまま置かれており、掃除さえすればすぐにでも生活

出来そうな感じに見えた。

そうして部屋の中を色々と探索していると、ありえない事に彼は気付いた。

その部屋にはホコリがつもり真っ白になっているのだが、明らかにホコリの上に

誰かの足跡がついていた。

それも、靴の足跡ではなく、明らかに裸足の足跡が・・・。

これはどういう事だ?

彼は考え込んだ。

すると、その時、廊下の方から何かを引き摺る様な音が聞こえてきた。

ズルッ・・・ズルッ・・・・。

それは明らかにかなり重たい物を引きずりながら廊下を進む音に聞こえた。

さすがの彼も思わず息を殺し、ライトを消して、全神経を耳に集中した。

しかし、それ以後、音は全く聞こえてこない。

彼は再びライトを点けると、その部屋から廊下へと顔を出して様子を窺う。

しかし、そこには何も、そして誰もいなかった。

彼は、聞き間違いだと確信し、そのまま廊下へ出た。

その時、ある事に気付いた。

確か、玄関のドアは開けっぱなしにしていた筈なのだが、何故か閉まっている。

しかし、霊など信じない彼は、特に気にも留めず、それよりも、誰か

他に侵入者が居た時の自己防衛の為に、持ち物からかなり強力なスタンガンを

取り出して不慮の事態に備えた。

人間ならば、スタンガンがあれば、大丈夫だから・・・。

彼はいつもそう言って、護身用にスタンガンを持ち歩く。

その時、彼は勘違いをしていた。

きっと、彼以外の廃墟マニアか、もしくは浮浪者がこの家に住みついたり

探索に来たりしているのだろう、と。

確かに人間相手なら無敵かもしれないが・・・。

そして、再び、ライトで廊下の奥を照らす。

すると、前方に何やら地下に下りる階段らしきものが見えた。

普通なら、絶対にそんな地下には降りないだろう。

しかし、彼は地下へ続く階段が見つかった時、もう他の部屋の事など

どうでもよくなっていた。

彼はそそくさと廊下を進み、階段に近づく。

その時、彼が歩く廊下のホコリの上には誰かの裸足の足跡がはっきりと残っていた。

しかし、そんな事は彼にはもうどうでもよかったらしい。

とにかく、速く地下に降りて、そこに何が在るのかを確認したかった。

彼はライトの灯かりで足元を照らしながら、ゆっくりと階段を下りていく。

階段は踏みしめる度に、ギシーッと嫌な音を立てた。

そして、階段にも廊下と同じように裸足の足跡がはっきりと残されていた。

彼は片手にライト、片手にスタンガンを持ったまま、ようやく無事に地下に

辿りついた。

そこは、とても広い空間になっていた。

家の地下だとはいっても、土が剥きだしになっており、単に家の床下に

降りられるようになっているだけ、という感じがした。

ただ、それにしては、頭上空間はかなり高く取られており窮屈な感じはしない。

こういう変わった隠し部屋みたいなのがあると、テンションあがるな~

彼はそんな事を思いながらライトで辺りをぐるっと照らした。

すると、地下の一番奥に小さな扉があった。

木製のドアがついた部屋になっているようで、彼の好奇心はより一層

掻き立てられた。

そして、その部屋のドアにも玄関と同じように鎖が何重にもかけられていた。

彼は玄関と同じ要領で手早く鎖を切り、そして勢い良くドアを開けた。

そこには木製の机が置かれていた。

そして、その机の上には、古い型のラジオが置かれており、そこから

何か聞こえていた。

彼はそのラジオを取り、ボリュームを上げた。

すると、聞いた事も無い、まるで昭和初期の歌のような声が

聞こえてきた。

なんだ・・・この放送?

それにいつからこのラジオは鳴ってるんだ?

そう思い、彼はラジオの裏面を見た。

彼は一気に恐怖に襲われた。

そのラジオには電源も繋がっていなければ、電池も抜かれていた。

なのに・・・ラジオはずっと鳴り続けている。

これって・・・・・。

そう思った時、突然、階段の方から音がした。

彼は思わず、振り向くと、1階の床から、階段を覗き込む様に無数の顔が

見えた。

彼は反射的に部屋のドアを閉めた。

そして、鍵をロックする。

なんだ・・・何が起こってるんだ?

彼はそう思い、ドアについている小窓から外を見た。

そこには、窓に張りつく様に、女の顔があった。

彼は思わず悲鳴を上げる。

すると、突然、ドンドンと部屋のドアを叩く音が聞こえてくる。

それと同時に、ウオーン・・・ウオーン・・・・

という得体の知れない声まで聞こえた。

彼は片手に持っていたスタンガンのスイッチを入れた。

しかし、何故かまったく反応しなかった。

唯一の武器であるスタンガンが反応しなかった時点で、彼はもう気が狂いそうに

なっていた。

必死に、

誰か・・・助けてくれ~

と叫び続ける。

ドアを叩く音はドンドンと大きくなっていく。

と、突然、ドンドンという音も、得体の知れない声もピタッと止まった。

彼は、泣き叫ぶのを止め、顔を上げた。

すると、その瞬間、部屋のドアがスーッとゆっくり開いた。

そして、そこには3人の女が立っていた。

とても恐ろしい姿だったのは何となく覚えているという。

しかし、その瞬間、彼は意識を失った。

そして、気がついた時には、目の前に警官の姿が在った。

見回りに来て、家の前で倒れている彼を見つけ、慌てて助け起こして

くれたのだという。

それから、彼は警察官から色々と聞かれたが、何とかうまく誤魔化して

その場は無事に帰ることが出来た。

そして、その後、俺と会う機会があり、その事を話してくれた。

その時の彼は、かなりやつれた様子で心配になるほどだった。

でも、無事で良かったな!

そう言う俺に彼は首を横に振った。

俺はあの時、どうして外にいたんだろう・・・。

自力では無いのは間違いない。

だとしたら・・・・。

だから、きっと、まだ終わってないんだ・・・。

何一つ。

だって、今も何時だって、俺には聞こえてるんだ。

あの地下で見つけたラジオから流れていた曲が・・・・。

だから、まだ許されてはいない・・・。

なぁ、どうしたら許してくれるのかな?

そう聞かれ、俺は何も言えなかった。

その後、彼はすぐに仕事の都合で転勤になった。

そして、それから何度連絡を取ろうとしても彼の消息は不明のままだ。

彼の無事を祈るのみである。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 17:00Comments(25)

2018年01月07日

予定表

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

会社のスマホがiphone6からiphone7に

変わりました。

そこで、以前からスマホの調子が悪く、買い替えを

おねだりしていた娘に、6の方をあげました。

本当は、返さなくてはいけないそうなんですが、

事情を話して社長の美人奥様からOKを

頂いたものなのですが・・・。

結局、スマホの機種変更には行かず、そのまま

WIFI専用のネットゲーム機として利用している

うちの大監督(涙)

お陰でネットゲームがスイスイ動くと感動して

おりました。

休み明けの試験で平均90点は大丈夫なのか?

大監督?

ということで、今夜もいってみましょう!

怖くない話。

それでは、どうぞ~!






これは仕事関係の飲み会でお客さんから聞いた話である。

その会社は、電気工事関係の会社であり、主に新築や改築するビルなどで

新しく電線を引き込んだり、ブレーカー、コンセントなどを設置する

事が主な業務になっている。

しかし、電気工事というものはかなり危険な仕事らしく、更に真冬でも

外での作業が多く発生する。

なかなか大変な仕事である。

そして、その会社では、毎朝の朝礼は欠かさない。

仕事の進捗状況で帰社時間はバラバラになるため、毎朝の連絡事項の伝達の

為にも朝礼は必須なのだという。

そして、もうひとつ、欠かせないのが今週の予定と今日の行き先を書く為の

掲示板。

これも、全体の動きを把握し、適材適所で動かす為には重要なものらしく、

掲示板に書き込まないと何らかのペナルティがあるらしい。

そして、その掲示板は社員が増えていっても、新しくする事も無く、

当初のままで利用していたという。

つまり社長以下、過去にその会社に在籍していた社員の名前がそのまま

書き込まれたままで・・・・。

まあ、それだけ大きな掲示板ということなのかもしれないが・・・。

そんなある時、誰かが気付いた。

それは、いつもは書き込まれていない筈の掲示板の欄に、行き先が書かれていた

という事だった。

もう古い社員も少なくなった現状では、それもさして気にする者もおらず、

そのまま放置される。

しかし、その掲示板への書き込みはそれからも続けられた。

週刊予定表は週末に、その日の予定表は翌朝、しっかりと全て消してから

新たに書き入れる決まりになっているのだが、何故か気がつくと、その掲示板の

ある名前のところにその週の予定表とその日の行き先が書き込まれていた。

しかも、それはいつも同じ場所を書き入れていた。

そうなると、さすがに気持ち悪くなったらしいが、それでも仕事に追われ、

その掲示板はそのまま放置される。

そして、朝の全体朝礼に社長が参加した時、ふと掲示板を見た社長が急に

激怒した。

悪ふざけは止めろ!と。

その顔は怒りとともに、他の感情も混じっているような複雑な顔だったらしい。

そして、その後、社長が話した言葉に皆、愕然となった。

どうやら、掲示板に書かれた名前の社員は、10年以上前に、現場

での作業中に、そのまま地上に転落し亡くなった社員のものだった。

そして、そこに書かれていた行き先と予定の場所というのも、その社員が

転落死した場所の名前だったらしい。

社長は激怒し、掲示板に書いた犯人を探そうとしたらしいが社員の誰も

身に覚えは無く、そのまま犯人は見つからなかった。

それでも、どうしても気になった社長は、ある週の始まる月曜日の早朝、

1人で午前4時頃から会社に出て、犯人を突き止めようとした。

会社に着くと、まず、掲示板を確認した。

社長は、掲示板を全て消して、何も書き込んでいない状態で、そのまま

様子を見守った。

すると、不思議と今日に眠気が襲ってくる。

社長はついウトウトとしたらしいが、不意に誰かの気配を感じて、目を開け、

掲示板の方を見た。

すると、そこには、まだ薄暗い事務所の中で男が1人掲示板に向かって

立ち尽くしていた。

社長は、ついに犯人を見つけたと思い、

おい!お前誰だ?こっちを向け!

と大声を出した。

すると、男はゆっくりとこちらを向いた。

そこで社長は我が目を疑った・・・。

そこに立っていたのは、紛れもなく10年以上前に現場の事故で亡くなった

社員の顔だった。

その男は、社長を見ると、小さく会釈して、少し笑った。

すると、次の瞬間、その男の顔からは、まるで滝のように血が流れてきて、

見る見るうちに、その顔は真っ赤になった。

社長が覚えているのはそこまでらしい。

そして、朝、出勤してきたほかの社員に助け起こされた。

社長の顔には、血の付いた手形がベッタリとついていた。

そして、掲示板にはいつもの行き先がしっかりと書かれ、そしてその時には、

明日の夕方には帰社する、との内容が書かれていた。

恐れおののいた社長は、その日のうちに掲示板を撤去し、新しい掲示板を

設置した。

そこには、当然、過去に在籍した社員の名前は1つも書き込まれなかった。

翌日は、社員は皆、その男が帰ってくるのでは?

と恐怖のうちに仕事をこなしていたが、掲示板を変えたせいか、何も起こらず、

更に、掲示板に不審なものが書き込まれることもなくなったという。

今も、その社員は、死んだのも気付かず、働き続けているのかもしれない。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:10Comments(14)

2018年01月06日

そばにいるよ・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

相変わらず、混雑していて表示されないという

不具合をおかけしまして、誠に申し訳ありません。

ただ、コメントに関しましては、何度も送信ボタンを

押さなくても、こちらには表示されております。

私の認証ボタンを押すのが遅いだけですので、

くれぐれも何度も何度も押さなくても大丈夫です。

そういうのって、皆様のストレスが溜まりますから(笑)

なかには認証せずに削除させて頂いておりますが、

同じコメントがズラーッと並んでいる方も・・・。

これからは出来るだけ早いタイミングで認証させて

頂く様に努力しますので。

それでは、今夜も怖くない話、いってみましょう。

それでは、どうぞ~!






これは仕事関係の知人が体験した話である。

彼女はデザイン事務所に勤めるデザイナーだ。

高校時代の同級生と結婚し生活自体は充実していたのだが、子宝に

恵まれなかった。

不妊治療も経験し色々と試したのだが、特にこれといった原因も

見つからないまま、いつか子供が授かる事を祈っていた。

しかし、不妊治療の金額というのはかなり高額らしく、3年ほど続けた後、

経済的な理由で不妊治療を中止した。

しかし、だからといって、彼女にとって、子供を諦めたわけではなかった。

むしろ、全国を回り、ご利益のありそうな神社仏閣で子供が授かるようにと

祈願していた。

しかし、やはりそれでも子供は授からなかった。

夫から、少し気持ちを切り替えてみるのも良いのでは?

と言われ、彼女はしぶしぶ承諾した。

それからは、趣味や仕事に精を出した。

すると、不思議なもので、あれほど色々な手段を講じても無理だったものが、

1年も経たずに妊娠する事が出来た。

風邪っぽいので病院に行くと、医師から、

妊娠してますね。

おめでとうございます。

そんな意外な言葉をかけられたとき、彼女は人目もはばからず大声で泣いたらしい。

それからは、大事をとって仕事も休職し、出産に備えた。

そして、無事に元気な女の子を出産する。

彼女にとって、自分の赤ちゃんが、他のどの子よりも可愛く見えた。

大切にそして愛情一杯に育てられた女の子は、元気にすくすくと育った。

それこそ、母親である彼女が心配になるほど活発だったらしい。

それでも、一緒にいる時には、いつも甘えん坊で、そして優しい娘さんが

彼女は何よりの宝物だった。

しかし、不幸は突然訪れる。

風邪で高熱が出た娘は、そのまま元気な笑顔を見せる事も無く、静かに

息を引き取った。

まだ小学3年生だった。

その時の事を彼女は覚えていないという。

あまり強烈な悲しみがあると、人はそうして記憶の扉を閉じて自己防衛に

回る本能が備わっていると聞いた事があるが・・・。

それから、彼女は仕事も辞め、まるで何も考えず感情さえ捨てたような

生活を続けていたが、その悲しみの大きさでは仕方のない事かもしれない。

しかし、夫による献身的な行動で、彼女紀少しずつ元気を取り戻した。

そして、いつしか仕事や趣味にも出られる位の日常を取り戻した。

しかし、その頃には彼女は年齢的にも出産というもの自体、諦めていた。

それよりも、死んだ娘だけを大切に想って夫婦仲良く生きていこうと

いう気持ちであり、決してネガティブな思考ではなく、彼女にとっては

十分前向きな思考だった。

それからは、何処に行っても亡くなった娘の話を沢山話した。

娘さんの話題を避けるようにしている周りの友人達にも驚かれるくらいに。

あんなに可愛くて優しい娘がこの世に生きた記憶だけは、決して

消してしまいたくないというのが、その動機だった。

そして、そんな前向きで元気な彼女の周りにはいつも笑いが絶えない

ようになった。

しかし、不幸というのは連鎖してしまうものなのかもしれない。

ある時、彼女が友達と旅行に行った際、友人が本当に偶然に、

見え難い場所にあった祠の一部を壊してしまう。

勿論、それをすぐに皆で出来るだけ元通りの形に直した。

そして、役場にも、謝りに行った。

しかし、それでも理不尽な呪いというものは存在する。

旅行に行った友人達が、病気や怪我、そして事故に、相次いで見舞われた。

それも短期間の間に、度重なるように・・。

病気になった人が、病院に入院する時に事故に遭ったり、幾度も怪我に遭ったりと

その厄災は加速度的に増え続けた。

そして、それらの厄災に見舞われた友人達に共通していたのは、全員が1人の

女の姿を目撃していたということ。

その女は、まるでドラマに出てくる平安時代のような服装を身にまとい、

恨めしそうな目で、それぞれの前に現れた。

友人達は、その姿を見て、恐怖し泣き叫んだが、のろいの連鎖はいっこうに

消えてはくれなかった。

そして、そのうち、1人の友人が事故で帰らぬ人となった。

ただ、全員が何らかの重篤な状態にあった中で、何故か彼女の身にだけは

全く何も起こらなかった。

ただ、友人の誰も、それを変な目で見たりしなかったという。

何故なら、彼女自身が、その事に悩み、そして周りに気遣い毎日お祈りを

していた事を知っていたから。

しかし、いよいよ死人が出てしまうと、彼女自身も思うところがあったらしい。

俺に電話をかけてきてこう言った。

Kさん。

私、もう一度、あの場所に行こうと思うの。

そして、私には見えないけど、その呪いの主にお願いしようと思う。

皆を助けてあげて・・・。

私が最後の犠牲者になってあげるから・・・・。

それを聞いた俺は、

いや、話を聞く限り、そんな相手に、そんな取引は通用しないと思うよ。

せいぜい、相手のテリトリーに入ってしまって無駄死にするだけだよ。

でも、そこまで考えてるんだったら分かった。

相談出来る人がいるから、それまで待っててほしい・・・。

そう言って、電話を切った。

それから、俺は急いでAさんに電話をかけた。

すると、珍しくAさんはすぐに電話に出てこう言った。

今からそちらに行きますから・・・。

そして、電話を切ったAさんは、30分と経たずに待ち合わせ場所に到着した。

俺の車で彼女の家に向かう途中で、俺が知っている内容を全て伝える。

彼女の住んでいる家の近くには駐車スペースが無い為、近くのスーパーに

車を停めて歩く事にする。

そして、彼女の家に向かって歩いている途中で、突然立ち止まる。

あの家・・・ですよね?

なんか、凄い事になってますよ。

Kさん、言ってましたよね?

彼女だけが、呪いから除外されてるって・・・。

とんでもないですよ。

今、悪霊、いや古の怨霊と言った方が良いのかな・・・。

そいつが、彼女の家の周りを覆ってます。

あんなのが出てきたんじゃ、そりゃ死人も出ますよ。

で、今、そいつが一番呪いたがってるのが彼女です。

でも、それじゃ何故彼女が無事なのか、わかりませんか?

そう言われて俺は首を横に振る。

本当にブタに真珠っていうのはKさんの為にある言葉かもしれませんね。

彼女、Kさんと同じです。

守護霊、いやまだ守護霊にもなれていない小さな女の子が必死に彼女を守ってます。

でも、残念ながらKさんの守護霊ほど強くはない。

きっとお母さんを守りたいという気持ちだけでボロボロになりながら

必死に頑張ってる。

でも、限界です。

相手が悪過ぎる。

そう言われて、俺はこう返した。

Aさんでも無理?

すると、Aさんは、

その為に私を呼んだんでしょ?

それにあんなに小さな子が、死に物狂いでお母さんを護ろうとしているのに、

私が見捨ててどうするんですか?

それに、私はそういう子供に容赦しないような奴は大嫌いなんです。

弱いものイジメする奴には私も容赦はしませんから・・・。

そう言って、Aさんは、本気モードにしか使わない水晶を取り出す。

まあ、姫ちゃんに負けないように私も頑張ってきますかね(笑)

そう言うと、Aさんの顔つきはガラッと変わり完全に冷たい、そして

戦闘モードの顔へと変わった。

あっ・・・付いて来なくて良いですよ。

足手まといなんで・・・。

そう言って、彼女の家へとゆっくりと歩き出す。

その途中、Aさんの存在に気付いた何かが、幾度となくAさんめがけて

ぶつかっていくのだが、Aさんの体を包む青い光の前に霧のように消えていく。

そして、そのまま家の中に入らず、両手で水晶を大きく掲げたAさんは、

一気に勝負を掛ける。

勝敗はすぐに決した。

彼女の家の周りには、すっかり平穏な空気で満たされていた。

深呼吸をしながら戻ってくるAさんに俺は、

勝ったね。良かった。良かった。

ご苦労様!

すると、Aさんは、後ろを指さして俺にこう言った。

今のKさんなら見えるでしょ?

そう言われ、俺はAさんの後方を見ると、まだ小さな女の子がこちらに向かって

大きくお辞儀している。

あの・・・・あれが彼女の娘さんなの?

彼女を1人で護ってたっていう・・・・。

あんなに小さいのに・・・だいしたもんだよね・・・・。

と言うと、Aさんは、いつもの面倒くさそうな口調で、

いつも、そしてそれからもずっと側にいてママとパパを護るそうです。

ずっと側にいるから・・・・。

そう、ママに伝えて欲しいそうです。

そう言ったAさんの声は少し涙声になっていた。

それから、帰り道、当然のごとく、

疲れた・・・お腹空いた・・・・。

と連呼され、高額スイーツを奢らされたのだが、その時は何故か悔しい

気持ちにはならなかった。

そして、ちなみに、彼女に、亡くなった娘さんからの言葉を伝えたとき、

彼女は俺の目も気にせず、大声で泣いた。

きっと、これからも夫婦は幸せに暮らしていくのだろう。

亡くなった娘さんに護られながら・・・。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:19Comments(32)

2018年01月05日

ファーストコンタクト

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日は仕事始めでした。

で、午後からは、会社の新年会。

ちなみに、明日も仕事です(涙)

それはそうと、今日、帰宅すると、うちの大監督が

必死に勉強中。

どうしたのか、と聞くと、妻から3月の東京のコミケに

行かせて貰う条件として、次の試験で平均90点

以上を取れ!と言われたらしい。

日本史が苦手な大監督は、私に聞いてきた。

もしも日本史が0点だったら、他の4教科で

満点とれば大丈夫だよね?と。

5教科500点中400点だと平均80点にしかならない

事に気付いていない大監督。

日本史以前に数学の勉強をした方が良いのでは?

と思ったが、口には出せなかった。

頑張れ!大監督(笑)

ということで、今夜もいってみます。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!







それは、数年前の夏の事だった。

知人の紹介で、とある人物から、彼が所有・管理している廃旅館の

心霊騒ぎを何とかして欲しいと頼まれて俺とAさんは、金沢市のとある

場所に来ていた。

どうやら、そこは例の目撃談が後を絶たず、その為か、かなり多くの

若者達が、その廃旅館に肝試しに来るという状態になっていた。

その廃旅館は、こんな辺鄙な場所に在っても客が来ないだろ?

と思われる場所に建っていた。

車も通らず民家も無い。

そんな場所だから、尚更、肝試しのメッカになってしまったのかもしれない。

そして、俺達がその場所に到着した時、先に別のグループが来ていた。

沢山の自転車が停まっていたので、そのグループが中高生のグループ

である事は容易に想像出来た。

Aさんは、相変わらずつまらなさそうに辺りを見回していたが、その自転車の

数を見て、

こんなんじゃ、日本の将来も不安だらけですね。

こんな事してる暇があったら、さっさと家に帰って勉強した方が良い、という

簡単な事もわからないんですかね?

と先生らしい言葉を口にしていた。

そうしていると、建物から数人の女子高生らしいグループが出てきた。

建物の中には何も出なかったらしく、

やっぱり単なる噂だったね!

せっかく○○さんにも付いて来てもらったのにね!

などと話している。

それを聞いて、俺はAさんに言った。

なんか拍子抜けしちゃったね?

やっぱり此処には何も居ないみたいだし・・・・。

すると、Aさんが返してきた。

本当に馬鹿ですよね。

あんな子供の話をまともに受け取ってどうするんですか?

それに・・・・。

そこまで、言うとAさんは無言のまま、その女子高生グループに近づいていく。

俺は、それを見て、てっきり立場上、高校生を叱りにいくのだと思って見ていた。

しかし、そうではなかった。

Aさんは、その女子高生の中の一人に声をかけた。

あなた・・・・本当は見えてたでしょ?

その女子校生は、そのグループの中でも異彩を放っていた。

他のメンバーがどちらかというと、今風の女子高生達なのだが、その1人

だけは、何処か大人びたというか、落ち着いており、冷たい雰囲気が

漂っていた。

きっと、心霊スポットにいくという事で無理やり連れてこられたというところか。

何が言いたいんですか?

おばさん・・・・・。

その女子高生はAさんにそう返した。

実は、この時が、Aさんと姫の初めての出会いだった。

おばさん・・・と言われ、Aさんがキレたと俺は思った。

しかし、Aさんは

別に・・・ただ気になったから・・・・・。

そう言って、Aさんは俺のところに戻ってくる。

俺が、

おばさん・・・・って言われてもキレなくなったんだ?

Aさんも大人になったんだね~(笑)

と言うと、Aさんは、

その言葉、Kさんがもう一度言ったら・・・・殺しますから・・・。

それよりも、あの娘、凄いかもしれないですよ。

あんな娘と心霊スポットに行っても絶対に霊なんか姿を現しませんよ。

怖くて、隠れちゃいますね。間違いなく。

それに、この廃旅館、やっぱりやば過ぎますね・・・。

さっきからずっとこちらを警戒してます。

それは私だけじゃなくて・・・・。

そう言うと、再び先ほどの女子高生グループに近づいていく。

そして、

貴女達・・・・どこの高校なのかな?

私も教師なんだけど、あんまりこういう場所に出入りしてると、内申書に

響く事になるかもね。

Aさんの上から目線の言葉に更に拍車がかかる。

それを聞いて、そのグループが帰ろうとした時、Aさんが声を掛ける。

貴女・・・・貴女だけは残ってくれる?

そう言われた女子高生は、しばらく???としていたが、すぐに

どうして私だけが残らなくちゃいけないんですか?

と冷たい目で言い返してきた。

すると、Aさんは、

別に大した事じゃないんだけど・・・・。

貴女、見えるみたいだから、力を貸して貰おうと思ってね!

すると、

別に私見えてませんから!

と語気を強めた。

そして、畳み掛けるように言い放つ。

この人(俺)の守護霊に手伝って貰った方が良いんじゃないですか?

私なんかよりも役に立ちそうだけど?

そう言われ、Aさんは、ニンマリと笑って、答える。

あら?この人(俺)の守護霊が見えてるんだ?

なんだ・・・やっぱり見える力持ってるんじゃない(笑)

それを聞いて、その女子高生は少しムッとした顔をする。

その反応を見て、Aさんは嬉しそうに、こう続ける。

私も見えるんだよね。

貴女と同じように・・・。

でも、今の状態じゃ、それってただの宝の持ち腐れなんだよね。

そう・・・私と違って・・・。

どう、私と勝負してみない?

あそこに入って、どちらが無事に出てこれるかってね。

私1人の力では大変だけど、貴女と力を合わせれば、きっとうまくいくと

思うの!

どう・・・やってみる?

Aさんの様子を見ていると、まるで宝物でも見つけたように目が輝いている。

こんなAさんを見るのは初めてのことだった。

しかし、その女子高生はといえば、相変わらず冷めた表情で、

そんな事やって、私に何の得があるんですか?

それに、貴女が先生だっていうのも、胡散臭いし・・・。

それに、私、小さな頃から、力を使っては駄目だって教えられてきたんです。

それをなんで貴女の言葉にそそのかされて、いちいち行動しなくちゃいけない

んですか?

馬鹿馬鹿しい・・・・。

そう言って履き捨てるように言った。

そこで、俺が口を挟む。

あのね・・・この人が先生だっていうのは本当だよ。

まあ、性格には問題あるけどね。

でも、もしもそういう能力があるのを自分でも知ってるんだとしたら、それはきっと

その力を使うっていう使命みたいなものを・・・

と言ったところで、Aさんが、更に口を挟む。

Kさんは、黙っててくれますか?

私は霊能者・・いや、そういう力を持った者同士で話をしてるんですから。

そもそも、Kさんはこの娘に憑いているモノが全て見えてないでしょ?

そう言われて、俺はその場でシュンとなる。

しかし、その言葉を聞いた、その女子高生は明らかにそれに反応していた。

もしかして、貴女も霊能者なんですか?

そして、私に力を貸してくれているモノ達の姿が見えてるって事?

だとしたら、教えてください。

以前、私を診てくれたある霊能力者は、知らない方が良いって・・・。

でも、私はやっぱり知りたいんです。

私って、昔から怪我も病気もしたことなくて・・・。

交通事故に遭った時も、私は怪我1つせず、相手の車は大きく潰れてて・・。

だから、私は知りたいんです。

何が私を・・・。

そう言おうとした時、Aさんが割ってはいる。

はいはい。

わかりましたよ。

でもね。

ひとつ言っとくけど私は霊能力者じゃないからね!

そういう呼ばれ方は嫌いなのよね。

でも、貴女の気持ちは私にもよく分かるよ。

まあ、どうやら私とはレベルが違うみたいだけどね。

それじゃ、着いて来てね。

貴女の本当に力を引き出してあげるから・・・。

ちゃんと見ててね!

そう言って、Aさんは、その女子高生を連れて廃旅館の中へと入っていく。

俺が付いて行こうとすると、冷たい声で、

あっKさんは邪魔になりますから・・・。

と言われ、その場で立ち尽くす俺。

しかし、まじまじと見ると、目の前の廃旅館は、先ほどとは完全に様子が違い、

おどろおどろしい雰囲気と、俺にでも分かるくらいの痛みを伴うほどの

殺気を放出している。

やっぱり、その娘連れていくのは危険なんじゃないの?

そう言おうとして、俺は言葉が出なかった。

Aさんと、その女子高生は、それぞれが白と青のオーラの様なものに

包まれていた。

そして、そのまま廃旅館の中へと入っていく。

旅館の中が白と青の光で照らされているのが見えた。

そして、30秒もしないうちに、2人はその廃旅館から出てくる。

その時点で、もうその廃旅館からは何の気配も感じなくなっており、まるで

ほのぼのとした雰囲気さえ漂わせている。

そして、出てきた二人なのだが・・・。

完全に、その女子校生はAさんにベッタリと懐いていた。

お姉さま・・・凄いです!

先ほどまではAさんの事を、『おばさん』と呼んでいたような気がしたのだが。

結局、その場は連絡先を交換して、その女子高生と別れた。

そして、帰りの道すがら、Aさんが俺に話してきた。

あの娘、やっばり凄いですね。

磨き甲斐があるというか・・・。

今のままでも相当なものですけど、それなりに修練したら・・。

もう想像を絶してますね。

と。

あっ、それから彼女、Kさんの守護霊の事、気に入ったみたいです。

良かったですね。

そう言われ、何が良かったのか、全く理解出来ない俺だった。

それから、その2人がとんでもない力をもって、ありえない力に対峙していく

事になる。

これが、Aさんと姫とのファーストコンタクトである。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 20:33Comments(33)

2018年01月04日

何かを探している・・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

いよいよ、明日から私は仕事になります。

なので、かなりテンション低い・・・です。

お休み無しで働いていらっしゃる方も沢山いるというのに、

本当に我ながら情けないです。

なんか、カーペンターズの『雨の日と月曜日は』を

聞きながら、お紅茶でも飲みたい気分なのです・・・。

が!

いつもながら、ハイテンションな大監督は、先ほどから、

隣の部屋で、踊ってみた!の録画をしております(涙)

何度も失敗しては、繰り返し、繰り返し・・・。

でも、今日から仕事の妻が帰宅する頃には、

しっかりと机に向かって、エア勉強(擬似勉強)で

良い子のアピールをする事でしょう(涙)

ちなみに、私も、ぷぅ様のコメントを読んで

失礼ながら笑い転げてしまいました。

(ごめんなさい)

明日からは仕事と同時に、新年会ラッシュに

なりますので、更新出来なかったらごめんなさい。

ということで、今夜はやります。

怖くない話。

それでは、どうぞ~!




これは俺が体験した話である。

その日、俺はスタジオで練習を終えて帰宅する途中だった。

時刻は既に午前1時を回っており、車の往来もかなり少なかった。

実は自宅への帰り道なのだが、ある踏切を越えていくと最短距離で

帰れるのだが、俺は実はその道を通るのが嫌いだった。

それは、その道を通るといつも何かに吸い寄せられるような気がしてしまうから。

簡単に言えば、自殺の衝動に駆られてしまうからなのだ。

特に死ぬほど悩んでもいないし、自殺する程の勇気など持ち合わせてはいない。

だが、不思議とそこを通ると、

このまま列車に飛び込んだらどうなるのかな・・・。

きっと楽になるのかな・・・・。

と、常日頃、考えた事もない気持ちが湧いてしまう。

だから、俺はいつも、その踏み切り近くの高架を利用している。

しかし、その時は、いつものように高架を登ろうとすると、運悪く

信号に引っ掛かってしまう。

そして、いつものように周りには車も人も完全に消えてしまっていた。

こんな時はいつも・・・・。

そんな嫌な予感を感じていると、誰かが窓を叩く。

俺はドキッとして窓の方を見た。

すると、そこには初老の男が立っている。

すると、再び、その男が窓を叩くので、俺は少しだけ窓を開けて、

何か用ですか?

とぶっきらぼうに言った。

すると、外の男は、

すみません。

ちょっと探し物をしているんですが・・・・。

そう言われて、

はぁ?探し物ですか?

でも、俺は知りませんよ。

すると、男は、

こんな丸いものなんですが、ご存じないですか?

と言って、両手でバレーボール位の大きさの円を描く。

その時は、俺はもう、これはただの男が探し者をしているんだろう、と

思い込んでおり、更にぶっきらぼうに答えた。

知りませんよ。そんなもの。

でも、ライトも無しに探していても見つからないでしょ?

それに、そろそろ信号が変わるので、ごめん!

と言って、窓を閉め信号を見る。

しかし、どれだけ待っても信号はいっこうに青にならない。

すると、またしても、外の男が、コンコンと窓を叩いた。

俺は、再び窓を開け、

なんですか?

まだ何か?

と冷たく言い放つ。

すると、その男は、ソワソワしながら、

あの・・・・一緒に探してもらえませんか?

信号も変わらないみたいですから・・・。

そう言われ、いつもなら、イラッとするところなのだが、不思議な事に

その時は何故か、手伝わなければ、という気持ちになってしまう。

俺は、自分でも不思議なのだが、車を信号に停めたまま、車から降りた。

そして、その男のほうを見ないようにして、

どの辺りを探せばいいの?

と返した。

すると、男は、

私は見えないものですから、全ての場所を探して貰えますか?

いえ、探してもらわないと困るんです!

それとも・・・・。

と言ってくる。

その時、俺はある事を思い出して、急いで車の中へ逃げ込んだ。

男は相変わらず、車の窓をコンコンと叩き続けている。

俺は、永遠に変わらない信号を待つのを諦め、そのままバックして、必死に

なって車を走らせた。

その際、男は信じられないスピードで車を追いかけてきたのだが、高架が

見えなくなる所まで来ると、そのままフッと消えてしまった。

俺は何とかそのまま無事に家まで帰ることが出来た。

しかし、その夜はそのまま朝まで寝る気にはなれなかった。

俺は思い出してしまった。

その高架の近くの踏み切りで飛び込み自殺ほした男の頭部がいまだに

見つかっていないということを。

そして、何故、俺はその男を見た時、初老の男だと思ったのかは自分でも

分からないのだが、あの時、俺は、その男の顔を見ていない。

厳密に言うと、首から上は見ていない。

無意識なのか、は自分でも分からない。

ただ、それは見てはいけないものだと何故か感じていた。

結論から言うと、そこにある筈の首は無かったのだ。

あのまま、あの男と一緒に、首から上を探してしまったら・・・。

『それとも・・・・』という言葉の先を聞いてしまってていたら・・・・。

そう考えると少し寒気がする。

きっと、いまだに、自殺した男が自分の頭部を捜し続けているのだろうか。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 16:58Comments(24)

2018年01月03日

写真を撮られたくない理由

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

最近、ブログを確認したり更新しようとすると、

皆様が仰るように、

混雑していて表示できません・・・などという

ふざけた表示が現れます。

なにぶんにも、田舎の小さな会社が運営しているサイトに

ブログをあげているものですから、本当に申し訳ありません。

きっと、小さな容量のサーバーを利用しているんだと

思います。

実際、コメントを書くときにも色んな禁止ワードに

ひっかかる、という苦情もあり、その都度、運営サイト側に

質問欄から問い合わせやクレームを入れているのですが、

全く返事もありません(泣)

こんな不親切が続くようなら、別のサイトに会社のブログごと

移転しようかとも考えております(運営さん、本気ですよ?)

ですので、ご迷惑をお掛け致しますが、今しばらく

お待ち頂けると助かります。

そろそろ正月気分も薄れてきました。

それに伴って私の財布もかなり薄く・・・(涙)

やはり、毎年思います。

お年玉は貰うものであって、決して

あげるものではない・・・と(泣)

しかも、どうやら、うちの大監督は3月頃に

東京で行われる、コスプレイベントに

参加したいらしく、朝から、いつもの肩たたき券

を作って、私が起きてくるのを待っておりました。

なんでも、妻からのお年玉が少なかったようで、

その差額を取り戻そうと尋常では無い金額の

お年玉を要求してきました(涙)

肩たたき券など使用不可なのは、既に

周知の事実ですので、何とか誤魔化しつつ、

妻に助けを求めると、妻は冷たく、

可愛い娘がせっせと肩たたき券を作った

んだから、あげれば?

と完全に娘と結託している様子でした。

結局、要求額に対して、満額を支払った私

ですが、これから新年会も沢山あるのに、

大丈夫なのだろうか?(涙)

それでは、今夜も怖くない話、いきましょう!

それでは、どうぞ~



これは俺の知人の話である。

彼は写真に写りたがらない。

それも病的なほどに・・。

俺も写真に写るのは好きではないが、彼の写真嫌いを見ていると、あたかも

自分が普通の人間に感じてしまう。

だから、ある時、彼と酒を飲む機会があり、彼に聞いてみた。

どうして、そこまで執拗に写真に撮られるのを嫌がるのか、と。

すると、いつもなら決してその話題について語ろうとしない彼が、酒のせいか

その理由を話してくれた。

彼は子供の頃には普通に写真が嫌いではなかったらしい。

だが、大学生の頃に、撮影してもらった写真にはおかしな事が起こる。

そこにはあるべきはずの彼の左足だけが消えていた。

そして、そこには何も無いかのように後ろの背景がはっきりと写っていた。

そして、それから数週間後、彼は友達と行ったスキーで左足を骨折した。

彼自身、左足が写真から消えていた事も有り、それなりに気をつけていた

矢先の事故だった。

しかし、骨折自体はひどいものではなく、彼は少しの間、大学を休んだ

だけで無事に復学出来た。

そして、次におかしな写真が写ったのは社会人になってから。

会社の飲み会で写した写真には彼の首から上が消えていた。

数年前の左足のこともあったので、彼は本当に慎重に行動した。

しかし、通勤時、彼の乗った車は後ろから来た車に追突される。

診断は、ムチ打ちとのことだった。

それから、彼は頭痛と吐き気、首の痛みを訴えて入院し、数週間後に退院した。

それからも、彼は数年に1度という感じで、写った写真から体の一部が

消えていた。

それは、手首だったり、足や腕だったり、胴体だったりしたが、その都度、

数週間以内に、彼は必ず災難にあい、消えていた部位を怪我した。

胴体が消えていた時などは、盲腸で厄1ヶ月入院した。

それ以来、彼は恐ろしくて写真には写れなくなったという。

きっと、そのうち、体全てが写らなくなって、そして、その時には死ぬのだ、と。

だから、俺はその話をAさんにしてみた。

本当にそれは呪いの様なものなのか?と。

すると、Aさんは、いつものように人を小馬鹿にしたように薄ら笑いを浮かべて

こう言った。

本当に、何も分かってないんですね。

私とこれだけ沢山の霊体験をしてきて、まだ分からないんですからね。

ほんと、馬鹿につける薬は無いって、本当ですよね(笑)

そう言われ、俺が少しムッとした顔をしていると、Aさんがこう続ける。

いいですか。

それって、確かに霊現象だと思いますけどね。

でも、Kさんだって、私と一緒にいて、霊が全部悪いモノではない、という事

位は理解してますよね?

霊だって、人間と同じです。

その殆どは良い霊ばかりなんです。

たまに、悪いのがいるだけで・・・。

その人の体が写真に写らないのは、きっと彼の守護霊やご先祖様が

彼に危険を教えてるだけだと思いますよ。

霊感が無い人には、そうやって知らせるしか方法は無いですからね。

だから、その人に言ってあげてください。

写真に写らないと、それこそ命取りになるよ、って。

そう言われた。

そして、それを彼に話すと、やはり思い当たる事があるのか、すぐに

納得し、Aさんの意見を受け入れた。

それから、彼は、自ら進んで写真に写るようになった。

相変わらず、体の一部が消えている事も有るらしいが、それほど大きな怪我や

病気もせずに、元気に暮らしている。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 18:28Comments(17)

2018年01月02日

夜と朝の境界

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様でございます。

今日、我が家は初詣に行ってきました。

うちは毎年近くの神社と決めておりまして。

うちの娘は参拝の際、500円玉を投入。

私はご縁がありますようにと、50円。

妻にいたっては、気持ちの問題でしょ、と

10円玉1枚でした。

しかし、最初に500円玉を投入してしまった

うちの大監督は、やっぱり私も10円にしとけば

良かった!と思ったのか、何とか賽銭箱の500円玉を

回収出来ないかと、色々と罰当たりな事を

やっておりました。

結局、回収出来ず、ショボンとしている娘を

元気付ける為に現在、妻と娘はサイゼリアで

大盤振る舞い中・・のはずです。

私はといえば、さっさと帰宅して怖くない話を

書いておりますが・・・・・。

それでは、今日もいってみましょう。

誤字脱字が読者の皆様の癒しになっている?

みたいですので、あえて修正はしておりません(笑)

それでは、怖くない話。

どうぞ~!



これは仕事関係の知人が体験した話である。

知人の勤める会社は印刷関係。

といってもかなり特殊な部類であり、普通の印刷業とは全く違うのかもしれない。

ただ、品物に印刷してそれを出荷するという部分はきっと同じだと思う。

だから、印刷用の機材が置かれている工場と、それに伴う倉庫を有している。

だが、大きく違うのは、残業が無いということ。

それは会社が社員の働き過ぎを防止するための決まりごとかと思えば、

どうやらそうではないらしい。

今回はその話をしてみたい。

その会社では、午後6時を回ると殆どの者が退社し、どれだけ遅い者でも

午後8時には会社を出る。

それは、会社からの奨励的なものではなく、厳格な規則として社員に

徹底されているらしい。

それには、以前起きた忌まわしい事故が起因しているらしく、それ以来、

出る・・・のだそうだ。

朝や昼間は全く何も起こらない。

しかし、夜になると、そこはある意味、危険地帯になってしまう。

確かに、以前、その会社で深夜残業をしていた社員が朝になって、

出社してきた同僚に無残な姿で発見されたらしい。

1人で残業をしている際、機械に巻き込まれての事故だったという。

しかし、出るのはその社員の霊ではないのだ。

それは子供の姿だったり、時には女性の姿だったりする。

最初は、ただの見間違いだろう・・・と高をくくっていたのだが、ある時、

社長が、血まみれの女性の幽霊を見て以来、それは真実味を持った現実

として社内で認知された。

そして、それからも死人こそ出なかったのだが工場内で夜間の事故が

頻発するようになると、会社もようやく重い腰を上げ、一切の残業を

禁止した。

まあ、それは社員の安全の為というよりも、これ以上、変な噂が出て

業績が悪化するのを恐れての事だったらしいのだが。

しかし、残業禁止と言われれば喜ぶ者ばかりではない。

繁忙期などには、製造や営業の社員からは、残業をしないと納期が守れない、

というクレームがあがり始める。

そこで会社としては、最低でも3人以上のグループでの残業を認めた。

それは、午後10時までという制約と、作業やトイレ休憩時でも単独行動は厳禁

というものだったが、それでも何とか社員達の頑張りで納期は守れていた。

そんなある日、俺の知人である彼に電話がかかってくる。

時刻は夜の10時を回っていた。

電話の相手は、同じ会社に、数ヶ月前に中途採用で入社してきた

営業の男性だった。

お互い年齢が近いこともあってか、彼らはすぐに仲良くなり色々と

相談できる間柄になっていた。

そして、電話をかけてきた内容というのは、会社の工場にサンプルを

忘れてきたらしく、今夜それを取りに行きたいというものだった。

工場自体は、専用のカードとパスワードさえ知っていれば簡単に

入る事が出来るのだが、過去の忌まわしい出来事と会社の厳しい罰則を

知っている知人は、即答で反対した。

危険過ぎるし、万が一誰かに見つかれば、減給程度では済まないという

理由で。

しかし、彼は仕事に対する熱意が強く、どうしても、と頼み込む彼に

知人は根負けして、パスワードを教えた。

ただ、やはり夜間は危険過ぎるということで、何とか、早朝、日が昇って

から、という条件つきで。

そして、彼は確かに知人との約束を守り、夜には工場に行かなかった。

ただ、やはり朝に工場に寄ってからサンプルを探し、それを持って

遠方のお客様の下に向かうというには少し無理がうったのかもしれない。

彼は、まだ寄るが明け切らない午前5時頃に工場に向かった。

入り口に立ち、カードを挿入しパスワードを入力した。

当然、入り口のドアはカチャっと音を立ててロックが解除された。

彼は速くサンプルを持ち出して客先に向かわなければ、と思い、そそくさと

工場の中へと入った。

朝とはいえ、まだ真っ暗な工場内は、いわくつきの噂も伴って、彼の

足をすくませるには十分だった。

しかし、彼は工場内の最低限の電気を点けて、早足で工場内に入った。

本当は全ての電気を点けたかったが、万が一誰かに見られたらと思うと、

薄暗闇の中で歩を進めるしかなかった。

工場は縦に長く、サンプル関係は工場の一番奥の部屋に置かれていた。

しかし、工場内には沢山の大型の機械が並んでいる為、まっすぐに

最短距離を進むという訳にはいかなかった。

それでも何とか彼は一番奥の部屋までたどり着いた。

そして、そこで我慢しきれずに知人に電話してきた。

時刻は午前5時40分位だったという。

眠たそうな声で電話に出た知人に、彼は泣きそうな声で早口に喋った。

やっぱり来るべきじゃなかった・・。

どうなってるんだ?この会社!

この声を聞いて、知人は全てが飲み込めたという。そして、

なんで、こんな時間に行ったんだ?

まだ、朝になってないだろ?

やはり何かあったのか?

すると、電話の向こうから、

工場に入って、歩いていると、誰かが後ろから着いて来る音がして・・・。

最初は自分の足音が反響してるのかと思ったけど、俺が止まっても、その

足音は、ペタッペタッという音で近づいてきて・・・・。

もう怖くてそのまま工場の一番奥の部屋まで走り続けた。

その間、俺が走っている横に、何人もの人が立ってるんだ。

子供もいたし、老婆もいた。

若い女性もいたし、男の人も・・・。

それが、まるで走っている俺を賞賛しているように、拍手のような動作を

しながら、笑ってるんだ。

そう言われて、知人は、

でも、何とか置くの部屋まではたどり着いたんだろ?

今から親しい社員に頼んで一緒に助けに行くから・・・。

だから、絶対にその部屋から出るなよ!

ちゃんと鍵もかけて!

そう言うと、電話の向こうから彼が生気の無い声で、

もう無理だ。間に合わないよ。

部屋の窓に、あいつらが張りついて、俺を睨んでるんだ。

電話を切って出て来いって言ってるみたいだ・・・。

俺は行かなきゃ・・・・。

ごめん。もう切るよ・・・。

そう言って電話は切れた。

知人はすぐに彼にかけなおしたが、何故か話し中で繋がらなかった。

何度かけ直しても・・・・。

知人は信頼の置ける同僚に電話をし、5人程集まると、会社の工場前で待ち合わせた。

皆、恐怖で顔が引きつっていた。

それでも、勇気を出して、工場の中へと入り彼を探した。

もう既に時刻は午前6時30分であり、夜は明けていた。

しかし、それでも、いつもの昼間とは全く違う得体の知れない気配を感じた。

彼らは5人が固まって行動した。

そして、一番奥の部屋までたどり着くと、部屋のドアは開いたままに

なっており、中には彼の姿は無かった。

そして、小さな声が聞こえ、そちらへ向かうと、彼が工場内の裁断機で自分の

指を細かく切りながら、訳のわからない歌を唄っていた。

痛みとはかけ離れた、嬉しそうな顔で笑いながら・・・。

それから、年月が流れ、彼はいまだにその会社で働いている。

片手の指はもうほとんど残っていない状態だったのだが、それでも何とか

こなせる仕事に配属されて。

彼は徐々に普通の状態に戻りつつあるらしいが、それでも、あの時、何が

あったのかは覚えていないという。

しかし、知人は、確かに彼は単に気が狂ったのではないと確信している。

どうしてだ?と聞く俺に、

いや、あの時、彼が電話を切る前に、間違いなく俺も聞いていたんだ。

何人もの人間が、いや、人間とは思えない声で、幾つものけたたましい

笑い声が聞こえているのを・・・。

だから、彼は間違いなく、あいつらに連れて行かれたんだと思ってる。

そう言って唇をかみ締めた。

ちなみに、その会社では、今では工場長以外には、ドアのロックを

解除出来ないようにしているということだ。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 16:31Comments(22)

2018年01月01日

停まっている車の屋根には・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、

新年あけまして

おめでとうございます。

本年も何卒宜しくお願い致します。

読者の皆様方のご多幸を心より

お祈り申し上げます。



ということで、いよいよ2018年が

スタートしました。

此処にお立ち寄りになられる皆様方

それぞれに、様々な事情や環境が

あるとは思いますが、お互いに頑張って

いきましょう!

皆様の頑張りや元気が私の原動力に

なっておりますし、逆に私の書く拙い話が、

皆様方の楽しみや元気の素になる事が

出来れば本当に最高です。

今年一年もそんな感じでヨロシク・・・です!

我が家の正月は、1日の朝は、妻が用意した

お手製の豪華?おせちが並びます。

全て妻の手作りですので、本当に頭が下がります。

うちの娘はといえば、そのおせちに対して、

私、おせちって苦手~、と言いながらも、

人一倍食べ散らかした挙句、妻と巨大エビフライの

取り合いをしておりました(涙)

そして、喧嘩をしているのかと思えば、先ほど、

日帰りの風呂とマッサージに妻と娘は一緒に

出掛けて行きました。

カラオケも行くそうです(泣)

ということで、今は自宅に1人きりでのんびりと

ブログを書いております。

今年もこんな感じて過ぎていくんだろうなぁ、と

思いつつ、

まあ、こんな幸せも有りかな・・・・と少しだけ

幸せな気分のお正月です。

それでは、元旦には全く相応しくないのですが、

怖くない話、いってみましょう!

それでは、どうぞ~




これは友人が体験した話である。

友人は市内のマンションに1人で住んでいる。

マンション自体は8階建てらしいのだが、高いところが苦手な彼は

3階という中途半端な高さの階の部屋を選んだ。

高い場所に行くと、不安になったり眩暈がするという彼には3階という

高さはちょうど良いのかもしれない。

しかし、困る事もあるのだという。

それは夜景が見えない事と、夏には蚊の襲来を受けてしまうという事。

もっとも、高層階は値段も高いらしく現実的ではないとしても、

やはりそれなりの高層マンションに住んでいるのだから、夜景も楽しみたいし、

蚊の襲来も受けたくないのだという。

しかし、3階に住んでいて、もっとも困るのは外からの騒音だ。

その中途半端な高さゆえ、交通量が多い時などは、かなりうるさい。

そして、何より鬱陶しいのは、夜間、エンジンをかけたままの車だという。

車を暖気しているのか、それとも何処かから帰って来て車の中で何かを

しているのかは分からないが、夜間、それも午後10時を回ってからの

車の音はかなり耳につくらしい。

彼の部屋はちょうど駐車場に面しており、それゆえ、駐車場でエンジンを

かけたままの車がいると、テレビは聞き取り難くなり、壁をつたって振動まで

伝わってくるようで深い極まりない。

そんな感じだから、彼は深夜10時を回ってから駐車場でエンジンをかけたまま

にしている車を見つけると、すぐに窓を開けて確認するそうだ。

そして、次にその持ち主に会った時には、丁寧に注意する。

関係が悪くなり住み難くならない程度にうまくクレームを入れるのだそうだ。

以前までは・・・・。

実は彼はある事があってから、窓から外を確認するのを止めてしまった。

そして、それはこんな話らしい・・・。

彼はその日、仕事が休みだったらしく部屋に篭もって溜め込んでいた

レンタルDVDを見ていたらしい。

昼頃から鑑賞を始め、夜も晩ご飯を手持ちのインスタント食品で済ませる

程のめり込んでDVDを見ていた。

そして、夜の11時を回った頃、窓の下から車の音が聞こえだす。

その頃には、車の持ち主に文句をいうのが楽しみになっていた彼は、急いで

窓に駆け寄ると勢いよく窓を開けた。

其処に停まっていた車は、それまでに彼が見た事がない車種だった。

大型の国産のセダンだが、マフラーの音がかなり煩い。

その大きな音は振動となってマンションの壁を伝って、彼の部屋まで

響いてくるほどだったらしい。

しばらくは暗闇に目が慣れず、よく見えなかったらしいのだが、じっと

見ているうちに次第にはっきりと見えてきた。

そこで、彼はいったいどの部屋の住人の車なのかと、まじまじと目を

凝らした。

そして、思わず、えっ?と小さな声を上げてしまう。

それは思わず自分の目を疑ってしまうようなものだった。

なんと、そこには車の屋根に張りついて車内を覗き込む女がいたのだ。

顔は見える筈もないのだが、着ているワンピースや長い髪が、ソレが

女であると彼に判断させた。

最初、何か目の錯覚か、誰かの悪戯だと思ったらしい。

だから、彼は何度も何度もその車の屋根に目を凝らした。

しかし、それは見る度に彼に恐怖心を与え続けていく。

その女は水色のワンピースを着た髪の長い女だった。

しかし、見れば見るほど、その姿は明らかに人間とは思えないものだと

いう確信に変わっていく。

大きな車の屋根の上にうつ伏せの状態で乗り、その両手はしっかりと

ピラーまで届き、更に足はまるで軟体動物の手足のように、ベッタリと

窓に張り付いていた。

そして、そこから長い首が伸び、その顔は窓に逆さに張りつく様にして、

車内を覗いている。

そして、長い髪は、まるでそれだけても意志を持つかのように、うねうねと

屋根の上を動き回っていた。

彼はその時、確信したという。

これは、見てはいけないものなのだと・・・。

いつもの単なるアベックや暖機などではなく、もっと危険な何か・・・。

彼は冷たい汗が流れるのを感じ、車から視線を外し、室内にそっと戻ろうとした。

その時、突然、窓下の車ののエンジンが止まり、それと同時にドアが開き、そして

慌てて閉まる大きな音と誰かが走り出す音が聞こえた。

更に悲鳴にも似た声まで聞こえてきたらしい。

やっぱり・・・・・・。

彼は頭が危険信号を送っているのも顧みず、つい好奇心に負けて再び、窓に

近づいて下を覗き込んだ。

彼は思わず、ヒッという声を上げた。

そこには、車の屋根に張りついたまま、ありえない角度で彼の部屋のほうを

覗き込む女の顔があったから。

さすがの彼も、それを見て反射的に窓を閉め鍵をかけてカーテンを

閉じた。

そして、何事も無かったかのように、再びDVDプレーヤーの再生ボタンを

押した。

しかし、その時の彼はもう、DVD鑑賞に集中など出来る筈もなく、

ひたすら速く響く心臓を落ち着かせるのでやっとの状態だった。

すると、突然、窓からコツコツという音が聞こえる。

それは、まるで誰かが窓を手の甲で叩いているようにしか聞こえなかったが、

3階にある彼の部屋の窓を叩ける人間などいる筈がなかった。

もし、そんなものがいるとしたら・・・・・。

そう考えると、更に恐怖が増していき彼はパニックになってしまう。

夜間という時間帯もお構い無しに、彼はその音が聞こえなくなる位に

DVDの音量を上げた。

他の部屋の住人には申し訳なかったが、その音を聞いているだけで彼は

気が狂ってしまいそうな気がしていたから。

すると、突然、彼の部屋の玄関のインターフォンが鳴った。

ドキっとした彼だったが、もしも誰かがこの部屋に文句でも言いに来てくれたの

だとしたら、それはそれで不思議と心強かった。

彼は、DVDの音量を少し下げた。

相変わらず、窓からはコツコツという音が聞こえている。

だとしたら、きっとインターフォンを押したのは、他の部屋の住民だろう・・・。

彼はそう思い、急いでリビングにあるインターフォンのモニターを見た。

そこには、見た事もない気持ち悪い顔の女が映っていた。

あの女だ・・・・。

彼はそう思い、その場にへたり込む。

すると、それと同時にロックしてあった玄関の鍵がカチャっと開いて音がした。

彼はリビングにへたり込んだ状態で、リビングと玄関を繋ぐ廊下を覗き込んだ。

そこには、ゆっくりと開くドアと、少しだけ宙に浮いた状態で彼の部屋に

入ってくる先ほどの女が見えた。

そして、その瞬間、彼は意識を失った。

その時、彼が何をされたかは不明なのだが、朝、目を覚ますと、濡れた

裸足の足跡が部屋のフローリングの上に残されており、閉めた筈の

窓やカーテンが全開になっていた。

更に、誰が流したのか、彼の窓の下にある駐車スペースに車を停めると

死ぬという噂が広まり、その場所に車を停める者は誰も居なくなった。

彼にとっては良かったと思えるかもしれないが、その噂というのが、

その場所に車を停めると、上の階、つまり3階の彼の部屋から女が

恐ろしい顔で下を覗き込んでいるというものだったので、彼は

取るものもとりあえず、急いでその部屋から引っ越したという。

そして、これは後日談だが、彼がその部屋から引っ越してからは、

その部屋や駐車場での怪異や噂は完全に収まってしまう。

もしかしたら、いや、多分、その女は彼に憑いて別の部屋に移った

のかもしれない。

現時点で、彼に怪異は起こってはいないのだが・・・。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 13:46Comments(38)