2018年02月12日

除雪車

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

あいかわらず、雪が暴風雪のように

降っております。

明日は福井県境まで出張なんですが、

福井県はまたしても大雪警報が出ております。

また大きな被害が出なければ良いのですが。

雪国で大雪が降ると本当に困ります。

本来なら、車が走っていない状態で

スッキリと除雪したいのでしょうが、やはり

皆さん、会社に行ったり買い物に行ったり。

すると、除雪がうまく進まないという悪循環。

数日前のニュースで福井県はガソリンスタンドが

補充出来ない為に、1台につき20リットルという

規制が掛かっているという話を聞きましたが、

どうやら、こちら石川県も同様の様です。

そういえば、昔、仕事の先輩で、雪国の

冬の暗い空が嫌だから太平洋側に

移住する、と退社していった方がいましたが、

何か、最近はその気持ちが良く分かる気がします。

でも、冬の金沢は美味しいものが一杯。

雪が落ち着いたら、是非観光で石川県、いや

北陸へおいでください。

それから、『闇塗怪談』の第2弾についてですが、

前回よりも新作書き下ろしが増えそうです。

最後の本になりますから、気合入れて

頑張らないと!

ということで、今夜もいきます。

怖くない話。

今日は、除雪車についての話です。

それでは、どうぞ~!




これは知人から聞いた話である。

彼は以前、土木関係の仕事をしていたらしく、冬場には除雪車での

除雪が主な仕事だったらしい。

除雪車というと、俺などはすぐに黄色い車体のものを想像するが、実は色々な

メーカーから発売されているらしく、その中には黄色い車体ではない車両も

数多く存在するらしい。

そして、やはり作業は大変なようだ。

冬などは基本的にローテーションで動くらしく、作業していない時間でも、

待機所で出動要請を待たなくてはいけなかったり、また自宅で寛いでいる時でも

急な除雪要請もあるのだという。

だから、休みだからといって、酒を飲むという事は、かなり難しいらしい。

そして、昼間の作業もあるらしいが、基本的には夜や夜明け前の時間帯での

除雪作業が多い。

それも、街中の除雪ならまだしも、山の中を真っ暗な中、除雪作業を

するのは、やはり気持ちの良いものではないという。

怖ければスピードを上げれば良いのだが、いかんせん、除雪車というものは

それほどスピードが出せる乗り物ではないらしい。

そんな彼も、やはり夜間の除雪作業中に、怪異といえる現象に遭遇したのは

一度や二度ではない。

そして、その中でも特に気味の悪かった話を書いてみようと思う。

その日、彼はダムまで通じる道を除雪する為に、F県の山の中にいたという。

時刻は午前3時頃。

防寒服に身を固めて除雪車に乗り込む。

いよいよ除雪作業がスタートしたが、慣れているとはいえ、やはり暗闇の中を

除雪車のヘッドライトだけで山道を登るのは怖いらしい。

本当なら音楽でも聴きながら作業をしたいところなのだが、そういった事は

会社から禁止されていた。

そうなると、うるさ過ぎる位のエンジン音だけが心の支えになる。

そして、ただでさえおっかなびっくりの作業なのに、夜間ともなると、

色々な野生動物達の姿も見つける事が出来る。

最初の頃は、そういった野生動物も恐怖の対象になっていたらしいが、慣れてくると

そういう鹿やカモシカなどを見かけると、一瞬ではあるが、孤独感が紛れる。

しかし、やはり野生動物以外のモノも見えてしまう事もあるらしい。

それは、除雪作業中のライトが照らした場所に一瞬浮かび上がるらしく、

その姿は間違いなく人間そのものだという。

しかし、そんな時期にそんな山の中に人間が1人木々の中に立っているなど

常識では考えられない。

そんな事をしていたら、簡単に凍死してしまうだろう。

だから、きっとそれは人間ではないのだろう。

しかし、彼はいつもそんなモノを見た時には全て気のせいとして処理する

事にしている。

何故なら、そんなモノを見る事はかなり頻繁に起こる事であり、いちいち

それを見て震え上がっていたら仕事にならないからに他ならない。

しかし、その夜のそれはいつもとは状況が違った。

彼は除雪をする際、必ず路面の状況をしっかりと確認する。

実際、除雪車、しかも作業中ともなれば、それほど速度は出ていない。

だから、今から除雪する路面の状況は手に取るように分かる。

そして、その夜は、彼が除雪しようとする路面に、必ずと言って良いほど

人の足跡が残されていた。

それは人間1人の足跡であり、除雪開始から、ずっと路面に足跡が残されている。

実際、足跡が雪の上に残されている事自体はそれほど珍しい事ではないらしく、

彼は気にせず除雪作業を続ける。

しかし、偶然、バックする際、彼は見つけてしまう。

彼が除雪したばかりの路面の上にも、またすぐに真新しい足跡が残されている

事を・・。

彼は血の気が引いてしまい、そのまま祈るように除雪車の速度を上げて

ダムまでの道のりを急いだ。

そして、そのまま無事にダムまでの道に車1台分の通行スペースを確保した

彼は、ダム事務所に寄って、ほんの少しの休憩をとった。

出された珈琲を飲んで、短い世間話をした程度であり、時間にすると10分

程だった。

そして、麓に下りるために除雪車のところまでやって来た彼は、またしても

在りえない物を見つけてしまう。

それは、まるで雪道の上を裸足で歩いた様な足跡であり、それが

除雪車の周りをグルグルと歩いた後、まっすぐに除雪車の運転席の方へ向かい、

そして、除雪車の乗り込み口で、突然消えていた。

彼はその時、ダム事務所の方に無理を言って、暫くその場で待った後、ダムの

職員さんの車に後ろから着いてきてもらう形で山道を下りたらしい。

しかし、すぐに後続の車は、かなり離れた距離で追いてくるようになる。

しかも、やたらとパッシングをしてくる。

彼はもっとスピードをあげろ、ということなのかな・・・。

そう思い、アクセルを踏み込む。

その間、うるさいンジン音に混じって、

ねぇ?ねぇ?

と何かを尋ねるような女の声が聞こえていたらしいが、彼は必死に聞こえないフリをして

全力で山を下りた。

そして、麓でダムの職員さんに言われた言葉を聞いて、彼は固まってしまう。

その言葉とは、

運転手さんの後ろにずっと派手な赤い服を着た女の人が一緒に乗っていた

みたいだけど、あれは何?

最初は赤い布が揺れているのかと思ったけど、纏わり付く様にして

じっとあんたを見てたから・・・。

だから、怖くてずっと車間距離とって追いていったんだわ。

ごめんな。

そんな言葉だった。

彼はその後、会社に着くと、上司に事情を話し、すぐにその除雪車を

神社で御祓いしてもらったそうだ。

ただ、それからも暫くの間、その除雪車の周りには、彼があの夜目撃した

裸足のような足跡がいつも残されていたらしいのだが、それも

ちょうど7日目が過ぎると、パッタリと見えなくなったという。

そして、こうも言っていた。

あの時、上司に話した際、上司は不思議な事にすぐに納得し、手馴れた様子で手際よく

御祓いの手配をしてくれた。

まるで、よくある事だと言わんばかりに・・・・。

やはり、山での作業では、そういうことが過去にも起こっていたのだろう、と

納得したのだという。

それが何者なのか、は判らないがきっと人ではない事は確かかもしれない。


  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:58Comments(14)