2018年02月17日

継母・・・というもの。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、お疲れ様です。

今日は仕事でした。

現在、金沢は雪が真横に降っております。

ちなみに、今夜もスキージャンプのラージヒルの

決勝がありますので、前説は無し・・ということで(笑)

別にオリンピックか好きという訳ではないのですが、

純粋にスキージャンプが好きなもので(笑)

それでは、今夜も怖くない話、いきます。

どうぞ~!



これは知人が体験した話である。

彼女は幼い頃に両親が離婚した。

離婚の理由は分からなかったが、彼女にとっては、父親も母親と同じ位

大切であり、かけがえの無いものだった。

彼女には兄弟もおらず、一人っ子だったので、離婚を告げられた時の

ショックは相当なものだった。

そして彼女は父親に引き取られ、親子2人での生活が始まった。

最初の数年は、確かに寂しく、母親に会う事も許されなかったが、それでも

次第に父親との生活にも慣れていき彼女は普通の暮らしを取り戻した。

しかし、それから間もなく、父親が再婚した。

初めて再婚相手の女性を紹介された時、彼女はその女性に対して嫌悪感を

強く持った。

それは、新しい母親に対する反発というようなものではなく、初めて

その女性を見た時、まるで、造りものの様に感じ、気持ちが悪かったという。

美人ではあるけれど、その顔には気味の悪い位の不自然さがあった。

だから、彼女は最初にその女性と会った後、1人洗面所で吐いてしまったという。

それでも、新しい母親を交えての3人での生活が始まった。

勿論、彼女も父親の選んだ女性なのだから、と無理やりに自分を納得させて

出来るだけ仲良く接するように努めた。

しかし、どうやら、彼女のそういう気持ちが継母には伝わってしまっていたのかも

しれない。

父親が一緒にいる時には優しい継母も、彼女と2人きりになるとまるで別人の様に

彼女を罵倒し邪魔者扱いした。

それこそ、イジメと言えるほどの仕打ちをされたのだという。

それでいて、父親の前では、優しい母親を完璧に演じている継母を、いつしか

彼女は恐ろしいと感じる様になってしまう。

そんな時は、離婚した母親に凄く会いたくなっていたという。

そんな矢先、離婚した母親が突然、死亡したという連絡が入った。

自殺だった。

彼女は呆然とし、早く亡くなった母親の所に駆けつけたかったが、その時も

継母の猛反対で、誰もその葬儀には出席する事はなかった。

その時、一瞬、見せた継母の嬉しそうな笑顔を見た時、彼女はもうこんな家には

居られないと確信したという。

だから、彼女は高校を卒業するとすぐに就職し親元を離れた。

継母から出来るだけ離れたくて、わざわざ一番遠い地域にある会社を

志願し就職したのだという。

だが、それは彼女にとって正解だったようだ。

それまでの陰湿な暮らしとは違い、新天地での彼女はすぐに友達も出来て

仕事もそつなくこなした。

そして、そのうちに彼氏が出来て、付き合ってから2年後に結婚をする。

しかし、結婚式は挙げなかった。

貧乏だったのも理由の1つだが、何より、元の家族に会う事だけは絶対に

避けたかったから・・・・。

それから、彼女は決して裕福ではなかったが笑いの絶えない幸せな家庭を

築いていく。

彼女は、心の中で自分が育った様な劣悪な家庭には決してしないという強い

覚悟があった。

勿論、夫も優しく真面目な人柄だったので、彼女の覚悟はすぐに目を結んだ。

そんな時、突然の訃報が入る。

彼女の父親が急死したという連絡だった。

父親が死んだのはとても悲しい事だったが、彼女はあえて父親の葬儀には

参列しなかった。

あの継母に会うのは絶対に嫌だった。

それに、葬儀に参列して、父親の死因を聞くのが彼女にはとても恐ろしかった。

もしも、また自殺だったとしたら・・・・。

彼女は、浮かんでくる継母の気味の悪い笑顔を振り払うように、仕事と家事に

精を出した。

それから、すぐ彼女は子供を授かった。

可愛い女の子だった。

彼女も夫も、生まれてきた娘を第一に生活し、家計はより厳しくなったが、それでも

彼女は充実した生活を送る。

そして、娘がちょうど3歳になった時だった。

突然、苦しみ出した娘を病院に連れて行くとすぐに緊急入院になった。

かなりの難病で、手術には莫大な金額が提示された。

かなりショックを受けた彼女だったが、決して諦めなかった。

夫婦は、娘の手術代が溜まるまで、と昼間の仕事に加えて夜も仕事するようになる。

確かにお金は溜まっていったが、生活はかなり酷い状態だった。

家事は出来ず、料理も作れない。

夫婦が顔を合わせる時間もかなり少なくなり、家庭内はかなり荒んでしまう。

そんな時、彼女の家を突然訪れて来た者がいた。

それは、彼女が忌み嫌っている継母だった。

継母は、偶然なのか、夫と一緒に居る時に、彼女の家を訪ねてきた。

夫の手前、追い返すことも出来ず、彼女は継母を家の中に入れた。

彼女は、睨みつける様な目で、継母と対峙した。

しかし、もうそこには、以前、彼女が嫌っていた継母の姿は無かった。

相変わらず綺麗ではあるが、その言葉や表情からは優しさが滲み出ていた。

そして、継母の口から出た言葉は、

少しの間で良いから泊めてくれないか?

というものだった。

彼女は勿論、拒否したが、ずっと遠方からわざわざ訪ねてきてくれた継母に

対して、彼女の夫は優しく接した。

そして、彼女を説得し、結局、夫に押し切られる形で継母を家に泊める事になった。

彼女は、自分の安住の地が継母に侵食されていく様な気がして恐ろしかった。

しかし、現実は違った。

相変わらず、仕事の娘の看病で忙しい彼女に代わって、継母は家事の一切を

こなしてくれる。

家の中は、以前にも増して綺麗に掃除され、帰宅すると美味しい手料理が

彼女達夫婦を出迎えた。

しかも、それらは、彼女からお金を渡される事なく、全て継母のお金で

まかなわれた。

そんな日が続くと、少しずつ彼女の継母に対する嫌悪感も薄らいでいった。

本当にこの継母は改心したのかもしれない・・・。

母親が自殺したのも父親が死んだのもきっとただの偶然だったのかもしれない。

そんな風に思い始めたという。

そんなある日、彼女の職場に突然、電話がかかってきた。

それは、残酷にも娘の死を告げる病院からの電話だった。

彼女が病院に駆けつけると、もう娘は別の場所に安置されており、触ると

信じられないほどに冷たかった。

でも、彼女は泣けなかったという。

あまりの悲しみの深さと、まだ娘の死を現実として受け入れられなかったから。

その時、ふと彼女の脳裏をよぎるものがあった。

もしかして、継母が来たからなの?

それに、どうして住所を知らない筈のあの女が家に来れたの?

彼女の頭の中は不安でいっぱいになった。

彼女は夫に付き添ってもらい、自宅へと一時的に戻った。

玄関を開けると、家の中は真っ暗だった。

嫌な予感がした彼女は、急いで家の明かりを点けて継母の姿を探した。

すると、娘が寝室として使っていた部屋のドアが開いていた。

急いでその部屋に入った彼女達は、そこで在りえない物を見てしまう。

それは、まるでヘビの脱皮のように、人型の抜け殻が娘のベッドに

覆い被さる様に捨てられていた。

それから彼女は、娘の葬儀を悲しみの中で執り行い、半年位してようやく

気持ちが落ち着いた頃に、ある行動に出た。

それは、継母の存在の裏を取るということ。

自分の不幸の連鎖には、間違いなく継母の存在が関係していると確信していた。

しかし、彼女の実家のある地元に戻り、色々と調べ、戸籍も取り寄せてみた。

だが、そこにはあの女が存在していたという事実が全て消え去っていた。

父親と母親が離婚したまでは事実として記録されていたが、それ以後は

何処にもあの女の名前は出てこなかった。

だから、彼女は今でも確信している。

きっと、あの女は自分を不幸にする為に近づいて来た魔物なのだということを。
  


Posted by 細田塗料株式会社 at 19:36Comments(16)