› 看板・サインスタッフブログ | 細田塗料株式会社 › G・・・・・というもの

2018年11月09日

G・・・・・というもの

今日はいつもとは違う意味での私の怖い体験談を話そう。



それは、大学に入学したての頃だった。



石川県という片田舎から神戸というお洒落な都会へ移住した



俺は最初、言葉の壁にぶち当たった。



その頃といえば、金沢市といえば、星稜高校くらいしか誰も



知らなかった時代である。



最初に学生寮の新入生歓迎会に参加した俺は、



金沢市すらやって来ました~!



と元気に挨拶したのだが、先輩達の反応はかなり冷めていた。



金沢市って?ああ、星稜高校って、確か、金沢市だったかな・・・。



とか、



金沢市って何県なの?え?石川県?それって何処に在るの?



という感じで。



そして、生まれてからずっと金沢市から出たことがなかった俺は



金沢市民には、とても奇妙な金沢弁というものが身についている



事に気付いていなかった。



そして、それは関西弁という環境の中では、全く通じる事はなく、



次第に無口になっていく俺。



まあ、最近では金沢弁というのも、どんどん減っていき若者はあまり



使わなくなっているのだが・・・。



えっと、書きたいのはそういう話ではない。



だから、本題に戻そう。



つまり、俺は大学生になってからの数か月を学生寮という場所で過ごした。



しかも、その中でも特に汚くて古い家賃が最安という物件に。



部屋は京間の4畳半。



トイレと風呂、そして炊事場が共同という今では考えられない造りだった。



まあ、しかし、住んでみるとそれなりに快適であり、バイトに明け暮れた



生活では、寝るために部屋を利用するだけだったから特に不便は



感じなかった。



ただ、一つだけ難点があった。



それは、ゴキブリ(以後、Gと書く)が頻繁に出没するといいこと。



まあ古い建物だから仕方ないのだが、関西で見かけるGは、金沢のGとは



比べ物にならないほど大きくて素早かった。



そして、Gは、テレビを見ている時、食事をしている時、そして友人が



遊びに来ている時も、お構いなしに現れた。



しかし、その素早さに俺はただ茫然と見守るのみ。



それを見ていた友人が言った。



こんな時間に現れるっていう事はきっと夜、寝ている時はもっと



凄いんじゃないんか?



一掃した方がええんとちゃう?と。



そこで、俺は友人から教えてもらった方法でGの一掃作戦に乗り出した。



方法は簡単だった。



Gが出入りしていると思われる穴に、G専用殺虫剤をスプレー1本分



まるまる噴射し、すぐにその穴を塞いでしまう。



すると、Gは逃げ場を無くして全滅してしまう。



こんな筋書きだった。



なんだ、簡単じゃん!



そう思った俺は、急いで薬局に行き、コックローチ・スプレーを買ってきた。



そして、押入れの中を調べると、奥に小さな穴を発見。



なるほど、この穴を塞げば良いわけだ!



そして、俺は買ってきたスプレーを全てその穴の中へ噴射し、急いで



ガムテープで穴を閉じた。



これで、もうGに悩まされることは無くなる。



そう確信していた。



そして、怪異?が起こったのは午前0時を過ぎた頃だった。



その時、Gの恐怖から解放された俺はベッドにあおむけになって



片岡義男の小説を読んでいた。



お洒落な文体とストーリーに完全に惹き込まれていた俺は、どんどん



ページをめくっていく。



その時、何かがベッドの枕の上に落ちてきた。



枕からは、ポトッという音が聞こえたが完全に読書モードに突入していた



俺は、その音すら気にならなかった。



しかし、あおむけになって読書をしていた俺は偶然、視線を横にずらした。



すると、何かが枕の上、俺の頭の横で、あおむけになって足をバタバタと



もがいているのが視界に入った。



ん?・・・・・。



うわぁっ!



俺は一気にベッドから飛び起きた。



すると、そこには、俺が今まで寝転がって頭を乗せていた枕の上で



仰向けになり、苦しそうにジタバタと足を動かしているGの姿が!



さすがに枕の上にいるGを叩き潰すことも出来ない俺は急いで押し入れの中の



掃除機を取り出そうとした。



すると、押入れの中からは、まるで列をなしているかのようにGが



ヨタヨタと這い出てくる。



掃除機を取り出すことも叶わず、ただ茫然としていた俺の目の前に



今度は、天井からの攻撃が・・・。



それはまるでホラー映画の1シーンのようだった。



天井部分の隙間から、部屋の絨毯の上にポトッ…ポトッ・・・と



次々にGが落下してくる。



更に部屋の壁の隙間からも無数のGが這い出てきた。



そこで、俺は何を思ったか、急いでバイク用のフルフェイスヘルメット



を被り、バイク用のグローブ、そしてブーツを履いた。



きっと、そんな風に完全武装?すれば、対処出来ると思ったのだろう。



しかし、Gはそんなに弱くはなかった。



完全武装し、手にはそこらへんに落ちていた大きなうちわを持った俺は



それでGを叩き潰そうと考えた。



すると、その途端、俺は地獄を見た。



俺はそれまでGが人間に向かってくることはないと思っていた。



しかし、それは大きな勘違いだった。



ここで俺は断言する。



本気になったGは、人すら襲うのだと。



俺が手にうちわを持ち、それを振り回した瞬間、余力があったと思われる



Gが一斉に俺に向かって飛んできた。



そして、俺のヘルメットのシールド部分にぶつかってきたり、



服に留まったり・・・・。



完全武装の俺は何とか正気を保てたが、もしも普通の服装だったら



俺は間違いなく気を失っていたと思う。



だから、俺はもう限界だった。



すぐにバイクのカギを持つと急いで部屋から飛び出した。



そして、近くの友人のアパートに行き、泊めてもらった。



翌朝、俺は友人たちに頼み、事情を話した上で一緒に部屋まで行き、



Gの処理を手伝ってほしいと頼んだ。



友人たちは、殆どが断ってきたが、俺のGの一掃を提案した奴と



怖いもの知らずの奴が一緒に来てくれることになった。



部屋にはまだ電気が点けっぱなしになっていた。



一気にドアを開ける俺。



すると、そこには、足の踏み場もないほどの無数のGが仰向けで



倒れていた。



そして、その中にはまだ元気に足をバタバタと動かしているものも居た。



俺たちは、なんとか掃除機を取り出し、一気にGを吸い込んだ。



小さな部屋にしてはかなり大型の掃除機だったので、1時間ほどで



部屋の中は綺麗になった。



そんな事をしていると、隣の部屋の先輩達から、声がかかった。



そして、話を聞いてみると、



昨夜、どうやら俺の部屋で起こった惨状と同じ現象が先輩達の



部屋でも起こったようだった。



お前、何かしたか?



と聞かれ、俺は、



いいえ、何も!



と嘘をついた。



そして、それからすぐに引越しの準備を始め、翌日には友人たちに



手伝ってもらい、親戚が経営しているマンションに引っ越した。



ちなみに、悪いとは思ったが、Gで、満杯状態になっていた掃除機も



そのままゴミ捨て場に捨ててきてしまった。



誰もあの掃除機の中を確認していなければ良いのだが・・・。



これが、俺が体験したGにまつわる最恐体験である。


Posted by 細田塗料株式会社 at 22:13│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

count