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2018年11月10日

カーテンの下から・・・・・。

それは有名な場所だったらしい。



何が有名なのか、といえば、足だけが見える霊が現れるという



のである。



それは、とあるコンビニの横にある、いたって普通の証明写真の撮影機。



実は俺の家のすぐ近くのコンビニにも、設置されているが、意外と利用



する人が多い事に驚いている。



中には、顔を自動で補正してくれる機能もあるらしく、それで本当に



身分証明の写真として利用して良いのか、と疑問に思ってしまうのだが。



話を戻そう。



その撮影機が設置されているのは、それなりに交通量の多いコンビニの



店先である。



そして、何度か、撮影機の前に列が出来てしまった事があるそうだ。



その理由は、中に誰かが居て、撮影をしているのだが、手間取っているらしく



順番待ちしていると、どんどんと行列が出来てしまったというもの。



確かに、そこに並んでいた人達全てが、撮影機のカーテンの下から



見える女性の足を間違いなく見ていた。



しかし、さすがに待ちくたびれて、先頭の男がカーテンを捲ると、



撮影機の中には誰も居なかったという事だった。



実際、その手の話はごまんとあるのかもしれない。



しかし、その撮影機の話が信憑性が高いのは、そこにいた全ての人が



目視で確認していたという事。



その足には、白っぽいストッキングに真っ赤な靴が履かれており、その足の



細さから見ても、間違いなく女性の足だったという。



更に、その撮影機では、昼夜に拘わらず、誰も利用していないのに、カーテン



の下からはっきりと女性の足が見えているのを、通行するドライバーや



歩行者が目撃するという事が頻発してした。



そして、そのうちに、その撮影機には、誰も近づかなくなってしまった。



しかし、そんな噂を信じない者もいれば、噂自体を知らない者もいる。



そして、今回、話に登場する彼女も、そんな噂など全く知らなかった



1人である。



とある面接用に証明写真が必要になった彼女は、そのコンビニに車を



停めた。



そして、撮影機の方へ行くと、どうやら先客がいた。



仕方なく彼女は、撮影が終わるのを外で待った。



その間、コンビニに来た人達が彼女の方を不思議な顔で見ていく。



彼女は、それが何故なのか、も分からず、そのまま待ち続けた。



しかし、なかなか、中から人が出てこない。



さすがに、痺れを切らした彼女は、撮影機の中の人に向かって、



あの・・・・まだ、かかりますか?



と声を掛けた。



しかし、返事はなかった。



そして、カーテンの下を見ると、先ほどまで見えていた女性の足が



見えなかった。



え?



彼女はまるで狐につままれた様な気がしたという。



そして、通り過ぎていく人達が、不思議そうな顔で見ていたのは、きっと



無人の撮影機の前で待ち続ける自分の事が不思議だったのだろう、と



結論付けた。



しかし、彼女は間違いなく、先客の足を見ていたし、それからずっと



撮影機の前で待っていたのだから、その人が消えてしまう事自体が



ありえ無い事なのだが、彼女はそのまま気にせずに撮影機の中に



入った。



中に入ると、何故か寒く感じた。



そして、どことなく、生臭い臭いもしたという。



それでも、彼女は、さっさと証明写真を撮ってしまおうと、お金を入れて



椅子の高さを調節し、撮影を開始した。



数枚撮影し、画像を確認した後、プリントの出来上がりを待った。



その時、突然、女性のうふふ、という笑い声が聞こえたという。



彼女は思わず、びっくりしてしまい、カーテンを開けて外を見た。



しかし、撮影機の外には待っている人もいなければ、周りにも誰もいない。



そして、出来上がってきた写真を見て彼女は愕然としてしまう。



そこには、彼女は写っていなかった。



いや、正確には彼女らしき人物は写っていたのだが、その顔は、ぐにゃり



と歪んでおり、顔の判別すら出来なかった。



本来なら、コンビニのカウンターへ行き、事情を説明するのが普通かも



知れないが、彼女はそうはしなかった。



また、お金を入れなおして写真を撮り直すことにした。



そして、今度は彼女の顔がしっかりと写っていた。



ただし、彼女の後ろに、見知らぬ女の顔が半分だけ写りこんでいた。



しかも、撮影した写真全てに・・・・。



さすがに、気持ち悪くなった彼女は、急いでその撮影機から外に出た。



お店に文句を言おうかとも思ったが、すぐに止めた。



外には、興味津々に彼女を見る沢山の目が在ったから。



そして、その中の1人が彼女にこう言ったらしい。



凄い度胸ですね・・・と。



そして、そのコンビニから慌てて家にも戻った彼女は、友達に電話をして、



その時の話をした。



そこで、彼女は友達から、その撮影機に纏わる話を聞かされ、初めて



その撮影機が心霊スポットになっていることを知った。



そして、とりあえずという気持ちで持ち帰ってきた写真を取り出して



再度、写真を確認した。



すると、写真は先ほど見た時とは、少し違っていた。



顔の歪みが在った写真は更に酷い歪みになつており、見知らぬ女性が



写り込んでいた写真は、その女性の顔がよりはっきりと写っている



様に見えた。



そして、その時、突然、彼女の部屋のドアがノックされた。



その時は彼女の家族は外出しており、家には彼女しかいなかった。



だから、彼女は固まったまま、ドアの方を見つめていた。



そのまま時間だけが流れた。



ドアからはノックの音は聞こえなくなっていた。



それでも、恐怖で動けなくなっていた彼女は、部屋のドアに分かって、



誰?



と大声で叫んだ。



すると、突然、ドアの向こうから、



ゲラゲラゲラ・・・・・という下品な笑い声が聞こえたという。



彼女は、恐怖で悲鳴をあげてしまった。



そこまでは、完全に、その女の霊の思惑通りだったのかもしれない。



しかし、世の中というものは狭いものだ。



彼女は俺の友人の1人である。



そして、Aさんも、俺の友人の1人。



だから、間接的ではあるが、彼女はAさんという存在を知っていた。



そして、俺では頼りにならないと判断した彼女は、俺を通り越して、



Aさんに直接電話をかけた。



本当に切羽詰っていたのだろう・・・・。



そして、俺以外の友人にはとても優しいAさんは、彼女のSOSに対して



迅速に動いてくれた。



受話器をドアの方にかざす様に指示したAさんは、



これで、とりあえず部屋の中には入っては来れなくしたから・・・・。



少しそのまま待ってて・・・。



と言って電話を切ると、それから30分と掛からずに彼女の家に



到着した。



そして、家の中で彼女の話を聞いたAさんは、



それじゃ、これから、その撮影機の場所まで案内してね!



と言って、そのコンビニへと向かった。



そのコンビニに到着すると、やはり彼女が先ほど来た時と同じように



カーテンの下から女の足が見えていた。



それを見たAさんは、



ああ・・・なるほどね・・・。



と言って、撮影機の方へと近づいていった。



そして、撮影機の前で、彼女にこう言ったという。



ほら・・・こんな感じで足だけが見えてて、カーテンを開けると



誰もいないって事になると、怖く感じると思うけど・・・。



でもね・・・人間も霊も一緒なんだよね。



足の上にはちゃんと胴体もあるし、顔だってある・・・。



それが普通なの・・・。



だから、こういう時には、こうすれば良いから・・・。



そう言って、閉まったままのカーテンの上から、両手で何かを



探していた。



そして、



あっ・・・これが顔だ・・・・そして、これが胴体・・・。



あっ、結構、肉付きいいんじゃないの・・・・。



等と独り言を続ける。



しかし、彼女は見たという。



Aさんが、カーテンの上からまさぐった際に、しっかりとカーテンの上からでも



顔の輪郭や胴体のシルエットが浮かび上がるのを・・・。



そして、Aさんは、撮影機の中の女性に向かってこう言った。



あのさ・・・別にそんなに酷い悪さはしていないみたいだから言うけどね。



此処は貴女の家じゃないの・・・。



それに、沢山の人が迷惑してる・・・。



だから、ここから、すぐに出て行くのなら見逃すけど、忠告を無視



するのなら、このまま消滅してもらうことになるけど・・・。



どうする?と。



すると、カーテンがフワッと浮き上がって何かが撮影機から出て行くのを



感じたという。



そして、Aさんは、



はい・・・。



良い判断でした・・・・。



ということで、この撮影機は、もう何も問題は起こらないから安心して!



そして、貴女の周りにも、もう纏わり付いていないからさ・・・。



そう言って、さっさとコンビニの中に入っていき、何やらスイーツばかり



買い漁っていたということだ。



ちなみに、それ以後、その撮影機の事は分からないが、彼女の周りでは



怪異は一切発生していないという事である。



Posted by 細田塗料株式会社 at 00:05│Comments(0)
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