2018年11月10日

火事

これは消防士をしている友人から聞いた話。



彼は今でこそ、それなりの地位にあり、徹夜での勤務というのも



無くなったらしいが、やはり若い頃は、交代制で、徹夜での勤務も



多かったという。



消防署の仕事といえば、火事の消火が一番先に思い当たるが、



それ以外にも、防災や、工場や会社での設備の認定、そして



色々な災害時における人命救助など、様々な



仕事があるらしい。



金沢市の場合、各消防署の下に、地域ごとの消防団が存在している。



分団員は、勿論、非営利での消火活動にあたる人達であり、



いってしまえば、ボランティアに近いものだそうだ。



それでも、仕事中であれ、就寝中であれ、火事が発生すると、



24時間体制で、消防車に乗り消火にあたる。



本当に頭が下がる思いである。



そんな火事の原因であるが、タバコ火の不始末などが1位なのかと



思っていたが、どうやら放火が最も多いらしい。



しかも、放火と疑われる事例も含めると、その割合はダントツになる。



そして、放火、特に連続放火魔などの場合、火事を消火している最中に



写真を撮影する事もあるのだという。



それは、事故の場合もそうらしいのだが、どうやら、放火した犯人



というのは、かなりの確立で現場に戻ってくるらしい。



自分が放火し起こした火事を、あたかも火事場見物のごとく、見ている



のだという。



だから、連続放火と判断された場合、燃え盛っている現場の写真を



撮影し、その中から犯人が特定されたケースもあるのだという。



しかし、今回書くのは、少し違和感のある話になる。



ある年、空き家になっていた倉庫から出火した。



結局、全焼してからの鎮火になったのだが、その辺りには火の気も無く



出火原因は放火と断定された。



そして、それから不審火が連続して発生した。



ボヤで消し止めた場合もあったが、その殆どは、建物を全焼する



程の火事になった。



死人こそ、出なかったが、それでも大怪我や大火傷を負う人が



出て、大変な騒ぎになった。



それでも、いっこうに捕まらない犯人に、住民たちは不安な夜を



送る事になっていた。



しかし、警察では、その時、ある人物に犯人像を絞り込んでいた。



現場の写真や監視カメラに、いつも写っている女がいたのだ。



しかし、警察がどんなに探しても犯人の所在は掴めなかった。



というのも、消防も警察も、常に火事の現場に現れる、その女を



犯人として、マークしていたらしい。



しかし、火事の現場で、その女の姿を探しても、決して見つからなかった。



それでいて、撮影された写真や監視カメラには、わざと目立つかのように



はっきりとその姿を映していた。



当然、専門部署にて、その女の特徴を見つけようと、警察も躍起になった。



しかし、そうやって画像や映像を調べれば調べるほど、謎がどんどん



広がっていった。



どうやら、その女は、身長が2メートルを優に超えており、常に



黒い帽子をかぶり、全身も黒一色の服装で統一していた。



そして、体のバランスが明らかにおかしかった。



帽子から見える顔は、異様に長く、そして、両腕も膝に届く程



長かった。



足元は見えなかったが、その歩き方から裸足だと思われた。



そして、一番、奇妙な事は、カメラで撮影された画像でも、そして



監視カメラで撮影された映像でも、その女は必ず、真正面から



レンズの方を見ていたのだ。



そして、ある時などは、監視カメラのすぐ近くでその姿がはっきりと



映し出されていた。



そして、それを見た者は、一瞬で戦慄を覚えた。



その女の顔には、目も耳も、そして鼻も無かった。



あるのは、とてつもなく大きな口だけだった。



そして、警察や消防の人間の間では、不本意ながら、こんな噂が



流れ始める。



この火事は人間の仕業ではない・・・・・と。



そして、彼らは、捜査の方向転換を余儀なくされた。



とある有名な神社に依頼して、その町一帯に結界を張ったそうだ。



すると、連続放火事件は、全く起こらなくなったという。



ちなみに、その後、とある森の中で、黒い服が綺麗にたたんだ状態で



脱ぎ捨てられているのが発見された。



だから、その女は、きっと今も何処かにひっそりと生きながらえている



のだろう、と彼は言っていた。



ちなみに、放火事件で犯人が見つからない事案もかなり存在するらしいが、



もしかしたら、その放火は、人間の仕業ではないのかもしれない・・・。



そして、その場合、人間に打つ手は無い・・・・。



そう言っていたのが、とても恐ろしく感じた。





Posted by 細田塗料株式会社 at 00:17│Comments(0)
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