2018年11月10日

入鹿池

これは仕事関係の知人女性から聞いた話。



彼女は現在、30歳。



デザイン事務所に勤め、忙しい日々を送っている。



そんな彼女は大学は名古屋市にあるデザイン関係の大学に



通っていたのだという。



まあ、いつの時代でも大学生というのは暇な時間が出来ると、



少し危険な物に惹かれてしまうのかもしれない。



その時も彼女は男女4人で犬山市にある入鹿池という所へ向かったという。



目的は勿論、心霊スポット探索。



どうやら、その入鹿池という場所は、名古屋近辺でもかなり有名な



心霊スポットであるらしい。



男の子の声が聞こえたり、姿が見えたり、トランペットを吹く少年が



目撃されたり・・・。



その他にもその場所で自殺した女子高生の姿が目撃されることもあるそうで



昼間は釣り人で賑わうらしいその場所も夜にはガラリと姿を変える。



実際、過去にはボートの転覆事故で亡くなった方もいるらしいのだが。



そして、どうやら、その近くには天○神社という心霊スポットもあるらしい。



新興宗教の施設らしいのだが、そこでも数多くの心霊の目撃情報が



あるのだという。



先ずは其処に行ってみようという事になり、彼らは車でその



神社を目指した。



そして、其処はどうやら私有地ということなので、途中で車を



道端に停め、山道を歩いて神社を目指した。



その時のメンバーは男2人と女2人。



一応、安全の為に、男二人が、女二人を挟む形で進んでいった。



そして、神社の入り口まで来た時に、ちょうど番目を歩いていた女性に



異変が起こる。



急に酷い頭痛に襲われ、気分が悪くなり、寒気すら感じていた。



そこで、彼らは仕方なく引き返すことにした。



そして、車まで戻っている途中、その女性は、彼らにこんな話しをしたらしい。



自分は元々、霊感体質であり、すぐに霊障を受けてしまう。



だから、きっと此処から離れれば体調も戻ると思うから、と。



そして、その言葉の通り、車に戻る頃には、その女性の体調はすっかり



良くなった様に見えた。



しかし、その女性は、こう言った。



やっぱり、この土地には来るべきじゃなかった。



やっぱり近づいちゃいけない土地なんだよ、と。



しかし、その女性の体調が回復すると、他の3人は、それじゃ、次の場所に



移動しようと提案してきた。



勿論、それが、入鹿池だったらしい。



回復したとはいえ、体調が悪くなっていた女性は、必死でそれに



反対した。



涙ながらに・・・。



そして、他の3人にこう話した。



先ほど、神社への山道を歩いていた時、突然、白い着物を着た



女がスーッと近寄ってきたのだと。



そして、それが自分にまとわりつくようにくっ付いてきた瞬間、



一時的に意識が飛んだのだと・・・。



もう少しで憑依されるところだった。



そして、もしも自分が憑依されてしまったら、あなた達にどんな



危害を加えるかも分からない。



だから、一刻も早くこの場所から出来るだけ遠くに離れないと



大変な事になる、と。



しかし、他の3人は、どうやら、それを逆に面白いと感じたらしい。



そんな体験、なかなか出来るもんじゃないから・・・・。



それなら、尚更の事、皆でお前の事をしっかりと護ってやるから!



そう意気込んでしまった。



結局、その女性は説得されて半ば強引に車で入鹿池まで連れて来られる。



そして、まず、怪異が多く発生しているというボート乗り場へ行ってみよう



という事になった。



しかし、その女性はそれを拒否し、車の中で待っているから、と彼らに



言った。



さすがに、それ以上の無理強いは出来なかったので、彼らは3人で



車を降りてボート乗り場へと向かった。



ボート乗り場は、まさに異様な雰囲気があり、これなら、幽霊が出るのも



当然だと思ったが、結局、そこで彼らは何も見たり聞いたりする事は



無かった。



そして、30分ほどして、その女性が待つ車の方へと戻ってきた。



車の中には、ドアをロックしたまま、その女性が後部座席に座っていた。



しかし、その女性の様子がおかしい。



戻ってきた彼らを見ることも無く、一言も喋らない。



何か思い詰めた様な暗い顔をしている。



もしかして、また気分が悪くなったの?



と問いかけても全く返事が無かった。



その時、助手席に座る男性が、後部座席を手持ちのカメラで撮影した。



ただ、なんとなく写真を撮ってみただけだった。



しかし、その時、突然、車で待っていた女性が大声でゲラゲラと



笑い出した。



そして、写真を撮った助手席の男性の服を掴んで、グイッと引っ張った。



凄まじい力だった。



必死に抵抗した男性の服は見事に破れた。



そして、またゲラゲラと笑ったかと思うと、突然、静かになり、



いつものその女性の声で、



お願い・・・逃げて・・・・押さえ切れない・・・。



とボソッと呟く。



それでも、何が起こったのか、全く理解出来なかった彼らは、その様子



を呆然と見ているだけだった。



すると、今度は、その女性は、後部座席の隣に座った女性に向かって、



自分の顔を近づけて、



何か見たいのか・・・・・ここにいるぞ・・・・・。



そう言って、今度はその女性の首を絞めようとする。



男性二人は、車から降りて、助手席のドアを両側から開き、必死でその女性



の両手を掴んだ。



すると、また、女性は静かになり、



はやく・・・・はやく・・・・・



と搾り出すように言ったという。



何とか、後部座席の女性を助け出した彼らは、そのまま車から少し離れた



場所で立ちつくしていた。



すると、突然、後部座席のドアが開いて、その女性が飛び出してきた。



そして、そのまま走って池のほうへと走り去っていった。



それから、。3人は車の中に入って、ドアの鍵を全てロックし、早く朝が



来るのを祈っていた。



本当は、一刻も早くその場所から離れたかったが、その女性一人を残して



帰るわけにも行かず・・・。



かといって、その女性が走っていった池の方へ探しに行く勇気も無かった。



だから、車の中で朝を待ってから、その女性を探しに行く、というのが、



その時、彼らが選んだ選択だった。



そして、車の中で震えながら固まっていると、しばらくして朝が来た。



不思議なもので、朝になってしまうと、先ほどまで感じていた恐怖は



かなり弱まっていた。



そして、3人でその女性を探しに行くと、その女性は、池の辺で



体半分だけ池の中に入った状態で倒れていた。



急いで揺り起こすと、何事も無かったかのように普通に起きたという。



そして、それから急いで、その場から離れた彼らだったが、



やはり、その女性だけは、普通ではなかったという。



そして、その時、撮影したデジカメの画像を確認して、彼らは



絶句した。



助手席から後部座席に座る二人の女性の姿を撮影したその写真には



明らかに、二人の女性の真ん中に、見知らぬ女がかっと目を見開いて



カメラを睨みつけていた。



その写真を見て、確信した彼らは、その女性を有名なお寺に



連れて行き、除霊をしてもらったという事だ。



それから、その女性には怪異は発生していないという。


Posted by 細田塗料株式会社 at 09:06│Comments(0)
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