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2018年11月10日

霊障を引き起こすもの

友人は、その頃、突然、霊障に悩まされる様になった。



全くの突然に・・・・。



彼女自身、特に変わった事をした訳でもなく、全く心当たりが無いという。



最初は、ただ夢の中に見知らぬ女が出てくる様になっただけだった。



そして、その女は夢の中で、彼女を恨めしそうに見つめながら、じっと



立ち尽くしているだけだった。



ただ、その姿の異様さは、尋常ではなく、まるで拷問でもされかかのように



ボロボロにやせ細った体と、頬がこけるほど痩せてはいるが、体とは



似つかわしくない程の大きな顔は、その皮膚すら所々がめくれて



頭蓋骨が露出している状態であり、彼女はいつも、その女が夢の中に



現れると、大きな悲鳴を上げながら、飛び起きるという繰り返し。



それだけでも、彼女にとっては十分辛いものだったのだが、それに



追い打ちをかけるように相次いで訃報が届いた。



それは、親戚の相次ぐ死だった。



性別もも居住地も関係なく、そして、死因もバラバラではあったが、



間違いなく、彼女の家系の人間だけが次々に死んでいった。



だから、それが霊的な物が作用したものなのか、今ひとつ確信が



持てなかったという。



しかし、ある日、仲の良かった従姉妹から電話が掛ってくる。



どうやら、その従姉妹も、彼女と同じ夢に悩まされ続けており、昨夜の夢で



その女が初めて口を開いたのだという。



明日、お前は死ぬのだ・・・と。



だから、私は、もう駄目かもしれない。



○○ちゃんには、ちゃんと伝えてあげないと、と思って。



だから、なんとかしてあの女から逃げのびて・・・・。



その声は、少し震えていたという。



そして、電話を切った彼女だったが、



このままではいけない!



従姉妹を救わなければ!



そう思いなおして、再び彼女から従姉妹に電話をかけた。



しかし、もう電話は繋がらなかった。



そして、その日の夕刻、彼女は従姉妹の訃報を聞いた。



自分の部屋で首を吊っての自殺だった。



しかし、その顔は恐怖で歪んでいたという。



それから、彼女は、仕事も休み、部屋に籠って誰とも接触しないように



なつた。



もしかして、誰か周りの人にも怪異が及んでしまったら・・・。



そう考えての行動だった。



しかし、一人で自分の部屋に居ても、考えるのは夢の中に出てくる



女への恐怖ばかりであり、彼女はこのままでは死ぬよりも先に



自分の頭がおかしくなってしまう。



そう考えた。



そして、悩んだ末に俺に相談してきたようだ。



ただ、もうその頃の彼女は、以前の彼女の姿を知っている俺にとっては



かなり異様に映った。



疲れ果てて、ガリガリに痩せたその姿は、以前の元気な彼女からは



想像出来ない姿だった。



だから、俺は、Aさんに必死で頼み込んだ。



友達を助けて欲しい!と。



そう言うと、



私のプライベートの時間も邪魔しないで欲しいもんですけどね?



と憎まれ口を叩いていたが、彼女の姿を見ると、すぐに態度が変わった。



あんた何考えてるの?



どうして、こんなになるまで放っておいたの!



そう叱咤するAさんにも、彼女はただ、うなだれて、ごめんなさい、と



小さな声で呟く事しか出来なかった。



すると、Aさんは、それから何軒か、電話をしていた。



そして、俺の方を向くと、



これは、一刻を争いますね。



とりあえず、今日の予定は全てキャンセルしましたから・・・・。



そう言ってくれた。



それにしても、そんなにヤバいの?



と聞く俺に、Aさんは、彼女のすぐ隣に立つ様に俺に言った。



彼女の隣に立つと、何やら、彼女と面した体がとても熱くなった。



あれ?あれ?



と思っていると、Aさんは、



いつまで横に突っ立ってるんですか?



さっさと離れてくださいね!



そう言って俺を叱りつけた。



そして、



今、体が熱くなったでしょ?



普通の人なら死んでるかもしないレベルです。



良かったですね。



強い守護霊がついててくれて・・・・。



でも、今回は、その強い守護霊でも、分が悪い相手ですね。



まあ、Kさんには何も見えてないでしょうけど・・・・。



そう冷たく言われた。



そして、



今、彼女に憑いているのは、その女の本体ではありません。



それでも、これだけの力があるんですから、これは相当な



相手かもしれませんね・・・。



そう言われて、俺は思わず、ぞっとしてしまう。



そして、Aさんは、今からすぐに彼女の父親方の実家に行かなくては



いけないと説明する。



彼女に聞くと、それは此処から車で1時間も掛からない場所だということで



そのまま俺の車に3人が乗り、実家へと向かった。



彼女の姿を見ると、実家の人間はみな、そのやせ細った姿に驚いていたが、



俺にしてみれば、実家の方たちも彼女に負けず劣らず、病的に痩せこけて



いるのが気になった。



そして、もうひとつ気になったのは、実家に工事業者が沢山入っていた事。



尋ねてみると、どうやら家の改築を行っているとの事だった。



そして、Aさんも、それが気になっていた様で、すぐに大きな庭の方



をいぶかしげに見ていた。



そして、Aさんは、実家の人にこう聞いた。



庭に何か建ててるんですか?



それと、その為に、庭にある何かを撤去とかしませんでしたか?と。



すると、家の家主らしき人が、



今、忙しいのに余計な事を持ち込まんでくれよ!



ただでさえ、親戚が複数人亡くなってしまって悲しみにくれてるというのに!



そう返してきた。



しかし、Aさんは、その言葉に切れるか?と思いきや、なんとか我慢した様で、



すみません。



大切な事なんです。



何を建てていて、その為に何を撤去したのかだけでも教えて貰えませんか?



すると、その家主らしき男性は、



うちの娘が婿を貰う為に新居を建ててるだけだよ!



その為に、庭にあった井戸と祠を取り壊しただけだ!



そあ憮然と言ってのけた。



そして、次の瞬間、Aさんの声が響き渡った。



あんた、馬鹿でしょ?



井戸の横に祠が在るっていう事は、その井戸から何かが出て来られないように



封印しているんだって事もわからないの?



せっかくあんたのご先祖が苦労して封印したものをあんたが、またこの世に



放ってしまったんだ!



そして、その馬鹿の為に、沢山の血族が死んでいってるんだ!



娘婿の為に、家を建ててる場合じゃないでしょ!



その声を聞いて、工事業者の手も止まったが、その家主も、びっくりして



固まってしまう。



そして、Aさんは更に続ける。



ところで、祠は1つだけでしたか?



もしかして、複数在ったなんて事ありませんよね?



そう聞くと、家主は、



いや、古い井戸を取り囲むようにして全部で4つの祠があったが・・・。



そう弱々しく言った。



そして、それを聞いたAさんは、大きなため息をついて、



あんた達なんか、護りたくも無いけどね。



ただ、彼女はどうしても助けないといけないみたいなので。



そう言うと、俺の方を向いて、



Kさん、急いで姫ちゃんを連れて来て貰えますか?



これは私の想像をはるかに超えてました。



本当は長い時間を掛けて再び封印するしかないんですけど、そんな悠長な



事をしてたら、彼女は死んでしまいます。



だから、交渉してみますよ。



駄目もとで・・・。



その為には、出来るだけ相手を動揺させるだけのものを見せつけないと。



そうなると、私には姫ちゃんしか思い浮かばないので・・・。



そう真面目な顔で言った。



俺は急いで姫に連絡すると、姫は、



Aさんに会えるんならどこへでも行きますよ~



待ってますから、早く来てくださいね~



と相変わらずのゆとりキャラだった。



しかし、今回ばかりはそのゆとりキャラが俺の恐怖心も和らげてくれたのは



言うまでも無かった。



俺は車を飛ばし、姫を迎えに行くと、すぐに実家へと車を走らせた。



そして、その道すがら、姫には事情を説明する。



最初は、笑って聞いていた姫も、かなり険しい顔つきになっていく。



俺が、



どうしたの?急に・・・。



と聞くと、姫は少しだけ笑って、



今、Kさんの守護霊ちゃんから、もっと詳しく話を聞いてました。



かなりの相手なのだと・・・・。



それを、説得しなくてはいけないのなら、私もAさんの足手まといに



ならないように全力で挑むだけです!



私の守護霊も、そして友達にも全力で手伝ってもらわないと!



そう力強く言ってくれた。



そして、車が実家に到着すると、既に工事関係の業者は全て退去していた。



そして、Aさんが、井戸が在ったであろう場所から少し離れた所に



何やら、地面に突き立てている。



あっ、Aさん、姫、連れてきたよ!



ところで、何してるの?



と聞くと、



さっき、説明しませんでしたっけ?



その女霊を説得しなくちゃいけないって・・・・・。



女の本体はもう、この井戸から出てしまっているんですけど、でも、



この井戸は、その女が封印されていたと同時に、その恨みの念を増幅



していった大切な場所でもあるんですよ。



だから、この場所で呼べば、必ず、その女はやって来る筈なんです!



そう言った。



そして、。姫の方を見たAさんは、



ごめんね。変な事に付き合わせてしまって。



恨むんならKさんを恨んでね!



それにしても、かなり力が入ってるよね。



凄いじゃない・・・・もうオールスター総動員って感じで。



これなら、なんとか説得出来るかもしれないね・・・。



そう言って、少しだけ笑った。



そして、のんびりしている暇は無いからね。



もう家の人も工事業者も退去させたから・・・。



だから、交渉が決裂しても、被害を負うのは私たちだけで済むから。



それじゃ、いきますかね・・・・。



そう言って、井戸の在った場所に近づこうとするので、俺が、



あの…俺も退避してればいいのかな?



と聞くと、



本当に面白い人ですよね。Kさんって・・・・。



私達は誰に頼まれてこんな危ない橋を渡ってると思ってるんですか?



それに、もしかしたら、Kさんの守護霊の力も借りなくちゃいけなくなるかも



しれませんしね・・・。



だから、Kさんは、そこでじっと見守っててください。



分かりましたね?



そう子供を諭す様に言われてしまう。



しかし、Aさんと一緒にいると、明らかにあれの霊感というものは増幅



されるのだろうか・・・・。



先ほどまで見えなかったものが、全てはっきりと見える。



Aさんを覆う凄まじい光。



そして、光を纏った姫の周りを固めている異形のモノ達。



それが味方だと知っていなければ悲鳴を上げてしまいそうな姿だが、



それも、その時には、何より心強い味方だと認識出来た。



噂には聞いていたが、姫の守護霊を見るのは初めてだった。



そして、凄まじい大きさの尻尾が九つに割れた狐、と双頭の巨大なヘビ。



そして、大きな白い犬。



どれも恐ろしい形相をしている。



そのどれもが、1体で、十分にこの世を滅ぼしてしまいそうな力が



在るようにすら見えてしまう。



そして、黒い光がやって来て、Aさん達の光りに重なった。



それから、どれ位の時間が経過しただろうか?



もう既に日が沈み始めている。



その時、突然、目の前に広がっていた光が消えた。



そして、疲れ果てた様に、俺の所にやって来るAさんと姫。



やっぱり、私、説得っていうのは性に合わないのかもね・・・・。



つい、ケンカ腰になっちゃうからさ・・・。



そんな事無いですよ~。



やっばりAさんの力って凄かったです。



私なんかまだまだですね・・・。



そんな会話が聞こえてきた。



俺がどうだった?と聞くと、Aさんはぶっきらぼうに、



まあ、何とかなつたから、ここに戻ってこれたんですけどね?



良いですよね・・・・ただ、のんびりしてただけの人は・・・。



そう冷たく返された。



すると、姫が、



でも、ちゃんと説得できましたから、Kさんのお友達ももう大丈夫ですよ。



そう言ってくれた。



そして、先ほどまで凄まじく恐ろしいものに感じていた姫を守護するモノ達の



姿もどこか、のんびりとした顔に見えた。



そして、巨大なモノ達も、ゆつくりと薄くなっていき、次第に消えていく。



俺が、



あのさ…俺、初めて見たんだけど、あれが姫の守護霊なんだ?



凄いね~



それに、友達っていうのも、凄過ぎるし・・・・。



そう言うと、



まあ、Kさんが姫ちゃんを怒らせでもしたら、すぐにあいつらに食われる



っていう事ですから・・・。



と冷たく返された。



そんな事しませんよ~



姫は必死に否定していたが・・・・。



そして、それ以後、彼女を含め、彼女の親族で怪異や不幸が発生する事は



無くなった。



それを聞いて、俺が、



良かったね。御苦労さま。



とAさんに言うと、



Kさん、勘違いしてませんか?



私と姫ちゃんは、あの女を説得しただけなんですから。



貴女を滅しない代わりに、もう、あの親族には関わるな、と。



だから、あの女はまだ、この世の中に存在し続けています。



そして、滅しないと、約束したからには、もう滅する事は出来ないんです。



それがルールなので・・・。



そう言った。



そして、



私は、その女の霊も心配ですけど、もっと心配なのは、呪われて死んでいった



親族の霊ですかね。



新たな呪いが始まらなければいいんですけど・・・・・。



そう言われて、俺は思わず背筋か冷たくなった。





Posted by 細田塗料株式会社 at 09:18│Comments(0)
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