2018年11月10日

キツネというもの

Aさんからこんな話を聞いた事がある。



それは今からかなり前になるらしいが、Aさんが修行をし、自分の能力に



覚醒する前の話だと言われた。



ただ、その当時も、人並み外れた霊力を持っていたらしく、実際、Aさん自身も



その能力に自信があったらしく、その筋では有名だったらしく、色々な



依頼が来ると、経験値を積む為なのか、そそくさと除霊に赴いていた。



そして、実際、その頃のAさんでも向かうところ敵無しの状態だったらしく



どんな悪霊が相手でも簡単に除霊出来る自信もあったらしい。



そんなAさんが、ある日、禁忌の場所に手を出してしまう。



其処は山の中にある古い祠であり、人が恐れ決して近付かない場所だった。



特にその祠が何か人に悪さをしたという訳ではなく、ただ、その近くを



人が通れず不便という理由だった。



しかし、その頃のAさんは、自ら進んで、その祠の浄化へと向かった。



知り合いに頼まれたというのもあったかもしれないが、もしかしたら、



自分の力に過信があったのかもしれない。



そして、浄化は簡単に終わる筈だった。



だが、ふたを開けてみれば、その祠にはとてつもない悪霊が数体棲み付いていた。



そして、Aさんは、その中の1体すら浄化出来ないまま、その祠から



逃げるしかなかった。



しかし、祠を荒らされた悪霊たちは、そんなAさんを許す筈も無く、不気味な



叫び声と笑い声を上げながら追いかけてきたという。



その時、既にAさんは、かなりの怪我をしていた状態であり、背後から迫りくる



悪霊たちの群れに、死を覚悟したという。



しかし、そんな山の中にお寺も無ければ安全な場所など存在しない。



いや、きっとどんなお寺があったとしても、きっさとそれは安全な場所と



なり得なかった。



それ程に、強力な悪霊たちだった。



そんな時、Aさんの耳に、



こっち・・・こっちにおいで・・・・。



という声が聞こえたという。



Aさんは藁にもすがる思いで、その声のする方へ走ると、そこには小さな神社



があったという。



Aさんの体力は既に限界に達していた。



だから、Aさんは、一か八かで、その神社に飛び込んだ。



そして、どんどんとAさんに近づいてくる悪霊たち。



しかし、次の瞬間、悪霊たちの動きが完全に止まった。



何かを恐れている・・・・。



そう感じたという。



確かに、悪霊たちは神社の敷地には近づいて来れないのがよく分かった。



そして、それらが恐れているものが何なのか?



Aさんは、じっと様子を窺っていたという。



すると、どうやら、その悪霊たちは明らかに2体の狐を恐れているように見えた。



もしかして、助かった?



と思った矢先、悪霊たちの中から、1体が凄まじい顔で突進してきた。



Aさんは、さすがに、マズイ!と思ったらしいが、その悪霊は狐に近付く事も出来ず



一瞬で消されてしまったという。



それを見た悪霊たちは、



あな・・・・悔しや・・・・。



と言いながら、何処かへ消えてしまったという。



そうやって難を逃れたAさんは、さずかにお礼を言わなければ、と思い、再び



その神社を探したらしいが、何処にもそんな神社を見つける事は出来なかったという。



そして、その話を聞いた時、俺は少し疑問を持ってAさんに尋ねてみた。



狐って悪いのばかりじゃないの?



それに、そんなに霊力が強いの?



もしかして、その神社だけが特別なんじゃないの?と。



すると、Aさんは、



いえ、私もそれから色々と調べてみたんですよ。



自分なりに・・・。



そして、今では色んな体験からそれが真実だと確信していますけどね。



狐って人間に悪さをするイメージが強いと思うんですけど、実はそうではないんです。



確かに、そんな悪さをしたり憑依したりする狐もいるのは事実ですけど、それって



全体から見れば、ごく僅かなんです。



ほら、いつも姫ちゃんにくっ付いてる狐がいると思うんですけど、まあ、あれは



規格外というか、ケタが違うんですけどね。



あれはもう神の領域にいるモノなので・・・・。



そして、まあ、その九尾の狐にしても、



良いモノもいれば悪いモノもいます。



その辺は人間も同じですよね。



それじゃ、稲荷神社にある2体の狐は、どうか、というと、狐の中でも結構な



地位にあって霊力も高いんです。



確か、白狐といわれる透明の狐だったと思います。



まあ、神社で祀られている神様の眷属として仕えている訳ですから、位が



低く弱い訳がないんですけどね。



そんなんじゃ神様をしっかりと護れませんから・・・・。



小さな神社でも良いんです。



ちゃんと神様が敬われ祀られている神社なら、そこにちゃんと眷属である



白狐もいますから。



だから、もしも、怪異で何かから逃げる時には、稲荷神社に逃げ込むのが



てっとり早いかもしれません。



殆どの悪霊は、神社にいる狐にはどうやったって近づけませんから。



実際、怖いですよ。



狐って・・・・。



狡猾でずる賢くて桁外れに霊力も高い。



出来る事なら対峙したくはない相手ですかね。



まあ敵に回すと・・・・ですけどね。



ただ、それが味方の場合はとても頼もしい存在に変わりますから。



そう説明された。



そして、俺は更にこんな質問をした。



Aさんがピンチだった時に現れた神社って、やはり神様が助け船を出して



くれたっていうことなの?と。



すると、Aさんは、



神様かどうかは分かりませんけど、でも、間違いなく何かが私を助けてくれた



のは間違いないと思いますよ。



まあ、今の私には必要ありませんけど・・・。



と返してきた。



だから、俺はこう聞き返した。



助けられた時に、神社が見つからなかったって言ったけど、その後、ちゃんと



お礼はしたの?と。



すると、Aさんは、少し不機嫌な顔になって、



いいえ、お礼は言えませんでしたね。結局・・・・。



だから、私は今でも狐とは相性が悪いのかもしれませんね?



まあ別に良いんです。



私はKさんや姫ちゃんみたいに強い仲間や守護霊がいなくたって何とかなりますから。



だいたい、霊力も無いKさんが、姫ちゃんに付いてるあんな凄い面々と会っても



無事でいられる事自体、奇跡なんですけどね。



それを、いつもヘラヘラしてぼーっとして、平気ですぐ傍にいる。



Kさんこそ、ちゃんと守護霊に毎日土下座手もしてお礼を言わないといけない



んじゃないですか?(笑)



と言われてしまった。



俺は改めてそんなに強力な守護霊に守られているのだと実感した。



そして、その時初めて理解できた。



どうして、姫に付いている狐が、Aさんに全く近寄ろうとしないのか、と



言う事を。


Posted by 細田塗料株式会社 at 09:38│Comments(0)
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