2019年06月08日

幽霊のやりたい事

以前、飲み会の席でAさんと話した事がある。



どうして、幽霊というのは、あんなポーズをとっているのか?と。



俺が知っている幽霊というものは、手を力なく上げた状態で前後させ、



恨めしそうな眼でこちらを見ていた。



それに、江戸時代などな書かれた幽霊画というものも、確かそんなポーズを



とっていた。



いや、少なくとも俺が過去に見てきた霊というものは、ある意味、おどろおどろしい



恰好をして、とにかく視覚的に怖さを押し付けてくるものが殆どだったから。



すると、Aさんは、こう即答した。



そりゃ、怖がらせる為にやっているんですから、そうなりますよね。



例えば、Kさんが心霊スポットにいつものように出掛けて行くとしますよね。



そこで、静かに過ごしている霊達にとって、Kさんの訪問は好ましいものではない。



そうなれば、驚かせたり怖がらせたりして、早くその場から立ち去らせようと



するのが、普通です。



その為には、怖いポーズを取らないと怖がってくれませんよね?



ニコニコ笑いながらフラダンスを踊ってる幽霊がいたら怖いですか?



両手でVサインしてる幽霊がいたら、怖いですか?



手のひらサイズの幽霊がいたら、怖いですか?



(それはそれである意味とても怖いと思うのだが・・・・)



つまり、そういう事ですよ。



恨めしそうな顔、悲しそうな顔、怒った顔、そして時には自らを大きく見せたり



在り得ない動きとか、いびつに顔や体を歪ませたり・・・・。



とにかく、あれで幽霊さん達も色々と工夫してるんだと思いますよ。



別にそいつを取って食おうとか思っている訳じゃあれませんしね!



要は驚かせて怖がらせて、二度とその場所に来ないようにしたいだけなんです。



大変な事だと思いますよ。



その苦労を少しは分かってあげないと!



そう言われたが、霊を見ても全く怖がるどころか、おちょくって楽しんでいるのは



Aさんだと思うのだが・・・・。



そして、Aさんはこう続ける。



ただ、そんな霊達ばかりじゃないんですよね。



善良な霊っていうのは、静かにそっとしておいて欲しいだけ・・・・。



でも、そうではないモノ達も確実に存在します。



今、私が言ったように、人間を脅かしたり怖がらせたりする霊がわざと気味の悪い



姿やポーズを取るのとは逆に、全く危険が無い、まるで人間の様に景色に



溶け込んでいる霊もいます。



厄介なのは、こっちの方ですね。



恨みを抱いたまま、成仏出来ずにいると、最初はまともだった思考が



完全に人間への復讐で満たされ、最悪の場合は自分と同じように殺してしまおうと



する霊だっています。



自分が殺されたから、自殺したから、生きている人間が憎い。



だから、いっそのこと、とり憑いてとり殺してしまおう・・・。



そんな事をしても、いや、そんな事をすれば尚更成仏など出来なくなるのに。



そうなってしまうと、完全に無差別殺人とか通り魔、テロと一緒ですから。



だから、もしも心霊スポットに行ったとして、そこで人間みたいなものに



出会ったり、にっこりと笑いかけてきたり、敵意を見せず自然体で



飄々としている霊に出くわしたとしたら、すぐに其処から逃げないと



大変な事になります。



まあ、そもそも、心霊スポットに行くこと自体が愚の骨頂なんですけどね。



そう言って、冷たい眼で俺を見つめる。



だから、俺はこう返した。



まあ、最近は心霊スポットにもあまり行かなくなったけどね・・・。



でも、俺でも何処かの宗教に入信して経典を学んだりすれば、いざという時には



対処も出来るし、心霊スポットに行っても大丈夫ってことかな?と。



すると、Aさんは、呆れた顔をしてこう続けた。



お経を習得するのは別に悪いとは言いませんけど・・・。



その動機がお馬鹿過ぎますよね・・・・。



そもそも、私も姫ちゃんも、どこの宗教にも入信してはいませんからね。



その代りに精神的な「気」を高めています。



まあ、姫ちゃんは、気というよりも、生まれ持った本質から違いますから



参考にはなりませんけどね。



でも、気を高めるっていうのはとても重要なんです。



何故だか分かりますか?



特定の宗教に入信してそこの経典を学び身につけたとしても、それが全ての



霊に対処できるとは限らない。



例えば、悪魔というものが居て、それにお経で対処出来るのか、といえば、



答えはNOだと思います。



でも、気さえ高めておけば、どんな相手にも対処できますからね。



まあ、どんな宗教でも否定も肯定もする気は無いですけど、そもそも宗教は



心配で心細くて何かにすがりたい時に、その心の支えになってくれるものだと



思いますよ。



だから、困った時の神頼み・・で良いんです。



心の平穏を得る為に、宗教は存在してるのだと思いますから。



だから、もしも勉強する気があるのなら「般若心経」を覚えるくらいで



ちょうど良いのかもしれません。



そして、本来、人間にはとても強い気というものが備わっています。



性別、年齢に関係なく・・・・。



要はそれをうまく自分で引き出せるかどうか・・・・。



どんな人でも持っている気という力は、Kさんが考えるより遥かに強くて



確かな力になります。



悪霊も近寄っては来れないし、生きていくうえでの全ての結果が良い方向に



向かいます。



まあ、陽の気を持ち続けて、それを意識的に高めるというのはかなり難しい



かもしれませんが、どんな人にだって、その力を使えるようになる素質は



生来、備わっているものなんです。



まあ、Kさんのように、強い守護霊の上に胡坐をかいている様な人には



何を言っても無駄でしょうけどね・・・。



散々な言われ様だった。



だから、俺は最後にこんな質問をした。



Aさんが相手にしたくない霊って、どういう感じなの?と。



すると、Aさんは面倒臭そうに、



う~ん、そうですね。



執念深い霊っていうのは苦手というか、ついついやり過ぎてしまいますね。



面倒くさくなつて、つい浄化ではなくて消滅させたくなりますから。



でも、過去に一度だけ、かなり私も痛い目にあった事があるんですけど、



それは生前、ある宗派でかなりの高僧だった悪霊ですね。



本来はかなりの徳を積んだ魂が悪い方へ行ってしまって・・・・。



その力は強大でしたね。



何をやっても効果が無いし、何よりお経なんか効く筈も無い・・・。



そこまで聞いて俺は、



そんな相手にどうやって対処したの?と聞くと、Aさんは更に面倒くさそうに、



え?



実力行使しましたけど?



と言ってくるので、俺は、



え?実力行使って?



と聞くと、



つまり、体術で・・・・ということですね。



蹴って殴ってボコボコにしました(笑)



そう聞いて、俺は、



そんな事が出来るの?と言うと、



まあ、普通は出来ませんけどね。



でも、まあ、スッキリしましたけどね!



そう言って笑った。



Aさんが履いているあの先の尖ったヒールで蹴られたのか?



そう思うと、恐ろしくてそれ以上は何も聞けなくなってしまった。


Posted by 細田塗料株式会社 at 23:10│Comments(0)
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