2019年06月08日

ネットカフェ

これは以前、飲み屋で知り合った方から聞いた話。



彼は今でこそ結婚して正社員として会社勤めしているが、以前は



いわゆるフリーターという生活を過ごしていた。



コンビニ、期間バイト、飲食店など色々な職種を経験してきた



彼だが、その中でもネットカフェでのバイトが一番、自分に



合っていたそうだ。



元々、朝早く起きる事が嫌で、フリーターという職業を選んだ彼



だったから、ネットカフェでの深夜勤務というのは、とにかく楽しく



体にも楽だったという。



しかも、夜、特に深夜勤務という事になると、時給も跳ね上がり、



それでいて、店は満席なのだが、お客さんは皆、それぞれの時間を



楽しんでおり、他人に邪魔されたくないのだから、それ程、呼び出される



事も無く、非常事態でも起こらない限りは平和な時間が過ぎていく。



しかも、其処には、彼が好きなマンガとゲーム、DVDなどが



溢れているのだから、彼にとってはまさに天国の様な所かも



しれない。



まあ、堂々と観る訳にもいかないそうだが・・・。



ただ、深夜から朝にかけての時間帯に働くわけだから、色々と



不可思議な事も多く、最初の頃は、かなり頭がパニックになった



そうたが、慣れて来ると、まあ、そんなもんかな、という具合に



全く気にならなくなるのだという。



それでは、どんな不可思議な事が起こるのかといえば・・・・。



夜食などを注文されて、指定のボックスに持っていくと、お客さんは一人



の筈なのに、奥にもう一人いる。



しかも、毎回決まったボックスで・・・。



最初はパニックになってしまったらしいが、そのうち、絶対にそちらの方を



見ないようにする事が出来るようになつたそうだ。



ちなみに、それは常に奥の席に居て、手前の人間のお客さんは、全く



その存在に気が付いていないのだそうだ。



また、空席になっているボックスがある時にも注意が必要なのだという。



空席になっている場所には必ずと言ってよいほど、誰かがいるのだそうだ。



勿論、人間ではない何かが・・・・・。



それは、まっすぐ前を向いている時もあるし、通路側を向いている時もある。



そして、危ないのは通路側を向いているモノだという。



万が一、目でも合ってしまったら、そのままずっと後ろに追いて来られる



羽目になってしまう。



また、中には、わざわざボックスから通路側に顔を出しているモノもいるらしい。



さすがに、最初は思わず声を掛けたりしてしまったらしいが、それも



なんとかして無視するしかないのだという。



もしも、気が付いたと分かると、それらは嬉々としてその人の後ろに



ずっとくっ付いているのだという。



また、深夜、かなりの客が寝ているか、ゲームやDVDに没頭して



誰も通路に出てこなくなった時も、かなり危険だという。



それらのモノ達は、そんな時間帯を狙って通路をフラフラと歩きまわる。



そして、自分の姿が見える人を探して店内を彷徨うらしい。



もしも、それらのモノに目をつけられたら、下手をすると、そのまま



二度と戻れない処へ連れて行かれてしまう事もあるらしい。



実際にバイトとして出勤し、そのまま行方不明になった者もいるというの



だから、恐ろしい。



そして、彼自身も実際にそんな体験をしたらしい。



その時も店はいつものように満席状態だったらしいが、何故かいつもよりも



静かすぎるという感じがしたのだという。



まるで誰かが息を殺して聞き耳を立てているかのように・・・・。



そんな時、一人の男性が彼の前を横切った。



そして、そのすぐ背後にはまるで背中に貼りつくようにして真っ白でブヨブヨ



した皮膚を持つヒトがその男性に付いて行ったという。



さすがに気になった彼は、その男性がボックスの中に入っていくまでずっと



視線で追っていた。



すると、その白いヒトも一緒に中に入ったかと思うと、急にボックスの中が眩しい



光で覆われ、そこからジタバタと動く男性の足が一瞬、見えた後、ボックノス中へ



引っ張られるようにして消えた。



結局、朝までそのボックスのカーテンが開く事は無かったが、昼近くになっても



ボックスから出てこないのを不審に思った従業員がボックスの中を見ると、



そこには、真っ黒なままの画面を映したパソコンだけが動き続けていた



という事だった。



結局、金銭を払わずに帰ったということで、警察を呼んで大騒ぎになったらしいが、



その男性は家にも帰っておらず、また防犯カメラにも店から外に出る姿が映って



いなかった為、更に行方不明として大ごとになった。



結局、その男性が発見される事は無かったが、その男性が行方不明になる直前の姿を



見ていた彼は、恐ろしくなり警察には何も言えなかったという。



もしも、言えば、自分も同じ目に遭いそうな気がして・・・。



そして、彼はすぐにその店のバイトを辞めて、それ以来、ネットカフェという



場所には一切近づかないようにしているのだという。



この話を聞いて、俺はAさんに尋ねてみた。



ネットカフェという場所も霊が集まりやすいのか?と。



すると、Aさんは、



まあ、暗くて誰も他人に干渉もしない、自分の世界に入り込む為の場所ですし、



負とか陰の気が集まりやすいですからね。



そう言う場所を霊は好みますから・・・・。



それに、霊というのは、パソコンとかインターネットというのを利用する事が



多いですから、霊にとっては最高の場所であり、人間にとっては危険極まりない



場所という事になりますよね・・・。



だから、俺はこう続けた。



それじゃ、ネットカフェで行方不明になった人がいるとしたら、それは霊の仕業



なのかな?と。



すると、Aさんは、



まあ、一概には言えませんけど、十分あり得る話ですかね。



でも、どちらにしても、行方不明になった人はもう二度とこちらには



戻って来られないと思いますよ。



きっと、今頃は、向こう側のモノになって、店の中を彷徨っているんじゃないですか。



そう言われた。



やはり、深夜でも人で溢れかえっているネットカフェは、ある意味、



既に現世とは違う世界になっているのかもしれない。



そして、寂しい霊たちが、人との接点を求めて、そこに自縛していたり、



集まってきたりするのかもしれない。



勿論、その中に人間を連れて行こうとする悪霊が居たとしても誰も気づかない



のだろう。



他人に干渉しない場所・・・・。



それは、現代の社会全体に言える事なのかもしれない。



そうだとしたら、いつ、世の中全体がネットカフェのような危険な場所になるかは



誰にも否定できない事なのかもしれない。


Posted by 細田塗料株式会社 at 23:11│Comments(0)
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