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2019年06月08日

確かめずにはいられない・・・。

これは知人女性から聞いた話である。



彼女は夫の稼ぎが良いせいか、専業主婦をしながら多種多様な趣味を



楽しんでいる。



年齢は30代半ばで、子供がいないせいもあってか、とても若々しく見える。



まさに、自由奔放に生きているといった感じの彼女だが、家事だけは



絶対に手を抜かない事を信条としている。



毎日、きちんと掃除をし洗濯や食事の準備を完璧に終わらせてから、趣味の為に



外出するそうだ。



そんな彼女だが、実は、はっきりしない事が嫌いなのだという。



何か起こったとしても、その原因が何なのか?



そして、誰が悪いのか?ということを、はっきり確認しないと我慢できない



性格らしい。



だからといって、相手を追い詰めたり、責めたりするわけではなく、あくまで



自分の中で、何事もうやむやで終わらせるのがどうしても我慢出来ないのだという。



一見、おっとりしている様に見えるから、とても意外なのだが・・・・。



そんな彼女だが、その性格が災いして今まで、かなり損をしているみたいだが、



まあ、それが自分の性格なのだから、と諦めている。



ただ、その性格によって怖い体験をした事も沢山あるのだという。



ある時は、夜中に1階から物音がしたらしく、爆睡している夫を尻目に、



彼女は1階へと階段を下りて行った。



すると、キッチンの所に誰かが立っているのが見えた。



女だったという。



彼女は大声を出して、夫を呼んだらしいのだが、夫がその声に飛び起きて



1階へと降りてきた時には、その姿は消えてしまっていたという。



彼女が一瞬、目を離した隙に、ソレは消えてしまった様だったが、その後、



警察を呼んで現場検証した際も、家の鍵はどこも内側からしっかりと施錠されており、



壁を通り抜ける以外、家の中から逃げる事は不可能という結論を言い渡されてしまう。



それでも、納得がいかない彼女は、それから、毎晩の様に、時間帯をずらしては、



そっと1階のキッチンを覗くようにしていたらしいが、その後、二度とその姿を



視る事は無かった。



それでも、あの夜見た女がどうやって外に逃げたのか?と色々と考える日々か



続いていたらしいが、ある意味、それがいけなかったのかもしれない。



あの日、昼間に1人で家にいる時、彼女は自分の部屋で趣味に出かける準備を



していたそうだ。



その時、部屋の外の廊下から、何かが歩いている様な足音が聞こえてきた。



その足音は、まるで廊下の上を滑っているかのような音だったが、それが彼女



には不思議とはっきりと聞こえたのだという。



誰かが家の中にいる・・・・・。



もしかしたら、以前、夜中に見かけた女かもしれない・・・・。



そう思うと少しだけ恐怖で体が震えた。



しかし、何事も確かめなくては我慢できない彼女は思い切ってその音の



正体を確かめようと決めた。



ゆっくりと立ち上がり、ドアの方へと近づいていく。



鼓動が速くなっていく心臓の音を感じつつも、彼女はドアノブに手を掛けた。



先ほど聞こえていた滑るような足音は既に聞こえなくなっている。



彼女はゆっくりとドアノブを回した。



そして、前方へとゆっくりとドアを開いていく。



まだ昼間だというのに、かなり廊下が暗く感じたという。



そして、体をドアから伸ばす様にして辺りを確認した。



え?



それまでも彼女は、家の中で音が聞こえたりすればその都度、確認を怠る事は



なかった。



そして、そのどれもが、風のいたずらだったり、物が落ちただけ、という



ものだった。



しかし、その時は明らかに違っていた。



耳鳴りが一気に彼女を襲うと同時に、彼女の視界の中には、廊下を左から右



へと、物干し場の窓に向っている様な女の後姿が映り込む。



「向かっている様な・・・と書いたのは、その女がそちらの方を向いたまま制止



していたから・・・。



薄い青色のワンピースを着た女。



髪は肩くらいまでの長さで裸足だった。



そして、その女は在りえない程、細くそして首が長かった。



彼女はあの日の夜でさえ感じなかった戦慄を覚え、足がガクガクと震えた。



それでも、彼女は見なかった事にしようとゆっくりと体を部屋の中に戻し、



ドアを閉めようとした。



彼女の願いが通じたのか、ドアはゆっくりと音もなく閉められた。



生きた心地がしなかった。



この家の中という密閉された空間に、自分とその女しかいないという事が



何よりも心細く、そして恐ろしく感じた。



彼女は息を殺して聞き耳をたてた。



早くこの家から出ていってくれ!と懇願した。



万が一に備えて、しっかりとドアノブを押さえている自分の手がガタガタと震え、



それがその女に伝わってしまう様で不安だったが、彼女にはもう、そうする



事だけが精神を保っていられる最後の望みになっていた。



しかし、その時、不思議な事が起こった。



彼女はしっかりとドアノブを開かないように押さえていた。



それなのに、彼女の目の前でドアはゆっくりと開いていく。



え?



それはまるでスローモーションのように見えた。



ゆっくりと静かに開いていくドアの間から見知らぬ女がこちらを見ている顔があった。



怒っているとも笑っているとも判断出来ないような顔だった。



そして、次の瞬間、その女は何かを呟いた。



何を言ったのかは聞き取れなかったが、それが彼女に対して発せられた言葉なのは



彼女自身、すぐに理解できた。



その瞬間、彼女は再びドアノブを引き寄せ、一気にドアを閉めた。



バターン!という大きな音が響く。



そして、それから一瞬の静寂が訪れたかと思った瞬間、突然ドアが



ドン!ドン!・・・・ドン!ドン!・・・・と叩かれた。



そして、その音と一緒にガリガリガリ、とドアを爪で引っ掻いている様な



音も聞こえてくる。



彼女は恐怖で完全にパニックになった。



そして、ドアノブから手も離してしまい、その場にへたり込んで俯いて



眼をつぶり、両手で両耳を塞いだ。



とにかく、その時、彼女は何があったとしてもその女の顔だけは二度と見たくない



と思ったのだという。



見たら、祟られる・・・・そんな気がしたという。



だから、部屋の中に入って来たとしても、絶対にその姿を見るのだけは避けたかった



のだという。



彼女は恐怖の為に流れ落ちる涙も拭わないまま必死でその姿勢を維持していた。



すると、突然、ドアを叩く音も、そして引っ掻く音も一切聞こえなくなった。



彼女は、それでも、しばらくの間はそのままの体勢を維持していた。



恐怖で目を開ける事など出来なかったから・・・・。



それから、どれくらいかの時間が過ぎ、耳鳴りも止み、外を走る車の音も



聞こえるようになっていた。



彼女はゆっくりと目を開けて、顔を上げた。



眼の前にはもう、その女の姿は無かった。



彼女は、大きく深呼吸してゆっくりと立ち上がったが、さすがにドアを開ける



勇気は持てなかった。



だから、窓から外を見て気持ちを落ち着かせようとしたのだろう。



ゆっくりと振り返る彼女。



全てが終わった筈だった。



しかし、振り向いた彼女のすぐ目の前に何かが立っていた。



それは、先ほどの女だった。



彼女の顔がちょうど目の前に来るように前屈みになり、そして大きくギョロっと



した両目で彼女を睨みつけていた。



そして、彼女は意識を失った。



彼女は結局、夫が帰宅するまで意識を取り戻す事は無かった。



そして、彼女を揺り起こし心配そうな顔をしている夫に抱きついて泣いた。



しばらく泣いて気持ちが落ち着くと、昼間、自分が体験した恐怖を夫に



話した。



話を聞いた夫は、家の中を隈なく調べたが、何処にも不審な女など見つける事は



出来なかったという。



しかし、この話はこれで終わりではない。



その後、その女が家の中に現れる事は無くなったが、その代りに、不審な



紙きれが家の郵便受けの中に入れられている様になった。



その紙には、ただ、ひらがなが羅列されているだけ。



とても意味があるとは思えなかった。



ただ、その紙きれというのは、常にしっとりと濡れており、そしてそこに



書かれているひらがなの文字も滲んではいるが、何か赤黒い色で書かれていた。



そして、その紙きれを郵便受けに入れている誰かが存在しているはずなのに、



監視用の防犯カメラには、そんな人間など1人も映ってはいないそうだ。



その紙きれが何の意味を持っているのかは今のところ不明だが、1日1枚、



必ず、その紙きれが郵便受けに入れられているという現象は今も続いている



そうである。



Posted by 細田塗料株式会社 at 23:18│Comments(0)
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