2013年06月26日

(改)幽霊マンション

金沢市を流れるかわ犀川。

そのほとりに誰も住んでいない。

いや、1家族だけが1階に住んでいるというマンションがあった。

実際には、その家族は、そのマンションの管理を任されているようで、

実質、誰も住んでいないマンションということになる。

そんな感じだから、人知れず、幽霊マンションと言われる様になっていた。

実際、このマンションを訪れるものは、様々な怪異に見舞われていた。

そして、以前、そのマンションに、友人3人と探索しに行った時の話だ。

そのマンションは6階建て。

ちゃんと綺麗なエレベータも完備されている。

そして、俺達は、2階から順に探索する事にした。

2階、3階、4階と順調?に探検し、5階を調べていた時の事。

大きな懐中電灯を持ってマンションを動き回る俺達は、傍から

見るとあきらかに不審者に見えたであろう。

5階では、4人全員で固まり、一軒一軒の玄関回りを探索していた。

実は俺達はエレベータを使わず、階段を使って、1階ずつ上ってきた。

ところが、その時、エレベータが突然上ってきて、5階で停止し、

そして、ドアが開いたのだ。

当然、この5階には誰も住んでおらず、上って来るとしたら、管理人

の家族しか、考えられなかった。

だから俺達は、誰かが来たのかも、とじっと息を潜めて隠れて様子を

窺っていた。

だが、しばらくすると、友人の1人が何を思ったのか、エレベータを見てくる

、と言って走り出した。

馬鹿か?あいつ。

俺達は正直焦った。

何故なら、上ってきたのが、管理人だとしたら、見つかれば只事ではない。

それなのに、のこのこエレベータの中を覗きに行くなんて!

そんな冷たい視線で見つめていた俺達だったが、エレベータの前に行った

友人は、エレベータの中を覗き込んだ途端、悲鳴を上げて、こちらに

向かって走ってくる。

不思議なもので、そんな時は、誰かが走り出すと、皆、同調して

走り出す。

だから俺達も、ついつい走り出してしまっていた。

自分は前から2番めを走っていたが、3番目の奴がどうやら

振り返って後方を見た。

すると、その友人も悲鳴にならない声を出して、自分達を

追い抜いて行く。

まさに火事場の馬鹿力というやつだ。

そして、気が動転していたのか、その友人は6階への階段を

駆け上がる。

なんで、上へ?

そう思った。

しかし、不思議なもので、先頭の人間が上に行くと、えっ?とは

思っていても、追従してしまうものらしい。

そして、当然のごとく、残りのメンバーも彼を追うように、

6階への階段を駆け上る。

そして、上りきると、取り敢えず、6階で4人が集まった。

そして、エレベータの中を見てしまった友人が言った。

女が乗ってた。

そして、笑ってた。

すると、、逃げる途中で振り返った友人が続けた。

その女は、宙に浮いた様にスーっと近づいて来てた。

そして、笑ってた。

おいおい、何かの見間違いだろ?

管理人の家族の誰かじゃないのか?

と彼らに問いただすが、その顔は真剣そのもの。

だとしたら、本物の幽霊だというのか?

という事は、ここも危ないじゃん?

どうする?

皆で色々と考えたが、このまま、階段を下りていくと、その女が

途中の階段で笑って立っているような気がした。

なので、簡単な話だがが、その女が階段で来るかエレベータで来るか

わからない以上、この場所は危ない。

どちらにも対応出来るとしたら、エレベータ前しかない。

それで、エレベータが動き出せば、すぐに階段を下まで一気に駆け下ろう。

そして、階段で来たら、急いでエレベータに乗って下まで降りる。

全員の意見が一致した。

二人は階段方向を、俺ともう1人はエレベータの動きを監視した。

すると、5階にあったエレベータのドアが閉まり、上がってくる音が聞こえた。

4人は急いで階段に行き、一気に下まで駆け下りた。

生きた心地がしなかった。

だが、全員が無事に1階まで降りられた事が、嬉しかった。

そして、あらためて、エレベータのランプを見ると、

6階で止まっている。

俺達は急いで車に乗り込みそのマンションを後にしたが、

マンションから離れる時、確かに1階にある一部屋を除いて、

全ての部屋の明かりは点いていなかった。

ということは、やはりあれは本物の幽霊だったのだろうか。

ちなみに、帰り際、カーステレオの音に混じって、女の声が

聞こえた。

本当に怖い体験だった。

このマンションは、今も金沢市の犀川近くに実在している。


Posted by 細田塗料株式会社 at 23:38│Comments(2)
この記事へのコメント
営業のKさん

犀川・・・雑居ビルに生首なんて話もありましたね。

緊迫感漂う状況、集団心理が働く中での沈着冷静な判断力、他人事ながら・・・頼もしい限りです(笑
Posted by 中西 at 2017年04月05日 18:39
これは後に全員二日間高熱にうなされた、とか霊障はないんですね。
やはり悪いパワーが強いと熱で外に出そうとするのが菌と同じく働くんでしょーかねぇ。

ただKさんのこーゆー体験談は、以前残された知人が亡くなってたり信じられない結末を迎えるので、小説じゃないだけに、ダメージ大きいから最後まで安心できない、苦笑
Posted by メチャ✩ at 2017年07月04日 12:06
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

count