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2016年02月19日

片町にある異界への入り口

サインディスプレイ部 営業のKです。

今夜は自宅で、明日の夜のライブに備えて

猛練習です。

明日、活躍してくれるであろう、我が愛器。

グレコのスーパーリアル期の最上級グレードのストラトに

これまた、ヤマハSG3000のプレミアムハンバッカーを移植。

トーンノブのプッシュプルと、ミニスイッチ、そしてブースターの

搭載で、七色の音色を響かせます。(嘘です!)

時価にすると、もう数千万円は下らないであろう(大嘘です!)この愛器。

とても重いので肩がこります(涙)



ということで、今夜も怖くない、全然怖くない話スタートです。







仕事の付き合いで、いや、一人飲みでも、片町によく出かける。

仕事のストレス解消という名目のもと、仕事関係の方に連れて行って

貰った店にも、一人で行く事がある。

今回の話は、そういう店の中でも、なんとなく気に入って

通うようになった店の話である。

その店は、とある雑居ビルの3階にある。

店の人に言わせると、スナックというカテゴリーになるのだそうだが、

店自体は、かなり広く、ボックス席も、かなり多い。

だが、客の数は、それに反して、いつ行っても少なめであり、

カラオケ設備はあるが、歌う客も少ない為、落ち着いて

ゆっくり飲めるのが、とても気に入っていた。

そして、何より、俺の場合、カウンター席が、どれだけゆったり

していて、和めるかが大きなポイントとなるのだが、

その店のカウンター席は、1人分のスペースがかなり広く、

カウンターテーブルも広く分厚い木が使われており、

申し分なかった。

だから、俺は1人でその店に行く時は必ず、ボックス席を

利用した。

で、その晩も、その店に行き、ボックス席に座る。

正直なところ、ボックス席も多い為、殆どの客は、よりゆったりと

座れるボックス席を利用する。

だから、カウンターには、いつも俺一人しか客が居ないのが普通だった。

しかし、その晩、その店のカウンターには、俺の他にもう1人が居た。

長いカウンターの一番端っこに座り、飲み屋には似つかわしくない程、

姿勢良く座る女の子。

そう女の子なのである。

どう見ても、年齢は小学生の高学年くらいに見える。

しかし、時刻はもう深夜の12時を過ぎている。

俺は最初、お店の従業員が、自分の子供を待たせているのかと思った。

ただし、さすがに深夜ということもあり、一生懸命飲み物を作っている

店長を呼んで、言った。

あのさ、俺はさすがにまずいんじゃない?

万が一、警察に見られたらアウトだし、待たせるにしても、もっと

見えない所にしておかないと・・・・。

そう言うと、店長は、少し驚いた顔をして、こう返してきた。

あぁ、あれが見えちゃうんですね?

まあ、色々とありましてね。

???な俺に、店長は、さらに続けた。

もしも○○さんがそういうものが見える体質だとしたら、この店は

あまり居心地の良い場所ではないかもしれません。

そう言われ、

えっ何?あの子って、そういうことなの?

あんなにはっきり見えてるのに?

と返すと、

ハハ、言わないでくださいね。

と言って、再び仕事に戻ってしまった。

でもなぁ、と思いつつ、先程のカウンターの端に視線を戻すと、

確かに、その女の子は、いなくなっていた。

しかし、その時は、まあ霊なんて、何処にでも居るんだし、特に

悪さをする訳でもないみたいだし、こういう店も有りかもな、と

呑気に酒を飲み続けた。

そして、その後、トイレに行きたくなった。

なので、近くに居た女性スタッフに、トイレの場所を聞いて、

フラフラとトイレへと歩き出した。

広い店なので、しばらく歩くと、トイレに続く直角に曲がった通路

が見えた。

が、その曲がり角の手前にある、不自然に付けられたしっかりした

カーテンが妙に気になった。

なので、そーっとカーテンの中を覗き込もうとしたのだが、ずくに

店の女の子が来て、制止された。

あっ、ここは今使っていないので・・・・

何故か焦って、しどろもどろになって説明しようとしている姿が

俺の興味を更に煽った。

わかった、わかったと言いつつも、トイレの帰りには絶対に見てやろう

と怖いもの見たさに火がついた。

そして、トイレに続く通路を歩いていると、スタッフらしき女性が

歩いてきて、すれ違い様に言われた。

カーテンの向こうは楽しいですよ。待ってますね、と小さな声で。

えっ、と振返ったが、もうその女性は居ない。

この時点で、普通なら、何かおかしい、と思うのだろうが、お酒の力

というのは、凄いもので、

まっ、いっか、と消えた女の事は、すぐに頭から消えた。

それよりも、カーテンの向こうの楽しい事ってなんだろう?

もしかして、特別な客だけが楽しめる秘密のサービスとか?

などという、ノー天気な思考しか存在しなかった。

そして、ワクワクしながらトイレに到着。

一応、ノックして不在を確かめてからドアを開ける。

が、そこには、女がひとり、向こう側を向いて立っていた。

用を足しているという感じではなく、ただ立ち尽くしているという感じ。

俺は、あっ、すみません、と言ってドアを閉めた。

そして、その女性がトイレから出てくるのを待つことにした。

が、どれだけ待っても、トイレの中からは、女性が出てくる事も

なければ、音が聞こえてくる事もなかった。

さすがに、俺も限界が近くなってしまい、

あの~、すみませんが、もう限界なんで、トイレ使いたいんですが?

そう言うと、ゆっくりとトイレのドアを開ける。

しかし、そこには、先程立っていた女は、いなかった。

ここでも、不思議とか怖いとかの気持ちよりも、もう漏れそうという

危機感が強く、急いでトイレに入り、用を足した。

すると、突然、トイレのドアがノックされた。

コンコン!

あっ、入ってますよ、と返す俺。

しかし、

コンコン!コンコン!と続けてくる。

トイレの邪魔をされるのは、さすがに頭にきたので、大声で怒鳴った。

今、俺が使ってるんだからもう少し待てないのか!

一瞬の静寂。

が、今度は、コンコン!という音が一斉に重なり合うように聞こえてきた。

一体何人でノックすれば、こんな音になるのか?

それにしても、こういう遊びがこの店では流行ってるのか?

悪趣味としか言いようがないな!

そう思いつつ、怒ったように、誰?と言いながらドアを一気に開けた。

が、またしても、そこには誰もおらず、シーンと静まり返っていた。

ここまでくると、さすがに気味悪くなってしまい、そのまま走るように

してトイレから離れる。

が、通路の曲がり角までやってくると、先程のカーテンが気になってしまう。

ちょっとだけ・・・・。

そう思い、カーテンを開けてみた。

カーテンは、何故か、上下2ヶ所でしっかりとロックされていたのだが、

なんなく解除。

そして、カーテンを少し開けると、頭だけをカーテンの向こう側に入れて

様子を伺う。

すると、その空間は、今俺がいる店内とは、一線を画す様な怪しくも

まぶしい空間が広がっていた。

ライトがグルグルと回り、昔のディスコのような煌びやかな空間。

しかも、そこには、有り得ないほどの美し過ぎる女性が立って、

俺にお辞儀している。

俺は思わず、入っても良いんですか?と聞くと、

その綺麗な女性達は、黙って頷き笑いかけてくれる。

実際、その空間は、他の客の盛りあがった声でガヤガヤと賑わっていたし、

何よりも、俺には、その怪しいばかりの雰囲気が魅惑的だった。

だから、俺は、カーテンの中に体を滑り込ませた。

すると、小柄なスタイル抜群の女性がふたり俺をエスコートするように

近づいてきて、俺の腕を両側からしっかりと掴んだ。

今から何が起こるんだろう?という下心満載で、俺は歩を進める。

が、何かがおかしかった。

その場所にいる客は、全てがまるで蝋人形の様に固まっており、

腕を掴まれてからは、先程まで聞こえていたザワザワとした音も

すっかり消えてしまい、無音状態。

相変わらず、店内は、煌びやかなライトで満たされていたが、その

空間は、両サイドにボックス席があり、その中央にある通路は、

それこそ、終わりのない位に目の前に続いていた。

俺は、さすがに怖くなり、両側から俺の腕を掴んでいる女性に

一体、どこまで行くんですか?と聞きながら、視線を向けた。

背筋か凍りついた。

先程までの小柄な女性は、そこにはおらず、身長が180センチ以上

ありそうな不気味な顔をした女が両脇を固めている。

俺は、すぐに視線を戻した。

それは、見てはいけないものだと悟ったから。

そして、何とか掴まれた腕を振りほどこうともがいたが、その力は

強く、びくともしない。

俺がもがいていると、その女達は、

息づかいも荒くなり、ヒョッヒョッと気持ち悪く笑った。

そして、もうすぐ、もうすぐ

と呟いているように聞こえた。

そして、その通路を先に進むに連れ、その女達の身長は、どんどん

大きくなり、すでに2メートルは超えている感じだった。

もう駄目なのかな?

そう観念しそうになった時、かなり離れた背後から大きな声が聞こえた。

○○さん、大丈夫ですか?

お店の店長の声だった。

その声に、両脇の女達が一瞬、歩を止めて振返った。

そして、その時、一瞬だが、女達の腕の力が抜けた。

今しかない、と思い、俺はその女達の間を抜けるようにして振返り

全力で走り出した。

すぐに、俺の背後を追ってくる足音が聞こえてきたが振返る暇は無かった

から、俺は全力でひたすら走る。

その間、店長は、塩やら、水のような物をこちらに向かって投げつけてくる。

それが、投げつけられる度に、俺を追う足音は一旦遠ざかるが、すぐに

背後に近づいてくるのが分った。

カーテンの近くまで来ると、店長がかなりしっかりした口調で、何かの

お経のようなものを口ずさんでいるのが分った。

そして、

俺に、もっと急いで!

捕まったら終わりですよ!

と怒ったような声で励ましてくれる。

そして、ようやく、カーテンまで来ると、俺は、そのまま滑り込むようにして

店内へと戻り、それを確認した店長が、カーテンをしっかりとロックした。

もう大丈夫ですよ!

アレは、こちら側には、入ってこれないから。

そう言われて、俺は肩の力がどっと抜けるのを感じた。

その後、店長からは、長々とお説教された。

そして、最後に、もう店には来ないで欲しいとも言われた。

勿論、俺も頼まれても二度とその店には行く気ない。

その店は、今夜も片町で営業している。




Posted by 細田塗料株式会社 at 20:19│Comments(3)
この記事へのコメント
いつもドキドキしながら読ませていただいてます。片町には普段体験しないような場所が結構あるんですね…。普段に怖いですね…
Posted by ruu at 2016年02月20日 13:36
ruu様、こんにちは。
いつもお読み頂いているとの事で、本当に感謝です。片町なんて、裏の裏に行くと、いまだに訳わかんない世界が残ってたりして、別の意味でも怖かったりしますので(笑)
よく片町に飲みに出るものですから、片町の話が多くて恥ずかしいです。
今後とも、宜しくお願い致します。
Posted by 細田塗料K at 2016年02月20日 14:31
営業のKさん

・・・やっぱり片町最恐、異界への窓口が多すぎますよ(泣

けど・・・酒の力って侮れませんね・・・Kさん。
ご自愛下さい(笑
Posted by 中西 at 2017年05月18日 19:03
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