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2016年03月07日

加賀市のおばけ屋敷には・・・。

サインディスプレイ部  営業のKです。

最近、お客さんの所に行くと、よく言われる事がある。

久しぶりだけど、もしかして、うちの会社に何か霊でも

見えるから、避けてたんですか?と。

いや、霊なんて居る訳ないじゃないですか~、と返すが、

確かに、見えてしまう会社もありますね。

だからといって、避けてる訳ではありませんけどね。

そんな訳で、今夜も怖くない話、スタートです。



遊園地というものは、昔から好きで、大人になってからも、機会があれば、

友人達と連れ立ってよく遊びに出かけた。

といっても、昔から、ジェットコースター等のスピード感やスリルを

楽しむ?ものは苦手であり、それは今も変わらない。

趣味でバイクに乗ってるのに何故?とよく聞かれるが、自分にとっては

全くの別物であり、あの”乗せられているという感じ“が苦手なのかも

しれない。

では、遊園地では何をするのかと言えば、ゴーカートや観覧車、そして

釣りなどもするが、やはり一番好きなのは昔から、おばけ屋敷に

他ならない。

ただし、最近主流である、人間がおばけ役をして、驚かすという

類のおばけ屋敷ではなく、あくまで、昔ながらの機械式のおばけが

ぎこちなく動くというおばけ屋敷が好きなのである。

確かに怖いという感覚は少ないが、ノスタルジーというか、何ともいえない

趣があって、ついつい長居してしまう。

ただし、昔から、おばけ屋敷という所には、本物が集まりやすいという

話を耳にするが、実際に、石川県内の遊園地や夏に全国を回る興行の

様なおばけ屋敷でも、本物の幽霊を見たという話をよく聞いた。

今回の話は、そういう話である。

それは、今はたぶん、閉園してしまったらしいのだが、加賀に

1つのテーマパークが有った。

そこは結構広い敷地に、忍者さながらのアスレチックがあったりと、

なかなか楽しめる場所だったのだが、何よりもおばけ屋敷が2軒も

存在するという夢のような?場所だった。

おばけ屋敷好きの俺としては、当然我慢など出来る訳も無く、嫌がる妻

を宥めつつ、おばけ屋敷へと向かった。

実は、おばけ屋敷の1つが、ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターを案内役にして

所々のチェックポイントを回って、出口に向かうというものだった。

それなら、娘の怖がりも治るかも、と上手い事を言って、妻を説得し、

そのおばけ屋敷へと娘と2人、手を繋いで入った。

おばけ屋敷嫌いの妻は、外で待機していたのは、言うまでもない。

入り口を入ると、まず広く明るい空間に出る。

そこで、目玉の親父が、待っていて、説明を始める。

だが、その説明が必要以上に長いかった為、説明の全てを聞かずに、

さっさと先へと進んだ。

通路の脇には、日本のおばけをはじめ、ドラキュラなどの外国のおばけ、

そして、挙句の果てには、エイリアンのような地球外生命体も立ち並んで

いたように記憶している。

何でもありなのか?

それにしてもエイリアンっておばけなの?

そう思ってしまった。

が、そこから先に進もうとすると、これが、本当に暗い。

いや、暗いというのを通り越して、完全な闇になっていた。

娘と手を繋いでいたのだが、思わず立ち止まってしまった。

俺は、既に、何処に進んでいいのか、というのを通り越して、完全に

方向感覚が、マヒしていた。

すると、暗闇の中から、突然

こっち!

という女性の声が聞こえてきた。

そして、どうやら娘の片方の手を引っ張って、ズンズンと進んでいく。

最初、俺は、こういう暗いおばけ屋敷なのだから、今の俺達のように、

進めなくなった人を誘導する係りの女性なのか、と思った。

が、しばらく、その女性に引っ張られていたのだが、どうも様子がおかしい。

その女性は、娘の手をかなり強く握っているらしく、娘は、その女性に対して

痛い!

痛いから、手を離して!

そう何度も言った。

だが、その女性は、娘の手を握ったまま、無言で歩くスピードを更に上げた。

まるで、もう片方の手を繋いでいる俺から、娘を引き離すかのように。

もう完全に娘は、ただ引っ張られている状態になっていた。

そして、

痛い!お父さん、助けて!と繰り返した。

俺も、既にかなり怒りが込み上げていたので、その女性に対して

ちょっと、あんた!何考えてるの!

娘が痛いって言ってるだろ?

と怒鳴った。

だが、その女性は、一言も発することなく、黙々と歩き続けていた。

そのスピードは明らかに異常であり、俺も娘の手を離すまい、と

付いて行くのがやっとだった。

しかし、そこで俺はある事に気付く。

先程、この女性が娘の手を掴み、歩き出してからかなりの時間が経過しており、

その間、ずっと在り得ないスピードで、しかも一度も曲がるという動作を

する事無く、ただ真っ直ぐに歩き続けている。

この暗さの中で、このスピード手歩ける事も、異常だが、なによりも、

このスピードでずっと曲がらずに歩き続け、いまだに、壁らしきものには

一切ぶつかってはいなかった。

そんな広い空間など、このおばけ屋敷に、存在する筈は無かった。

やはり親である以上、誰よりも娘が大切なわけであり、俺は、必死に

娘の体を伝って、先を歩く女性の腕を掴んだ。

俺は、思わず、ヒッと声を出した。

その腕は、死後硬直のように堅く、そして氷のように冷たかったから。

そして、転びそうになりながら、その腕を掴み続けていると、前方を

歩く女は、体を前方に向けたままの状態で、顔だけが、180度回転し、

俺を見つめた。

その顔には、感情が無く、まるでマネキンの様な顔だった。

そして、そのマネキンの様な顔が、娘にチラッと視線を向けて

笑った。

俺の恐怖が伝わってしまったのか、娘は、泣き出してしまう。

俺は、娘の手を掴む氷のような指を少しずつはずし、そしてその手を

娘の手から、切り離す事に成功する。

が、次の瞬間、その女は急に立ち止まる。

そして、俺と娘は、それにぶつかり、床に倒れ込んだ。

女はゆっくりと俺達の方に体を向け、

こっち!

と小さな声で言った。

もう限界だった。

俺はもとより、娘は、もう完全にパニックになっていた。

俺は、目をつぶってろ!と娘に言うと、娘を背中に背負い、逆方向に走り出した。

が、真っ暗闇の中、正直、どちらに行けばよいのか、全く方向感覚が掴めなかった。

すると、

こっちだよ!早く!という声が聞こえた。

正確には、聞こえたような気がした。

俺は、その声に導かれるように、左へ進行方向を変えて、何も見えないまま、

それでも全力で走った。

背後からは、まるで床を這っているかのようなカサカサという音が、もうすぐ

背後まで近づいていた。

すると、突然、前方からまるで何かの手を俺達を引っ張ってくれているように

急に、走る速度が上がった。

すると、前方にカーテンがあり、その間から明るい光が差し込むのが見えた。

俺は、速度を維持したまま、その明かりに向かって飛び込んだ。

すると、そこは、薄明るく広い場所であった。

そして、そこには、たぶんおばけ屋敷を見てまわった人を最後に驚かす為に

まるで人形のように動かない設定のおばけ役の女性が立っていた。

そして、カーテンから飛び出してきた俺と、その背中で泣きじゃくる娘を

見て、威かすのも忘れて、娘を慰めてくれた。

こうして、俺と娘は、無事にそのおばけ屋敷から脱出することが出来た。

が、出てきた娘の泣きじゃくる姿で、妻は激怒し、それ以来、娘との

おばけ屋敷は、禁止にされてしまった。

このおばけ屋敷は、実在した。






Posted by 細田塗料株式会社 at 20:06│Comments(5)
この記事へのコメント
K様
はじめまて
凄く面白い(怖い)です
数日むさぼるように読んでます。
毎日更新楽しみにしてます。
Posted by ちんぱん at 2016年03月07日 21:11
今は、閉園してしまった、加賀のテーマパーク…
地元でありながら、行った事はありませんが、お化け屋敷が二つもあったなんて、なんとマニアックな‼︎
行かなくて良かったと、ホッとしております(笑)
今夜もゾクゾクしながら読ませて頂きました。また、更新を楽しみにしております。
おやすみなさいませ。
Posted by 加賀市M at 2016年03月07日 23:11
営業のKさん

これまた怖い・・・怖すぎですよ。
娘さんにとっては・・・本当に迷惑な話ですね(泣
いやいやトラウマもんですよ、私なら心の傷を癒す為にバイクにのめり込むかも(笑

記憶を辿れば・・・熊本の三井グリーンランドのお化け屋敷にも、本物が出ると言う噂が有った様な・・・。

私の兄もバイク好きでして、しかも川崎オンリー(泣
私が中学生の頃に、兄の操るKH500のタンデムシート
で、驚愕の加速体験を味わった事がバイク(メカニカル)への好奇心の始まりだったかな?と思います。
その後の兄は、KR250(タンデムツイン)やゼファー400を乗り継ぎました。
その後、私の乗っていたZXー11(C3)を乗り継ぐ事に成りかけましだが、母親の猛反対に屈し断念(笑

Mr.bikeを読み、佐藤信哉さんのコラム、また春本昌平さんの漫画を読む切っ掛けを作っのは、兄なんでしょうね・・・感謝です。

それでは、次回も更新を楽しみにしております!
Posted by 中西 at 2016年03月07日 23:13
ちんぱん様、はじめまして。
拙い話をお読み頂き、ありがとうございます。
今後とも、宜しくお願い致します。

加賀市M様、
こんばんは。
いつも、ありがとうございます。
私も、行かなければ良かった、と後悔しております(涙)しかし、加賀市は、大仏テーマパーク跡や、今回の話のテーマパークなど、多分、閉園した今行けば恐ろしい体験が出来そうな場所が目白押しですよね。これからも、ヨロシクです!

中西さま、こんばんは。
いつも、ありがとうございます。
しかし、色んなバイクにお乗りですよね。
KH500なんていうバケモノマシンにも乗られたんですか?凄いです!
私は、昔はヤマハ党だったんですが、最近は、スズキばかりです。まあ、安く買えるのが、ポイントなんですが(笑)
また、ヨロシクお願い致します。
Posted by 細田塗料K at 2016年03月08日 21:36
多分150本目か、そのあたりになるかと。
怖い話が際限なく出て来るもんですね。お化け屋敷は殆ど入った記憶がなくて。だってこういうことがあるじゃないですかあ~(TдT) 奈良県の信貴山の「胎内めぐり」だったか、アレは真っ暗で怖すぎます。やったことあるかな?
Posted by くらげ at 2017年10月21日 16:03
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