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2016年11月28日

そのトンネルと橋には近づいてはいけない!後編

サイン・ディスプレイ部  営業のKです。

早速ですが、昨日の続き、後編をアップさせて頂きます。

まあ、怖くない話ですので、お気軽にどうぞ!


再スタートしてから、5分と掛からずにその○走大橋に着いた。

橋の手前で全員で相談する。

せっかく来たんだから、一応、探索しようよ、という意見と

さっさと橋を渡って家に帰ろうという意見。

勿論、俺は後者の方である。

先程のトンネルをずっと探索してきた挙句、ガセネタだと確信していて、

先程の恐怖体験である。

もう完全に疑心暗鬼状態である。

近くにある1台の自動販売機の明かりしかない、完全な闇。

さすがに車から降りる勇気を持つ者は一人もいなかった。

そこで、車でゆっくりと進み、ちょうど真ん中辺りで車のヘッドライトを

消してみよう、という結論に落ち着いた。

しかし、以前、何度も探索に来たこの大橋なのだが、今までも夜間に

訪れた事はあったのだが、その時とは完全に異質な橋に感じ、小さく感じていた

橋も、何故か大きな橋に見えてしまうから不思議だ。

そして車をゆっくりとスタートさせる。

車が交差出来ないくらいの狭い橋をゆっくりと進む。

霧も出ていない為、少し窓を開けて外の空気を吸おうとする者もいる。

何故か先程のトンネルとは違い、皆に余裕があるようだ。

俺と、もう一人の霊感のある女性を除いては・・・。

俺の中にある、危険に対するアラームが頭の中で鳴り響いていた。

絶対に止まるな!と。

そして、霊感女性も同じらしく、声に出して言った。

もっとスピード上げて、そして止まらないで、絶対に!と。

だが、車は橋の真ん中辺りで停車する。

どうして止まるの?

と語気を強める霊感女性に対して、

大丈夫だから!

と何の根拠も無い強気の言葉が返される。

そして、前方を照らす車のヘッドライトが消された。

完全な漆黒の闇だった。

その状態でどれくらいの時間が経った頃だろう。

暗闇にも目が慣れてきた時、全員の目が前方の一点に注がれる。

誰かが立っている。

背が低めの男性に見える。

さっきから居たか?あんな人?

誰もが心の中で首を横に振った。

そして、その時、突然、車のエンジンが停止する。

誰かが運転手に怒鳴る。

なんでエンジン切るんだよ?と。

だが、運転手は、エンジンは俺が切ったのではない、と言い返す。

そして、早くエンジンかけろよ、という声に促されてエンジンのキーを

廻す。

だが、セルモーター自体が動かないのか、鍵を廻すガチャガチャという

音だけが車内に響いた。

どうすんだよ?

だから俺じゃないって!

という言い争いが起こった時、誰かが声を上げる。

増えてる。人影が増えてないか?と。

全員が前方を見る。

確かに先程まで1人だけだった男性の人影は、明らかに増え、5人ほどに

なっていた。

そして、もしかすると、と後ろを振り返ると、橋の反対側にも、同じ位の数の

人影が見えていた。

ただ、それらは全く動こうとはせず、ただその場に立っているだけで

ピクリとも動かない。

どうする?

いや、車置いて逃げるにも、前と後ろから挟み撃ちされてるんじゃ

どうしょうもない。

すると、突然、同乗の霊感女性が言い放った。

あの人達は自殺した霊達。私達も仲間にしたいみたい。

だから、今から暫くの間、何が有っても動かないで死んだフリして。

じゃないと、全員が連れてかれるから!

なんで、そんな事までわかるんだ?という意見も有ったが、

車のエンジンも止まり、前後を挟まれた俺達に出来るのは、そんな事

くらいのものだった。

そんな感じのやり取りをしていると、左右の欄干を登ってくるモノが

見えた。

どこから沸いてくるのか、という位に大勢の亡者の姿。

俺達は、覚悟を決めて、全員が車内でうつ伏せになり、死んだフリを

決め込んだ。

そして、それと同時に、サイレンにも似たようなウーウーという周期的な

音が鳴り出した。

まるで、それぞれの耳元で鳴っているかのような大きな音だった。

そして、うつ伏せになっている俺達の耳には、ズルッズルッと何かを引き摺る

ような音や、それに混じってお経のような声も混じって聞こえる。

もう車の窓には、無数の亡者達が車の中を覗き込む様にして張り付いている

のは、見なくても分った。

そして、突然、車は揺すられる。

いや、揺すられるというよりも、車を力ずくでも橋から谷底に落とそうと

しているのか?

車は、ズッズッと少しずつではあるが、動いているのが分る。

この橋は、自殺の名所だけに、端から谷底までは少なく見ても50メートル

くらいの落差がある。

そのまま、落とされたら・・・。

俺は、死も覚悟した。

と、その時、偶然、車の前方からヘッドライトが見えた。

この先の集落に住む人が運転する車に違いなかった。

そして、急に車を揺らす力が消えた。

俺は運転手に向かって、

今だ。今しかない。エンジンかけて!

と怒鳴る。

運転手は、うつ伏せの状態で、車のキーを廻してみた。

すると、エンジンが一発で掛かる。

前方に立っていた亡者の姿も今はもう見えなかった。

俺達は、そのまま車を急発進させ、その場を後にし、無事に家まで

辿りついた。

その間、誰も口を開かなかった。

そして、家に着くと、全員がグッタリと倒れこんだ。

そのまま眠りに着く者も居たが、先程の緊張から眠りにつけない

者もいた。

その時、運転手と霊感女性が俺に聞いてきた。

俺達、なんで助かったんだろう?と。

それは、俺にもはっきりとは分らなかったが、何となく、感じたのは、

あの場所に居る亡者達も、そこで生活をしている人間達には負い目というか、

共存しなければいけない、怖がらせてはいけない、という暗黙のルールが

有るんじゃないのかな。

そう感じた。

何故なら、石川県では最恐の心霊スポットといわれる、あの鳥越の城でも、

心霊スポット探索のものには、あれほどの怪異を見せつけるのに、

地域住民には、そういう体験をした者は皆無だというのだから。

やはり、そういうルールというか共存のルールが存在しても

決しておかしくはない。

ただ、あの時、もしも、近隣住民の車が来なかったら、間違いなく、

俺達は死んでいただろう、と考えると、ゾッとして眠れなかった。

ちなみに、その時以来、そのトンネルと大橋には、近づいていない。

この鷹○○トンネルと○走トンネルは金沢市に今も実在する。




Posted by 細田塗料株式会社 at 19:38│Comments(1)
この記事へのコメント
営業のKさん

>共存

考えさせられますね・・・今はこの世の者ではない、けれども生きた証しの記憶はある。
そして自ら絶命の場所とした地にも、生きる為の営みがある。

その地で死を選択し生に未練を残す魂よりも、ただ今を生き抜いている魂に敬意を表すと・・・ただし興味本意でその地に赴く者には、それ相応の災いを与えると言う事なんですかね・・・本当に不思議であり、何だか奥が深いですね。

思うに・・・トンネル内であれだけの恐怖体現をしているにも関わらず、橋の上でも試してみるか・・・と言う無謀さには「富士の樹海でこっくりさん」に通ずるものがありますね(泣

今回も怖くない話、ありがとうございます(笑

それでは、ミニスカサ・・・いやいや、次回も更新を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2016年11月28日 20:48
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