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2016年12月14日

◎松市から鳥越に抜ける道には。

サインディスプレイ部 営業のKです。

いつも、読んで頂き、ありがとうございます。

のんびり続けていきますので、のんびりとした気持ちで

お読みくださいませ。

というか、今日も仕事中に、怪奇な出来事に遭遇しました。

また、近いうちにアップさせて頂きます。

それでは、怖くない話、どうぞ!



仕事でこ◎松方面から鶴来方面に抜けたい時などに、よく利用する

道がある。

実際には、鳥越方面に出る道なので、もしかすると遠回りに

なってしまうかもしれないのだが、ついつい利用してしまう。

道幅も広く、見通しが利く道路と、クネクネと曲がりくねった道。

どちらも、警察の取り締まりにだけ気を付けていれば、なかなか

楽しいドライブコースになる。

ただし、明るいうちは・・・・。

夜間、しかも深夜という事になると、様子はガラリと一変する。

昼間は、それなりに対向車ともすれ違うその道も、深夜になると

完全な1人ぼっちの道になる。

外灯も無い暗い道を、自分の車のヘッドライトだけを頼りに走る。

そんな不安な気持ちで走っていると、見たく無いモノも、ついつい

見えてしまう。

その日、俺はお客さんの所にある大型プリンタの調子が悪いという

事で、現地へと向かい、復旧させたのが深夜12時を廻っていた。

それから、コーヒーを飲みながら世間話などをしてしまい、お客さん

の会社を出たのが、既に午前1時を廻っていた。

それから、その時は、なんとなく、その道を使いたくなってしまった。

何故かというと、いつもは警察のネズミ捕りが気になってしまい、なかなか

気持ちよく走る事が出来ないから・・・・。

そんな軽い気持ちで、その経路を選んでしまったのだが、走り始めて、すぐに

後悔してしまう。

外灯がないのである。

まっすぐな道には、自分の車のヘッドライトの光だけがうっすらと前方を

照らしている。

確か、左手には、介護施設のような建物、右手には民家がそれなりに

まとまって建っている筈なのだが、この時間になると、全てが

闇に塗りつぶされている。

戻って産業道路経由で帰宅しようとも考えたが、疲れていてそんな気力も

無かった。

昼間には、速度取締り強化区間、という看板が気になってついついアクセル

を緩めてしまうが、さすがにその時は、早く山を越えて鳥越の方へ出たい

という気持ちも有り、それなりの速度で走った。

そうして、走っていると、住宅地帯を抜け、右に左にくねくねと曲がった

道が続く。

もう少しで、一本目のトンネルである。

実は、このトンネルと1本目のトンネルは昼間に通るのも苦手だった。

それは、勿論、そういう霊的な気を感じるからに他ならない。

昼間は暗いという印象しかなかったそのトンネルは、これだけ暗闇の

中を走ってきた俺にとっては、とても明るく感じるものだった。

だが、やはり岩肌が露出したトンネル内部は不気味であり、早くトンネルから

脱出したい俺はアクセルペダルを踏む足に力を入れる。

しかし、このトンネルは、さほど長いトンネルではない事が唯一の救い

だった。

俺は前方だけをしっかりと見て走った。

だが、いつもはとっくに出口が見えるはずなのに、そのときに限って

なかなか出口が見えない。

すると、前方から乳母車のようなものを押した老婆が歩いている。

ハイビームにしているライトの光にはっきりと浮かび上がる。

やっぱり出たか!

それが第一印象だった。

ただ、それは特に危険とか攻撃性を感じるものではなく、ひたむきに

乳母車を押しながらこちらへと歩道をゆっくり歩いてくる。

とても古く汚れた着物を着ている。

江戸時代?いや、もっと前かな。

そんな事を考えながらも、出来るだけその老婆の方を見ないようにして

車を走らせる。

で、いよいよ老婆とすれ違うというタイミングだったのだが、俺は当然、

その老婆には気付かないように、刺激しないようにゆっくりとすれ違う

ように努めた。

その時、突然、トンネルの天井部分から何かが落ちてきた。

その落ちてきたものと、一瞬目が合った気がした。

そして、その後には、車にぶつかり引き摺るような音がする。

俺はとっさにブレーキを踏んだ。

いや、それが何かは大体察しは付いていたのだが、やはり反射的に

急ブレーキを踏んでしまう。

暫くの静寂が車内を包む。

俺はサイドミラーで先程すれ違った老婆を確認したのだが、その老婆は、

相変わらず乳母車をせっせと押していた。

それでは、何なのか?

しかし、車外に出て確認すれば、間違いなく車内に乗り込まれてしまうのは

過去に経験済みである。

俺は、車のオーディオの音量を上げ、そのままゆっくりと車を発進させた。

ミラーを確認する。

俺が今まで停止していた場所に人影らしきものは無かった。

やっぱり、そうか。

俺は車のドアを全てロックし、窓も完全に閉めきり、車を走らせる。

と、突然、車のオーディオがザザザという雑音と共に無音状態になる。

どうしたんだ?さっきは車から降りなかったのに・・・・。

まだ、何かがこの車に付いて来ているのか?

そう思い、再度、車のルームミラー越しに後ろを確認しようとした。

だが、俺はすぐに何もなかったように、視線を前方へと移す。

心臓がバクバクしていた。

後ろを見ようとした時、その視界に映りこんではいけないものが、

間違いなく、そこに居た。

その後部座席には、ボサボサの長い髪をした、細すぎる女が姿勢を

まっすぐにして座り、そしてその目は俺を睨みつけていた。

白い洋服は汚れ、ボロボロであった。

一度見れば二度と忘れられない姿。

そして、その表情からは、とてつもない憎悪の念が伝わってくる。

俺が気付いていると分ったら危ない・・・。

そう直感した。

だから、俺は何事もなかったかのように振る舞い、車を走らせる。

ただ、ついついアクセルを踏む足には必要以上の力が入っていた。

しかし、短い筈のトンネルの出口はまだ見えない。

昼間なら、トンネルに入ってから出るまでに1分も掛からない筈なのに?

俺の頭の中はパニック状態だった。

どうすれば出られるんだ?

いっその事、Uターンしてみると出られるかも。

しかし、俺には、その女に気付かれないようにトンネルの中でUターン

する度胸など無かった。

どうする?どうする?どうする?どうする?

俺の頭のなかには、それしかなかった。

もしかすると、必要以上に速い速度で走っているから、逆に悟られて

しまって、出口に向かわせてくれないのかも・・・・。

何の根拠もないが、何故か俺はそう感じた。

そこで、車の速度を時速40キロピッタリにして走った。

ただ、オーディオも無い、この狭い車内空間で、後ろの女と2人、ゆっくりと

車を走らせるのにはとてつもない勇気が要った。

だが、その根拠の無い行為が功を奏し、前方にトンネルの出口で見えた。

やった!

俺は、心の中で歓喜した。

すると、突然、後ろに座っている女が、俺の座っているシートを掴み、

前後に揺さぶりだす。

もの凄い力であり、シートがひしゃげてしまうのではないかと思った。

だが、トンネルの出口は、もう目の前。

俺は、ついミラーで後ろの席を確認してしまった。

すると、そこには、アップで映し出された女の顔が!

そして、その女は、薄気味悪い笑いを浮かべると、スーッと消えていった。

助かった。

本気でそう思った。

だが、もうすぐそこには、更に危険な2本目のトンネルが迫っている。

そのトンネルは、カーブの内側が閉ざされていない半トンネル?になっている。

当然、その下は崖である。

複合コーナーになっているから、事故も多い。

俺は、はやる気持ちを押さえ、丁寧な運転に努める。

緩い登りの右コーナー。

その左側の壁は、昼間でも人影のようなものが染み付いており、何故か一年中

濡れていた。

そして、案の定、昼間に見えていたしみのような影は、はっきりと人間の

形をしたモノへと変化し、そして、それが道路の左側に何人もが立っている。

そして、ゆっくりゆっくりと手招きをする。

この壁の方へ来い。ぶつかって死んでしまえ、とでも言うように。

そして、車の速度がどんどん落ちていく。

緩いのぼり坂でもあるし、アクセルもしっかりと踏んでいる。

だが、車は、どんどん速度を落とし、もう人間が歩いている位の速度まで

落ちてしまう。

もう冷や汗でひっしょりになっていた。

そして、横を見ると、右側の崖があるほうから、大昔の農民のような姿

をした物たちが、どんどんと這い上がってくる。

そして、這いずるようにして俺の車に近づき、車は完全に停止状態になってしまう。

車のエンジンは掛かったままであり、ウイーンと苦しそうに唸っている。

すると、外にいるモノ達は、一斉に手で窓をバンバンと叩き出す。

車の窓を割ろうとしているのか。

その顔は、完全に人間のものではなく、ただ、口元からは憎悪の念を感じる。

俺は焦りまくっていた。

ただ、不思議と頭は冷静であり、こう考えた。

よくスタックした時には、一度バックしてから前進すれば良い訳だから。

そして、車のギアをバックに入れると思いっきりアクセルを踏む。

今まで停止していた車は勢い良く後ろに下がる。

そして、間髪いれずに、ギアをDレンジに戻し、一気に加速する。

もうスピードは落ちなかった。

だが、後ろから、ウオーン、という声と共に、幾つもの影がグングンと

追いかけてくる。

そのトンネルを抜けると、すぐに3本目のトンネル。

ただ、そのトンネルは、今までのトンネルと違い、明らかに新しく、

そして明るかった。

俺は勢い良く、そのトンネルに飛び込み、更に加速した。

かなり長いトンネルであり、抜けるのにも、そこそこ時間がかかる。

だが、このトンネルを抜けると、そこはもう、民家が軒を連ねる

鳥越の町である。

その間、背後から迫るもの達は、車の後ろに体当たりしたり、窓を

バンバンと叩いてきたりした。

しかし、俺には全速力でトンネルの出口を目指すしかなかった。

ただ、この明るいトンネルではあるが、その途中、両サイドにある歩道

には、行列を作るようにして、人の長い列が続いていた。

それは、一見すると、葬式の列のようにも見えたし、亡者の行進のようにも

見えた。

そして、俺は何とか無事にそのトンネルを抜ける事が出来た。

もう付いて来ているモノはなかった。

最怖の心霊スポットとして名高い鳥越城などの近くは出来るだけ通らない

ようにして、国道に出て帰宅したのは、言うまでもない。

この深夜に出現する異次元の世界は実在する。




Posted by 細田塗料株式会社 at 21:38│Comments(4)
この記事へのコメント
わぁ怖い。トンネルって構造上霊が集まりやすいのですかねー
私は神奈川県の愛川町ってところに住んでるだけど時々聞きますよ。トンネルやダムに出るって。
私は年寄り(49才)だから夜はめったに出ないけど。
怖がりのくせして異界を覗いてみたい好奇心はあります。
あっk様 塩は綺麗なままです。安心しました。
本当にありがとうございました。
ひとつは猫パンチで崩されましたがすぐに盛り盛りしなおして無事です。
Posted by ちんぱん at 2016年12月14日 22:03
今夜もじゅうぶんに怖い話ありがとうございます 笑
この場所が分かるだけに本当に怖い…
何も感じない私は、その道を通っても当然ながら、一度も怖い思いはしたことがなく。
それでもやっぱりその道はこれからは通らないようにすると思います。
次回のお話も楽しみにしてます。
年末のお忙しい時期ですので無理しないでくださいね。
Posted by N at 2016年12月14日 22:59
営業のKさん

最近は晩酌後に即寝(笑、で今頃、中途半端な時刻に目覚めて呑み残しの酒を空にしながら、家猫どもと戯れる深夜です。

そのトンネルに現れる亡者は、鳥越城・・・つまりはその時代に関係するのでしょうか?
だとすれば馬でなく、自動車なんかには度肝を抜かすと想うんですが(泣

以前の記事(内川ダム)でも有りましたが、車を停止させてしまう程の力って凄いですよね・・・もし・・・私にもそんな能力が有れば、ボルト&ナットの閉緩や部品の脱着等も、工具を使わずハンドパーワーで・・・おまけにトルクレンチ機能付き・・・てな夢を見る酔っ払いの私ですが(笑

最近ですが、日産パルサーGTiーRをコンビニの駐車場で見ましたよ。
ボディーカラーはガンメタル・・・フロントからリヤウイングへのボディーライン、ボンネットのエアーインテイク形状・・・戦闘的でめちゃ格好いいですね・・・昔の「やっちゃえ日産!」ですかね。
ですが、Kさんの愛車であったマツダにはなかなかお目にかかれません。

それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2016年12月15日 02:10
ずっと読んでると、幽霊たちに車を囲まれて速度を落とされそうになったら、一端バックしてからの前進アクセルですね。すごく勉強になります。釣りをするので怪しい時間に怖そうなところを走ることもあるので覚えておきます。
Posted by くらげ at 2017年10月21日 17:53
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