2017年01月10日

同窓会が怖い!

サインディスプレイ部 営業のKです。

明日から石川県の天気予報は、ずっと雪・雪・雪です。

暖かい日が続いたから、もう冬も終わりみたいな気持ちで

いましたけど、まだ1月の初旬なんですよね。

最近は、雪かきが体に堪えます。本当に!

それでは、今夜も怖くない話、いってみましょうかね~


これは俺が体験した話である。

正月休みや冬休みなどを利用して、よく行われるのが同窓会。

俺の妻も毎年、お洒落して同窓会へと出掛けていく。

本当に楽しそうな顔で帰ってくるのを見ると、やはり羨ましいものだが、

俺はある出来事があってからというもの、同窓会というものには、一切

参加出来なくなってしまった。

それは、今からかなり前の話になるのだが、大学を卒業して社会人になった

頃に、中学生時代のクラス同窓会があった。

中学を卒業してから初めての同窓会ということもあり、勿論、俺も参加した。

それから、やはり同窓会当日が来るのが待ち遠しかった記憶がある。

そして、いよいよ当日、指定された片町の店に行ってみると、クラスの

殆どの人間が参加したのではないか?と思えるほどの人数が集まり、

既に場は盛り上がっていた。

当時の担任の先生も居て、俺を見つけると、大きな声を掛けてくれた。

先生も随分と歳をとっていたが、同級生のなかにも、既に頭部が薄くなった者、

不良からそのままヤクザ屋さんになってしまった者、結婚した者、そして既に

離婚を経験した者など様々な経歴と見た目だったが、その場では一切関係なく、

当時の中学生のまま、盛り上がる俺たちが居た。

そして、一次会が終わり二次会、そして三次会へと店を転々とする。

そして、結局、最後の店では俺を含めて8人程が残っていた。

ただ、そのメンバーを見回した時、どうしても苗字の思い出せない女性がひとり居た。

だから、そ~っと横に座った他の女友達に聞いてみると、

A村さんだよ。覚えてないの?

っていうか、まあ大人しい女子だったから覚えてないのも無理ないかもね。

と言われた。

そう言われて、一生懸命に思い出そうとするが、どうしても思い出せない。

それに、この同窓会の席でも、A村という女性は、いつも端っこの方に座り、

そして、誰とも喋らず、ただニコニコと笑っているだけのような気がした。

でも、そういう性格の女性でも、同窓会に来てくれたこと、そして三次会まで

付いて来てくれた事が、とても嬉しかった。

そう思っていると突然、背後から声を掛けられた。

A村さんだった。

俺は、え?と思い、何を話していいのか、わからずボーっとしていたのだが、

彼女の方から色々と話をしてきてくれた。

そして、こんな事が有って、面白かったとか、こんな事をしてくれて嬉しかったとか、

色んな思い出話をされているうちに、

ああ、そういえば・・・。

と何となくだったが、少しは彼女を思い出せたような気がした。

ただ、彼女からの思い出話が、全て俺との思い出ばかりだったので、

もしかして、俺の事好きだったとか?

と冗談まじりに聞いてみると、なんと黙って頷いた。

モテた記憶など無い俺は、半信半疑ながらも、少し舞い上がってしまい、

その晩は、ずっと彼女と飲み、そして色んな事を話した。

そして、もうお開きにしよう、というタイミングで

今は家族の都合で引越しして、H県に住んでるの、と言い

住所と電話番号を交換して、その日は別れた。

それから、彼女から頻繁に電話が掛かってくるようになった。

同窓会の席では話せなかった事も含めて、本当に色んな話をし、そして

いつしか俺も彼女に好意を抱くようになっていた。

そして、ある日、偶然なのだが仕事でH県まで1人で行く事になった。

だから、当然俺は、教えてくれた住所に突然会いに行ってびっくりさせて

やろう、と心に決めた。

そして、当日、仕事を無理やり早く切り上げ、急いで教えてくれた彼女の

自宅へと営業車を走らせた。

何度か、道に迷ったが、なんとか彼女の家にたどり着いた。

思っていたよりも、小さくひっそりとした家だった。

俺は、まだ彼女は帰宅していないかも?と思いながらも、思い切って彼女の家

の玄関までいき、呼び鈴を押した。

すると、しばらくして玄関のドアが開いた。

そこには、すぐに彼女の母親だと判るくらいに良く似た女性が立っていた。

あの・・・どちら様でしょうか?

と聞かれ、俺は

◎◎中学時代の同級生でKという者なんですが・・・・。

そう言うと、

え?と不思議そうな顔をされた。

なので、続けざまに、

先日、娘さんと同窓会でお会いしまして、それで住所を教えてくれたものですから、

仕事で近くに来たついでに、つい寄ってしまいました。

と元気良く続けた。

すると、彼女の母親は、少しムッとして、

うちの娘は、高校1年の時にこちらに引っ越して、すぐ交通事故で他界してますよ。

こういう悪戯って良くないと思いますよ!

そう言われてしまった。

いや、そんな事はない筈です。だって、先日の同窓会では、俺の他にも

大勢の人間が娘さんを見ていますし、その後だって、何回も娘さんと

電話で話してるんですから・・・・。

そう言う俺に、やれやれといった顔をしながら、母親は家の中へと入れてくれた。

そして、案内され家の中を進む、と一番奥の部屋へと案内された。

そして、その部屋に入ると、そこには、確かに彼女の位牌と写真が仏壇に

備え付けられていた。

俺の顔が余程、蒼ざめていたのか、母親は、大丈夫ですか?と声を掛けて

くれたが、俺にはもう何かなんだか判らなくなっていた。

そして、帰りの車のなかで、色々と考えてみたが、やはり俺を騙す為に

仏壇の写真まで用意する筈はない。

ということは彼女は本当に・・・・・・。

そういう結論にしか至る事は出来なかった。

そして、それから会社へ戻り、自宅へ帰ると、いつものように彼女からの

電話が掛かってきた。

さすがに俺も電話に出る気にもなれず、居留守を使った。

そして、それからも、毎晩、彼女からの電話が掛かってきたのだが、俺はずっと

居留守を使い続けた。

すると、しばらくすると、もう彼女からの電話は掛かってこなくなった。

そして、翌年の正月明け、またしても同窓会の案内が来た。

俺は、迷うことなく、不参加に○をつけて返送した。

そして、事後報告的に送られてくる参加者名簿には、その年もA村さんの

名前があった。

そして、それから何度も何度も繰り返される同窓会。

そして、必ず参加者の欄にはA村さんの名前があった。

俺は、彼女の実家へ行き、知った彼女の死について、誰にも話していない。

いや、これからも、話すつもりはない。

若くして死んでしまった彼女の唯一の楽しみが、他の同窓生達と同じように

歳をとっていく姿を共有する事なのだとしたら、それは誰にも邪魔は

出来るものではない、と思ったから。

去年の同窓会にも彼女は参加していた。

そして、今年もきっと彼女は参加するのだろう。




Posted by 細田塗料株式会社 at 20:02│Comments(5)
この記事へのコメント
営業のKさん


こちら福岡も明日から冷え込む予報ですが、積雪だけは遠慮願いたい・・・すぐに交通網が麻痺する九州ですから(泣


彼女の短い人生におきまして正に最高の時期、時には喜び時には傷つき、肩を叩きあったあの日・・・そんな苦楽を共にした仲間が、また恋心を抱いた彼が参加する同窓会・・・霊は歳を重ねると言いますが、成長し大人びた女性になった姿を見て欲しいと言う思いがあったのでしょうか?・・・当事者であったKさんには・・・何と申し上げれば良いのやら。


返せば・・・存在しない彼女からの参加通知が届き、笑み語らう彼女に皆、何の疑いも無い・・・結末は以前の文通に通ずる物があるんでしょうか?
未来永劫この会が続く訳はなく、その時に彼女は・・・いや〜世の中、本当に不思議です、色々考えさせられますね。


それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2017年01月10日 22:47
k様
なんか悲しい一途な霊ですね・・・
私は早く納得して成仏できる事を願います。
彼女の為にも。

しかしk様もモテて大変ですねー(ニヤニヤ)
現世を離れられない程惚れさせて もーやだぁ~

奥様知ってるんですか??
Posted by ちんぱん at 2017年01月11日 20:52
Kサマ
ご無沙汰しております。
復帰されて体調も戻られたようで本当に良かったです。
事情が有り急に仕事が忙しくなってしまい
やっとゆっくりブログ拝見出来ました。
今週遅れてお正月休みです。
今後も無理なさらずゆっくり続けて下さいね。
o(^-^)o
Posted by ファン子 at 2017年01月12日 06:58
なんか感がえさせられるお話ですね…
複数の人に見えてる訳だし、危害を及ぼしてないのならそのままで良いとも思えるし、
実際霊として認識してるKさんにとっては、死んだ事を彼女に諭すより静観するしかないのでしょうね?
そろそろ怖い時間が近づいてますので、おやすみなさい。
Posted by T at 2017年05月21日 00:15
悲しいけどKさんの優しさがにじみ出るお話ですね。
そう言えば、私も同窓会に行ったとき、見たことのない顔の女がずっと部屋の隅にいたので友達に後で聞いてみたら「ああ、あれ整形」・・・・(-_-;)
Posted by くらげ at 2017年10月23日 14:44
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