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2017年01月26日

呪われた車から・・・。

サインディスプレイ部 営業のKです。

いや~、不思議なもんです。

書こう書こうと思ってると書けないのに、別にどうでも良いや、と

思っていると、どんどん書けちゃいます!

え?勿論、怖い話の事ですけどね。

しかし、仕事の休憩中でも、今度はどの話を書こうとか、考えてます。

本当は片岡義男みたいなスタイリッシュな文章を書きたいんですが、

やはり、才能が・・・・・(涙)

ということで、娘は隣の部屋でゲーム実況を配信してますが、

気にしないで、怖くない話、スタートです!


後輩に、古い車をレストアしては、楽しんでいる男がいる。

古いといっても、1980年代~1990年代くらいの車なのだか、確かに

その当時の車をレストアしてみると、個性的な車も多く、楽しそうだった。

だから、俺も暇を見ては、彼の趣味を手伝っていた。

何を手伝うのかと言えば、解体屋さんに行き、パーツを探すのである。

もう何件かの解体屋さんとは、親しくなってしまっており、頼んでおいた車体が

入ると、すぐに連絡をくれ、彼は仕事もそっちのけで、解体屋さんへと車を

走らせた。

そんな感じの後輩だったので、彼女もいる筈もなく、それでも十分に幸せな

日々を過ごしていた。

ある意味、羨ましいくらいに。

そして、ある日の土曜日、家でゴロゴロしていた俺に連絡が入った。

電話に出ると、やけに興奮した声で、とにかく◎◎町の解体屋に来てくれ!

という事だった。

正直、面倒くさいとも思ったが、やけに興奮した後輩の声に、やはり興味が

沸いてしまい、そそくさと指定された解体屋へと向かった。

解体屋に着くと、後輩が満面の笑みで迎えてくれた。

そこで、何がそんなに嬉しいのか?と聞くと、ずっと昔から探し続けていた

車がやっと見つかったのだという。

そして、彼が指差す方を見ると、そこには懐かしいトヨタのセリカという車が。

へぇー、懐かしいな!という俺に対して後輩は、驚くのはまだ早いとばかりに、

車検証を見せてきた。

セリカGT-TSとなっている。

最初、ピンと来なかったのだが、じっくり見てみると・・・。

その車は、今も続くWRCラリーの中で一時期だけ何でもありというとんでもない

規格で成立していたグループBという最強クラス。

そのグループBでトヨタが勝つために、200台限定で販売したホモロゲーション・

モデルだった。

ラリーでは、400~500馬力くらい出ていたはずだ。

とにかく、なかなかお目にかかれる車ではなかった。

昔は俺も憧れていた車であり、ついつい見入ってしまった。

俺は、一緒に見ていた解体屋のおじさんに、よくこんな車見つけましたよね?

それに程度も悪く無さそうだし・・・・。

たぶん、高いんでしょうね?

と聞くと、何故か口篭ってしまう。

すると、後輩が横から口を挟んだ。

だから、高くても良いから、売ってくれって言ってるんですけどね。

でも、売らないって言うんですよ。

そんなの信じられますか?

解体屋のおじさんに絡んでいる。

おじさんは、

◎◎君が、いつもその車の話をしているから、せめて見るだけでも、と思って

呼んだんだけどね。

でも、本当にこれは売れない車なんだ。

ごめんね。

と繰り返す。

それからも、後輩とおじさんは、ずっと、そのやり取りを繰り返している。

確かに、この車を売らないっていうのも勿体無い話だよなぁ、と思いつつ

俺は車の中をくまなく見て回った。

すると、シートの裏や、ダッシュボートの中など色んな場所から、あるものが

見つかった。

お札だった。

しかも、車内に貼ってあるということは、車内に何かが出るのか?

そして、それを車の外へ出さない為のお札なのか?

そう思った。

だから、しつこく食い下がっている後輩に、言ってやった。

おい、お前の大嫌いなものが貼ってあるぞ?

慌てて車に駆け寄る後輩。

おじさんも、やれやれといった顔で近づいてきて、こう言った。

わかっただろ?この車は、そういう訳ありの車だから。

だから、もう潰しちゃうしかないんだよ!

しかし、いつもは怖がりな筈の後輩が、その時ばかりは食い下がってきた。

それじゃ、幽霊が我慢できるなら、売ってくれるんだ?

そんな事まで言い出してしまう。

すると、いつのまにか雨が降り出してしまう。

まだお昼過ぎだというのに、どことなく暗くなる空。

すると、何を思ったのか、おじさんは、後輩にこう言った。

そこまで言うなら、運転席に座ってごらんよ!

ただし、1人だけでね。

それで、1時間も座っていられるなら、考えても良いよ!と。

後輩は、もう舞い上がってしまい、そそくさと運転席へ座る。

その姿を見ていると、本当にこの車が好きなんだな、というのがよくわかった。

それから、手招きするおじさんに連れられて俺は事務所に入る。

そして、おじさんが出してくれたコーヒーを飲みながら、ぼんやりと

遠くの車の中ではしゃぐ後輩を見つめていた。

すると、おじさんが、こう切り出してくる。

K君って、そういうのが見える人?

そう聞かれて、いえ、全然、と誤魔化した。

すると、おじさんは、こう続けた。

本当はね。◎◎君にあの車、売ってあげたいんだよ。僕も。

でもね。あの車に乗った人は皆、無事ではすまないみたいだから・・・。

単なる噂とかではなくて、本当に危険な車なんだよ。あれは。

だから、K君からも、彼に言ってあげてよ。

諦めろって・・・。

K君も彼の葬式なんかに出たくはないだろ?

なんか真剣なおじさんの口調に、圧倒されてしまった。

そして、まあ確かに本当に危ない車っていうのは、存在するからな、と思っていると

突然、向こうから彼がこちらに向かって走ってくるのが見えた。

足が絡まって何度も転びながら走ってくる後輩の姿は、明らかに尋常ではなかった。

慌てて、彼の元に駆け寄る俺とおじさん。

すると、後輩は、目から涙を流しながら、過呼吸気味になりながら、何かを

訴えているのだが、まるで言葉にはなっていなかった。

それで、後輩を事務所に連れて行き、コーヒーを入れて、一息つかせる事にした。

しかし、彼は、いつまで経っても落ち着くことはなく、そのうち、まるでパニックに

なったかのように、暴れだす。

普通の状態ではない、と思った俺は、急いで救急車を呼んだ。

その間も後輩は、ずっと

来るな~

近寄るな~

と訳のわからない言葉を繰り返した。

そして、しばらくして、救急車が到着すると、俺も同乗して病院へと向かった。

それから病院に着くまでの間、後輩の心拍数や血圧は、ありえない数値まで低下した。

それから、後輩は、色々と検査されたあげく、精神病院へと送られてしまう。

何か難しい病名だったと記憶しているが、簡単に言えば、許容量を超えた恐怖に

よって、精神が崩壊してしまったという事だった。

その後、一度、その解体屋へ足を運んだのだが、その時はまだ、その車は、そこに

あった。

ただ、解体屋のおじさんは、突然の病で、危篤状態だと聞いた。

そして、帰り際、その車の方を見ると、車の後部座席の窓から、じっと

こちらを睨みつけている女が2人座っていた。

これが、後輩を・・・と思ったが、それ以上はとてもではないが近づけなかった。

そして、後輩は、今も精神病院に入院したままである。

病室の隅っこに座った女が、睨んでくる、という言葉を呟きながら。

この解体屋は、今も実在する。




Posted by 細田塗料株式会社 at 20:19│Comments(3)
この記事へのコメント
プレミアムな車が売られるってやっぱり訳有なんですねー
ヤフオクでアンティークの食器やら着物見るの好きだけど(高くて買えない)怖いです・・・
後輩さんはお気の毒です。
回復の見込みはないのでしょうか?
Posted by ちんぱん at 2017年01月26日 21:52
営業のKさん

人間の不思議ですね・・・私も年々仕事への取り掛りが遅くなり、特に厄介な事は尚更・・・いよいよ切羽詰まって「為さねば成らぬ」と始めると・・・これまた相対する機械の要求が分かる様に作業が捗るんですね・・・悲しいかな、その集中力は長続きしませんが(笑

サファリラリー3連覇のTA64セリカ・・・つり目のテールランプ、のっぺりとしたフロントビュー・・・懐かしいです、今で言う「やっちゃえ!トヨタ」ですね(笑

それにしても・・・本当に悲しいお話しです。
ただただ車が好き・・・その時代にエンブレムを背負う車に憧れる・・・分かります。
訳ありの車体と知りながら、何とか見せるだけなら大丈夫か・・・解体屋の社長の気持ちも分かります。
その熱意が厄を招いてしまう・・・悲しいですね。
以前の記事にある117クーペと言い、どんな思いがその車体に残されているんでしょう。

それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2017年01月26日 22:50
Kサマ

お疲れサマですm(__)m
皆さんと同じように私も楽しみにしてますからね~!
先日Kサマの会社で販売してるスティックライトを購入させて頂きました。
(4本ですが)
電話で注文してから入荷するまでも敏速で、女性のアシスタントの方もとっても
感じの良い人でした。(宜しくお伝え下さいませ)
スティックライトも◎とても良いお買い物でした。ありがとうございました。

身体無理なさらないでゆるりゆるり
恐い話しupして下さいませ(’-’*)♪
Posted by ファン子 at 2017年01月27日 10:07
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