2017年02月12日

それは彼女ではない!

>サインディスプレイ部 営業のKです。

昨晩は、飲みに行ったお店で、今年1個目のバレンタイン・チョコ

をゲットしました。

まあ、今年も、これ1個だけでしょうね(笑)

ところで、今日は妻が買い物、娘がコスプレイベントに参加の為、

1人で留守番してたんですが、ちょっと娘の部屋に置いてある

CDを借りようと部屋に入ると・・・・。

緑のウイッグ、青のウイッグに紛れて、時代劇に出てくるような

お侍が被るカツラまで置いてありました。

全部で6組のカツラがマネキンの顔のようなものに被せてあり、

ある意味、とても恐怖の部屋に感じました。

それにしても、何のコスプレしてるんでしょうかね(笑)

それでは、少し長いですが、今日も怖くない話、

行ってみましょう!


これは俺の後輩が昔体験した話である。

彼はその頃、社会人になったばかりであり、高校時代の同級生の彼女と

お付き合いをしていた。

そして、桜の花が咲く頃、2人で夜桜でも見ながらデートしようという

ことになる。

そこで、彼は、兼六園にでも・・・と提案したのだが、彼女は首を縦に

振らない。

もっと、静かで落ちつた場所で2人だけでのんびりと桜を見ながら散歩

したい、というのが彼女の希望だったから。

そこで、彼は、金沢市から少し離れた、とある公園をデートの場所に選んだ。

兼六園からみると、桜の開花状況は遅れていたが、なにより人気がなく

ゆっくりと2人で花見をしたいという彼女の希望に添える場所だと

思ったから。

当日、早めに準備を済ませ、家で時間潰しをしていると、彼女から電話が

かかって来た。

何やら凄い熱があるらしく、何とか頑張って行こうとしたけれど、やっぱり

無理みたい。ごめんね。

そういう電話だった。

電話では、

いや、気にしなくて良いよ。ゆっくり体休めて安静にね!

と言った彼だったが、正直なところ、せっかく予定していたのに・・・・と

少し腹が立ったのだという。

そして、予定が無くなってしまったから、何をして過ごそう?と考えていると

再び、彼女から電話がかかって来た。

そして、

薬飲んだら楽になったから・・・・

だから、予定通り、お花見に行こうよ。

そう言ってきた。

正直、手持ち無沙汰だった彼は、いや、念のために今日は安静にしてなきゃ?と

言う筈のところを、

そっか。それなら、予定通りの時間に迎えに行くから!

と言ってしまう。

しかし、その時の彼女は、こう返してきたのだという。

少し用事が出来ちゃったから、会う時間をもう少し遅らせてもいい?

出来れば、夜の12時とか・・・・・

夜の12時、と聞いて彼はさすがに驚いた。

心霊スポットに行くわけでもないのに、深夜12時から花見なのか?と。

それでも、彼女の希望をいつも優先してきた彼は、そのまま彼女のいう、

深夜12時の待ち合わせを承諾した。

そして、更に遅くなった待ち合わせ時間まで、彼は自宅でゲームをしながら

過ごし、そして待ち合わせの30分前に家を出た。

そして、今回の待ち合わせ場所である、とある潰れたホテル前へと車を走らせた。

正直、いつもは、彼女の家の前まで行き、彼女を車に乗せていた。

しかし、その時は何故か、彼女の家から、歩いて1時間くらいは悠に掛かるであろう

廃墟と化したホテル前を待ち合わせ場所として指定してきた。

彼の頭には、何故?という疑問が渦巻いていたが、もしかすると、彼女は友達と

その廃ホテルを探索する約束をしていて、それが終わってから俺との花見に

行くのかもしれない、と普通では考えなれないような安易な考えにたどり着いていた。

そして、約束の時間より少し早い、午後11時55分頃に、待ち合わせ指定された

廃ホテルの前に到着した。

それから12時のなるまで、彼はキョロキョロしながら彼女の姿を探した。

そして、やはり廃ホテルの中を探索しているのかも?と思い、ホテルの

方を、じっと観察していたが、それらしき音も光も見えなかった。

彼女は一体どこにいるんだ?

そう思った時、突然、廃ホテルのドアがゆっくりと開いた。

そこには紛れもなく彼女が立っていた。

そして、彼女は彼の車を見つけると、そそくさと車に乗り込む。

そして、

ごめん、ごめん。待った?と彼に話しかけてきた。

彼は、あんなところから出てきて・・・・。

やっぱりあの廃ホテルの探索でもしてたんだろ?と返した。

すると、まあね!と彼女。

しかし、その時の様子や、恐怖体験などを聞きだそうとする彼に対し、彼女は

急に無言になり、沈黙するようになってしまう。

そこで、何か嫌な事でもあったのかも?と思い、彼はそれ以上、突っ込んだ話を

しない様にした。

そして、それからは何故か、無言のまま、彼女は車の助手席に座り続ける。

彼は、彼女の短気な性格も知っていたから、もしかして、怒らせちゃったかな?と

思い、そのまま車を走らせ、予定していた、とある公園に到着した。

駐車場に車を停め、2人は車から降りた。

昼間でも人が少ないその公園は、さすがにこの時間になると完全な無人状態で

あった。

そして、その公園の奥へと続く広さともあいまって、まるで限りなく暗闇が

続いている様に感じられた。

車から降りると、彼女は、すぐに彼の手を掴み、そして手を繋いできた。

いつもは手を繋ぐのを恥ずかしがる彼女だったが、やはり深夜の公園は怖いのかな?

と彼は安易に考えた。

そして、

さすがにこの時間になると、こんな公園でも、まるで心霊スポットに来ている

みたいだよね、と彼女に話しかける。

すると、彼女からは、うん、とだけ返事があった。

やっぱり少し怒ってるのかな?と思った彼だったが、そのうち、機嫌も直るだろ?と

思い、そのまま暗闇の中を歩いていく。

深夜の公園は、遊歩道の両脇に、申し訳程度の明かりがぼんやりと灯っている。

歩くのに支障はないが、やはり横を歩く相手の顔も確認出来ない程の暗さだった。

そして、そんな暗闇の中を彼女はまるで彼の手を引っ張るかのようにグイグイと

上っていく。

そして、その時、初めて彼女は自分から口を開いた。

この先の池のほとりで、この前、焼身自殺があったんだよ・・・・

これだけだった。

その言葉に、何か底知れぬ不気味さを感じた彼は、少し歩くスピードを落とす。

しかし、それを許さないように、彼女は、さらにグイグイと前だけを見て進んでいく。

ここまでくると、さすがに楽観思想の彼にも、考えるものがあった。

すると、色々な疑問が浮かび上がってくる。

まず、彼女は、日頃から怖い話とか心霊スポットを毛嫌いするくらいの怖がりの

筈なのに、廃ホテルに探索に行くのか?

そして、今、この場所もあり得ないくらいの暗さであり、ある意味、心霊スポットよりも

怖く感じる。

しかし、この場所を彼女は率先して歩いている。

更に、そう考えてみると、今日会ってから、彼女はまともに彼に面と向かって顔を

見せてはいなかった。

確かに、着ている服や髪型は、紛れもなく彼女のものだったが、果たして今、隣を

手を繋ぎ歩いているのは、本当に彼女なのか?と。

更に、季節はもう春であり、こうして歩いていると、彼は彼女と繋いだ手に

びっしょりと汗をかいている。

なのに、彼女の手の冷たさは・・・・。

まるで、死人のように冷たく、とても人間の手とは思えないほどだった。

そんな事を考えると、彼はどんどん恐怖に侵食されていく。

それでも、それを認めたくない彼は、こんな質問をしてみた。

あのさ、先日、結婚されたお姉さんは元気にしてる?と。

すると、ああ、うん。と帰ってくる。

これで確定してしまった。

彼女にお姉さんはいない。

一人っ子なのだ。彼女は!

それでも、まだ信じられない彼は、万に一つの願いを込めて、彼女に電話

してみた。

もしも、横に居るのが本当に彼女であるなら、横で電話がなる筈・・・。

そして、次の瞬間、電話に出たのは彼女だった。

どうしたの?こんな時間に・・・・。

彼は、もう完全にパニックになってしまい、思わず電話に向かって

助けてくれ!

と叫んでしまう。

しかし、次の瞬間、彼の携帯は、地面に叩きつけられ踏みつけられた。

横に居る彼女、いや、知らない女が、彼から携帯を取り上げ、それを

地面に叩きつけたのだ。

そして、その日、初めて見る、その女の顔は、まるで焼け爛れたような顔であり、

崩れた顔からは、ギラギラとした目だけが光っていた。

彼は、その顔を見た瞬間に、情けない事に気を失ってしまう。

そして、それから数分後、ハッと意識を取り戻した時には、彼の体は、その女に

腕をつかまれ、引き摺られるようにして、山道を登っていた。

大の男を1人で引き摺るなど、とてもではないが、人間の力とは思えなかった。

相変わらず、冷たい手の感触であり、先程言っていた、焼身自殺の話が本当なら、

このまま、その池まで連れて行かれたら、そこで焼身自殺させられてしまうような

気がして、彼は絶望しかけてしまう。

しかし、何とか気を取り直し、何か策は無いか?と模索する。

そして、彼の手をガシっと掴んだ女の手は、確実に実体がある事に気付き、彼は

思い切って、その女の足を掴み、そのまま転倒させ、その間に彼は遊歩道を

くだって逃げる、という結論に達した。

正直、子供じみた計画だったが、その時の彼には、それくらいの策しか思いつかなかった。

女は、彼の意識が戻っている事には、気付いていないようだった。

今しかない!と思った彼は、片手で女の両足を抱えるようにして持ち、体制を崩した

女の背後から、思いっきり突き飛ばそうとした。

しかし、彼の手は、その女の足を止める事は出来なかった。

それだけではない。

そこで、突然、その女は歩くのを止め、そしてゆっくりと振り向く。

その顔は、怒りと憎悪に満ちており、彼を固まらせるのに十分だった。

そして、何故か、その女は、掴んでいた彼の手を離し、ニヤッと笑う。

その瞬間、彼は弾かれたかのように、振り返ると、そのまま遊歩道を

駆け下りた。

正直、恐怖で固まった体が動いたのは自分でも不思議だっいっていたが、さすがに

命の危険に際して、彼の中の生存本能が彼を動かしたのかもしれない。

彼は、そのまま必死に遊歩道を降りて行った。

そして、もうあの女は彼を逃がしてくれたのかもしれない・・・そう思った。

しかし、それは違っていた。

女は、しばらく彼が降りていくのを確認すると、今度は嬉々として彼を

追いかけだした。

まるで、狩りを楽しむかのように。

その速さは尋常ではなく、彼のすぐ背後に女が迫っているのがすぐに判った。

このままでは、捕まる!

そう思った彼は、突然、遊歩道から脇にある藪の林の中へと身を投じた。

そこは完全な暗闇であり、飛び降りた先がどうなっているのかは、彼にも

判らなかったが、その時は、それしか思い浮かばなかったという。

かくして、彼は、そのままかなりの急斜面を転がり落ち、途中、何か固いものに

体をぶつけながら、どんどん下の方へと転がっていった。

そして、しばらくすると、地面に着いたような衝撃があり、目を開けた彼の前に

彼が乗ってきた車があった。

朦朧とする意識の中で、彼は必死に這いずり、何とか、車の中へと体を入れることが

出来た。

そして、車のドアロックをすると、そのまま体を横たえた。

体の至る所から激痛が走る。

もう体のどこにも力が入らなかった。

すると、突然、ドーンという音がして、彼はハッと我に帰った。

外からは、何かが車にぶつかる音が聞こえおり、その合間に、

どこだ~出て来い~という潰れたような低い声が聞こえてくる。

あの女が追ってきた!

彼はそう思ったが、もう彼に反撃する力は残ってはいなかった。

だから、彼は無意識のうちに、クラクションを鳴らし続ける。

もう車が壊されるのも時間の問題だった。

それならば、助かる道は、誰かに気付いてもらうしかない、と思ったから。

そして、ドーンドーンと車に体当たりする音の中で、彼は意識を失った。

その後、サイレンのような音が聞こえたような気がして、その途端、車に

ぶつかるような衝撃が消えた。

そして、車の窓を叩いたり、声を掛けたりしているのは判ったが、彼の体には

もう反応する気力は残されていなかった。

そして、ガラスを叩き割るような音が聞こえ、誰かが車の中へと入ってきた。

そこで、彼の意識は完全に飛んでしまい、次に気付いた時には、彼は病院の

ベッドの上にいた。

なんでも、1週間ほど集中治療室に入れられるほどの大怪我だった。

片手と両足が骨折していた。

そして、かなり回復すると、警察が来て、色々と聞かれたが、彼の証言に

対して警察は、首をかしげるばかりであり、結局、犯人不明の暴行事件として

片付けられた。

そして、半年あまりの入院の末、彼は無事退院したのだが、俺がお見舞いに

言った時、

その話を聞き、さらに病院に入院してからも、毎晩、12時になると、あの女が

窓の外から、じっと俺を見に来るんです!と言われ、強い気の入った護符を

彼に手渡したのを覚えている。

この焼身自殺した池のある公園は実在する。





Posted by 細田塗料株式会社 at 17:50│Comments(2)
この記事へのコメント
営業のKさん

そうですか〜コスブレイベントにも参加されているんですね、確か声優?アニメーター(美術)?を目指して受験されたと記事で読んだ記憶がありますが・・・間違いでしたらご免なさい。
私も幼い頃から漫画アニメ好き、図画工作も大好き、そして得意でした。

進路として、美術系の学校に縁はありませんでしたが、今は主に金属を曲げたり切ったり、くっ付けたり塗装したり・・・日々楽しく仕事をしております(笑

本当に不思議ですね・・・何時から彼女が彼女でなかったのか。
しかしながら、重体とも言える状況のなか生還出来た事、本当に良かったですね。

それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2017年02月12日 19:48
k様
娘さん個性的で良いではないですか!!
幽霊ですが誰かのフリしたり心の隙をつくような霊っていやですねー
正々堂々と成仏できなから助けくれって訴えてきてくれた方がこちら側としてもって思ってしまいます。
Posted by ちんぱん at 2017年02月12日 22:40
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