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2017年03月10日

金沢市のキャンプ場の奥で!

サインディスプレイ部 営業のKです。

何とか今日も仕事に行きましたが、体調最悪です。

でも、今日も仕事関係の飲み会があり、

断りきれず、今から参加してきます。

ということで、1話、アップしていきます。

楽しんでくれると良いのですが・・・・。

それでは、怖くない話、スタートです。


これは俺の知人が体験した話である。

世の中には変わった趣味を持つ人がいるもので、彼の趣味も、ある意味、

とても変わっているのかもしれない。

そんな彼の趣味は、夜に山の中を散策して歩く事である。

山といっても、キャンプ場があったり、運動施設があったりするような

比較的低い標高の山であり、遊歩道などもきちんと整備されているような

山の事なのだが。

そこを彼は、懐中電灯と飲み物、そして携帯とラジオだけを持って、真夜中に

山に入り、そして途中に休憩を挟みながら、一晩中、山の中で過ごし、朝に

なった頃、下山するのだ。

確かに、滑落などの危険はないのかもしれないが、やはり明かりの無い暗闇の

中を1人きりで歩くというのは、俺には理解できない。

熊などの野生生物に出会う事もあるだろうし、暗闇の中で怖い思いをする事も

あるだろうと思う。

だから、ある日、彼に聞いてみた。

怖くないんですか?と。

すると、彼は不思議そうな顔をして、こう言った。

ラジオを結構大きな音で流してるので、野生動物は近づいて来ないですよ。

それに、暗闇の中に1人きりでいると、目も慣れてきて、人間が本来持っている

本能が開放されるような気にさえなりますから。

それに、幽霊とか、そういう類は信じていないですから・・・・。

こんな感じだった。

しかし、ある日を境にして、彼の考えは完全に変わってしまう。

ある土曜日、彼はいつものように、晴れた日の夜に、金沢市内の山へ向かった。

市街地から車で20分位のその山には、キャンプ場もあり、少ないながらも

民家も点在していた。

実は、彼がその山に入るのは、今回で3回目だった。

昼間のうちにしっかりと昼寝をして、夜間の散策に備えた。

そして、夜、そのキャンプ場に到着したのは、ちょうど午前0時。

冬も近いということで、キャンプ場を訪れている人も皆無であり、彼は車を

キャンプ場の駐車場に停めた。

そして、山登り用のシューズに履き替えると、早速、散策を開始した。

その日は、やけに月が大きくそして赤く見えたという。

その月明かりの下を、懐中電灯の明かりだけを頼りに歩き出す。

彼は、いつも今まで歩いていないコースを選ぶようにして散策するのだが、

その時も、これまで歩いた事のない細い道を選んで歩いていった。

寒かったが、逆に眠気を感じる事が無かったので、彼は順調に歩を進める。

澄んだ夜の空気が心地よかった。

彼は、いつものようにラジオをつけ、それら耳を傾けながら、時には、その話に

笑ったり、感心したりしながら楽しく歩いていく。

そして、ちょうど見晴らしの良い広い場所に出たので、そこで休憩を取る事にした。

用意していた熱いコーヒーを飲むと、体にしみわたっていくのが分る。

すると、何処からか、小川が流れるような音が聞こえてくる。

こんな処に小川があったのか?

彼はラジオの電源を切り、その音に耳を傾ける。

それは確かに小川が流れている音であり、とても心地よく心が癒された。

彼は立ち上がると、その小川を探し始める。

だが、暗闇の中、懐中電灯で照らし、探すのだが、どこにもそれらしい小川

は無かった。

今度は昼間にでも来てみるか!

彼はそう思い、再び細い遊歩道の階段をゆっくりと歩き始める。

すると、不思議な事に気付く。

先程まで小さく聞こえていた小川の流れるような音が大きくなっている。

彼は立ち止まり、振り返って確認した。

すると、確かに、先程まで、チョロチョロと聞こえていた小川の音が、ザーと

流れるような音に変わっている。

そして、その音自体も、間違いなく、彼に近づいて来ていた。

彼はなにやら嫌な予感がして、足早にその場から離れようと、再び歩き出す。

先程までの澄んだ空気は、何処かへ消えてしまい、冬が近いというのに、何故か

生暖かく重苦しい空気が辺りを包み、そして真っ赤な月がまるで彼の上に落ちて

きそうな程、近く感じた。

彼の背中には、嫌な汗が流れた。

一刻も早くこの場所から逃げなければ・・・・

彼は、こういう深夜の散策を始めてから、初めて恐怖に駆られた。

懐中電灯で自分の歩く少し前方を照らしながら彼は急いだ。

遊歩道の木で囲われた階段は、長く続き、彼の心臓の鼓動を更に速める。

あと、どれ位階段が続くんだ?

と思い、彼は前方の上方向を照らした。

そして、彼の足は止まってしまう。

彼が懐中電灯で照らした数段上の階段に、誰かが立っている。

とっさに彼は懐中電灯の明かりを自分の足元に戻した。

それは見てはいけないものだと判ったという。

しかし、先程から聞こえている背後から近づく川が流れるような音は、あろう事か

まるで滝が落ちるような轟音へと変わっていた。

そして、その時、彼は、その川の音に追いつかれたら助からないと、何故か強く

感じた。

だから、彼はどちらかを選ぶしかなかった。

このまま、前方に立っている人の横を通り過ぎるか、それとも、このまま、この場所に

立ち止まったまま、運を天に任せるか・・・・。

もう答えは1つしかなかった。

彼は意を決して、自分の足元だけを照らしながらゆっくりと一歩踏み出した。

絶対に見てはいけない・・・そう思うと、逆にそれが視界に入ってしまうらしい。

彼は、ついに、前方に立つ人らしきものを見てしまう。

まるで吸い寄せられるように。

そこに立っていたのは、白いワンピースを着た30代くらいの女性だった。

しかし、足は裸足であり、前方にダラリと垂らした手からは生気というものが

全く感じられない。

そして、ゆっくりと一歩、また一歩と階段を上るうちに、更に、その女に

目が釘付けになってしまう。

その女は、この暗闇の中、月明かりだけなのに、まるで浮かび上がるように

はっきりと見えた。

目はカッと開き、そしてその目には黒い部分は存在しなかった。

更に、ひの白い衣服は、まるで新調したばかりのように綺麗であり、足は地面から

5センチくらい浮いていた。

もう疑う余地は無かった。

自分の目の前に立っているのは、紛れもなく人間ではない!

彼はそう確信する。

彼は恐怖した。

だが、彼には前に進むしか選択肢は無かったし、何より恐怖が相手に判ってしまうと

更に恐ろしい事が起こるような気がした。

だから、彼は出来るだけ何事も無かったように、平然と振る舞い、階段をゆっくりと

上っていった。

そして、ちょうど、その女が立っている段と同じ高さまで上ったのだが、その時、

彼は、自分でも信じられない事をしてしまう。

彼は、女の横まで上ったとき、その女が、どうしているのか?という事がとても

気になった。

だが、絶対に見てはいけない、と彼の本能が抑えていた。

しかし、恐怖に堪えられなかったのか、彼は、横を向いてその女の方を見てしまう。

そして、そこには、彼と同じように横を向き、彼の顔を見つめる女の顔があった。

そして、彼と目が合うと、その女は、ニャッと嫌な笑いを浮かべた。

これで、彼の我慢は限界を超えてしまう。

そして、次の瞬間には、彼は思いっきり走り出していた。

心臓の音が、耳の側で大きく聞こえ、鼓動はどんどんと速くなつていった。

しかし、彼にはもう止まる事は出来なかった。

止まったら殺される、という確信があったのだという。

そして、彼は、滝のような大きな水音に追いかけられ、そして、何故かは判らないが

彼が走っているすぐ横には、先程の女が、彼の顔を見ながら、ずっと真横の位置で

宙を移動してきているのがわかったらしい。

しかし、もうそれを確認する気にはなれなかった。

多分、もう一度、その女の顔を間近で見たら、体が恐怖で固まり走る事が

出来なくなってしまうような気がしたから。

しかし、そうしているうちも、背後からどんどんと大きな水音が近づき、それは

もう彼のすぐ後ろまで来ていた。

もうやけくそになっていた彼は、段々と怒りが込み上げて来るのがわかった。

そして、このまま無抵抗で死ぬのだけは絶対に嫌だという結論に達する。

彼は、突然、走るのを止め、くるりと体を180度回転し、後ろを向いた。

すると、そこには、大きな水音も、先程の女も居なくなっていた。

彼はポカンとしてしまう。

そして、助かったのか?

それとも、気のせいだったのか?

と思い、ホッと体から力が抜けていくのがわかった。

既に、深夜の遊歩道は、いつも通りの平和な空間に戻っていた。

しかし、やはり先程の恐怖が頭から離れず、彼は急いで車に戻り山を下りようと

考えた。

そして、再び、階段を上るために、振り向いた。

すると、そこには、彼の顔を覗き込む様にして、その女が薄笑いを浮かべて

立っていた。

彼は、その場で意識を失った。

そして、目が覚めると、既に夜は明け、時刻は昼近くなっていた。

夢だったのか?

いや、そんな筈はない!

すると、彼の目の前には、大きな木の枝から、古く朽ちた太いロープがダラリと

垂れているのが見えた。

やはり夢ではなかった。

彼は確信した。

恐怖で動けなくなった彼は、その後、その遊歩道にやってきた老夫婦に付き添われ

何とか無事に山を下りた。

そして、それ以後、彼は、山を散策するのを完全に止めてしまった。

この山は、金沢市内に実在する。




Posted by 細田塗料株式会社 at 19:06│Comments(4)
この記事へのコメント
Kさん、こんばんは。

体調はいかがですか、まさか「アルコールで消毒できた」なんて言いませんよね(笑)

一人で真夜中に山に入るなんて、その方は余程の度胸の持ち主ですね。自分なんかは街中の公園でさえ入りたくはないですが、とは言うものの池袋のサンシャイン横の公園や、池袋駅近くの線路沿いの公園(両方心霊スポットとして有名)にはよく行きました。ホームレスやスケボーで遊んでいる兄ちゃん達が居るので違う意味で恐いですが。

明日は土曜日、ゆっくり休んで体調戻してください。
それではまた次の話を楽しみにしています。
Posted by TO at 2017年03月10日 20:06
k様
お体大丈夫ですか?
あまり無理なさらずに・・・・
人のいない山、昼間でも怖いですよ。
まして夜なんて!!
でも知人さん助かってよかったです。
Posted by ちんぱん at 2017年03月10日 22:19
営業のKさん

今日は一段と春めいた陽気の福岡。
仕事の合間に、社用車キャラバンのオイル交換と洗車、そしてタイヤ交換まで済ませましたよ!・・・ガソリンスタンドに依頼して(笑

暗闇に恐怖を覚える・・・動物の本能だと考えますが、深夜に山中を単独て散策とは、一歩間違えれば不審者?ですもんね。

深夜の山中・・・迫り来る謎の水音と、立ちはだかる亡者・・・考えたくないですね(泣
そして、一瞬の安堵から奈落へ・・・しかも、気付けは自殺現場?・・・なな、なんと凝った演出ですか(泣
しかしKさん、怖くない話が湯水の様に湧き出しますね(笑
怖話源泉かけ流し状態・・・恐るべし!

その知人の方の、無事が何よりです。

それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2017年03月11日 00:18
もう、いっぱいいっぱいですぅ。
ちょっと休憩。。。。
ラーメン食べに行ってきます。
Posted by ぽん子 at 2017年08月26日 17:16
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