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2017年03月29日

サイレンを鳴らさない消防車

サインディスプレイ部 営業のKです。

そろそろ書き溜めた話も底をついて来ました(涙)

またしても、夜を徹して書き溜めないと・・・・。

でも、夜中に怖い話を書いてると露骨に

感じるんですよね(泣)

ラップ音や、背後から睨む誰かの視線を。

やはり、怖い話は、明るい昼間に書くのが

ベターです。はい。

それでは、今夜の怖くない話。

本当に怖くないかもしれませんが、

スタートします。

どうぞ~!



これは俺が体験した話である。

ある日の夜、確か寒い時期だったと思うのだが、自宅の2階の自室で

ずっとヘッドフォンをつけたまま、ギターの練習をしていた。

ライブも近く、新曲も多いということで、ついつい熱が入ってしまい、

時刻を見ると、既に午前2時を回っていた。

俺は窓を開け、何気にボーっと外を眺めていた。

翌日は休みという事もあり、そんな時刻でも、まだ起きている人もいるらしく、

ちらほらと家の明かりが見える。

そして、暗い外を見ながら、あまりの静けさに、

こんな時刻でも、家の前の道路はさすがに国道だから、そこそこ車が通る筈

なのに、何故かその夜は車が全く走っておらず、車の音さえも聞こえない。

こんな車の音が途切れた時って、何か起こるんだよな~

とくだらない事を考えていた。

と、しばらくすると、何やら車が近づいて来る音が聞こえた。

俺はボーっとしながら、その車が通り過ぎたら寝よう、と思い、その車が

眼下の道路に現れるのを待った。

こんな夜なのに、とてつもなく安全運転をしているのか、なかなか現れない。

痺れを切らしていると、ようやく車が見えた。

それは消防車だった。

しかも、サイレンも鳴らしておらず、回転灯も回っていない。

まあ、これは火事場からの帰りだとしたら在りえる話なのだが、その消防車は

ヘッドライトすら点いていなかった。

そして、現在の消防車とは、まるで違う古めかしい外観。

俺は、ついその姿に見入ってしまったが、そのままゆっくりと右から左へと

走り去ってしまった。

あれはなんだったんだろうか?

そんな事を考えながら、ベッドに入った。

ただ、その消防車を見たのは、その一度だけではなかった。

それから半年くらいの間に、2度見る事になる。

1度目は、交通事故の現場だった。

俺はその時、ちょうど歩いて近くのコンビにまで買い物に出かけていた。

時刻は、まだ午後10時くらいだったと思う。

で、買い物ついでに本の立ち読みをしていると、外から車がぶつかる様な

音が聞こえた。

別に野次馬というわけではないが、やはり気になったので、買い物を済ませて

コンビニを出て、辺りを見回した。

そこには、既に沢山の人だかりが出来ており、俺が歩いて近づく間に

救急車が来た。

国産のスポーツタイプの車が、電柱にぶつかり大破していた。

運転席の男性は車外にいたのだが、どうやら助手席の女性は挟まってしまい、

外には出られない様子だった。

運転していた男性もかなりの出血であり、助手席の女性の安否が気にかかった。

と、その時、突然俺の視界に音も無く、大きな車が入って来る。

すぐに判った。

それは、以前見た、ライトを点けずに走っていた消防車だということを。

そして、その消防車は、相変わらずライトもつけず、その場に停車している。

俺は、車から出ないで、何やってるんだろう?

と思ったが、どうやら、そこに集まった人の殆どには、その消防車は見えて

いない様だった。

勿論、中には、俺と同じように、気になるのか、チラチラとその消防車を

何度も見ている人もいたのだが。

そして、そのうちに消防のレスキュー隊が到着すると、その消防車は、そのまま

ゆっくりとその場を走り出し、消えていった。

2度目は、俺が友人とバイクで山の中を走っていた時。

実は、その時は恥ずかしながら道に迷っていた。

初めて走る道であり、更に方向音痴な俺達は、色々と山の中を走り回るのだが、

どうしても山から下りる道には辿りつけず、その場で途方に暮れていた。

そろそろ日も暮れ始め、俺たちはかなり不安になっていた。

すると、そこに突然、その消防車が現れる。

かなり暗くなっている山の中を相変わらず、ヘッドライトすら点けずに走ってくる。

そして、その時は、何故か、俺たちの真横に来て、それは停まった。

俺は、既にその消防車が、この世の物ではないということは、薄々感じていたが、

もう一人の友人は、

やったー、助かったー、と大喜びしていた。

俺はその時、初めて消防車の運転席をまじまじと見てしまう。

だが、そこには、何故か誰も乗っていなかった。

無人で走ってるのか?

そんな事を考えていると、また、それはゆっくりと走り出した。

友人は、

これに着いて行けば下に降りられるはずだ!

とエンジンを掛け、それを見失うまい、と走り出した。

それを見て、俺も彼に続く。

辺りはもう夜の暗さで完全に闇の中だったが、相変わらず、その消防車は

ヘッドライトも点けず走っているのだが、前を走る彼には、それが異常

な事だと判断する余裕はなかったようである。

ゆっくりと右に左にとカーブを過ぎ、長い直線が続く道に出た。

そして、そこで初めてその消防車は、車速を上げて加速していく。

友人は、ピッタリと、その消防車にくっ付いて走っているのが少し不安だった。

何か胸騒ぎがした。

だから、俺はバイクを加速させて、彼の横に並び、減速するように促す。

彼は不思議そうな顔をしたが、それでも俺の指示に従ってくれた。

と、次の瞬間、突然、俺たちの目の前から、その消防車が消えてしまう。

そして、目の前には、行き止まりを告げるかのように大きなコンクリート

の壁が迫っていた。

俺達は、急ブレーキを掛けて、何とか停止する事が出来た。

そこにはもう俺達のバイクの音とライトの光だけが存在を主張する完全なる

闇が支配する空間に変わっていた。

俺達は、それから、また道に迷いながら走っている時、地元の方に偶然出会い、

何とか無事に下界へと降りる事が出来た。

ただ、あの運転手のいない消防車は、良いモノなのか、悪いモノなのか、俺には

理解できなくなってしまった。

今夜もどこかで、あの無人の消防車は、誰かに見られながら走っているのかも

しれない。

この真っ暗な消防車は、今も、金沢市に存在している。




Posted by 細田塗料株式会社 at 19:17│Comments(1)
この記事へのコメント
営業のKさん

その旧式な消防車・・・いすゞ?日野?・・・気になりますね、点灯していないヘッドライトは丸目4灯?
と、本編には関係ない事に触手が動く私です(泣

事故現場に現れる?・・・まさか事故を誘発する?・・・その最先端自動的運転消防車の目的は何でしょうか・・・友人のご無事が何よりです。
Posted by 中西 at 2017年04月01日 22:18
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