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2017年04月05日

北陸本線のトンネルには・・・・。

大阪と北陸を結ぶ鉄道がある。

今でこそ、北陸新幹線の陰に隠れる形で目立たなく

なってしまっているのだが、それでも、やはり関西方面に

出掛ける時には、必要不可欠な存在である。

しかし、以前から、この鉄道でも、霊は目撃されている。

長い歴史がある路線なので、他の路線と同様、

その手の話には事欠かないようだ。

特に、有名なのは、北陸で一番長いトンネル。

特急に乗っていると、かなりのスピードの筈なのに、

それでも、そのトンネルを通り過ぎるまでには、

かなりの時間を要してしまう。

ここでは、関西方面に向かう電車ならトンネルの左側、

北陸に向かう電車なら、右側になるが、電車の窓から

壁を見ていると、嫌なものを見てしまうという話である。

勿論、トンネルの中であるから、真っ暗であり、トンネルの

壁といっても、ガラスに映るのは、車内にいる自分なのだが、

あまりじっと見ていると、自分以外のモノの姿も一緒に

映りこむ事があるという。

そして、それは、ガラスの外側にいる霊として映る場合も

有れば、車内にいる自分の後ろに立っているのが

見えるという場合もある。

だから、出来る事なら、反対側に座るか、そうでなくても

決してトンネルを抜けるまでは、窓を見ないようにした

ほうが身のためである。

ちなみに、車内で自分の後ろに誰かが立っているのを

見てしまった場合は、二度と現世に戻って来られない

という事である。

また、車外にいるモノをみてしまった場合には、とりあえず、

すぐにその席を

移動した方が良いらしい。

外に居るモノが、姿を見た相手を探しに来て、連れに来るから。

そして、それは、トンネルを抜けるまでの間、ずっと、

その人を探し続けるそうだ。

だから、取り敢えずは、トンネルから出るまでの間、

ずっと移動し続けなければならない。

実は俺も以前、こんな体験をしている。

その時は、大阪出張で、かなり遅い時間の特急に乗っていた。

大好きな駅弁の販売時間も過ぎており、じっと金沢駅に着く

のを待つのみであった。

退屈な時間だった。

もう乗車している客もまばらであり、やはり出張帰りのサラリーマンが多いせいか、

どのシートも疲れて寝ている人ばかりだった。

そして、件のトンネルに差し掛かる。

正直、夜ともなれば、外の景色は、トンネルの外も中も大して変わりなく、

ただ、暗闇が続いているだけ。

しかし、暇だった俺は、トンネルの中の継ぎ目を数え始めてしまう。

他にする事が無かっただけなのだが・・・。

そして、どれ位数えたかは覚えていないが、急に耳鳴りがし出した。

しかも、痛いくらいに。

俺は、それでもトンネルの継ぎ目を数え続けたのだが、ふと見ると、

ガラスに映った俺の背後、通路の奥のシートに女が座り、

俺と同じく、外を見ているのが見えた。

あれ?

あの席には誰も座っていなかった筈なのに・・・・。

それに、俺と同じようにトンネルの暗闇を見ているなんて、

あま女も余程暇らしいな・・・・

と思ってみていた。

しかし、次の瞬間、奇妙な事に気付く。

女は、シートにきちんと座り、首だけをこちらに向けているのだ。

確かに、出来ない事は無いが、そんな姿勢で、こちらを見ていたら、

きっと首が痛くなる筈である。

そう思った時、その女が、ニターっと笑った。

その笑い方の気味悪さに俺はゾッとしてしまい、思わず、その女

の方を振り返った。

しかし、そこには誰も居ない。

なんで?

そう思い、再び、ガラス窓に視線を移すと、まだ、その女が

ニタニタしながら、こちらを見ていた。

俺は、固まってしまった。

あれは、人間ではないのか?

そう思い、再び視線を、窓ガラスに戻した時、俺は思わず、ヒッと

小さな声を出してしまう。

先程、通路の向こうのシートに居た女が、その時には、俺の隣に座っていた。

そして、相変わらず、薄気味悪い笑みを浮かべている。

その時、判った。

その女は、窓の外を見ていたのではなく、ずっと俺を見ていたのだ。

俺は、怖さを振り切り、その女の方へと振り返ろうとした。

しかし、体は、全く動かなかった。

そして、耳元で声が聞こえた。

それじゃ、そろそろ行こうか・・・・

低くシワガレタ声だった。

俺は、恐怖できっと体が震えていたと思う。

既に、電車の走る音や、トンネル内の風切り音も聞こえてこなかった。

連れて行かれる・・・

そう覚悟した時、突然

ポンポン、と肩を叩かれた。

大丈夫ですか?

そこには、偶然見回りに来た車掌さんが心配そうな顔で立っていた。

俺が、ガクガク、ブルブルと震えているので、心配になり、

声を掛けたそうだ。

その車掌さんのお陰で俺は助かった。

しかし、もしも、車掌さんが肩を叩いてくれなかったら?

間違いなく、俺の魂は、あちらの世界へと連れていかれたのだろう。




Posted by 細田塗料株式会社 at 20:01│Comments(3)
この記事へのコメント
k様
今、北陸新幹線路線図見てへぇーと思いました。
ずっと神奈川にいると関西は東海道オンリーだと思ってましたが北陸の方たちは日本海側を通って関西に行くのですね・・・勉強になりました!!
Posted by ちんぱん at 2017年04月05日 21:44
営業のKさん

今日の気温は20度越えには至りませんでした・・・事務所前の桜は二分咲きぐらいでしょうか。

福岡で、4月に入るまで気温が20度を越えなかったのは、十数年ぶり?なんてニュースを耳にしたような・・・でも、今年の夏は酷暑の予想らしいですよ、初老には堪えますね(泣
その夜の列車に乗務する車掌さんにとって、トンネル内を通過する時間帯は車内の、特に窓際の見廻りを行うのが常・・・業務指示だったりするかもですね(汗

渇れる事なく、怖くない話を綴るKさん・・・ありがとうございます。
それでは、次回も怖くない話を楽しみにしております。
Posted by 中西 at 2017年04月05日 21:44
はじめまして!

最近話題になってるので気になって、ブログ拝見させて頂きました。
怖い話、夜に見たらお手洗いに行けなさそうです…。
でも、とっても面白いです!!またふらっとのぞいてみようかなと思います。

あと、体調良くなるといいですね…。応援してます!
Posted by sorachimu at 2017年05月13日 13:00
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