2017年06月05日

深夜の横断歩道で。

サインディスプレイ部  営業のKです。

皆様、こんばんは。

いつも、ありがとうございます。

それでは、今夜も始めましょうか。

怖くない話。

どうぞ~!


その日俺はバンドの練習が深夜まで長引いてしまい、練習スタジオ

を出たのは午前1時半を回っていた。

ライブが近いという事で練習にも力が入ってしまい、とても疲れていた。

だから、いつもとは違う近道を通って帰ろうと思ってしまった。

その近道というのは、日頃絶対に通らないと決めている道。

何があったとかそういうのではないが、とにかく嫌な気配を感じる。

そして、そういう嫌な気配がハズレた例がない俺は常にその道を避けてきた。

しかし、その時は、魔が差したのか、何故かその道を選択してしまう。

実際走ってみると、道沿いにコンビニも在り、民家もそれなりに在る。

本当ならコンビニでブラックコーヒーでも買って眠気対策したかったのだが、

その時はとにかく一秒でも速く家に帰って寝たかった。

だから、寄り道はせずに、そのまま車を走らせた。

すると、前方に大きな公園が見える。

そして、信号が赤になってしまう。

俺はゆっくりと車の速度を落としながら、信号機がある横断歩道へと

近づいていく。

車が完全に停止する前に、信号が青に変わるようにブレーキを調整しながら。

しかし、俺の企みも虚しく信号機はずっと赤のままだった。

それにしても長い信号だよな・・・・誰もいないのに・・・・。

そう思った時に俺はハッとしてしまう。

今俺が通っている道は田んぼの中にあるまっすぐな道路。

こんなところに信号機が在ること自体、不思議なのである。

そして、信号が赤になってから、誰も横断歩道を渡っていないのだ。

だいたい、午前2時過ぎに、こんな田んぼのど真ん中で横断歩道を渡る為に

信号機のボタンを押す者などいる筈がなかった。

そして、実際に俺の目の前を横断していった者など一人もいなかった。

いや、だとすれば、一体誰が信号機を押したのか?

俺は

しまった!

と思いつつ、ミラーで後方を確認し、そして前方も確認した。

前にも後ろにも車は一台も姿が見えなかった。

おいおい、これって・・・・・。

そう思った時、ふと目の前に誰かが立っている。

俺は目を凝らして良く見てみる。

すると、そこには俺の車のボンネットにぶつかるような距離に女が立っていた。

40代くらいだろうか・・・。

上下にジャージのような服装を着ており、雨でもないのに傘をさしていた。

傘が邪魔で顔は見えなかったが、いたって普通の人間の女に見えた。

その女が、俺の車の前に立って、傘をくるくると回しながら、突っ立っていた。

俺は、小さくクラクションを鳴らした。

信号が青になっても、そのままでは車を発信出来なかったから。

しかし、その女はクラクションが聞こえないかのように微動だにしない。

それで仕方なく、俺は車をバックさせることにした。

後ろには車はいなかったので、何も問題はない筈だった。

俺はゆっくりと車をバックさせる。

女から1メートル位下がった位置まで車をバックさせる。

すると、そこに浮かび上がったのは、その女の全身だった。

足は裸足であり、破れたジャージからは、足が見えていたのだが、

その足は、ありえない角度で曲がっていた。

人間じゃない!

俺はその時初めて確信した。

そして、その女が折れた足を引き摺るようにしながら、こちらに

向かってくるのが見えた。

俺は、女から視線を戻し、女の横をすり抜けるようにして、逃げようと

考えた。

しかし、先程まで誰も渡ってなどいなかった横断歩道に沢山のモノ達が

ゆっくりと渡っているのが見える。

そのどれもが、俺の方へ首から上を向けた状態でゆっくりと進んでいく

姿は、とても異様だった。

俺は、前方へ進むのを諦めて、車を後方へとバックさせようとした。

すると、その途端、車のエンジンが停止してしまう。

それどころか、車で聞いていたCDの曲もとてもゆっくりとした再生に

なってしまっており、まるで死人の声を聴いているようだった。

俺は、このまま車の中でやり過ごすか、それとも車を乗り捨てて逃げるか、という

事を考えた。

そして、出した結論が、後者だった。

このまま車に留まっていては危ない、という事を強く感じたから。

それで、俺は一気に車から飛び出し、そのまま後方へと走り出した。

外灯ひとつない田んぼ道は、走って逃げるには危なかったがそんな事も

言っていられなかった。

そして、俺は考えた。

おの女は、この道で事故で亡くなった女性なのだろうか、と。

だとしたら、もしかすると、俺が自分を殺した犯人だと勘違いしているのかも

しれない、と。

そして、もしも本当にそうだすれば、とても危険な相手に遭遇してしまった

事になる。

俺は先程眼にしたコンビニまで逃げようと、足に力を入れる。

すると、後方から何やら変な音が聞こえてくる。

ズー・・ジャッ・・・ズー・・ジャッ。

まるで、何かを引き摺りながら進んでくるような音。

俺は、走りながら、ゆっくりと後方を確認してみる。

すると、後方からさっきの女が足を引き摺りながら迫ってくるのが見えた。

尋常ではないスピードで・・・・・。

しかも、その姿はまさに鬼女という表現がピッタリの姿。

そして

このままでは追いつかれてしまう・・・。

という恐怖が襲ってくる。

追いつかれたらどうなるか、など考えたくもなかった。

しかし、背後から迫る女の足音は、どんどんと近づいて来る。

とてもではないが、コンビニまで逃げられるような状態ではなかった。

その時、ふと先程見た大きな公園が目に入った。

そして、それと同時に、公園に逃げろ、と心の声が叫んでいた。

俺は躊躇せず、公園へと向かい、策を乗り越えて、公園の中へと入った。

そして、何処に隠れるか、と思案していると、先程の女が公園の策の外まで

やって来た。

そして、

出て来~い・・・・出て来~い。

と叫んでいる。

俺は一瞬体が硬直したが、すぐに、その女が何らかの理由で公園の中には

入ってこれないのだと悟った。

そして、それから公園の策を挟んで、俺とその女は睨みあう事になる。

とても長い時間だったと思う。

そして、夜が白み始めると、その女はゆっくりと元来た道へと戻り出した。

無念さを引き摺るように・・・・。

その後、完全に夜が明けると、俺はゆっくりと自分の車の方へと歩いていった。

車の近くまで行くと、警察車両が止まっていた。

そして、色々と事情を聞かれたが、ありのままを話すと、何故か納得したかの

様に、何のお咎めも無かった。

その後、無事に帰宅した俺だったのだが、やはり気になって、知り合いの

霊能者Aさんに聞いてみた。

あのさ、◎◎町にある田んぼの中の公園なんだけど、あれって霊とかは

近づけないの?

そう聞くと、

なんで、霊が近づけないって知ってるんですか?

また何かしでかしたんじゃないですよね?

と言ったので、俺が

いや、何もしでかしてませんけど・・・・。

それを聞いたAさんは、上から目線でこう言い放った。

なんで霊が近づけないかって、少し考えれば分りそうなもんですけど?

まあ、じっくり考えてみてくださいね。

たまには脳みそも使ってあげないと(笑)

その後、言われたとおりにじっくりと考えている俺だが、いまだに

その理由が分らないままである。



Posted by 細田塗料株式会社 at 21:17│Comments(7)
この記事へのコメント
Kさん、こんばんは。

今日はイキナリ本題に入りましたね、恒例となりかけたショートストーリーを楽しみにしていたのに残念です。(ハハハ)

実在しない信号は所謂霊道ってやつですかね。また、公園は過去に寺社かその関係だったのでは、恐らく自分より強い何者かの縄張りだから入れないのでしょう。

そうそう、本日風呂場で足をすべらせて、風呂桶の縁に胸を打ちました。一瞬息ができなく焦りましたが、恐怖の味噌汁じゃなくて出来事でした。
何かの祟りでしょうか。(笑)
いやだなぁ、こわいなぁ・・・!

それでは、また次のお話を楽しみにしています。
Posted by TO at 2017年06月05日 21:49
k様
助かってよかったー
公園に何か結界でもあるんですかねぇ。
相変わらずのA様笑ってしまいました。
いつもk様が助かるのはA様やパスタ屋の話に出てきた守護例となによりもK様自身の人徳ではないかと思います。
私、人徳がないので守護霊いなっす(笑)
Posted by ちんぱん at 2017年06月05日 21:54
営業のKさん

予報次第で明日から梅雨入り?の福岡です。

公園と言えば、私が思い出すのはSTARDUST REVUE「夕暮れのスケッチ」ですが・・・なんですか、その怖くない体験は・・・亡者は信号も操作しますか・・・停車する車、その鼻先に立つジャージ姿の女性のさす雨傘がクルクル・・・表現がリアル過ぎますがな(泣
そして、あらぬ方向にねじ曲がった足で全力疾走ですか・・・どんな覚醒ですか(泣

ご無事で何よりですが・・・その公園には、どんな効力があったのでしょうね。
汎用エンジンの排気デコンプが働かない理由は、バルブクリアランスが広すぎたためと気付けなかった私がKさんに代わってAさんに言いますよ!惚れてまうや・・・もとい、教えて下さい、お願いします・・・眠れなくなります。

でっ、そのお代としてのスイーツはKさんの支払いで・・・な〜に?何時もの事ですよね(笑

それでは、くれぐれもご自愛下さい。
Posted by 中西 at 2017年06月05日 22:22
走って逃げる

運動神経が焼き切れている私には

とても出来ません。( ノД`)…

何故、公園に入れなかったんでしょうね?

教えてAお姉様!!

お咎め無しとはいったい何があるのか?

謎が残る事件でしたね。

ご無事で何よりでした。
Posted by ミニ子 at 2017年06月05日 23:37
こんばんは、K様と常連皆様。
私は前回、明日どようびだからと打ったはずなのが日曜になっていて((((;゜Д゜)))怯えてました。
たぶん寝ぼけて打ち間違いと思うことにしてます。
しかし。皆様は大変お詳しいですね。
結界だの寺院だの霊道だの。素晴らしい!
ちなみに都心だと似たような道がございます。
大きな川沿いの大きな慰霊堂近くにある、旧財閥系中学高校学園と大きな病院さん間の普通の道路です。両側は学園のフェンスと病院のコンクリ壁のため逃げ場はありませーん。
信号は手前にありますし、霊道にもなってます。
一時期通勤でたまに通りましたが、自転車やバイクが病院側壁によりかかったまま、持ち主はいずこ?が時々ありました。
ただし違うのは、逃げたい公園が慰霊堂のため逃げ場がない・・・K様、上京の際は是非現地見聞してみて下さい、似てますから。でも昼間に、ですよ!
Posted by はるた夏雲 at 2017年06月06日 01:38
いつもは見るだけなんですが。
単純に考えれば、その公園は
その霊よりも強いものが居る
ってこととか
霊的要因を入れない空間である
ってことですよな
多分ヒントは地名とか公園名に
ありそうな気だけはしますが
いかんせん今自分が気になるのは
学校行きたくない病の長男の
毎日なので、いつもと違うアンテナを
そこまで伸ばせないのでご勘弁。

同県民でも宇宙人に力入れてる
そんな地域だからなあ……
Posted by ろくがつ at 2017年06月06日 12:02
Kさん「続タクシー・・・」からの連投です。
以前の話しの中で、Aさんと出会ってから霊が見えるようになったと喜んで?いたような話がありました。
 私も最近まで殆ど飲みに行く事は無かったけど、以前からの行き付けのスナックの娘が霊感があると知ってから、ちょくちょく飲みに行くようになっちゃいました(笑)
酔うとスケベになる自分なので、見境なく店の女の子にキスをせがんだり触ろうとしてます(汗)
先週も飲みに行って霊感がある娘にキスをせがんだら「そう言う事は付き合ってからでしょ」と言われました。
うーん、50過ぎのおっさんが30歳以上も離れてる娘と、、、
それ以前に霊が見えるようには絶対になりたくないし、
周りからは多分こんな声が聞こえてくるだろう「ばーか、そんんなの社交辞令にきまってるじゃんかよ!」
そりゃそうだ(*´Д`)
Posted by T at 2017年06月07日 18:42
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